この時期になると高校受験の結果や中学受験の結果がチラホラと見え始め、似たような偏差値帯の先輩らを横目で見ながら、自らの未来をぼんやりと眺める時間が増えてきます。
そんな中で副業(塾講・進路解析)とオンライン報告会でよく見られる事例からの予防策を今回は書きたいと思います。
多くの中学生や保護者が陥る最大の罠は、高校入試を「人生の決戦」と勘違いしてしまうことです。
特に中受撤退やそれっぽく知育などに幼年期から勤しんでいたにも関わらず、中受をしなかった層に多く見られる高受主義層。
さらに早期・おうち英語勢も得意な英語でと鼻息荒く高受に全精力を傾ける傾向が強いです。
しかし、真の勝負所である大学受験において、中高一貫校生との間には、目に見えない巨大な「進度の壁」が存在します。
中高一貫校の最大の強みは、高校受験がないことによる「先取り教育」です。彼らは中学3年時点で高校の学習範囲に足を踏み入れ、高3の1年間をすべて志望校対策に費やします。これに対抗するには、高校受験生もまた「高校合格」をゴールにせず、中学時代から大学受験をスコープに捉えた戦略が必要不可欠です。
高受の隠れたリスク:「断絶」と「養分化」
「中高一貫校は中だるみが怖い」としばしば言われます。しかし、高校受験組が直面する「断絶」というデメリットは、それ以上に深刻です。
多くの受験生は、15歳の春に第一志望の高校に合格した瞬間、燃え尽き症候群に陥ります。一方で、中高一貫校の生徒たちはその間も止まることなく、高2・高3の範囲へと進んでいます。この数ヶ月から1年の学習の空白は、大学受験における「物理的な滑走距離の差」として跳ね返ってきます。
特に、高校から募集を行う超難関の一貫校に「高望み」をして合格した生徒は、注意が必要です。入学した時点で、すでに数年分先を走っている内進生のスピードに授業が合わせられているため、追いつくことだけに奔走し、最終的には難関大合格実績を支えるだけの「養分(下位層)」として3年間を終えてしまう例が後を絶ちません。
戦略的選択:大学付属校か、公立進学校か
このリスクを回避するための現実的な選択肢は、大きく2つに分かれます。
一つは、大学付属校や高大連携校を選択することです。これは「高校受験の努力を、将来の切符に即座に換える」戦略です。受験勉強という手段に忙殺される時間をカットし、早期にキャリアの「最低保証(フロア)」を確定させることで、余ったリソースを資格試験や探究学習に投下できます。
もう一つは、全員が横一線でスタートする偏差値65以上の公立進学校です。ここでは内進生との絶望的な差に怯える必要はありません。ただし、ここでも「高受の偏差値」にこだわりすぎず、入学後にトップ層を維持できる環境を選ぶことが、大受での成功率を高めます。
数理の先取りが「最強の防具」になる理由
中受・高受のどちらのルートを選ぼうとも、勝敗を分けるのは圧倒的に「数学・理科の先取り」です。
特に高校数学は、中学数学に比べて抽象度が格段に上がります。高校入学後に初めてこれらに触れるようでは、授業スピードに圧倒され、英語や国語に割くべき時間まで奪われる「負の連鎖」に陥ります。
中学時代に高校範囲の概念に触れておくことは、単なる知識の蓄えではありません。それは、学校の授業を「未知との遭遇」から「既知の確認」へと変え、精神的な余裕を確保するための「最強の防具」なのです。
理想的な指標:中学卒業時に「高2範囲」を概観する
一つの理想的な指標として、「中学卒業時点で高校2年生程度の範囲を終えておくこと」が挙げられます。もちろん、これは完璧な習熟度を求めるものではありません。
重要なのは、共通テスト(共テ)という客観的な物差しで自分の現在地を測れるようになることです。
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まずは「日東駒専レベル」のスコアをターゲットにする。
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次に「GMARCHレベル」へと引き上げる。 このように、大学受験を「共テベースのマイルストーン」で管理できるようになれば、高校受験は単なる通過点へと変わります。
「問題集を何周回すか」といった聞きかじった思考停止の学習ではなく、常に「3年後の大受で、今の自分はどの位置にいるか」を逆算して何周か回し取り組むこと。このメタ認知能力こそが、過酷な受験競争を賢く生き抜くための鍵となります。
結論:今すぐ「逆算思考」をインストール
理想の進度が確保できなくても構いません。しかし、「高校合格で終わりではない」という冷徹な視点を持ち、中学時代から大学入試の景色を眺めておくこと。
このマインドセットを持って高校受験に臨む生徒だけが、入学後の「養分化」を防ぎ、自分の望む未来を自らの手で選ぶことができるのかなと思います。
仮にこれらを下方修正したとしても、大きな問題はありません。
ポイントなのはあくまでも「大学受験への布石をどう打つか」だと思っています。
参考になれば・・・
でわ
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