「ツイッター繁盛論」豚組のひみつ | 道玄坂で働くベンチャー課長だったひと

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Il n'est qu'un luxe veritable, et c'est celui des relations humaines.
Saint-Exupery(真の贅沢というものは、ただ一つしかない。それは人間関係の贅沢だ。
サン=テグジュペリ)
 

以前にもブログで紹介した豚組の経営者、
中村仁氏が、『ツイッター繁盛論』を出版されました。
 
その前著、『右向け左の経営術』については、
ブログで確認できます。
 
[「豚組しゃぶ庵」twitterの主・中村仁氏]
http://ameblo.jp/dupondt/entry-10566897134.html

中村仁氏は、ツイッターを店舗経営に活かした
最初の成功例であることは、間違いないと思います。
 
ツイッターは、企業、公式アカウントなどがありますが、
基本的には誰でも無料ですぐに、いくつでも作成できる気軽なツール。
 
ただ、お金がかからず、また、ソーシャル性が強いために、
基本的には個人でのやりとりがメインなため、
店舗でツイッター利用しようすると、ぎこちなくなったり、
マス広告として一方的になってしまいがちです。
 
豚組においては、@butagumi と @hitoshi を巧みに使い分け、
@butagumiは表玄関、@hitoshiは勝手口というように、
フォーマルとカジュアル、情報と会話のように成り立っています。
 
ツイッターの特長はそれが、コミュニティとなっている点であり、
そのためには、ツイート内容に個性や顔が見え、親しみやすさが重要です。
 
フォロミー祭りのように無闇にフォローしてフォロワーを増やすことを避け、
地道にフォロワーを増やす努力を勧めていて、友達感覚を説いています。
 
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「本当の友達を作るには、同じクラスの、それもごく一部の自分と
相性のよさそうな人を選び出し、その人と毎日色々な会話をし、
一緒に下校して、休みの日には遊びに行って、とコミュニケーションを重ねるはずだ。
 ツイッターのフォローも同じことだ。フォロワーを増やしたいからといって、
手当たり次第に数百人、数千人の人をフォローしてしまったら、
そもそも誰が誰やらさっぱりわからなくなる。誰が誰かわからなければ、
そこで豊かな会話が生まれるはずもないのだ。」

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しかし、コミュニティというのは、非常に手間ひまのかかるもので、
即効性はないかもしれませんが、きちんと続けていれば、
じわじわと効果が現れてきます。
 
本の中で、特に印象的であったのが、
炎上した際、1件ずつ、すべて対応したということです。
 
自分自身、仕事柄、サイト運営者でありますが、
炎上した経験があり、中村仁氏の足元にも及ばない
対応方法であったことを覚えています。
 
[人を動かす感情と共感]
http://ameblo.jp/dupondt/entry-10477739657.html
 
経験者であれば、テンプレを使わずに、1件ずつ、
すべて異なる言葉で対応することが、どれだけの事であるか、
分かるかと思います。

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「ご批判をいただいたすべての方に、1件ずつ丁寧に謝罪することだった。
もちろん、コピー&ペーストはいっさい使わない。1つずつ丁寧にタイプし、
まったく同じ文面での謝罪は行わない。
 そして、いただいたご批判の内容を理解した上で、謙虚に謝罪とご説明を重ねた。
もちろん、ただ『ごめんなさい』というだけでは意味がない。自分たちの何が
間違っていたのかを素直に認め、可能であれば誤解を解く努力をするように心がけた。」
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そして、わざわざ「豚組」というワードで検索して、
書込みしている方にもすべて謝罪したと続いています。
 
「疾風に勁草を知る」という言葉がありますが、
まさに炎上という逆境に立たされたとき、どういった対応をするのか?
 
そこにまさに、小手先の技ではない、「豚組のひみつ」の真摯な姿勢、
顧客志向、本物主義があったのではないでしょうか。
 
ここにこそ、豚組がツイッターを店舗活用した第一人者である
所以があるような気がしたのでした。。
 

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