8.それに勝つためにそこにいる
The cure for boredom is curiosity.
There is no cure for curiosity.
Doroth Parker
退屈のための治療が、好奇心です。
好奇心のために、治療があるわけではありません。
ドロシー・パーカー(*)
あなたは、何でも知りたがる人に
これまでに会ったことがありますか?
厳しい質問攻めに遭ってまで、成長するために
常にチームをプッシュしているような人に?
何かを知ろうとするにはかなりのエネルギーが
必要にも拘わらず、
好奇心の強い人々は、自ら学んで得た学習効果を
他の人に与えようと言う熱意に満ち溢れています。
私たちは世界中の組織と共に働いてきたことで、
最高の従業員(最も昇進し、最も稼ぎ、
最も注目を浴びる人々)を作り上げることに
拘(かか)わってきた人々が
どういう人なのか分かりました。
あなたが以下の6つの問題に、
「はい」と答えるならば、
あなた(と、あなたのチーム)が
そうだという十分な可能性があります。
*私のチームは、
組織の成功の要因となるよう、
高度に動機づけされている。
*私のチームは、
仕事をこなすために、より効率的で効果的な方法を、
常に探し続けている。
*私のチームは、
各人の仕事における個人の業績に対して
強い関心がある。
*私のチームは、
各人の役割がどのように組織のゴール達成に
貢献できるかについて理解している。
*私のチームは、
常に積極的な態度をとる。
*私のマネージャーは、
従業員各人の貢献を認める良い仕事をする。
にんじんアクション:
あなたの答えが、5つまたは6つの質問で
イエスならば、あなたの組織への
拘わり度合いは非常に高いと言えるだろう。
もしあなたのイエスが4つ以下なら、
あなたの関与を再評価するタイミングだ。
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*Doroth Parker(ドロシー・パーカー)
(1893.8.22~1967.6.7)
アメリカ人の詩人、小説家、劇作家、映画の脚本家。
実は、彼女、生まれたときの名前が
Dorothy Rothschild(ドロシー・ロスチャイルド)といい、
Jacob Henry RothschildとEliza Annie Rothschildの
夫妻の子供で、名前から分かるように、
あのロスチャイルド一族の末裔だった。
(但し、遠い姻戚関係のため、富豪の一族とは交流が
全くなく、質素な生活だった)
三度結婚しているが、二度目と三度目の相手は同じ男性。
<晩年のドロシー>
ドロシーの母はスコットランドからの移民で、
父はドイツから渡米したユダヤ人の移民だった。
彼女がもうすぐ6歳になる1898年7月に母が死亡。
2年後の1900年、父は再婚。
その二番目の母親となったエリノアを嫌って
「お母さん」と呼ばず「家政婦」と言っていたため
父親から暴力を再三受けるようになった。
(そして、その継母も三年後の1903年に亡くなり、
父も1913年に亡くなった。)
ドロシーは、そんな家から飛び出すようにして修道院へ入り、
そこからローマ・カトリック系の小学校に通っていた。
そんな学校生活や修道院生活にもなじめず
結局13歳で彼女は社会に飛び出すことになった。
短編小説家として認められるまでは、
ダンス教室でのピアノ演奏などでかろうじて生計を立てていたが、
彼女が幸運だったのは、
Algonquin Hotel(アルゴンキン・ホテル)の
総支配人に気にいられたからだ。
その総支配人が、
ドロシーやその友人の作家の卵たちが集まって
会食できるようにホテル内のレストランに専用の円卓まで用意させ、
飲食費なども面倒見てくれたおかげだ。
(特にドロシーは気に入られ、何カ月も無料で宿泊させて
もらっていた)
<ドロシーが座っているのが、その円卓で、
一緒に写っているのは交流のあった作家仲間たち>
ちなみに日本ではマイナーなせいか、
私の調べた範囲では日本語訳は一冊も出ていない。
英語の本だが、下記の本がドロシー・パーカーの入門編として
日本のアマゾンでも購入できるため、
彼女のウイットやユーモア、皮肉に満ち溢れた文章を
読んでみたい方にはお勧めする。
(実際、彼女の皮肉とウィットに富んだ文章は
欧米の最新のビジネス書などにも引用されている)
また、短編小説だけでなく、
彼女が残した様々な人宛の往復書簡なども紹介されているため、
その時代背景を知る好材料ともなっている。
(但し最近のビジネス英語とは違って、
少しクセのある英語なので要注意だが・・・)
- The Portable Dorothy Parker: (Penguin Classics .../Dorothy Parker
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行動の基本は「好奇心」だ。
自分がどんな業界でどんな立場でどんな仕事を
していようとも、その仕事が「面白い」ということは
その仕事に「好奇心」が掻(か)き立てられている
ということになる。
「好奇心」があればこそ、仕事の「効率化」も
「効果度」も上げようと思えるものだ。
そこには、「やらされている」という感覚はない。
リーダーならば、己のチーム全員が
そうなっているか、自問自答してみる必要が
あるだろう。
もし、そうなっていないならば、
組織に対するあなたの関与が十分でない
ということだ。
by ウルフペンギン