おうち英語と中受の備忘録 -3ページ目

おうち英語と中受の備忘録

【娘っ子と英語】
1〜3歳
職場の託児所に外国人家族が多数おり、自然と英語のおしゃべりと英字絵本などの多読を開始。
4〜6歳
モンテ幼稚園入園。英語は動画や音楽・絵本がメイン。
海外サーバーにて英語チャット。園の外部英語講師に英語早期教育を勧められる。

 

※今回の記事は僕らが所属するオンライン報告会での出来事ではなく、見聞きした話がメインになりますw

 

中学受験が本格化する高学年。全統小(全国統一小学生テスト)や合不合判定テストの結果をもとに、SNSでは日々激しい情報戦が繰り広げられています。

僕らが所属するオンライン報告会(モンテ園卒園児父母会合)も、全統小から時間が経ち11月の結果をもとに次回6月の話になり始めています。

一方で当たり前ですが皆一つずつ学年が上がるので置かれている状況も変わってきています。その中で、分かりやすいのは偏差値帯による上中下だけではなく、小学校3・4年生時から高学年時で偏差値の上昇・維持・下降のグループによって意見やポジションは様々です。

しかし、実際の中受となるとその華やかな?報告の裏で、「客観的なデータでは説明がつかない異常な志望校選択」が蔓延していることをご存知でしょうか。

今回は、偏差値の推移によって分かれる保護者の心理と、特に中学受験コミュニティのある種の病理について深掘りします。


1. 偏差値帯×推移で決まる「保護者の発言力」

中学受験コミュニティにおける影響力は、残酷なまでに「直近の偏差値」に左右されます。しかし、単なる数値以上に重要なのが「推移の方向」です。

① 権威を失う「小受・積極進路勢」

小学校受験で難関国立・私立小に合格した層は、かつてはコミュニティの主役でした。しかし、高学年になり公立勢の猛追を受けて偏差値が下降・低迷すると、その影響力は一気に失墜します。 自らの母校や通学校が、塾の成績上位層から「滑り止め」扱いされる現実に直面し、沈黙を余儀なくされるケースは少なくありません。

② 新興勢力「右肩上がりインフルエンサー」

逆に、低学年時は目立たなかったものの、5年生以降に偏差値を急上昇させた親は、瞬く間に「時の人」となります。その学習法やスケジュール管理術は、停滞に悩む層にとっての「マニュアル」のように扱われます。

そして一番変わってくるのは、それまで国公立・私立小に進学していた所謂小受の積極進路勢が、かなり勢いがなくなってくるということです。これらは非常に厳しいですが、全統小・合不合テストなどで、公立勢からの逆転を食らっていると、今までのような影響力を行使できなくなると言った具合です。

成績が落ちていたり、また通っている小学校の偏差値帯を滑り止めにされてしまうなど、状況は変わってきます。皆から評価されていた抽選をする某人気国立でさえ、中受では偏差値的に中間層に置かれてしまい反対に、偏差値が右肩上がりだった子供の親はその勉強法などで途端にちょっとしたインフルエンサーになってしまいますw

これらに偏差値帯という変数を掛け合わせての会話になるので、一概には言えませんし、更にうちの様に早期・おうち英語をやっていて英検を取得しているとなるとまた話も変わってきます。

バレエや水泳、サッカーやピアノで結果を出しながら成績を維持したりする子も出てきたりしますからね。

当たり前ですが、オンライン報告会でも同じような立場の子供は100人以上居ても基本的に居なくなるといった流れです。


2. 英語保持層(おうち英語組)が直面する「100人いても1人」の孤独

ここで特殊な立ち位置にいるのが、早期英語教育を行い、すでに英検2級〜準1級レベルを取得している層です。

彼らは、一般の中学受験生とは全く異なる変数を持っています。

  • リソースの分散: 算数・国語に全振理する周囲を横目に、英語の維持にも時間を割く。

  • 評価軸の多層化: 4科の偏差値だけでなく、「英語入試」「帰国生枠」「将来の海外進学」という別の梯子(はしご)を持っている。

 

この層は、100人受験生がいても、同じ悩みや戦略を共有できる相手がほぼいなくなる「情報の孤島」に置かれます。

しかし、この孤独こそが、後に述べる「受験の狂気」から距離を置くための防衛線にもなります。


3. なぜ「全落ち」は起きるのか?メンツが生み出す悲劇

大手塾の志望校判定データを見ると、持ち偏差値から乖離した「無謀な第一志望」を掲げる家庭が一定数存在します。現代の緻密な統計データがあれば「全落ち」は回避できるはずなのに、なぜ悲劇は繰り返されるのでしょうか。

そこには、「親の政治的背景」が影を落としています。

「嘘」を突き通すための特攻

これは仮定の話になってきますが、過去の良い成績を盛り、自分を「上のグループ」に見せてきた親にとって、実力相応の中堅下位校を受験・合格・進学することは、自らの嘘が露呈するリスクを孕みます。

  • 心理的メカニズム: 「実力相応校への合格」=「嘘がバレる敗北」 「難関校への特攻・全落ち」=「不運な悲劇のヒーロー」

「本番で魔物がいた」「体調が万全なら受かっていた」という悲劇のストーリーに逃げ込むことで、コミュニティ内での虚像を守ろうとする。その結果、子供は「合格」という成功体験を一度も得られないまま受験を終えることになります。


4. 結論:狂乱の波に飲み込まれないために

中学受験は、時として「子供の教育」ではなく「親の承認欲求の場」へと変質します。特に学年が上がるにつれ、周囲の「盛り」や「焦り」によるノイズは大きくなる一方です。

私たちが取るべき戦略:

  1. データの客観視: 志望校選びに親のプライドを混ぜない。

  2. 独自の武器(英語等)の再評価: 偏差値という単一の物差しから脱却する。

  3. 子供の自己肯定感を優先: 「全落ち」という政治的選択を排除し、確実に自信に繋がる合格を設計する。

6月の全統小も近づいています。数字の上下に一喜一憂するコミュニティの喧騒から一歩引き、「我が子にとっての納得解」を見失わないこと。それこそが、情報過多の現代受験における最強の戦略と言えるでしょう。

正直現代の中学受験において、緻密な統計データや精度の高い分析がこれほど普及し、全入に近い私立校も存在するなかで、「全落ち」という結果は論理的に考えれば起こり得ないはずの事象です。起きてもごくごく僅かか、チャレンジ校のみでそれ以下なら公立勢みたいな筈です。悲劇的全落ち勢が多すぎます。

しかし、そこには数字だけでは測れない、保護者の「政治的背景」という名の歪みが潜んでいるように感じました。

コミュニティにおいて、自らの子の持ち偏差値を「盛り」、理想の自分を演じてきた親にとって、実力相応の学校(適正校)に合格して進学することは、自らの嘘が白日の下にさらされる「不都合な真実」となるのかなと。

皮肉なことに、彼らにとっては「身の丈に合った合格」を得るよりも、「高すぎる壁に挑んで華々しく玉砕する(全落ちする)」ことの方が、これまでの虚飾を維持するためには都合が良いのです。「不運な悲劇の主人公」を演じ続けることで、自分の教育論や見栄を守ることができるからです。

本来、一校でも「合格」を勝ち取り、子供の努力を肯定してやるのが親の役目であるはずです。しかし、親のメンツを守るための「特攻」によって、その機会すら奪われてしまう子供たちの姿には、言葉にできない不憫さを感じずにはいられません。

 

※繰り返しになりますがw今回の記事は僕らが所属するオンライン報告会での出来事ではなく、見聞きした話がメインになりますw

 

参考になれば・・・

 

でわ

 

 

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「小学校3年生」は、学習指導要領においても大きな転換点です。これまで「具体的・体験的」だった学習内容が、4年生を境に一気に「抽象的・論理的」へとシフトします。これがいわゆる「10歳の壁(小4の壁)」の正体です。

正直なところ、肌感的な部分ではありますが、これから書いていく内容と同じような方向性で学習を続けていった場合、全統小で55から60は安定して獲得できるレベルになるかなと思っています。カラーテストのみでは正直、分析しきれない時期になってくるのもこの時期です。

本記事では、教育統計や発達段階の知見に基づき、3年生までに網羅すべき基礎と、高学年で差をつけるための戦略的先取りポイントを専門的に深掘りします。


1. 算数:量感から抽象数理へのパラダイムシフト

ベネッセ教育総合研究所の調査(2023年)によると、算数に苦手意識を持ち始める時期のピークは「小学3年生の後半から4年生」に集中しています。

これらに関しては、自己評価をきちんと出来る早い子が気がつく時期であり、結果的には5・6年生になってから気がつく子も多かったりするのかなと思っています。

網羅すべき「計算の自動化」

3年生までに「計算の認知負荷」をゼロに近づけることが、4年生以降の複雑な思考を支えます。

  • 九九の逆引き能力: 「56を見て7×8、8×7」が0.5秒で浮かぶか。これが4年生の「2桁の割り算(仮商を立てる作業)」の成否を分けます。

  • 単位換算の構造的理解: 1km = 1000m、1kg = 1000g。この「1000倍(K:キロ)」という単位の接頭語のルールを理解させることで、5年生の単位量あたりの計算への耐性を作ります。

  • 図形への理解:算数において、計算力以上に「家庭の環境」が影響するのが図形分野、特に立体(空間認識)です。中学受験や高校入試でも、最難関校ほど「立体の切断」や「投影図」を好んで出題します。これは、付け焼き刃の暗記では太刀打ちできない「真の思考力」が問われるからです。更に詳しく書くと・・・

1. 「紙の上」だけでは完結しない認知能力

3年生までに「平面図形(正方形、長方形)」を習いますが、4年生以降の「直方体、立方体」で一気につまずく子が急増します。

  • 見取り図の罠: 平面に描かれた斜めの線を「奥行き」と認識できるかどうか。脳内で2次元情報を3次元に再構成する「脳内3次元化」ができていない子は、見取り図をただの「ゆがんだ四角形」と捉えてしまいます。

  • 見えない部分を補完する力: 展開図から組み立てた形を想像したり、積まれた立方体の「裏側にある数」を数えたりする能力は、ドリルを解く量よりも、幼少期に積み木やレゴ、工作でどれだけ遊んだかに相関します。

2. 立体図形で網羅しておくべき「3つの体験的先取り」

4年生以降の学習をスムーズにするために、3年生までに家庭で「体験」として網羅すべきポイントは以下の3点です。

① 「切断」のイメージ体験(断面図)

中学受験算数の最難関テーマの一つが「立体の切断」です。

  • 家庭での対策: 料理中に豆腐や野菜を斜めに切る、あるいは粘土で立方体を作り、糸で切り裂いてみる。「切った断面がどんな形(多角形)になるか」を実体験として知っている子は、後に学ぶ「切断の3法則」を驚くほどスムーズに理解します。

② 「視点変更」の習慣化(三面図的思考)

立体を「上から見たら?」「真横から見たら?」と視点を切り替える能力です。

  • 家庭での対策: コップや箱を様々な角度から観察し、その形をクイズ形式で当てる遊び。これが、後に学ぶ「投影図」や「回転体」の理解を支える基礎体力となります。

③ 「展開図」と「組み立て」の往復

  • 家庭での対策: お菓子の空き箱をきれいに開き、また元の形に戻す。あるいは、展開図の状態で「どの辺とどの辺が重なるか」を指でなぞらせる。この「開く・閉じる」の反復が、頭の中での図形操作を可能にします。

3. データが示す「図形センス」の重要性

難関校の入試問題において、算数の配点の約30% から40%が図形分野に割かれることも珍しくありません。また、最新の認知科学の研究では、「空間認識能力が高い子供は、STEM分野(科学・技術・工学・数学)への適性が高い」という強い相関が示されています。

計算はAIや電卓が代替できますが、「複雑な構造を頭の中で組み立て、多角的に分析する力」は、図形学習を通じてのみ養われる一生モノのスキルです。

↓サイパーはカテゴリや習熟に合わせて学習できるのでとてもおすすめです。
  • 正直ここらへんについては、違った角度からの見方もしていて、暗算が得意だったり、また公文や算盤などで幼年期から「計算」を暗算でトレーニングしてきた勢がもろく躓くのもこの時期だと思っています。解法を理解し再現し回答するといった部分で習熟が足りていないとどうしても、ただ計算が早い子になってしまいがちだと思っています。

戦略的先取り:小4の壁「小数・分数」の先行体験

4年生で挫折者が続出するのが「分数の加減」と「小数の位取り」です。

  • 「1」の分解概念: 先取りでは計算手順を教えるのではなく、「全体(1)を等分する」という概念を徹底します。

  • 数直線上のマッピング: 0.1と0.01、どちらがどれだけ大きいか。数直線上で「場所」をイメージできる能力は、中学数学の負の数まで影響する重要な数学的リテラシーです。

  • ここに関しても、早い子はそれっぽい学習を先取りとも思わずに幼年期から概念として理解しているのでスムーズにクリアしていきます。個人的な肌感(2回目)ではちょっと人気なワークをやっている子はここが弱いと思っています。個人差はありますが逆にピグマリオン系は非常に強い子が多い感じです。


2. 国語:語彙の「質的変化」と論理的読解の確立

国語力は全ての教科のOSです。文部科学省の学力調査分析でも、読解力の高い児童は算数の正答率も高い傾向が顕著に出ています。

網羅すべき「語彙の在庫」

3年生で習う漢字は440字と、小学校6年間で最多です。

  • 部首による構造化: 「さんずい」は水、「きへん」は植物。漢字を記号ではなく意味の体系として捉えることで、未知の言葉に出会った際の推測力を養います。

  • 主述関係の精査: 3年生の文章題は一文が長くなります。修飾語に惑わされず、文の骨格を掴む「構造読解」の基礎を固めます。

戦略的先取り:「抽象語」のインストール

4年生以降、国語の文章は「友情」「勇気」といった具体的体験から、「環境」「社会」「普遍」といった抽象的なテーマへと移行します。

  • メタ認知語彙の導入: 「要するに」「一言で言えば」「具体的には」といった、文章の構造を整理する論理接続語(ディスコース・マーカー)を会話や読書を通じて先行して使いこなせるようにします。

  • 2年生くらいから量的に増え、3年生で記述関連は本格化してくると思っています。そういう意味では、3年生までにはある一定レベルの要約・抽象は学んでおきたいものです。   

↑娘っ子も使っているワークでオススメです。

3. データが示す「自学自習」の定着度

国立教育政策研究所のデータによれば、学力が高い層ほど「家庭での学習方法が決まっている」割合が高いことが分かっています。

  • 「なぜ?」の言語化(メタ認知能力): 「答えが3」で満足せず、「なぜ3になるのか」を説明する習慣。このメタ認知(自分の思考を客観視する力)こそが、塾や難関校が求める「地頭」の正体です。

  • ノートは「思考の跡」: 3年生までに「消しゴムを多用せず、間違えたプロセスを残す」ノート作りを先取りしておくべきです。これは、4年生以降のPDCAサイクル(分析と改善)を回すための必須スキルとなります。


まとめ:3年生は「学び方」を学ぶラストチャンス

小学校3年生までの学習は、単なる知識の習得ではなく「4年生以降の抽象的な世界を生き抜くための装備」を整える期間です。

  1. 算数: 計算を自動化し、量感(センス)を磨く。

  2. 国語: 語彙を体系化し、論理の骨格を掴む。

  3. 姿勢: 自分の考えを言語化するメタ認知を育てる。

この3軸を意識して家庭学習を設計することで、10歳の壁を軽やかに飛び越え、高学年での飛躍的な伸びを実現することが可能になります。そして小4以降の学習のベースにもなるので、この時期に「◯◯ってやっておいた方がいいかな?」と親が思うものは、環境的に許す限りやっておいた方が良いと個人的に思っています。「やらなくていいよー」「やってないよー」の他者の謎の経験談は悪魔の囁きだと思ったほうが良いと個人的には思っていますw

悩んでいる人にいうセリフではないと言う意味です。


ブログ管理者より

「具体的な教材の選び方」や「共働き家庭での学習時間の作り方」について、さらに詳しい情報を知りたい方は、ぜひ他の記事もチェックしてみてください。

 

参考になれば・・・

 

でわ

 

 

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中学入試において英語を選択しない受験生であっても、昨今の「難関校志望者の英検取得状況」は無視できない指標となっています。一部の調査では、難関私立中高一貫校における英検取得の中央値は「準2級」というデータが出ています。

一見すると「小学生で準2級は高い」と感じるかもしれませんが、中学受験の構造と英語圏の発達段階を照らし合わせると、実は「小4までに2級」を狙うことこそが、最も無理のない賢明な戦略であることが見えてきますし、恐らくですが早期・おうち英語勢から見ると「準2級なの?」と低く感じる方もいるかも知れません。その論理的な背景を深掘りします。

1. データの「中央値:準2級」を読み解く実態

難関校において中央値が準2級に収まっている背景には、中学受験特有の「リソース配分」が関係しています。合格者の内訳を分析すると、主に3つの層に分かれていることが推測できます。

  • 上位層(帰国生・極早期教育): 小4までに1級〜準1級を取得し、英語入試で入学。

  • 未習層: 中学受験(4教科)に専念するため、小学校での英語は最低限に留めた層。

  • 早期・おうち英語勢(英検利用): 小4の冬までに準2級・3級を取得し、その後は算国理社の本戦に全振りした層。

このボリュームゾーンが中央値を形成しています。つまり、「小4の第3回検定」が中学受験生にとっての実質的なタイムリミットであり、そこでの到達点がデータの正体です。

2. ネイティブ基準で比較する「英検2級」のリアルな難易度

英検2級が「高校卒業程度」と定義されていることが、必要以上のハードル感を生んでいます。しかし、英語圏のネイティブの子どもの語彙発達と比較すると、景色は全く異なります。

  • 英検準2級(約3,600語): ネイティブの4〜5歳児(幼稚園児)相当

  • 英検2級(約5,100語): ネイティブの8歳児(小2〜小3)相当

  • 英検準1級(約7,500語): ネイティブの10〜12歳児(小5〜中1)相当

そして準2級の読解テーマや語彙は、日本の小学校低〜中学年の「国語」の内容(日常生活のルールや社会の仕組み)と酷似しています。つまり、「年齢相応の知能(国語力)を、英語でも出力できるようにした状態」が準2級であり、決して圧倒的な先取り学習ではないのが実情なのです。

3. なぜ「小4で2級」が算数よりも負担が少ないと言えるのか

「小学生に2級は早すぎる」という心理的な壁を壊す鍵は、中学受験の算数との比較にあります。

難関校受験生が小4〜小5で挑む算数は、未経験の高度な論理体系(旅人算、図形問題など)を数式を使わずに構築する「知能の極限」のような作業です。 対して、英検2級までの学習は、すでに国語で理解している概念を英語というコードに置き換える作業が主です。新しい論理をゼロから作る算数に比べ、英語は「知っていることを横に広げる」作業であるため、再現性が高く、学習の投資対効果(ROI)が非常に高いのです。そして現実的には受験期までに中2の数学程度は理解しておくとされている中受においては算数に取り組む負担は更に増大します。

4. 国語力と英語力の高い親和性を武器にする

英語は単なる暗記科目ではなく「言語」です。英検2級で問われる論理構成や社会トピックは、中学受験の国語の論説文のテーマと完全に一致します。 国語で「原因と結果」「具体と抽象」を学んでいる時期に、英語で同様の読解を行うことは、相互の理解を深める相乗効果を生みます。英語を独立した科目としてではなく、国語力を強化する「もう一つのツール」として並行学習することは極めて合理的です。

 

 

 

↑こちらの問題集は非常に素晴らしくて娘っ子にも使っていますが、早期・おうち英語勢からみると「あれ?英検3級っぽいw」と気がつく人も多いかと思います。それくらい国語学習とは親和性が高いので(語学だから当然w)並行学習はオススメです。

5. 戦略的「不合格容認」のススメ:落ちても何も失わない

この戦略を成功させる最大のポイントは、「落ちても問題ない」というメンタリティです。 中学受験本番は「落ちたら環境が変わる」という重圧がありますが、英検は何度でも挑戦可能です。たとえ小4の第3回で2級に届かなくても、そこまでに培った語彙や読解力は100%本人の財産として残ります。

「合格」に執着せず、中学受験という本格的な戦いが始まる前の「知的なウォーミングアップ」として2級に挑む。この余裕こそが、結果的に子供の能力を最大限に引き出すことにつながります。

 

6.違う角度からのアプローチ

1. 投下時間を算数・国語の「演習量」に換算する

小4の1年間で500時間を算数と国語に均等に振り分けると、各科目250時間ずつの追加学習が可能になります。

算数において250時間あれば、塾のメインテキストだけでなく、応用レベルの副教材(例えば『プラスワン問題集』や『ステップアップ演習』など)を2周から3周は完遂できる計算です。これは、典型問題の「解法パールの自動化」が完了し、模試での大問1(計算)や大問2(一行問題)の失点をほぼゼロに抑えられるレベルに達することを意味します。

国語において250時間あれば、語彙力の徹底強化に加え、100本以上の記述演習や論説文の精読訓練が可能です。これは、感覚で解いていた読解を、明確な根拠に基づいた「論理的読解」へと昇華させるのに十分な時間です。そしてこれらは短期的な捉え方なので、幼年期からの試算を入れると更に対応時間は増大します。

 

2. 偏差値上昇の予測値とその内実

この追加時間を最適に配分した場合、四谷大塚や日能研といった主要な模試において、2科目合計の偏差値で「プラス3から5」程度の上昇が見込めます。

具体的には、算数で「+4〜5」、国語で「+2〜3」程度の押し上げが期待値となります。小4の模試はまだ「習熟度(どれだけ演習を繰り返したか)」がスコアに直結する時期であるため、これだけの学習量を積めば、偏差値60の壁を突破して上位層に食い込むことは十分に現実的です。

特に算数においては、演習量に比例してスピードと精度が上がるため、テスト時間内に「見直し」をする余裕が生まれ、ケアレスミスによる失点が激減するという、数値以上の安定感が手に入ります。

 

3. 「偏差値5の上積み」と「英検2級」の資産価値を比較する

ここで重要なのは、この「偏差値5の上昇」をどう評価するかです。

小4時点で算数・国語の偏差値を5上げることは、確かに志望校選びにおいて圧倒的な優位性をもたらします。しかし、中学受験界には「小4の偏差値は小6で維持するのが最も難しい」という定説があります。周囲も同様に追い込みをかけてくるため、小4で稼いだ貯金は、小5以降のカリキュラム激化によって食いつぶされるリスクを常に孕んでいます。

一方で、小4で取得した英検2級はどうでしょうか。英検2級の内容は国語力と密接に関係しているため、一度習得した「2級レベルの語彙や論理性」は、たとえ小5・小6で英語を休止しても、根本的な部分で損なわれることはありません。

そしてポイントになると僕が考える部分は、国語における記述・要約・抽象化のスキルは英語学習(英検対応)で殆どがナチュラルに得られるということです。

そして特に公立中高一貫校対策にとても役立つかと思います。

 

どちらの投資が「負けない」か

 

「偏差値5」を買いに行く行為は、中学受験という短期決戦における「攻めの投資」です。志望校合格の確率を1%でも上げたい直前期においては正義となります。ただゆる受全盛の昨今においては些か全世代的な感じがするのも事実です。

対して、英検2級を確保する行為は、大学受験までを見据えた「守りの資産形成」です。中学入学後に英語の学習時間を大幅に削減できるという「時間の不労所得」は、将来的に数学や物理といった他科目に時間を再配分できるという、絶大なアドバンテージを約束します。

もし、現在の算数・国語の偏差値が志望校に対して極端に不足していないのであれば、小4という「脳の可塑性が高い時期」までに英語を一定レベルまで引き上げておくことは、たとえ数ポイントの偏差値を犠牲にしたとしても、長期的にはお釣りが来るほどの合理的判断と言えるでしょう。

結論:小4・2級は「最強の知力貯金」になる

小4の冬までに2級レベルの素養を身につけておけば、中学受験期間の2年間で多少英語を忘れたとしても、中学入学後の「言語の型」を取り戻すスピードは驚異的です。

正直、「小4で英検2級」というのはかなりの難易度であるのも事実です。ただそのレベルまで仮に達して居なかったとしても、小5以降に「中受対策or英語」という選択を出来る位置に立てることは非常に大きな選択肢かと思います。

そして英語が話せても「英語が話せる低偏差値」にしかならないや「親が話せないコンプレックスが・・・」などの意見には余り論理性がないので耳を貸す必要はないかと個人的には思っています。

僕自身、娘っ子に早期・おうち英語をやらせているためにこういった言葉を言われる事は(特にオンライン報告会等で)多いのですが、流派の違いだと思って気にしないようにしていますw

特に偏差値を5上げることに必死になっている勢から言われたりすると「人んちを気にしている場合?」と思ったりするだけ、建設的ではないので何も言わないだけです。

ただ今回の記事を「圧倒的な先取り」と構える必要はありません。国語の発達段階に合わせて、英語のコードを2級レベル(ネイティブ小3相当)まで引き上げる。これこそが、難関校を目指す受験生にとって最も再現性の高い戦略なのかなと思っています。

 

参考になれば・・・

 

でわ

 

 

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