グローバルヘルス合同大会2017に参加いたしました | 女医の国際精神保健

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グローバルヘルス合同大会2017に参加いたしました。

http://www.pco-prime.com/globalhealth2017/

日本臨床疫学会に引き続いて、会場は東大(本郷)でした。

 

近距離で費用が高額でないものは行こう!と決めた今年は他には こちら こちらも行きました。

遠かったけど流れで行ったのは こちら こちら です。

来年はインドで二個行くのを決めています。また、帰国後に一個呼ばれているのでそちらも伺います。

 

今回のグローバルヘルス合同大会は1日目だけ参加しました。(二日目以降は外来など先約ありにて)

 

 

イチョウ並木が美しい時期で、観光客、撮影者がたくさんいました。

東大ってキャンパスがとても贅沢。(建物に統一感が欲しいなって思うのと、池をもう少し活用して欲しいってのは思うけど)

 

そして、1日目の会場は、安田講堂!

 

 

初めて入りました。美しい!

 

大会長は三名おられて、それぞれの開会のご挨拶を伺いました。

国際保健とは容認しがたい格差の特定とそれを縮める方策を追求する学問であり、その「容認しがたい」は「怒りを持てるか」であり、フィールドでも論文でもその怒りを冷静な方策に変えられるかが大事との話題がありました。また、フィールドにいる人は学術に疎く、教員はフィールドに疎いという傾向にあり、チームを組むなどして補完するのが大事であるとの指摘もありました。

なんかとっても目から鱗!

 

基調講演では、Michael Marmot教授のご登壇。

LSHTMでのSocial epiの頃からの大ファンです。

こちら  こちら  こちら  こちら

Social determinants of health 健康の社会的決定要因の話をビシッとしてくださいました。

LSHTMやWHOの頃を思い出して懐かしくてよかったのですが、特段この7年間進化はなかったのかしら?とも思ってしまったり。。。?

一番変わったのは、2009年当時は、日本は北欧に混ざって格差の少ない国でしたが、格差が拡大してなんなら米国並みになっているってこと!!

非常に悲しい。。。政策が逆進的で差別・区別の多いものですよね。。。消費税をはじめとした税制もそうだし、非常勤職員をはじめとした雇用形態も。。。システマティックにいつも同じ人がきつい生活を強いられています。

 

 

健康格差 健康格差
 
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The Health Gap The Health Gap
1,465円
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新しい本の宣伝もしっかりされていました!

organisation of misery
organisation of hope

の話も興味深かったし、

do something, do more, do better
も、全く同意します。
 

そこから、ちょっと打ち合わせのために抜けまして、また午後の部から参加しました。

 

午後は学会賞を受賞の発表が6つと特別公演が2つでした。

学会賞は、質にばらつきがあるような印象を受けました。が、研究に実際取り組んでみると、調査を実行することがいかに難しいかを体感しますので、研究デザインに??と思ったり、解析に??って思ったりしても、共感をしてしまいます。

フィールドにアクセスがあることは非常に重要であることを再認識し、私は意外とすんなり決まっていったので、これまでのネットワークに本当に感謝しないといけないなと思いますし、「やっぱりこの研究は私がやらずに誰がやるの?」って志を新たに取り組みます。

 

特別公演の一つは登山家・スキーヤーの三浦雄一郎さんでした。

エベレストに何度も登っている三浦さん。

まず、だいたい、壇上への4、5段の階段を登る姿はかなり力強く感じちゃいました。

普通の靴が登山靴風だったし。

「今回の会は、国際保健や渡航医学が話題と聞きました。海外に行くと、いろいろ危険は付き物ですからね。私なんかも南極で雪崩に巻き込まれたりしました。」的なスケールの大きな話をふつーのことのように話してくださいました。

ご自身や息子さんが体調危機一髪の時に、どこからともなく声が聞こえて、それに導かれて助かったみたいな話題もあり、私としては、極限状態になると幻聴も聞こえるんだろうなあと思いつつ、非常に重要な天からの声いう位置付けで、幻聴もやはり当人の気持ち・気分で良い内容だったり、暗い内容だったりするのだろうなあと想像を巡らせてしまいました。

イタコさんに親戚で相談に行った話なども興味深かったです。

いろいろ別世界。

すごい話が次々出てきて、圧倒されている間に、「先日もちょっと登りました、まあ、4000メートルくらいですけど」ってさらっと行っていて度肝抜かれたのに、「来年9月はまた8000メートルに登って、上からスキーで一気に降りてきたいなって思っています」って、ちょっと羽田からハワイに行ってきますくらいの気軽さでおっしゃっていました。

偉業とかって意識ではなくて、好きなことを夢中でやっているような、自然体で人生生きているような感じなのでしょうねー。

写真を撮りましたが、「肖像権」ってのがあるそうで、やたらに掲載はできないようです。残念。

「セサミン」とかサプリの宣伝に出演してらっしゃるけれど、本当に飲んでいるの?役に立ってるの?ってあたりをぜひ聞きたかったですが、質疑応答の時間は短かった(座長の先生が三浦さんファンだったと思われます。笑。紹介がめちゃ長かったし、公演中に写真撮りまくってました。笑。)。

 

今回は知り合いといろいろすれ違ってしまいお会いできずに残念でした。

 

会合はいろいろ勉強になり、刺激になります。

次も楽しみにしております。