新型コロナ対策として次亜塩素酸や次亜塩素酸ナトリウムで消毒をしている施設が多いでしょう。
医療機関でも何をどのように使用するのかで賛否両論あり意見が割れています。
私は感染症専門の施設や医師が発信している情報を元に使用する消毒薬を決めました。
コロナウイルスの感染性を低下させるのに必要な消毒薬の接触時間
診療所では現在、手の消毒は75%エタノール、環境消毒は金属以外の部分は0.2%の次亜塩素酸ナトリウム、金属や診察ベッドなどは75%エタノールを使用しています。
ところがエアコンフィルタと換気扇が真っ白になって錆びていたことから、次亜塩素酸ナトリウムの使用を控えることにしました。
現在、消毒にはできるだけアルコールを使っています。
次亜塩素酸ナトリウムは雑巾や布巾に含ませて拭くようにし、空中に噴霧したりしないことが大切。
受診される患者さんから先日「次亜塩素酸水を噴霧したり加湿器に入れたりしてないですよね?私、次亜塩素酸水がダメなんです。気分が悪くなったり皮膚が赤くなるので・・・」というお問い合わせを頂きました。
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは別物ですので混同しないで下さいね。
次亜塩素酸ナトリウムはキッチンハイターやブリーチのような塩素系漂白剤のことを指します。
次亜塩素酸水はハイターのような漂白剤ではありません。
診療所では次亜塩素酸水は使用していません。
次亜塩素酸ナトリウムと違って人体に無害だから、導入を検討していました。
次亜塩素酸水を加湿器に入れて噴霧したり、歯科領域では口腔内の洗浄に使われたりもしているので、安心安全だと思っていたのですが・・・
感染症専門医の忽那賢史(くつな さとし)先生が以下のような情報を発信しておられたので次亜塩素酸水の導入を見合わせました
「消毒剤噴霧」「空間除菌」の効果は証明されておらず、人体に有害な可能性あり
これらの情報だけでなく、診療所のエアコンのフィルターや換気扇が真っ白になっていた現状をふまえ、次亜塩素酸や次亜塩素酸ナトリウムを空間に噴霧することは中止しました。
手指消毒に使用する75%エタノールやイソプロパノールをメインで使用していこうと思います。
元々、医療機関で消毒といえばエタノールやイソプロパノールが一般的に用いられていました。
次亜塩素酸ナトリウムを使用する時はノロウイルス対策の時だけ。
なぜ今回、こんなにも消毒薬を巡って色々な情報が錯綜したのかというと、アルコール不足だったからです。
マスクをはじめアルコールやグローブ、フェイスシールド、最近では手術の時に使用する使い捨てのキャップなども不足しています。
マスクは最近、市場に出回ってきていますが、アルコールはまだまだ品不足。
医療機関なのに業者に発注しても欠品で全く入ってこず、本当に困ったのです
そこでアルコールに代わる消毒薬として次亜塩素酸や次亜塩素酸ナトリウムが取り上げられるようになった。
キッチンハイターやブリーチなどはスーパーでも購入出来ますからね。
しかも安価ですし。
ですが金属に使用すると錆びたり、布地が漂白されて白くなったり、アルコールと違って何にでも、どこにでも汎用できるというものではありません。
そして塩素系ですのでツンとした刺激臭もあり、目や鼻などの粘膜刺激症状もあります。
人体に悪いのは感覚的にも理解できるでしょう。
扱う際は必ず換気をして手袋とマスク着用で液体に触れないように注意するよう商品にも記載があります。
毎日使うモノだからこそ人体に悪影響のないものを選びたいですね。
というわけでして・・・
たくさんの患者さんから次亜塩素酸と次亜塩素酸ナトリウムについて相談と質問がありましたが、私は健康を考えて
空中には噴霧しない
できるだけアルコールを使う
という結論に至りました。
職場で加湿器に入れて噴霧していて大丈夫なのか心配で・・・
次亜塩素酸を吸うと気分が悪くなる
目が赤くなる
涙が出やすくなる
というご相談を頂いていたのですが、症状のある方は使用を控えるか中止してもらったほうが良いと思いますね。
新型コロナに関しては、何が有効か分かっていない部分も多く、コロナに乗じて商品を売りたい業者も多いようで、診療所にも「コロナに効きます」「コロナ対策に
」という宣伝FAXが毎日山のように来てます
皆さんも「コロナに効きます」という商品に騙されないよう注意してくださいね。
このブログでは医学的根拠のある情報をお届けしたいと思っております。
専門家や医療サイト、医学論文などから引用してお伝えしますのでご参考になさってくださいね。
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化粧品と発酵素するりの記事は
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