ネイティブ10歳児の英語 -8ページ目

英語は名詞中心、日本語は動詞中心

以前読んだ「木を見る西洋人、 森を見る東洋人-思考の違いはいかにして生まれるか」という本の中に、西洋人の子どもは名詞から覚え、東洋人の子どもは名詞と動詞を半々くらいずつ学習していくという記述があった。


たとえば、西洋人の母親なら「これはクルマ。クルマを見てごらん。これ好きかな?かっこいい車輪がついているねえ」と名詞(クルマ)に焦点が置かれた会話が続くが、東洋人の母親は「ほら、ブーブーよ。はい、どうぞ。今度はお母さんにどうぞして。はい、ありがとう」とクルマは母親と子どもの関係をつなぐ動き(動詞)に焦点が置かれる。


西洋では世界が名詞の集まりだということが優先的に教えられ、東洋では世界が関係に満ちていることが優先的に教えられるのだという。関係性を伝えるには動詞の方がはるかに都合がいいわけだ。どうやらこの違いは、西洋の個人主義、東洋の集団主義的な価値観に起因しているらしい。
たしかに英語はやたらと名詞を多用する。無生物主語はその典型だろう。


このブログでは、take、have、get、give を既に終えているが、いずれも以下のように動作名詞を伴って「~をする」という意味になることも紹介している。


take a look at 見る
take a walk  散歩する
have a swim ひと泳ぎする
have a talk 話しをする
give a laugh 笑う
give a sigh ため息をつく
get a sleep 人眠りする
get a good start よいスタートを切る
make a change 変更する
make a choice 選ぶ


これらはいずれも look、walk、swim、talk、laugh、sigh、sleep、start、change、choose の動詞一語で表現も可能であるが、実際は動作名詞として表現する方が好まれる。


たとえば、「彼は深いためいきをついた」を英語に訳した場合、
He sighed deeply.

と日本人はしがちだが、実際は
he gave a deep sigh.

とした方がずっと英語らしいのだ。


「英語は名詞中心、日本語は動詞中心」
ネイティブ10歳児の英語に近づくために覚えておいて損はないだろう。



コーパス100!で英会話

今週から、「コーパス100!で英会話」というNHKの語学講座の新シリーズがスタートした。今回で3シリーズ目らしい。


コーパスという小難しい専門用語が前面に出ているのにまず驚かされた。同番組のスタートを伝えるネットニュースにはコーパスについて以下の説明がある。

コーパスとは日常会話の自然なやりとり、ネーティブスピーカーの言葉遣いなど、実際に使われている英語を収集してコンピューターで処理できるように整理、保存したもの。この膨大なデータベースから、動詞をよく使う順に上位100までの活用法を取り上げ、動詞と結び付フレーズと併せて紹介していくとのこと。

ただし、このコーパスのデータベース、ネットニュースでは40億語とあったが、番組では50億語と説明されていた。10億の差ってけっこう大きいがどっちが正しいのだろう。いずれにせよ、超基本動詞だけが取り上げられるので、まぁ、ランキングに影響はないと思うが。

少し感想を述べると、使用頻度の高いフレーズがランキングで示されるのはやはり圧巻だった。割り切りがあっていい。昨今の日本人はランキングの情報をやたらと重宝がるところがあるので、興味を持続させるにはいいかもしれない。

コーパスシアターもとってつけたような印象は否めないが、とても楽しめる。根気のいる語学では、あきさせないのが何より大事だ。

それと女優の福田萌さんと一緒に、穴埋め問題に答えるコーナーがちょっとしたスパイスになっていると思う。受け身になりがちが語学講座だが、自発的に答えるという行為はかなり刺激的で学習効果は高いと思う。ボディーブローのように案外後から効いてくること請け合いである。

ただ、自分がブログでも重視している基本動詞の語義やニュアンスの違いがどこまで言及されるのかが気になるところ。本日の「GET」では、haveとget のニュアンスの違いが状態と動作という形でさらりと説明されてはいた。

英語を教えるには、まず楽しませること。そして的を絞ること。ダラダラ説明しないこと。

その重要さを改めて教えてくれた番組の構成だったように思う。

しばらく見続けてまたどこかで感想を述べたい。


MAKE ②

make の2回目。


make の語源を調べたところ、“こねる”という意味に辿りついた。

makeは粘土をこねて何かを創り出すことで、そこには努力や手間が伴う。

天から降って湧いてきた状況では make は向かないのだろう。


今日は、ある特定の状態を創り出すという make の使い方をおさえたい。

この使い方がとっさに口を突いて出るようになると、ずいぶんと英語の表現力に幅が出るように感じられる。


make A C  AをCにする (Cは形容詞または名詞)


I'll do anything to make you happy. 君を幸せにするためなら何でもする

They made him chairperson. 彼らは彼を議長にした


あなたが幸せになる状態を、彼が議長になる状態をそれぞれ創り出すという意味。


さらにもう1つ。have や get と同様の使い方。


make A do  A(人)に強制的に~させる (動詞は原形、to do の形にはしない)


I will make him do his job at once. すぐに彼に仕事をやらせよう

Mother made me clean the room. 母は私に部屋を掃除させた


make にはたとえ嫌がっても強制的にさせるニュアンスがある

冒頭で、make の語源は“こねる”になると述べたが、手でぐいぐい力を入れてこねるように

人にやらせる感じなのだろう。


最後に、~させるのニュアンスの違いを確認しておこう。


He made me go. 彼は私を行かせた (相手に強制的に…させるの意)

He let me go. 彼は私を行かせてくれた (let は相手が望むように…させるの意)

He had her go. 彼は彼女を行かせた (目上の者が目下の者に…させる、しかるべき職業の人に…させる)

He got her to go. 彼は彼女に行ってもらった (説得などを通じて相手に…させる)