ネイティブ10歳児の英語 -12ページ目

COME ①

今日は前に記事で go を取り上げたこともあり、come を取り上げたい。


東京23区内に円を描くように走る山手線。駅の数は29あるのだが、

しばらくは山手線の各駅をひとつひとつ潰していくように

基礎的な動詞を(29かどうか分からないが)一つ一つ取り上げ、解説を加えてみたい。

そして一巡したところで、2周目、3周目はそれらの動詞をさらに掘り下げようと思う。


take、 go、 come。 最初のうちは新宿や池袋、上野といった大ターミナル駅に匹敵する動詞が続く。

さて、come を英和辞典を引けば、来る、やって来るという意味が記されている。

この訳語で意味を覚えてしまうと、間違った使い方をしやすい。


今回も再び、まずあなたが天国に召されていただこう。移動を伴う動詞の語義を掴むには

自分目線で考えてしまうとややこしくなるからだ。

come は、あなたが天国から視点を注いでる着地点へ

家族や恋人が、そして時には生前のあなたが接近し、到達することを表す。

家族や恋人ばかりではない。モノやコトも着地点へ近づいているなら、come が使える。

go がスタート地点から離れる、遠ざかるを意味するのとは対照的である。


Come here ! こっちにきなさい。(ここが着地点、そこに近づくの意)

Dinner is ready ! I am coming ! 夕飯ができたよ。今行くよ。(食卓が着地点、そこに近づくの意)

Is she coming to the party ? 彼女はパーティに来るの?

(話し手は既に着地点であるパーティ会場にいる。そこに近づくの意)

When you come to the corner, turn right. 角まで行ったら右に曲がりなさい (角が着地点、そこに近づくの意)


2番目の用例であるが、日本語では「今行くよ」となっている。

私も英語を覚えたての頃は、I am going と平気で言っていた気がする。

ただ、それでは、「今から出かけるところだよ」、つまりは「夕飯はいらないよ」になってしまう。

(go が話し手の今いる場所から離れる、遠ざかるの意であるため)

ところで come は到達するの意味もある。

着地点にたどりつくまでの過程は意識から外され、

着地点に到達することのみに焦点が当たっている場合は到達の意味がある。


Has the bus already come ? バスはもう来ましたか?

It was dark outside and very late when she came back. 彼女が戻って来たときは、かなり遅い時間帯で外は暗かった。


いずれも、着地点にバスや女性が到達することに焦点が当たっている。


また、人やモノのみならず、より抽象度の高いコトを主語にとり、到来したという意味にもなる。


A great idea came to him. 彼はよいアイデアが浮かんだ。(彼のところへアイデアが到来した)

Your chance will come soon. 彼のチャンスはすぐに到来するだろう。


go が離れて行ってしまう、遠ざかってしまうという意味から、

正常な状態から悪い状態へ移動することを暗示したが(例:go bad)、come はその逆である。

異常状態からふつうの状態へ、複雑な状態から単純な状態へ、

仮想的な状態から実現された状態へ変化することを表す。


以下の表現はここから生まれている。


come alive 活気づく、生き生きとする

come true 実現する

come clean 白状する


さて、日本で“できる”を漢字では“出来る”と書く。これは出て来る、出現するという意味である。

日本と同様の発想で、英語の come にも、着地点に到達しつつあることに焦点が当たり、

出て来る、出現するという意味がある。

go が消えてなくなる、消失するを意味するのと対照的だ。


以下の表現はここから生まれる。


come into view (sight) みえてくる、出現する

go out of view (sight) みえなくなる、消失する 


では、ここまでのポイントをまとめよう。


まず、come には着地点に近づいて到達するという、一連の移動を表す意味がある。

この近づく、到達するから転じて、さらに出て来る、出現するという意味にもなる。


また、着地点に近づくことから、

肯定的な意味、たとえば異常状態からふつうの状態へ変化するという意味もある。

いずれも、スタート地点から離れる、消失する、正常から異常状態へ変化を意味する goと は対照を成している。



























GO ①

今日は移動を表す動詞の筆頭、go を取り上げたい。

日本では「行く」が、向こうへ移動する、目的地へ向かって進む、通り過ぎるなど

本来の移動を意味したり、流れる、死ぬ(逝く)、物事がはかどるなど比喩的な意味に使われたりする。

英語の go も同様であるが、そのスケルトンイメージは意外にシンプルだ。

まず今日は、go のスケルトンイメージを確認して行きたい。



その意味を正確につかむために、あなたがまず天国にいると思ってほしい。

天国から、あなたの家族や恋人、時には生前のあなたが、あるスタート地点から移動する様子を

見守っているのである。

人や乗り物がスタート地点から移動する、出て行く、離れていく。

このときの移動するイメージが go のスケルトンイメージである。

Where are you going ? どこへ行くんですか?

I have to go there. そこへ行かなくてはならない。

Which bus goes to the station ? どのバスが駅に行きますか?


いずれも、あなたの視点はスタート地点に注がれており、

そこから離れていく、出て行くという動イメージである。


さらにより比喩的に go が使われることもある。

道路やお金、自信、痛みがスタート地点から離れていくといった意味でも使われるのだ。


Route 169 goes from here to Massachusetts. 国道169号線はここからマサチューセッツまで行く

Most of my pocket money went for books. 自分のお小遣いのほとんどが本代に消えていった

My confidence went completely. ほとほと自信をなくした

The pain will go soon. 痛みはすぐになくなるよ

ただし、スタート地点(私自身や私のいる場所)から移動する、離れていくという

go のスケルトンイメージは共通している。



以下は~をしに行く(スタート地点から離れる)という意味でよく使われる表現

go for a walk/swim/drink 散歩に行く、泳ぎに行く、飲みに行く

go shopping/fishing/skiing 買い物に行く、釣りに行く、スキーに行く

go to school/work/bed 学校に行く、仕事に行く、寝る



また、正常な状態(スタート地点)から悪い状態へ移動する、向かうという意味でも使われる。

日本語で「あいつ、いっちゃっているよ」と、以前の正常な状態からほど遠いという意味で

「行く」が否定的に使われるのに近い。


go bad 腐る

go wrong 間違う

go crazy 気がふれる、激怒する

go mad ばかなことをする、怒る



これまでのgo の意味はスタート地点から離れる、遠ざかる。

あなたの視点はいつでもスタート地点に注がれていた。



しかし、一方でgo は、スタート地点をあとにした進行の様子を表すこともできる。

たとえば駅のホームから夜汽車が出発するシーンではないのだ。

大地の向こうを夜汽車が進むのを、天国にいるあなたが見ている状況に近い。



Time goes so fast. 時間が過ぎるのが早い

How did your interview go ? 面接はどうだった? (どう進行したか?)

How are things going ? 最近調子はどう? (ものごとはどう進んでいるか?)

How does that tune go ? そのメロディーってどんなんだっけ?


まとめると go のスケルトンイメージは大きく以下の2つ。

①話し手の視点が注がれたスタート地点から離れる、移動する

②(スタート地点は意識されずに)ものごとが進行する


ではまた日を改めて、今度は go がどんな言葉とつながりやすいのかを見て行きたい。


TAKE ①

まず、take を取り上げたい。辞書を引けば40を超える語義のある、多義語中の多義語である。

焦らず、何回かに分けて整理していこう。


最初に take と発音し、耳を澄ましてほしい。

音のニュアンスは柔らかいふんわりとしたイメージとは正反対である。

硬く確かな手ごたえのようなものを感じる音だ。しかも切れがある。

takeのもともとの意味は、「何かを手でつかみとる」あるいは「手でつかんで移動させる」。

ちなみに、日本語でも使うテイクアウトは料理をつかんで(自分で選んで)持ち帰るという意味だ。

Take an umbrella with you. 傘をもっていきなさい。

Let me take your coat. コートをお持ちしましょう。(お預かりしましょう)

この手ごたえを感じ、掴みとる、移動させるというスケルトンイメージが、さまざまな意味を生むのだ。

ちなみに日本語でも、取るは、採る、撮る、捕る、摂る、録るなどへ転じるのも同じ理屈である。


たとえば、take はさっと手にとって持ち去るということで盗むを意味することすらある。


Somebody took away my passport. 何者かが私のパスポートを持ち去っていった。

そして、日常会話に頻繁に登場するのが、to を伴って移動させる先を示し、「連れていく」という意味。


take him to the hospital  彼を病院へ連れて行く

take the kids to see a movie 子供たちを映画を見に連れて行く

さらに、道や乗り物を主語にして、

This road will take you to the coast. この道を行けば海岸に着きますよ。

This bus takes us to the hotel. このバスに乗ればホテルに行けますよ。


これらは、あたかも道路や乗り物が人をつかみ取って目的の場所まで移動させるイメージである。


また、手に掴んだものが、自分に向けられるとき、自分のもととして取り入れる、

あるいは受け入れるという意味になる。

ちなみに、intake という動詞は、中に取り入れる行為を表し、摂取するという意味になる。


そのため、take は以下のような言葉と結びつくことになる。 


take medicine 薬を飲む

take a picture of the castle お城の写真を撮る (自分のものとして写真におさめる)

take notes of the meeting 会議のメモをとる

take a message 電話などで伝言を引き受ける

take responsibility for ~の責任をとる


さらに 時間的に限定された、特定の行為を自分のものとして取り入れるという行為を表し、

以下のような表現もよく使われる。


take a look at 見る

take a walk  散歩する

take a shower シャワーを浴びる

take a bath お風呂に入る

take a seat 座る

take a break 休憩する ひと息入れる

take a vacation 休暇をとる


これらはみな、手でつかみとる行為から転じた表現である。

自分の意志で生き生きとその行為を楽しむイメージである。

さらに、take a long walk のように修飾語を挟み込めるのも便利。


そしてよく使われるのが以下の表現である。 


it takes A to do ~するのにA(時間や労力)がかかる

it takes 人 A to do 人が~するのに(時間や労力)がかかる


It takes a lot of money to start a business. 商売を始めるには多くの資金がいる。

It takes me about 20 minutes to get to work. 通勤には20分ほどかかります。


これらも、to do 以下の行為、商売を始めることや通勤することが、

多くの資金や時間をつかみ取っていくという意味である。


①まとめると take のスケルトンイメージは手に取る。掴み取る。

②そしてそれらを移動させる。 転じて指定された場所へ持っていく、連れていくという意味になる。

③一方、手にとったものが自分に向かうと、自分のものとして取り入れる、受け入れるの意味になる。

④特定の行為が時間や労力を掴み取っていく、(時間や労力が)かかる、要するの意味にもなる。


ひとまず今回はこの辺で。

また日を改めて、take とどんな言葉が相性がよいのかを紹介して行きたい。