SII (SII HPより)



老舗のセイコーグループのセイコーインスツルhttp://www.sii.co.jp/)で

1116日に代表取締役会長兼社長代行の服部純市氏解任されたと

報道された。


セイコーインスツル(以下SII)では、この臨時取締役会の数日前には

部長級幹部50人が退陣を求める「請願書」を提出していることからも、

単なる取締役間の派閥抗争ではない。(以下「日経ビジネス」11.27号から)


服部純一氏は、取締役会で決議し今期中に上場予定の2子会社の上場準備を

独断で中止したり、自らと意見が違う幹部に退任をせまる「独断専行」が

過ぎた為といわれている。


社長らトップの解任といえば、古くは三越の岡田社長やメイテックの関口

社長が思い出されるが、岡田氏は「」に関口氏は「」に自分を失い、

会社のトップのポストを失ったが、この服部氏は真偽の程は分からないが

経営指南の「整体師」がいたといわれる。


創業者(家)の横暴さや世間知らず故に、大企業では滅多に起きない解任が

起きた今回のケースであるが、一般の企業でも社長がコーポレート・

ガバナンス(企業統治)を無視する度の過ぎた経営を行っていると

「明日の岡田、関口、服部」になってしまう時代であることを自覚すべき

である。



鰐渕 美恵子
勝ち残りましょ、銀座で―老舗「銀座テーラー」を再生させた3代目女社長の手づくりビジネス







野村総研 (野村総研HPより)


昨日に続き、野村総研の齊藤義明氏のワークモチベーションを引き出す

“VOICE”モデルを紹介します。


齊藤氏は、モチベーション企業になる為のアプローチとして4つを挙げる。

その4つは、

バリューシステム・アプローチ ― 力を超えた存在価値

コミュニケーション・アプローチ ― 情熱の循環

オポチュニティ・アプローチ ― 成長の機会

イノベーション・アプローチ ― 創造の楽しみ

である。


バリューシステム・アプローチValue system approach)とは、個人が持つ

自分の大事な価値体系と、組織にあるDNAやウェイと呼ばれる価値体系の

共感性を高めることで、社員が働きやすく、挑戦しやすく、成長しやすくなる


コミュニケーション・アプローチCommunication approach)は、“情熱”を

組織に循環させることで、職場旅行、独身寮の復活などのほか最もシンプルで

パワフルなのは、社長自らの現場巡りや方針説明等であるが、このアプローチが

「働く野性」復活に最も有効であるといわれる。


オポチュニティ・アプローチOpportunity approach)は、自己成長機会を

豊かにデザインする方法で、権限委譲、リーダー人材育成プログラム、戦略的

ローテーション、キャリアカウンセリングなどである。


イノベーション・アプローチInnovation approach)は社会に新しいものを

生み出すことであり、「イノベーティブであることに優先度を置いた精神風土」

「ある種のゲーム性に富んだアイデア提案システム」に「成功体験の連鎖」が

このアプローチへの重要ポイントである。


そして、この4つに加え、Empower(育てる)Encourage(勇気づける)の

経営の基本思想とリーダーシップで、これらの頭文字(V、C、O、I、E)

から“VOICE”モデルと呼んでいる。


それぞれの企業が、このモデルを参考にして自社のモチベーションを引き出す

フレームワークを構築すれば、「顔前にんじん=お金」はそんなに必要が

なくなるということである。


中小中堅企業では、特に経営者への社員の信頼がこのモデルを導入しての成功の

大前提であることは言うまでもなかろう。



田村 秀
データの罠―世論はこうしてつくられる

野村総研 (野村総研HP)


先週で上場企業の073月期中間決算の発表のピークを迎えたが、

過去最高益や前期比大幅増益の企業が実に多い。

ここ10年の企業業績の回復要因には、中国経済の急成長や米国経済の安定

等が挙げられるが、やはり一番重要な要因は正社員の削減や給料の引下げ

などの「リストラ」と成績に応じて報酬を決める「成果主義」であろう。

しかし、このリストラと成果主義は永続的に企業の成長をもたらす要因で

あろうかと疑問をもっていたところ、参考になる記事を見つけた。

それは、明日(11月27日)発売の「日経ビジネス」特別版の野村総研

http://www.nri.co.jp/ )の齊藤義明氏の寄稿「お金で働く意欲は買えない

である。

先ず、20代、30代の個々人の内面から生じる仕事に対するガッツ、

やる気、没頭、情熱であるワークモチベーションの調査では

・ 無力感を感じる・・・・・75.0%

成長実感がない・・・・・42.5%

社会的使命を感じない・・31.7%

この結果、「現在の会社に10年以上勤めたくない」が44.0%にも上る

モチベーション・クライシス(危機」であるという。

このワークモチベーションを引き出す要素には20種類以上があるが

例示すると、

   仕事そのものの価値、自律性・自己決定性、達成感・手ごたえ、

   成長や熟達の実感、一体感、顧客からの感謝、学習機会、一体感

   価値観の共有(わかりあえる仲間がいる)、仲間との知的・人間的刺激

などなどである。

これらの要素を豊かに育てている企業は、働くことに対する「報酬の総量

(トータル・リワード)が多くなり、組織に充実感が生まれているという。

逆にこれらの要素が細っている企業は、金銭的報酬をめぐる内部競争ゲーム

の様相が強いともいう。

中小企業経営者には、「顔前にんじん金銭的報酬)」による内部競争のみで

成長してきて、ある程度の会社規模になっても未だ「顔前にんじん=お金」で

働く意欲の買いがベスト経営手法と考えている人も多いのではなかろうか。

是非その成果主義の副作用を認識し、ワークモチベーションの高揚を経営の

重要テーマにしてもらいたいものである。

そして、齊藤氏のワークモチベーションを引き出すVOICEモデル

次回に紹介します。



ジャン・ストリンガー, ステーシー・ホール, 牧野 真
顧客は追いかけるな!―48時間で顧客が集まるシンクロニシティの法則

パワーハラクオレ・シー・キューブHPより)


今、学校での虐(いじ)めが自殺につながるなど社会問題として大きく

クローズアップされているが、職場での上司のパワーハラスメント

(パワーハラ)も古くて新しい問題である。

パワーハラは、上司が職権や地位を利用して職場で嫌がらせをする行為で

女性に対する性的嫌がらせのセクシャルハラスメント(セクハラ)と並んで

職場に多い悪質な行為である。

このパワーハラについては、上司のタイプ別「傾向と対策」が

今朝の日経新聞で紹介されている。

それは、立正大学心理学部の斉藤勇教授の考案で4つに分類している。

簡単に列挙すると

自信過剰タイプ―(傾向)激しい自己主張、強い劣等感、感情的に激怒等

        (対策)頭ごなしの反論は厳禁、慎重な言葉で反論等

ばくしんタイプ―(傾向)自分の話に乗ってこない部下を嫌う等

        (対策)客観的な数字での反論をしない等

皮肉屋タイプ―(傾向)冷静、人前で嫌みや皮肉を言う等

       (対策)嫌みを聞き流す、褒めて味方に等

批判家タイプ―(傾向)提案に対して常に批判的、責任回避傾向等

       (対策)批判を肥やしにし、なくすやる気を戻す等

これらのタイプを見極めての自力回避が一番であるが、自分で

解決出来ない場合は、企業内の相談室や医者(診療内科)弁護士等の

専門家に相談し、心身のダメージだけは回避すべきである。

今年4月から「公益通報者保護制度」が施行されているので

この活用も推奨したい。(http://www5.cao.go.jp/seikatsu/koueki/

そして、クオレ・シー・キューブ(http://www.cuorec3.co.jp/ )の岡田康子

社長の「パワハラの最大の防御法は『いつでも辞められる』という心構えが

大切」にあるように、日頃から会社に依存せずいくつかの選択肢を用意して

おくことであろう。

さて、あなたの会社のトップや上司はどのタイプですか?

何? その人は4つ全部のタイプに該当する? もう施し様がないから

そんな会社や職場から一日も早く退散したほうが得策ではなかろうか!

近藤 道生
国を誤りたもうことなかれ
城山 三郎
落日燃ゆ

最近の通勤電車の中では、若いサラリーマンがIpodなどで音楽を

聴いている人が多いが、日本経済新聞を読んでいる人は珍しく少ない。

私の社会人生活は、まず解る解らずに拘わらず、日本経済新聞を小脇に

抱えて独身寮をでて電車の中で読むことから始まり、今までその習慣を

続けている。

この日本経済新聞の中でも「私の履歴書」は永年の人気コラムであり、

今年の2月で50周年を迎え、今月連載の江頭邦雄・味の素会長まで

登場した人物は686になったとしている。

今日の日経新聞では「私の履歴書」50周年特集を掲載しているが、

登場人物は、作家や俳優ら文化人、スポーツ界、政治家や経営者の

我々が知っている有名人が殆ど挙がっている。

正しくこの「私の履歴書」から「昭和史」が読み取れるわけであるが

個人的に注目するのは、やはり戦後の松下幸之助本田宗一郎井深大氏や

未だ活躍中の稲盛和夫氏の戦後日本の発展に貢献した偉大な経営者である。

松下氏の「生産者は、この世に物資を満たし不自由を無くするのが務め」

本田氏の「若い人たちを高く評価する」、井深氏は「日本では同じものが

すぐ出来るが、自前の技術力を企業化する勇気に欠ける」の言葉が、

故人となった今も出色である。

この偉大な経営者の自伝以外に、伝記文学を多く手がけた城山三郎氏が

大平正芳元首相や土光敏夫氏のような「私心のない人に関心をもつ」と

シンポで語る言葉が、これから日本を背負う政財界の人や起業家に一考を

もたらしてくれるのではなかろ


黒岩 重吾
生きてきた道―私の履歴書

富山湾 (富山湾から望む立山連峰)


つい8ヶ月前に故郷の富山に帰った時、「また来られ!(また来て下さい)」

と言っていた叔母が先週末亡くなった。

故郷を出て36年になるが、いつ帰っても「来たがけ!休まれ(帰ってきた!

ゆっくり休んで下さい)」と帰京の際の「また来られ!」は変わらないほっと

する我が田舎の歓送迎の言葉である。

田舎の冠婚葬祭は昔ほどではないが、今回の葬儀も隣近所や親戚の皆が

協力しあっての、故人への最後の恩返しやお別れは都会には味わえない

暖かい協業である。

今月上旬に、在京の高校同期40周年卒業記念会合に50人強が集まり、

ちょっぴり垢抜けした表情で学生時代の思い出話に花を咲かせていたが、

気が付けば、話の端々に富山弁が混じっていた。

我が故郷富山は、昔から全国でもトップクラスの教育県であるが、

大半が県外への大学に入り、Uターンすることなく都会で社会人生活を

送る。斯くいう小生も東京での生活を送っている。

しかし、退職を迎える世代になり、先の「また来られ!」の方言を聞くと

田舎に帰り、社会人生活での経験を今や過疎化で「ゴーストタウン」化する

田舎の活況回復に微力ながら活かせないかと考えたくなる。

あの高度成長の出稼ぎ時代はとっくに終わり、地方の役所や経営者と一緒に、

知恵を絞り地方の再活性化を考える時代である。

安倍 晋三
美しい国へ

小柴昌俊 (小柴昌俊ノーベル受賞写真)


ノーベル物理学受賞者で物理学者の小柴 昌俊さんが、今日の朝日新聞に

いじめられている君へ」と題して子供たちに助言している。

それによると、小柴博士も子供のころ小児マヒで夢の軍人と

音楽家を諦め、失意で入院をしている時、担任の先生が持ってきた物理学

の本がその後の大学院での専攻、ノーベル賞受賞につながったという。

その経験から「これをやりなさい」といわれてやるのでなく、自分で試して

みて「これなら」というものを見つけなさいという。

塾や学校の授業のような受身の能力と自分で何かをする能力の掛け算が

すべての人間の力であり、様々な出会いから夢中になれるもの見つけて

欲しいと訴えている。

また、世の親にも子供の成績にのみ気をとられ塾通いや点数にのみ

気をとらわれているが、それだけでは人間の評価はできないともいう。

先生、我々世の親、塾経営者そして子供本人が心して「いじめ」に

なんか負けずに、「自分探し」に全力傾注してもらいたい。

毎日新聞社会部
縦並び社会―貧富はこうして作られる

おせち料理 (西武百貨店のおせち料理)



全国の大手百貨店では、2000年頃から海外旅行を控えて、高級おせち

を買い始めた客が多かったが、その熱がますます高まっているという。

(以下「日経ビジネス」06。11.13号)

京王、西武ら百貨店は、例年1020日前後から予約を始めていたが

今年は1から3週間受付が早まる盛況という。

14万から16万円などの限定高級おせちの百貨店に対し、イトーヨーカ堂

関西や北海道の地域色の豊かなおせちを、加えて居酒屋チェーンのワタミ

売り出すという。

しかし、日曜のテレビ番組で「やってトーライ(Try)」に登場する若い

女の子が卵焼きなどの簡単な料理もできないのを、自分の事を忘れ落胆

してみているが、この「おせち熱」でますます日本の伝統料理ができない

家庭が増えそうである。

やはり、正月は家族全員で初詣のあと、母親が丹精こめて作ってくれた

おせち料理」を食べながらその年の抱負や夢を語れる家庭からは

昨今起きている家庭内暴力や子供がニート等がでてこない気がする。

これが「お金で買えない価値」ではなかろうか。



志摩 峻
ザ・リコール

キーエンス (キーエンス本社HPより)


最近までの花王は数十年連続増収増益を記録した大企業として知られる

優良企業であるが、これら長年成長を続ける企業には共通要因がある

ようである。


「日経ビジネス」11.13号では、これから伸びる企業は研究開発

5つの要素つまり

1.即効力―研究開発を素早く事業に結びつける効率性の高さ

2.投入力―研究開発に対する意欲の高さ

3.伸張力―成長分野にどれだけ開発費を投入しているか

4.特許力―特許出願が効率的に収益に結びついているか

5.価値創出力―企業活動が市場価値をどれだけ創出したか

が優れている企業100社を順位付けている。


これら100社のベスト3位は

  1位 キーエンス

  2位 三井金属

  3位 アルパイン

である。


トップのキーエンス(http://www.keyence.co.jp/ )は、事業内容は自社HPに

1.

FAセンサの開発および製造、販売

2.

自動制御機器、計測機器、情報機器および関連する電子応用機器、オプトエレクトニクス機器

ならびにこれらシステムの開発、製造販売

3.

ハイテクホビー製品の開発、製造、販売

と書かれているが、

平均年齢、給与は30歳、1000万円超とあり、効率性と付加価値の

追求する企業活動が紹介されている。


連結売上高は1583億円ながら、営業利益率は51%と驚異的である。

取扱商品は僅か100点ながら、「世界一」「業界初」の商品が多いという。


最近はIPO企業に注目が行きがちだが、この会社リストをみていると、

日本にはまだ歴史のある優れた世界的な大企業が多くあることに気づかされる。




酒井 泰弘
リスク社会を見る目

日本IBM (日本IBM HPより)



外資系企業といえば、経営者が方針を自身で決め部下にやらせる

トップダウン」経営が一般的であり、日本の企業の中でも伝統の「ボトム

アップ」経営から「トップダウン」経営を実践している企業もある。


日本の外資系企業の代表格の日本IBMでは、世界の社員が参加する

オンラインセッション(通称JAM)」を開催していると内永ゆか子(

日本IBM専務)が紹介している。(「日経ビジネス」06.11.13号から)


今年の夏は「イノベーションJam」のテーマで3日間、医療、環境、交通

などの領域でのイノベーションについて社員、家族や取引先から37千件の

コメントが寄せられた。そして有望な提案には1億ドルの予算がつける予定と

いう。


内永氏自身も、最初はこのチャットには懐疑的であったが、米国、アジア、

欧州と途切れなく会話がつながり、ITを使った究極のボトムアップ仕組みが

機能し、社員の参画意識浸透度が高まるメリットがあるという。


そして今世紀は、トップダウンに加えボトムアップのうねりを作りだすことが

会社の競争力をつけ、「ボトムアップ」が世の中を動かす時代を迎えるという。


会社の創業当時や規模がそんなに大きくないときは、トップダウン型が

有効であるが、会社は「経営者の器」より大きくならない経営原理からも

「ボトムアップ」経営は健全で安定的成長に不可欠と考える。


私は、正しい経営理念を持つ経営者の下での「ボトムアップ」経営賛同者である。