野村総研 (野村総研HP)


先週で上場企業の073月期中間決算の発表のピークを迎えたが、

過去最高益や前期比大幅増益の企業が実に多い。

ここ10年の企業業績の回復要因には、中国経済の急成長や米国経済の安定

等が挙げられるが、やはり一番重要な要因は正社員の削減や給料の引下げ

などの「リストラ」と成績に応じて報酬を決める「成果主義」であろう。

しかし、このリストラと成果主義は永続的に企業の成長をもたらす要因で

あろうかと疑問をもっていたところ、参考になる記事を見つけた。

それは、明日(11月27日)発売の「日経ビジネス」特別版の野村総研

http://www.nri.co.jp/ )の齊藤義明氏の寄稿「お金で働く意欲は買えない

である。

先ず、20代、30代の個々人の内面から生じる仕事に対するガッツ、

やる気、没頭、情熱であるワークモチベーションの調査では

・ 無力感を感じる・・・・・75.0%

成長実感がない・・・・・42.5%

社会的使命を感じない・・31.7%

この結果、「現在の会社に10年以上勤めたくない」が44.0%にも上る

モチベーション・クライシス(危機」であるという。

このワークモチベーションを引き出す要素には20種類以上があるが

例示すると、

   仕事そのものの価値、自律性・自己決定性、達成感・手ごたえ、

   成長や熟達の実感、一体感、顧客からの感謝、学習機会、一体感

   価値観の共有(わかりあえる仲間がいる)、仲間との知的・人間的刺激

などなどである。

これらの要素を豊かに育てている企業は、働くことに対する「報酬の総量

(トータル・リワード)が多くなり、組織に充実感が生まれているという。

逆にこれらの要素が細っている企業は、金銭的報酬をめぐる内部競争ゲーム

の様相が強いともいう。

中小企業経営者には、「顔前にんじん金銭的報酬)」による内部競争のみで

成長してきて、ある程度の会社規模になっても未だ「顔前にんじん=お金」で

働く意欲の買いがベスト経営手法と考えている人も多いのではなかろうか。

是非その成果主義の副作用を認識し、ワークモチベーションの高揚を経営の

重要テーマにしてもらいたいものである。

そして、齊藤氏のワークモチベーションを引き出すVOICEモデル

次回に紹介します。



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