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菅谷昭さんの発言②

前記事からの続きです。

3月の下旬の時点では、今回の福島第一原発に関する菅谷昭さんの発言を見つける事は出来ませんでした。
しかし、既に専門参考人として政府に呼ばれているのであれば、公式発言があるかもしれない。。

そう思って再度探したところ、氏は3月19日には管首相から相談を受けており、
3月22日には以下記者会見をしていた事が分かりました。

 ・松本市長 菅谷昭氏 2011/3/22 定例記者会見 内部被爆に関するコメント 1/2


 ・松本市長 菅谷昭氏 2011/3/22 定例記者会見 内部被爆に関するコメント 2/2



以下に全文を抜粋します。

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【記者】
 東京電力福島第1原子力発電所の事故に起因する、放射能汚染というのが、ほうれん草であるとかクキナであるとかそういったものを出荷停止というような確か報道だったと思いますけれども、そういったようなことも現実的におきてきて、市長が以前お話になっていた土壌汚染というのが現実的なものとなってきたのですが、実際にですね、果たして内部被曝というようなことも市長おっしゃってたのですけれども。
 そういったものをですね、はたして食べても安全なのかどうなのかというところが少し心配になってくるのですけれども、市長のチェルノブイリで医療支援活動された経験から、その辺のご見解をもう一度伺えればいいなと思ったのですが。

【市長】
 はい、それでは今の記者のご質問ですけれど、私ずっと常々というか最初からこの件に関しては、報道の皆さんにも場合によっては社が違う場合かもしれませんけれども、私の言葉として表現されているのは、とにかく核の事故という、放射線の事故というのは最初からある意味では最悪の事態を想定したかたちで先手、先手として手を打っていく事が大事じゃないかといことは、私が5年半の経験をもとに日本に帰ってきてからそう思っておりました。

 しかしそういう中でまさかこういう状況になると思っておりませんでした。

 それは私、皆様のご質問に対しては、一つは20キロの避難ですけれど、できれば30キロまで広げたほうがいいのではないのかなということを申し上げ、あわせて予防的に無機のいわゆるヨード剤を投与しておいたほうがいいんではないのかなということも申し上げましたし、場合によっては避難ではないのですけれど、やはり50キロ位、チェルノブイリの場合だと30キロゾーンは人が住めないわけですけれど、チェルノブイリと同じにしてはいけないのですけれど、そしてできれば50キロ位までの範囲っていうのは注意したほうがいいのではないかなと。それくらいやはりいわゆる大気汚染が広がるよということを申し上げたとこでございます。

 それからまた特に乳幼児とか妊産婦に対してはヨード剤の予防投与ということは、これはまさに内部被曝の問題なんですよということを申し上げきたんですね。

 どうしても政府を含めて皆さん方は外部被曝のことだけを取り上げているので、そうではなくて皆さん3つの点に注意してください。

 一つはマスクをしてください。なぜマスクをするかというと、汚染されていて、これに浮遊している放
射性の降下物が鼻から気道ですね、気管をとおして肺に入ってそれが吸収されて血液の中入って体に蓄積されるということですね。

 それから二つ目は肌は露出してはいけないということ。これは皮膚からですよね。いわゆる吸収されて体の中に入ちゃいけない。

 もう一つは口から入るっていうこと、この三つなんですね。

 ですから経気道的、経皮、皮膚ですね、それからもう一つは経口的なんですよ。この三つが経路になっているんです。

 ですからできるだけここに取り込まないようにってことを言っているのです。

 取り込まれたらどうなるかっていうと、その放射性物質が放射性ヨードであり、セシウムであり、ストロンチウムであり、プルトニウムであって、それらが入ると大変なことになりますよ。

 これは今じゃなくって5年、10年、30年セシュウムとかストロンチウムの半減期が30年ですから、放射性ヨードの半減期は1週間ですけれども、そういうようにですね、取り込まないようにって言っているにもかかわらず(編註:単位の話につきカット)、今回のほうれん草の場合でも日本の基準で2000ベクレル/キロですよね。/リッタ―という事でいうと倍になっていて、そういうなかでもってそれを要するに食べてもいいかって言われたら、語弊がありますが、できるだけ口にしないほうがいいだろうっていうのは、これは現地行った者としては、本当に言いたいのは子ども達やあるいは妊産婦、胎児の命を守るという意味でいったら5年とか10年、チェルノブイリでもって甲状腺がんの子どもが増えたのが5年後なんですよね。

 5年後から出てきているんですよね急激に。そしてその事故前の時の子どもの発症率というのは100万人に1人か2人でこれはチェルノブイリのとこも同じなんですよ。

 それが汚染地になるとそれが100倍になったり、ひどい時には130倍ですね、ゴメリ市なんか。

 だから将来のことを考えれば、これは本当に申し訳ないけれど、作っている方々に。しかしこれはそんな事を言っても色々ありますけれど、風評ではなくて事実として、これはやはり押さえておかなければいけないと私は思って、パニックでなくて国民も冷静に聞いてくれて、そして今の時期は食も少しひかえてもらうということ、そのためにも早くに放射性ヨードをやらないと、もう入ってしまったら終わりなのです。

 私はですから前から予防適応しておいた方がいいですよって、みんな今政府においては後手後手ですよね。

 避難している人たちも放射性ヨードっていうけれど、もう避難しているわけですから、避難中に被曝して入ってしまえばいくら後でやっても遅いのです。

 そういう事がちっともわかっていないってことが、きわめて残念だってことを申し上げたいですね。

 ですから原発のあそこの今の状況は、是非ともこれは国をあげ、それから海外の力を借りてあそこをとにかく消火する。

 外に放射性物質を出さないってことは最大限やってほしいのだけれど、私はもう一つもう一番最悪であった土壌汚染ということは、これまさに環境汚染。水も汚染ですしそれから食物も汚染、これ出てしまったんですね。 

 ですから次は経路汚染、経口的になるからだから取り込まないようにするってことは当たり前のことなんですけれど、それが抜けちゃっていることで「安心、安心」って放射線1回浴びることは、そんな問題ではないですよね。

 あれは外部被曝なんですよね。皆さんだって検査された時にエックス線浴びるわけですよね。それは1回だけですよね。そうじゃないんです。入ったものは沈着して抜けない、そして今やこれからのことは、いわゆる放射能沈着という表現しますけれども、放射線降下物、フォールアウトですから、今舞っているのが下に降りますから、落ちると土壌が汚染されます。

 当然土壌とそれから水だって汚染されます。一方で葉物ですよね。葉っぱの上にやはり降下するわけじゃないですか放射性物質が。で、それを牛や羊が食べるわけじゃないですか。そうするとそれが放射性物質が今度はお乳の中にでるわけですよね。

 そのお乳を人間が飲むわけですよ。これがいわゆる食物連鎖というわけですよね。

 またその土壌の中に落ちたというようになると、そういう食べた牛やヤギが糞とかおしっこを出します。ここに放射性物質が溜まりますから、それがまた地面、土壌を汚染するこれ悪循環、これ食物連鎖やってるわけです。

 また汚染された土壌からは今度はセシウムのような物がですね。今度は葉物じゃなくてようするに根菜類ですかね。根からまた吸収されますから、特にセシウムなどは消化管からほとんどが吸収されるってこともわかっているわけですから、それから放射線なら甲状腺に集まってしまうわけですから、ですからそういうことが事実としてとらえてですね、やはり報道していくのは国からもいかないと、単に「冷静に行動してください」とか、なんと言いますかね数的なもので被曝がこうでじゃなくて5年、10年日本でやはり、だからもし将来ですね、わかりませんけれど悪性の新生物が日本で増えてきたような状況の時にはいったい誰が責任とるんでしょうかね。

 だからそういう意味で今言ったように、できるだけ放射性物質を体に取り込まないような注意をお互いにしていったほうがいいのではないかな、というようなことであります。

 そういう意味でも今後全国でも食品に対しては多分汚染の状況をチェックしてくださいという言葉がいろいろ出てくる思います。

 心配ないものは本当に食べていいです。私自身は汚染地でジャガイモを食べたり人参食べたり玉ねぎ食べたりやってきていますけれども、できれば大人はまだいいですけれども、これから生まれてくる子どもや、あるいは小さい子供というのはそういうことの無いようなことをしてあげなければいけない。

 そこで放射能の許容レベルは、先ほど記者が言われたように、これは許容レベルというのはあるんですけれども。

 例えば事故の時にポーランドでは、事故から4日目なんですけれども、国の命令ですよね。

 それで乳牛に新鮮な牧草を与えることを全国的に禁止しているんですよね。

 それから100ベクレル/リッターということは100ベクレル/キログラム以上の汚染ミルクを子どもやあるいはまた妊娠、授乳中の子どもが飲むことを禁止しているとか、4歳以下の子供は原則として粉ミルクを飲ませる。

 この時は急きょ粉ミルク不足の分はオランダから緊急輸入をしている。

 それから子どもや妊娠、授乳中の女性はできるだけ新鮮な葉菜類、葉物は摂取を控えるように指示している。こういうふうに対策をとったんですね。

 ですから今回の場合に、これが1000ベクレルですから、ほうれん草なんか4000ベクレルですから、そういう意味では、やはり残念だけれども、特に生産者は本当に気の毒ですけれども、子どもたちの命、将来のことを考えれば、この場は政府が最大限に保証してあげるということで、しばらく汚染の状況が安全のところまで行くまでは、それはミルクもそうですね。

 これは1987年ということで、1986年が原発の年ですけれど(編註:チェルノブイリ原子力発電所事故が発生したのは1986年4月)、1987年ヨーロッパの食品の放射能の限度というか安全許容量を出しているのが、有名なネイチャーという雑誌に出ているんですけれども、これは乳製品だと、これはバターとかミルクとかチーズとかアイスクリームとかはセシウムは1000なんですね。ヨウ素が500なんです。ストロンチウムが500、プルトニュウムが20ベクレル/キロです。

 乳製品以外の食品というものがありまして、これはそれ以外のものですね。これがセシウムが1250、ヨウ素が3000、ストロンチウムが3000、プルトニウムが80。

 それから飲料水がセシウムが800、ヨウ素が400、ストロンチウムが400、プルトニウムが10ということで。

 また家畜の飼料は、セシウムが2500と、このように一応基準は設けてあります。

 多分これに準じて日本の場合もこうやってあるんだろうと思いますが、きちっとしたものは無いんですけれどね。

 各国違います。しかし大体この一つの基準というのはあるわけで、どれがいい、どれが悪いんじゃなくて、ご承知の通りチェルノブイリだってあそこの30キロゾーンでなくて100キロ以上離れたところで、ホットスポットって言いまして、ある場合には雨の状況で、日本は雪ですけれど、それによってはフォールアウトが、ある所に集中的にポンポンと点状に落ちる。だからそういう所で生産されたものというのは当然汚染されるわけです。

 そういう意味で今回私も意外だったのは、茨城の方で高濃度って何故かって、これは当然大気汚染であちこちに汚染された大気があるわけですから、その中に雨が降って雨の粒の中に、私が前に言ったように「雨とか雪は注意した方がいいですよ」と言ったら、雪が降ってしまいましたけれど、そういうのはやはり放射性降下物も含まれて落ちるわけですから。

 そういう所、残念ですけれど、そういう所の場合は可能性はあるということを、一応私は、皆さんをパニックではなくて「こういう事実がありますよ」ということを知っておいてもらった上でもって冷静に対応してもらうって、こういう表現をしていかないと、ただ単にエックス線で当てて1回でこうだとか、そういう外部被曝のことを言われるので、これは私は、もしかしたら菅総理大臣が自ら国民に向かって「こうなんだ」って、とにかく子ども達や、あるいは妊産婦を含め胎児たちの命を守るんだと、将来のことを考えて、ということを言わないと、私はいけないと思っております。

 これは誤解なきように、皆さん方ある言葉だけを出されますから誤解されて、私いつも言われてしまうんですけれど、そうではなくて、もし心配だったら全部出してください。

 そうでなかったら出さないでください。それくらいの私は皆さんに今、私自身がチェルノブイリで経験したことをお話ししているわけですから、決して政府を批判ではないんですけれど、事実としてとらえてほしい、しかも国民の皆さんは落ち着いてくださいと、こういう事があるけれども、安心なものは食べていいですからということで私は申し上げております。

 私自身も5年も汚染地で向こうの人と同じものを食べてきたわけです。

 だから、実際に言えるのは甲状腺のがんに関して放射性ヨウ素がこんなに高いのに、昨日の長野県の、今日の報道を見ていますと、その4000ベクレルじゃないですけれども「ほうれん草を洗わないで500グラム食べても安全だ」というそういう県からもしメッセージを出しているようでしたら、報道を見た限りですけれど、これが事実であれば大変な事を言っているなということで、やはり相談にのる人も慎重な答をしていかないと、安心安全と言っても新聞の社説によっては、安心安全冷静ということは、もっと具体的に出してもらわないと私わかりませんよというのは、私はあの通りだと思うんです。

 内部被曝の問題は一切出してないし、食物連鎖の話も一切出してないです。

 しかも5年10年先のこと出してないですね。

 私はそういうことも出していかないと、国民がうんと不安に思うから、敢えて今日は申しあげたところでございます。

 是非とも報道の皆さんも、ある意味では刺激的なタイトルで出す。それはやめてください。私は事実を申し上げただけでございます。

 皆さん、全部出してください。出さないから、そこだけ取っちゃうから読んだ市民が非常に不安になるから、今日お願いしたいのは書けないんだったら出さないでほしいということ、皆さんの中でご理解いただきたいとこのように思っております。以上です。

【広報国際課長】
 他にあるでしょうか。よろしいですか。以上で記者会見を終了させていただきます。

【市長】
 ありがとうございました。

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放射線障害の影響をまさにその身をもって体験されている非常に重みのある発言です。

何故、この動画がここまで注目されていないのかが疑問です。政府・マスコミは何をしているのか。。
そして、管首相にも恐らく上記の話はしてあるだろうに、これで十分な対策をしていると言えるのでしょうか。
影響は無いと繰り返すけれど、平常時の130倍もの甲状腺癌はどう説明するのか。。
言いたいことが溢れだします。。

ともかく、この発言については行動の指針にすることが出来ると思います。
祥はプロジェクトXの動画を見て、心から感動したので、今度この方の書籍を購入してみます。

また、菅谷さんの自宅宛には、ベラルーシの子ども達から支援物資が届いているようです。

武田氏・小出氏の意見

武田邦彦さんのブログより「ホウ素を投入」について言及していたので、以下抜粋します。

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【ニュース短信】
東電が原子炉にホウ素を投入する予定ですが、今回の場合は、直ちに核爆発に至るものではありません。
4月の初めに原子炉が爆発する可能性は20分の1と言いましたが、現在では100分の1ぐらいに下がっています。
その理由は、全体的に温度が下がって安定していること、炉の中の状態が次第にわかってきて、なかなか臨界に達しないことが推定されることです。
福島原発事故の最初の頃には、「何が起こるかわからないので、ホウ素を投入する」ということでしたが、今回の投入は「万が一にも核爆発が起こらないようにする」という意味で相当意味合いが変わっています。
私なら貯金通帳はまとめておきますが、逃げることはしません。


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武田先生は以前より爆発の可能性はあるが低いと言っておられ、再臨界にも否定的です。
しかし、京大助教の小出裕章先生は4月16日に以下のように言っておられます。

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(1号機の放射線量が100シーベルトに上がっていたことやクロル38が検出されたこと等に関連し、再臨界の可能性について議論した点について)クロル38は中性子が出ないと絶対に出ないため、クロル38があったのであれば中性子があったのであり、それは核分裂があったことを示す。ただしクロル38があってもナトリウム24が検出されたと発表されていないことはつじつまが合っていない。他にも再臨界を疑わせるデータはいくつもあるため、再臨界が起こっていることを恐れている。再臨界を否定するような材料はこれまでにない。

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政府や東電の説明と食い違うなんて言うのは見慣れた光景ですが、
こうした危機意識の強い方たちの見解が食い違うと情報の判断は受信者に委ねられます。
(政府の発表を信じる、というのは無しの方向です)

お二方の意見を聞いて、個人的に祥は以下のように思っています。

 ・現時点で核爆発が起こる可能性は殆ど無い。
 ・だが、再臨界は起きている可能性が少なからず残っている。
 ・再臨界していれば、ヨウ素の半減期は8日だが、汚染は減らず今後も続いていく。
 ・またペレットが溶け出していることから、水蒸気爆発の危険性はまだ残っている。
 ・水蒸気爆発が起これば、相当の汚染物質が飛び散ると思われる(一部ではチェルノブイリを超えるとも……)

今しばらくは、ニュースに注目が必要だと思っています。

 ※以下のサイトを見つけました。参考までに置いておきます。

  小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ

ペレット溶融⇒水蒸気爆発の可能性

燃料ペレット溶融が確認されました。

 ・燃料ペレット溶融 保安院、炉心状況を安全委に初報告

抜粋します。

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 原子力安全・保安院は18日、東京電力福島第1原子力発電所1~3号機の炉心状況について、原子力安全委員会に初めて報告した。

 同日開かれた安全委の臨時会議で、炉心の損傷割合は1号炉約70%、2号炉約30%、3号炉約25%で、1~3号機すべてで、度合いは不明だが燃料ペレットが溶融しているとみられると説明。これまでに再臨界が起きた可能性は極めて低いが、防止の観点から今後もホウ酸の注入が必要との見解を示した。

 報告された内容は、これまでに発表された域を出なかったが、班目春樹委員長は「報告があったのは進歩だ」と評価。その上で「地域生活に密着した問題なので、今後は定期的な報告とともに、なにか変化があったときにも適宜報告してほしい」と求めた。


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さて、ペレットの溶融が起きるとは、どこかで聞いたことがあります。
はい、以前の記事で書いていた件です。

京大助教の小出裕章氏が再臨界の可能性について論じていた際、今後の水蒸気爆発の可能性を示唆しました。

その際に言っていたのは以下の通り。

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燃料棒が溶けて、その中のウランの燃料であるペレットが炉心の下部に溜まっているかも。
そこで崩壊熱という放射性核種自身が出す熱と再臨界になった熱がでているかも。
そうなるとウランのペレットがどんどん融けていく。
かなりの部分が融けた状態で圧力容器の底に残っている水の上に落下すると、水蒸気爆発が起こる可能性。


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また、上記の記事では安全委から「ホウ酸の注入が必要」との見解が出ています。

以下に、武田邦彦教授のサイトから抜粋します。
原発 緊急情報(51) 窒素を入れた理由と影響

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もっとも危険なのは、「圧力容器内の核爆発」で、これを止めるには「ホウ素の投入」が必要です。ですから、「ホウ素」という文字が出てきたら、逃げる準備が必要です.

次に、今回の格納容器の水素爆発などの大量の放射性物質がでる場合で、政府やメディアは「大量の」とか「きわめて憂慮すべき」とは言いますが、具体的にどのぐらい「大量なのか」は言いません。

もし、格納容器が水素爆発したら、現在の10倍から100倍の放射性物質がでますから、福島県東部、茨城県北部は直ちに避難してください。
(※祥による注意・水蒸気爆発で同じ程度の放射性物質が出ると別記事で言われています)

放射線のレベルは1時間に100マイクロ(シーベルト、省略)ぐらいになるでしょう。つまり、10時間で1ミリ、4日で10ミリになりますので、直ちに避難が必要です.


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この記事(ペレットの溶融)により、原発の水蒸気爆発の可能性が高まっている気がします。
また、再臨界している可能性についても一層の現実味を帯びたように思うのですが、、

しばらくの間、今まで以上に注意が必要です。。。
また、もしもの時用に避難準備はしておいた方が良いと思います。

フル装備枝野

もう散々ネットでは話題になっていますが、枝野氏が本日福島県を訪れました。

 ・「遅く来て、すぐ帰るのね」枝野長官来県で南相馬市民

 ・枝野官房長官、福島第1原発から20km圏内での行方不明者の捜索を視察

記事内には「防護服に着替えて原発から20キロ圏内の行方不明者捜索現場で警察官を激励した」、とあります。
その格好が物議を醸しています。


$Dramatic-life 3rd

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どん引きするぐらい重装備です。
原発敷地内での作業者だっているでしょうに、20㎞圏内でこれとは・・・
今まで散々、安全性ありきの発言をしていて、いざ自分のこととなるとコレですか。。
こうした場面で、他の作業をしている方に比べても温度差を感じるぐらいのフル装備です。

しかも記事によると、フル装備の上、車で捜索現場周辺をおよそ20分間、車を降りたのは、およそ5分。
正直、見下げ果てる思いです。。

現在、政府は国民のパニックを防ぐために、放射能の安全性を異常なくらい強調しています。
その先鋒に立っているとも言って過言ではないのが枝野氏でしょう。

石原氏の水問題の時も言いましたが、立場上、そうとしか言えない場合もあるかもしれない。
しかし、そこまで言うなら自分も命をかけて演じろ、と思います。

あれだけ安全性をアピールして、「風評被害」のせいにして、自分の態度はコレですか。。
正直、人間性が映し出されていると思います。

ちなみにこのマスクは「放射性物質対応 3M 9332 FFP3 防塵マスク(レスピレータ)」ですね。

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製品案内より抜粋。

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ヨーロッパの規格で最高グレードの「FFP3」
「FFP3」とはEUの定める微粒子用防塵マスクの性能を表す規格の中でも最高ランクのものです。
ウイルスサイズの極小微粒子を99%以上ブロックする事ができる性能を備えている事が証明されています。
業務用の防じんマスクとして開発されたFFP3マスクはウイルスだけでなく、原発事故等により飛散するミクロの放射性物質もブロックする事ができます。


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さて、ネット内では以下のような写真もアップロードされる有様でした。

$Dramatic-life 3rd

心の中では安全だとは全く思っていないことが良く分かるニュースだと思います。。

エリートパニック

4月1日の朝日新聞の朝刊記事で、以下のような文章が載っていたらしく問題になっていたようです。

 ・早くも免責提案!! 小宮山宏前東京大学総長
 (既にまとめている方がいらしたのでその方のリンク先を貼ってあります)

こんな免責が適用されたら政府が「野菜は大丈夫!」と言って、甲状腺癌が飛躍的に増大、なんてことになっても罪に問えないということになります。
まさに恐ろしいことですし、これで政府はパニックを抑える為に嘘をつき放題になりかねません。
ご自身の保身能力だけは高いようですね。。


さて、「エリートパニック」という言葉があります。

災害社会学者キャスリーン・ティアニーは主に公的機関や、通常、一定の権力を行使できる立場にいる人々が災害時には往々にしてパニックに陥る例が多くみられることから、そのような行動を「エリートパニック」という語を用いて表現しました。

これによると、「エリートは一般の人々がパニックになるのではないかと恐れるがあまりパニックになる」ということらしいです。

今の政府はまさにこの状態であると言っても良いと思います。
祥にそれを感じさせるのが以下の政府報告でした。

 ・チェルノブイリ事故と福島原発事故の比較
  (4月15日・首相官邸が公表)

以下、抜粋します。

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1. 原発内で被ばくした方
 *チェルノブイリでは、134名の急性放射線傷害が確認され、3週間以内に
  28名が亡くなっている。その後現在までに19名が亡くなっているが、
  放射線被ばくとの関係は認められない。
 *福島では、原発作業者に急性放射線傷害はゼロ、あるいは、足の皮膚障害が1名。


2. 事故後、清掃作業に従事した方
 *チェルノブイリでは、24万人の被ばく線量は平均100ミリシーベルトで、健康に影響はなかった。
 *福島では、この部分はまだ該当者なし。


3. 周辺住民
 *チェルノブイリでは、高線量汚染地の27万人は50ミリシーベルト以上、低線量汚染地の
  500万人は10~20ミリシーベルトの被ばく線量と計算されているが、健康には影響は
  認められない。例外は小児の甲状腺がんで、汚染された牛乳を無制限に飲用した
  子供の中で6000人が手術を受け、現在までに 15名が亡くなっている。福島の牛乳に
  関しては、暫定基準300(乳児は100)ベクレル/キログラムを守って、100ベクレル/キログラムを
  超える牛乳は流通していないので、問題ない。
*福島の周辺住民の現在の被ばく線量は、20ミリシーベルト以下になっているので、
  放射線の影響は起こらない。

 一般論としてIAEAは、「レベル7の放射能漏出があると、広範囲で確率的影響(発がん)の
 リスクが高まり、確定的影響(身体的障害)も起こり得る」としているが、各論を具体的に
 検証してみると、上記の通りで福島とチェルノブイリの差異は明らかである。


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チェルノブイリ事故は人間が引き起こした最悪の原発事故として有名です。
福島第一原発事故がレベル7に格上げされたとき、一部の方が「今後、政府はチェルノブイリを過小評価することによって、今回の事件を小さく見せようとするだろう」という発言をしていました。
祥としては、そこまで姑息で分かりやすいことはしてこないだろう、と思っていたのですが、、
その方たちの予測された通りになったようです。

 レントゲンと変わらないから問題ない
       ↓
 CTスキャンと変わらないから問題ない
       ↓
 被曝じたい問題ない ←今ココ


では、実際の犠牲者数はどうなのか。。

 ・ウクライナ犠牲150万か チェルノブイリ原発事故

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【モスクワ24日共同】23日のタス通信によると、1986年に旧ソ連ウクライナ共和国で起きたチェルノブイリ原発事故の被害者でつくるウクライナの「チェルノブイリ身体障害者同盟」は、事故に関連する同国内の死者が150万人以上に上ったとの調査結果をまとめた。事故発生から19周年となる今月26日を前に公表した。
調査によると、事故で被ばくした人はウクライナ国内で約350万人で、うち120万人が子供だという。
ロシア政府によると、同事故による隣国ロシアでの被ばく者は145万人に上っている。

2005/04/24 12:49 【共同通信】


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つまり、これはこういうことでしょうか。
要するに、「政府が認定しなければ被害者は存在しない」
これを今の時点で宣言したということなんでしょうかね。。

チェルノブイリ事故の悪名は日本国内でも響き渡っており、こうした原発事故の委縮発表は国民を馬鹿にしています。

しかも、現在、日本は世界中から原発動向が注視されている状況。
そんな中で、政府がこんな発表をしていると伝われば、どこまで日本の信頼は落ちるのか。。
こうした信頼崩壊の積み重ねが、海外からの日本産輸入拒否の流れに繋がっていくように思えてなりません。

恐らく政府内でも原発のレベル7でパニックになっている人がいるのだと思いますが、
こうした誰に対しても不幸をまき散らす報道はやめてほしいものです。

チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染