
手術したけど何も変わらない

と言って
セカンドオピニオンで受診される患者さんで
そもそも手術なんて必要なかったんじゃないの?
っていうケースがあります。
なぜ必要ないって分かったのかというと
最初、私の外来に来られたからです。
手術なんて必要ないですよ
手術しても症状は変わらないと思いますよ
それよりも
ちゃんと便通を直した方がいいと思いますよ
と説明したけれど
便通を直すことが面倒だったり
手っ取り早く手術を受けたかったり
とにかく
手術さえ受ければ何もかも解消する
と信じ込んでいる人もいます。
そして
自分の思い通りに手術をしてくれる先生を探し歩くんです。
手術を受けた結果
何も変わらなかった

それどころか
以前よりもひどくなった

なんて悲しい結果になって
すまなさそうに
私の外来に戻ってくる患者さんもおられます。
受付窓口でスタッフに
「ごめんなさい!」

と言って泣き崩れた患者さんも居ました。
あの・・・
私たち
他の肛門科に行ったからって
怒ったりしませんよ

うちの診療所
自費で高いから
他の肛門科へ行く人もいます。
それでうまくいけばいいんですけど
うまくいかなかった時に
ちゃんと患者さんが戻ってこれるように
必ず
「困ったらいつでも相談して下さいね」
って言うようにしてるんです。
戻って来にくい気持ちが分かるから・・・

以前のブログでも書きましたが
必要のない手術を受けると
思わぬ後遺症が残ることがあります↓
必要のない手術を受けた人の後遺症
そうなると
手術しても良くならない
どころか
手術して悪くなった
という状況になっちゃいます

このようなケースで多いのが
小さな内痔核を切除したケースと
狭くないのに肛門を広げたケースです。
内痔核と言っても
私からすれば
「正常なふくらみ」
と診断したケースも多かったです。
痔核なんて無いよね
それじゃまさしく
無い痔核やん!!
って何度思ったことか・・・

小さな痔核を無理矢理切除して
肛門が狭くなってしまい
やり直しの手術をすることもしばしば・・・
せっかく手術なんて必要ない
健康な肛門だったのに
手術したせいで
不健康な肛門になってしまい
それを元に戻すためにまた手術が要る
そんなの
悲しくないですか?
それに
完全に元に戻すなんて出来ないんですよ。
手術は肛門を傷付ける行為。
だから慎重に考えて決めて下さいね。
そして
まじめに良心的にやっている
肛門を専門にしている先生は
何でもかんでも
やたらめったら
手術してないと思います。
だから
なるべく専門性の高い先生を探して受診して下さいね。
肛門科の専門性についての話はコチラ↓
「肛門科専門医の探し方」
「何が専門?」
「本業か副業か」
「女医さんはもうこりごりです(;。;)」
「ちゃんと肛門科の先生に診てもらってる?」
「専門じゃないって書いてて欲しかった!」
診療所のセラピードッグ「ラブ」
患者さんが泣き出すと
ラブが心配そうにしています
癒さなければならない人が分かるようです

患者さんが泣き出すと
ラブが心配そうにしています

癒さなければならない人が分かるようです
