本日も診療所の問い合わせフォームに届いた相談メールにお答えしたいと思います。
全ての相談メールに返事をしているわけではありません。
相談料などの料金も頂いておりませんので、返信が無いからと怒らないでくださいね
本日の相談内容は痔ではないけれど悩ましい皮膚のたるみ「スキンタグ」。
皮垂(ひすい)とも言います。
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10年ほど前の妊娠出産を機にイボ痔ができまして、その後、血栓というのでしょうか、中身が吸収されベロベロしたものだけが残りました。
どうならスキンタグのようです。
元々かなり快便でして、毎日一度は必ず出ていまして、大きさ・形共に問題ないのですが、半年に一度くらい便秘になり硬い便が出る際に、そのスキンタグの根元がちょっと裂け出血します。
先生のブログでは、スキンタグは手術で取ってもまた再発する可能性もあるので、そのままにしておいてよい…ようなことを書かれていらしたかと思いますが、このような状態でも、特にこの先、悪さをすることはなさそうでしょうか。
本来でしたら、きちんと診察して頂かなくてはいけないことだとは思い、大変厚かましい事と思います。
申し訳ございません。
しかしながら、もしよろしければ、教えて頂けましたら有り難く存じます。
何卒宜しくお願い申し上げます。
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ただの皮膚のたるみ、皮膚のかたまりなので放置しても構いません。
女性患者さんで見た目を気にして手術を希望されるケースもありますが、美容的な目的で手術をすることに私はあまり賛同できません。
なぜならスキンタグを作った原因である排便を治さなければ何度でもまた出来るからです。
スキンタグが出来る度に切除を繰り返し、5〜6回手術を受けている患者さんも時々来られますが、何度切除しても同じです。
また出来ます。
なぜスキンタグが出来たのか?
ということを突き止めて、そこを根本的に改めなければ切除してもまた出来てしまいます。
女性のスキンタグの多くが切れ痔(裂肛)によってもたらされています。
便秘になって硬い便が出たときに肛門が切れ、その切れた傷が便で汚染されると炎症を起こし、傷の周りが盛り上がって腫れてきます。
切れているときは「腫れ」(「見張りイボ」と言います)も硬くなったり、赤くなったりして触ると痛いのですが、切れ痔(裂肛)の傷が治って炎症がひくと、その「腫れ(見張りイボ)」も引いて皮膚のたるみとなって残ります。
だけどまた切れ痔(裂肛)になれば腫れて、それを繰り返すとどんどん大きくなっていきます。
切れ痔(裂肛)の背景には必ずといっていいほど出口の便秘がありますので、そこを治さなければ何度でも繰り返します。
解説記事はコチラ
この相談者は「元々快便」で「毎日便が出ている」ということですが、毎日排便があってもスッキリ出ずに中に残っていれば便秘です。
そもそも本当に快便であれば切れ痔(裂肛)にもなりませんし、スキンタグも出来ません。
そんな便通だからスキンタグを作ったのです。
その便通を治さずに手術で切除しても、切れ痔(裂肛)を繰り返せばまた出来てしまいます。
だから痔の根本治療は便通を治すこと。
治療の第一歩は正しい排泄から。
手術を考える前に排泄を見直してくださいね。
そもそも診察しないと相談者がスキンタグであるかどうか分かりません。
もしかしていぼ痔(痔核・脱肛)かもしれませんし、皮膚腫瘍かもしれません。
メール相談では肛門を診ていない(見ていない)ので診断が出来ませんし、診断が出来ないと適切なアドバイスも出来ません。
大切なことは「スキンタグを放置しても悪さをしないか」ということよりも「本当にスキンタグなのか?」という診断と、「なぜそんなものが出来たのか?」という原因究明です。
だから電話やメールでは「相談」は出来ますが「診療」や「治療」は出来ないのです。
オンライン診療は「肛門科」では難しいでしょうね
今、検討中なのですが肛門を診察できないので難しいなと感じています。
責任持てませんから
スキンタグについてはコチラに詳しい解説記事を書いていますので是非お読み下さい
肛門皮垂(スキンタグ)〜たるみが出来た原因を治さずに手術してもまた出来る〜
1日1花
今日の花は
診療所のセラピードッグ「ラブ」
犬のようちえんは
主に子犬が躾のために通う所
ラブのように老犬になっても
ずっと通い続けている犬は
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