『愛国百人一首』の選定された48首目は森迫親正です。
(著者所持の『愛国百人一首』の森迫親正の絵札)
い の ち よ り
名 こ そ 惜 し け れ
武 士 の
道 に か ふ べ き
道 し な け れ ば
この歌は、天文(1532~1555)年間に詠まれた歌です。
歌の意(こころ)
命は惜しいものであるが、それよりも名誉の方がもっと惜しいものである。そう思うことが武士の道で、この道にかわるべき他の道がないので、この道を守るべきである。
森迫親正は、戦国時代の武人で、九州の大友義鎮(のちの宗麟)に仕えた若侍です。
この歌は、主君の大友義鎮が豊後国の合志常陸介と戦ったとき、森迫親正はその寄せ手に加わって、華々しく戦うも戦死したときに、敵が調べると兜にこの歌を書いた短冊が結びつけられていました。死を覚悟した辞世の歌でした。17歳で戦死しました。
(著者所持の『愛国百人一首』の森迫親正の読札・取札)
歌の解説は、『國魂 愛国百人一首の解説』著:西内雅と、愛国百人一首の12人の選定委員の一人である窪田空穂による『愛国百人一首』によって行っています。
『愛国百人一首』とは
『伊勢物語』を読む上で、和歌の理解のために読んだ本について