ネットに溢れる痔の手術を受けられた人の体験記。
それを参考に痔の手術を受けるかどうか決められる人もいるでしょう。
読むときの注意点は3つ。
- 特定の施設での手術体験談であること
- 同じ施設でも医師によって違うこと
- 痛みの感じ方は個人差が大きいこと
私の患者さんたちもネットで情報収集して痔の手術について調べている人が多いです。
そこで患者さんから
「痔の手術受けた人のブログを読んでるんですけど、むっちゃ痛そうなんですよね〜」
「しばらく座れないみたいだし、身動きできないと困るんで手術、ためらってます」
「あれを読むと手術受けるのやめとこうってなるんですよ・・・」
「痔の手術って死ぬほど痛くて、術後は地獄の苦しみって書いてあるんですけど・・・」
などと言われることが多いです。
必ず聞き返します。
「それって、うちの診療所で手術受けた患者さんが書いたもの?」
って。
「いいえ。違います。どこかのクリニックの患者さんの手術記録です。」
と必ず答えが返ってきます。
痔の手術ってどこで受けても同じだと思っていませんか?
どこで誰にやってもらうかで全然違うのですよ。
だから
「もしも大阪肛門科診療所で手術を受けようと思っているのであれば、うちの患者さん達が書いた手術体験記を読んで下さい。待合室に全ての患者さんの手記をコピーしておいていますから。痛みも人それぞれだと言うことがよくわかると思いますよ。」
と説明しています。
施設によって、
術者によって、
痔の手術は随分違うからです。
どこの病院で手術をするかによっても違うし、同じ病院でもA先生とB先生で違ったりします。
だからネット上の痔の手術体験記を読むときは
どこの病院の
どの先生の手術を受けたのか?
ということを確かめましょう。
また、その体験記を書いた人と全員が同じ経過をたどるわけではありません。
あくまでも一つのケースとして捉える冷静な目も必要。
自分がそこで手術を受けたからって、体験記を書いた人と同じようになるとは限らない。
また施設や先生によって
入院日数や手術方法も違うし、手術までの検査や準備なども同じではありません。
また同じ術式でも誰がどのように手術するかで結果は違ってきます。(料理と同じですね。材料が全く同じでも違った味になるでしょう?)
そしてさらには
術後の排便管理、
術後に使う薬、
通院回数(毎日通院させる先生もいるし、うちの診療所のように週に1回という施設もある)、
治るまでの期間(術式によっても違います)、
術後の制限事項(禁酒、自転車ダメ、激しい運動ダメなど)
などなど、施設や医師によって全然違ったりするのですよ。
だからネット上の痔の手術体験記を読むときは、
どこの肛門科で
どういう先生から
どんな方法で
手術を受けたのか?
を分かった上で読みましょう。
その施設で手術を受けられるのであれば参考になると思いますが、全然違う別の施設で受けるのであれば全く参考にならないどころか、治療の邪魔になる可能性すらあります。
だから
自分が手術を受けようと思っている病院の手術体験記を読んで下さい。
ネット上の体験記は他人のもの。
自分とは違います。
誰一人として同じ経過はたどりません。
他人の症状に自分を重ねても本質からずれることも多いです。
大阪肛門科診療所の手術について知りたい方は以下の記事を参考にして下さい↓↓
分離結紮術で5泊6日入院されたケース
(この術式は日帰りが可能です)
結紮切除術(LE)で5泊6日入院されたケース
日帰り手術の場合
色々と手術の話を書きましたが・・・
手術が必要な痔って本当に少ないです
痔のほとんどが手術をしなくても改善します。
手術は何をやってもダメな場合の最終手段。
最初の手段じゃありません。
手術の前に出来ることがないのか?
よーく検討して欲しいものです。
患者さんもお医者さんも。
診療所のセラピードッグ「ラブ」
左側がラブです
ガールフレンドのハリーちゃんと
追いかけっこが大好き
いつも負けてますけどね
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