国際混合研究法学会アジア地域会議/第3回日本混合研究法学会年次大会 が大阪で開催され、参加いたしました。
http://www.jsmmr.org/conference/jsmmr2017
こちら でも記載したように、質的研究に取り組んでおります。
当初の計画では、尺度とインタビューを組み合わせて、量と質の混合法になる雰囲気だったので、良い機会だと思って、勉強のためにワークショップも含めて申し込みました。
結局、純粋な質的研究に取り組むこととなったのですが、せっかく申し込んだし、という訳で、行きました。
友人も一人参加することとなり、一緒に感想とか言いながら臨めたのもとっても勉強になりました。
混合研究法は世界でも新しい取り組みで、この10年以内の手法確立がすごいです。
日本での経緯は こちら に詳しいです。
http://www.jsmmr.org/newsletter
技法がまだ浸透していないということもあり、教育的側面の強い学会で、ワークショップがふんだんにあり、発表の際も普通の質疑応答の後に手法のエキスパートから助言がもらえる構成で、とっても理解が深まりました。
こちら にも記載したように、特にCreswell教授はわかりやすくて夢があって私はすっかりファンです。
この分野のパイオニアであり、伝道師です。
量的研究者として訓練を受けて、質的に転向して、最近は混合法に取組んでいるってキャリアの進め方もめちゃ素敵。
ニューヨークの大学院を出たスペイン人の友人からCreswell教授の書物を激烈勧められて、ググったら今回の学会もヒットして、参加を決めたってわけで、彼女にもとっても感謝しています。
下記はコンパクトに凝縮されている名著です。
研究デザイン―質的・量的・そしてミックス法
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こちら も金字塔のようです。
大きな学術誌はこちら
http://journals.sagepub.com/home/mmr
http://www.tandfonline.com/loi/rmra20
https://journals.library.ualberta.ca/ijqm/index.php/IJQM/index
こちら の活動では、介入方法の現地への適応を考える際に混合法を使っているなんて例を聞いて、ワクワク。
混合法の使い方
1:量的ー質的ー混合(尺度での調査やRCTの結果を解釈したり、そのサービスの使い心地を含めて評価など)
2:質的ー量的ー混合(インタビューなどで課題の項目が浮上し、そこから尺度を作ったり)
3:質的と量的を平行に行って、混合へ(複雑な現象を多角的に理解出来る)
そこに最近はより複雑な方法Mixed method in complex designも加わり、介入の項目を決めたり、RCTの前後比較などでプログラムの効果測定に取り組まれています。
この最後の方法とか使いこなせるようになりたく、精神保健分野のまさにこういうのが私がしたい仕事!
こういった場合は一個のプロジェクトに5年はかかり、a process person、a translator、a negotiatorとか多様な人が必要って。おお!ワクワクする!
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25905818
http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/2158244016663800
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1436009/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26376626
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3808121/
Methods for Community-Based Participatory Resea...
9,602円
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Mixed Methods Applications in Action Research: ...
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こんな のも最新の取り組みですよと紹介。
http://epaa.asu.edu/ojs/announcement/view/231
こんな話題もありました。
Use Mixed Method to
- identify of cultural norms that support human rights and that sustain oppressive system
- appropriately engage members of the community
- make determination about those cultural norms and beliefs that might further social justice or those that might sustain an oppressive status quo.
混合法や質的研究は「現地に近いところで仕事・研究」をするけど、「おせっかい」にならないためには?
ー 呼ばれたら行く、は良い信条。
こんなわけで、混合法が得意とする話題は私がとっても大切に思う話題でもあり、そんな意味でもMMはとってもワクワクでした。インスピレーションをもらって元気も得て、行ってよかった!