※今回の記事は僕らが所属するオンライン報告会での出来事ではなく、見聞きした話がメインになりますw
中学受験が本格化する高学年。全統小(全国統一小学生テスト)や合不合判定テストの結果をもとに、SNSでは日々激しい情報戦が繰り広げられています。
僕らが所属するオンライン報告会(モンテ園卒園児父母会合)も、全統小から時間が経ち11月の結果をもとに次回6月の話になり始めています。
一方で当たり前ですが皆一つずつ学年が上がるので置かれている状況も変わってきています。その中で、分かりやすいのは偏差値帯による上中下だけではなく、小学校3・4年生時から高学年時で偏差値の上昇・維持・下降のグループによって意見やポジションは様々です。
しかし、実際の中受となるとその華やかな?報告の裏で、「客観的なデータでは説明がつかない異常な志望校選択」が蔓延していることをご存知でしょうか。
今回は、偏差値の推移によって分かれる保護者の心理と、特に中学受験コミュニティのある種の病理について深掘りします。
1. 偏差値帯×推移で決まる「保護者の発言力」
中学受験コミュニティにおける影響力は、残酷なまでに「直近の偏差値」に左右されます。しかし、単なる数値以上に重要なのが「推移の方向」です。
① 権威を失う「小受・積極進路勢」
小学校受験で難関国立・私立小に合格した層は、かつてはコミュニティの主役でした。しかし、高学年になり公立勢の猛追を受けて偏差値が下降・低迷すると、その影響力は一気に失墜します。 自らの母校や通学校が、塾の成績上位層から「滑り止め」扱いされる現実に直面し、沈黙を余儀なくされるケースは少なくありません。
② 新興勢力「右肩上がりインフルエンサー」
逆に、低学年時は目立たなかったものの、5年生以降に偏差値を急上昇させた親は、瞬く間に「時の人」となります。その学習法やスケジュール管理術は、停滞に悩む層にとっての「マニュアル」のように扱われます。
そして一番変わってくるのは、それまで国公立・私立小に進学していた所謂小受の積極進路勢が、かなり勢いがなくなってくるということです。これらは非常に厳しいですが、全統小・合不合テストなどで、公立勢からの逆転を食らっていると、今までのような影響力を行使できなくなると言った具合です。
成績が落ちていたり、また通っている小学校の偏差値帯を滑り止めにされてしまうなど、状況は変わってきます。皆から評価されていた抽選をする某人気国立でさえ、中受では偏差値的に中間層に置かれてしまい反対に、偏差値が右肩上がりだった子供の親はその勉強法などで途端にちょっとしたインフルエンサーになってしまいますw
これらに偏差値帯という変数を掛け合わせての会話になるので、一概には言えませんし、更にうちの様に早期・おうち英語をやっていて英検を取得しているとなるとまた話も変わってきます。
バレエや水泳、サッカーやピアノで結果を出しながら成績を維持したりする子も出てきたりしますからね。
当たり前ですが、オンライン報告会でも同じような立場の子供は100人以上居ても基本的に居なくなるといった流れです。
2. 英語保持層(おうち英語組)が直面する「100人いても1人」の孤独
ここで特殊な立ち位置にいるのが、早期英語教育を行い、すでに英検2級〜準1級レベルを取得している層です。
彼らは、一般の中学受験生とは全く異なる変数を持っています。
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リソースの分散: 算数・国語に全振理する周囲を横目に、英語の維持にも時間を割く。
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評価軸の多層化: 4科の偏差値だけでなく、「英語入試」「帰国生枠」「将来の海外進学」という別の梯子(はしご)を持っている。
この層は、100人受験生がいても、同じ悩みや戦略を共有できる相手がほぼいなくなる「情報の孤島」に置かれます。
しかし、この孤独こそが、後に述べる「受験の狂気」から距離を置くための防衛線にもなります。
3. なぜ「全落ち」は起きるのか?メンツが生み出す悲劇
大手塾の志望校判定データを見ると、持ち偏差値から乖離した「無謀な第一志望」を掲げる家庭が一定数存在します。現代の緻密な統計データがあれば「全落ち」は回避できるはずなのに、なぜ悲劇は繰り返されるのでしょうか。
そこには、「親の政治的背景」が影を落としています。
「嘘」を突き通すための特攻
これは仮定の話になってきますが、過去の良い成績を盛り、自分を「上のグループ」に見せてきた親にとって、実力相応の中堅下位校を受験・合格・進学することは、自らの嘘が露呈するリスクを孕みます。
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心理的メカニズム: 「実力相応校への合格」=「嘘がバレる敗北」 「難関校への特攻・全落ち」=「不運な悲劇のヒーロー」
「本番で魔物がいた」「体調が万全なら受かっていた」という悲劇のストーリーに逃げ込むことで、コミュニティ内での虚像を守ろうとする。その結果、子供は「合格」という成功体験を一度も得られないまま受験を終えることになります。
4. 結論:狂乱の波に飲み込まれないために
中学受験は、時として「子供の教育」ではなく「親の承認欲求の場」へと変質します。特に学年が上がるにつれ、周囲の「盛り」や「焦り」によるノイズは大きくなる一方です。
私たちが取るべき戦略:
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データの客観視: 志望校選びに親のプライドを混ぜない。
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独自の武器(英語等)の再評価: 偏差値という単一の物差しから脱却する。
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子供の自己肯定感を優先: 「全落ち」という政治的選択を排除し、確実に自信に繋がる合格を設計する。
6月の全統小も近づいています。数字の上下に一喜一憂するコミュニティの喧騒から一歩引き、「我が子にとっての納得解」を見失わないこと。それこそが、情報過多の現代受験における最強の戦略と言えるでしょう。
正直現代の中学受験において、緻密な統計データや精度の高い分析がこれほど普及し、全入に近い私立校も存在するなかで、「全落ち」という結果は論理的に考えれば起こり得ないはずの事象です。起きてもごくごく僅かか、チャレンジ校のみでそれ以下なら公立勢みたいな筈です。悲劇的全落ち勢が多すぎます。
しかし、そこには数字だけでは測れない、保護者の「政治的背景」という名の歪みが潜んでいるように感じました。
コミュニティにおいて、自らの子の持ち偏差値を「盛り」、理想の自分を演じてきた親にとって、実力相応の学校(適正校)に合格して進学することは、自らの嘘が白日の下にさらされる「不都合な真実」となるのかなと。
皮肉なことに、彼らにとっては「身の丈に合った合格」を得るよりも、「高すぎる壁に挑んで華々しく玉砕する(全落ちする)」ことの方が、これまでの虚飾を維持するためには都合が良いのです。「不運な悲劇の主人公」を演じ続けることで、自分の教育論や見栄を守ることができるからです。
本来、一校でも「合格」を勝ち取り、子供の努力を肯定してやるのが親の役目であるはずです。しかし、親のメンツを守るための「特攻」によって、その機会すら奪われてしまう子供たちの姿には、言葉にできない不憫さを感じずにはいられません。
※繰り返しになりますがw今回の記事は僕らが所属するオンライン報告会での出来事ではなく、見聞きした話がメインになりますw
参考になれば・・・
でわ
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