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収束ムードに疑問

東電が工程表を発表してから、収束ムードが漂いつつあるように思います。
工程表を出すことは良いことですが、現状、その工程表通り行くには疑問があります。

この点でも武田氏と小出氏で見解が分かれていますが、、小出氏の見解を以下に引用しています。

①水棺について。

 各所で取りざたされていますが、損傷している場所から汚染水が漏れてくることになるだろう。しかも格納容器は大量の水をいれるということを前提にした設計になっておらず、水をいれると未知の負荷のために新たな損傷が生じる恐れもある。

②作業の進捗について。

 東電はコンクリートで埋めると言っているが、その作業自体ができないと思う。人が近づけないくらい放射線量が多い環境になっているから。
また、こうした放射線量であることから数分単位の作業になることが避けられず、作業がスムーズに進捗しづらくなる。


また、原発作業者の被曝線量は100ミリが限度だったのが、250ミリに変更されたのは有名ですが、
それが、志願者には「限度は廃止しよう」という鬼のような検討もされていたようです。

現在、福島県内の1637の小中学校でや幼稚園で大気中の放射線量のモニタリング調査を実施したところ、
1242施設で、「管理区域」に相当する放射線が観測されたことが発覚しました。
実に全体の75・9%に達しています。

子どもは放射線障害の影響を受けやすく、
また、地面に現在放射性物質が降り積もり、地面に近ければ近いほど被曝線量は多くなります。
小さい子どもたちでは、こうした影響をダイレクトに受けます。
また、土埃舞うグラウンドでの体育なんかをするのは論外でしょう。。

文科省は、この情報が出るに伴い、ICRPの基準(年間20ミリシーベルト)を目安に、小中学校の屋外活動制限の基準値を毎時3・8マイクロシーベルトに設定しました。
これは年間33ミリシーベルトに当たります。これが子どもの限度に指定されました。
高い数値が出るや否や基準値を引き上げるのは、もはやお家芸になってきましたね。。
また、この基準値を超えている学校が多数あり、ギリギリの学校がかなりの数あることも驚愕に値します。

原子力安全委員会もこれを追認し、だから福島の子どもたちも「大丈夫」と言うのである。
「今まで何ら基準が示されず、やっと出てきたと思ったら毎時3・8マイクロシーベルトです。しかも、この数値を超えたら直ちに除染作業するのかと尋ねると『待ってくれ』と言う。とんでもない話です」(中手氏)


 ・菅は福島の小中学生を殺すのか 75.9%の学校が被曝量オーバーなのに放置のア然

現在進行形で問題は進んでいます。
ある新聞社は「あまり規制すると子どもが遊べなくなり可哀そう」とする記事を掲載しました。

 ・福島第1原発:保護者ら困惑 13校・園活動制限(毎日新聞)

福島県知事は被害者のような立場で物事を語っていますが、
福島産の品物の風評被害を無くしたいと公言し、避難区域の設定には、住民の同意を得ろと発言しました。
はっきり言って、今回の放射線障害にかかる本質への理解が絶望的に欠如している方だと思います。
(意識的に無視して、なんとか被害者の立場を守ろうとしているようにも感じますが、、)

何度も言うように、現状「風評被害」ではなく「実害」です。
一律「風評被害」なんて言葉でまとめようとすれば、他地域の住民が「実害」に飲み込まれます。
命にかかわる汚染区域があり、各国から強制退避を何故させないのか、と突っ込まれている時に、「住民の同意を得ろ」と随分悠長な事を言っておられます。

また内部被曝に関しては、これからがむしろ本番といったところでしょう。。
そして、内部被曝に関しては関東・東北圏では決して他人事では決していられません。

こうした現状をみるに、収束ムードという状況には程遠く感じられます。

各地のモニタリングポストの高さ

各地のモニタリングポストの地上からの高さ一覧(電話で聞いてみた)というものが、ネット上で話題を呼んでいます。
あくまでネット上の書き込みなので、本当かどうかは分かりませんが載せておきます。

http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/660.html#c3

後から判明することが恐ろしい.モニタリングポストの地上からの高さもこんなにまちまち

(転載開始)
2011/04/21(木) 22:31:10.89 ID:gKfVEk4t0
569 :名無しさん@お腹いっぱい。(catv?) :sage :2011/04/19(火) 18:23:54.03 (p)ID:5aU6NFgt0(6)
ガイガーもってないもんで、何かのお役に立てればと
各県のモニタリングポストの地上からの高さを電話で聞いてみました
なんぞのご参考に。。。

※各県のご担当課の方々どうもありがとうございます
もしかすると県民に有益な情報だと思いますので。。。

県/区・市町村/MP地上からの高さ
茨城県/北茨城・高萩・大子/約1.3m(可搬型)
その他/約2.7m 
栃木県/宇都宮/20m
その他/ビル屋上
群馬県/前橋/20m
埼玉県/さいたま/18m
千葉県/市原/約6~7m
東京都/新宿/18m
神奈川/横浜/23m

全国のモニタリングポストの結果だが人体の身長である1メートルから2メートルで計測してないから信用できない.
公表されているデーターが役に立たない件

(転載終わり)


放射性物質が降り積もることを考えれば、高さ20mなんて位置での測定は馬鹿げています。。
この情報が本当でないことを祈りますが、、本当であれば、現時点で公表されている被曝量は、実際に被曝する量より、圧倒的に少ない量ということになります。

クロル38不検出?

クロル38が検出された、というのは間違いだったと、東電が毎日新聞を通して発表したそうです。

このクロル38は、再臨界が起きていない限り発生はしないだろうと思われる物質ということで、
この検出があった為に、福島第一原発は再臨界しているのではないか、と言われていました。

このクロル38が発生していない、ということであれば再臨界している可能性は格段に低くなります。
しかし、今回の東電の発表には、京都大学助教の小出氏は以下のような発言をしています。

 ・4月21日 クロル38検出は間違いと言うが 小出裕章

以下、一部抜粋します。

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クロル38のこと、半減期の短い物質の過大評価と東電は言っていますが、ばかげた説明である、ゲルマニウム半導体でガンマー線を計っている、どの核種がどれだけあるか分かり、クロル38のことは分かるのに、生のデータを見たらすぐ分かるのに、今間違いというのか不思議と言うことなのです。専門家には簡単なことなのです。スペクトルを見せてもらったらすぐに分かるのに、20日以上スペクトルを出してない、本当かうそが分からないのです。

 分析・再評価は本当のデータを専門家が検討しないと、本当かどうかは分からない、東電が勝手に解釈して間違いを発表するのを止めて欲しいのです。みんなにデータ開示をして、再臨界で世界中が驚いたのです。東電は正確なデータを出して欲しいのです。


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クロル38が検出されるより前に、よう素134を検出したと東電が発表した時は間違いだったと言われました。
この誤発表が叩かれた直後だったので、クロル38の検出は間違いではないのではないかと言われていました。
また、クロル38は誤って検出される類のものではないらしく、その為に再臨界の可能性が論じられていました。

今回、クロル38の検出は間違いと発表があったそうですが、データを公開してもらえれば、すぐにそうした情報が真実がどうか分かるのに、詳細なデータは発表していないそうで、真実かどうかには疑問が残るような状態です。。

個人的な感想として、武田氏は政府・東電の発表をある程度は信じている節がありますが、
小出氏はかなり不審がっているように思えます。
こうしたスタンスがお二人の考察に対する差を生みだしているように思います。
また、原発の構造などについては小出氏の方が詳しいように感じています。

祥としては、政府・東電の発表にかなり懐疑的になってしまうので、小出氏の発言の方を信じやすくなっているようです。

どちらにせよ、再臨界していなければ良いのですが。。

母乳から放射性物質検出

ついに来ました。。

 ・母乳から微量の放射性物質=市民団体が検査-福島

いつか来るとは思っていましたが、こんなにも早く人間から生態濃縮されるとは・・・
記事によると、検出されたのは福島など4県の女性9人の母乳検査で、茨城、千葉両県の4人から1キロ当たり最大36.3ベクレルの放射性ヨウ素131が検出されたそうです。

乳児の36.3ベクレルなんて高いに決まっています。
基本的に放射能は細胞へのダメージが大きいです。
細胞分裂を多く繰り返す子どもへの影響が多いのはその為と言われています。
大人たちが放射性物質から身を守らないツケは、そのままダイレクトに子どもにいきます。

生体濃縮の話は以前からしてあるので省略しますが、それが起こるまでには数カ月かかると言われていました。
しかしながら、今回は現時点で、生体濃縮が人間から起こっている事が判明。
生体濃縮の起こる期間を考えて、この値は今後増えていく可能性が高いと思われます。
関東圏内の子どもは母乳では育てられなくなったと考えて良いでしょう。
チェルノブイリ事故時のポーランドのように、粉ミルクを使用した方がよいと思えます。

正直、妻が妊娠している祥にはダイレクトで響く情報です。
祥の妻は現在、兵庫の祥の実家に退避していますが、夫の実家(しかも二人暮らし用)に身を寄せている訳で、そうそう長くいることもかないません。。
祥の母もここ数年体調が芳しくないことからも、5月末までという約束を現在強くさせられています。
(それでも、原発事故の翌々日から受け入れをして頂いているので、文句など出ようもありません。。)
つまり、6月以降の関東での内部被曝は祥の赤ん坊へ直接響くことになります。。

もうね。こういう言い方が良くないことは分かっている。分かっているけれど言います。

政府・マスコミの馬鹿野郎。知識を求めない人間、危機意識の無い人間の馬鹿野郎。

祥は、今回、関東圏内で一番怖いのが、塵・埃・飲食物からの内部被曝だと思っています。
これは、政府・マスコミがきちんと注意を払い、出荷制限をかけていれば回避出来た可能性が高いです。
それを出荷自粛や、曖昧性を残す検査にし、危険性が分かっていてもいなくても、出荷する農家を出しました。
また、その危険性が分かっていてもいなくても、それを購入する会社がたくさんありました。
スーパーなどの産地について産地偽装がされない限り回避できます。
しかし、加工食品や外食産業に入ってきたら絶対に分からない。
そして、それは現時点で絶対に行われているでしょう。
こうして内部被曝の回避が難しくなっていきます。

これらは、人間がもっと賢ければ回避できた事態に思えてなりません。。

福島の食べ物は安心です、なんて言っていた芸能人がいました。
祥には疑問に思えてなりませんでした。
故郷を救いたい気持ちは分かる。
でも、それ以上にそんな煽り文句は大勢の人間の健康被害をもたらす可能性がある。
そうした事を何故、考えないのかと。
西田敏行さんとかそういった影響力のある人が「うん、瑞々しい」とか食べていて疑問でした。
大体、瑞々しいのと、安全性は全く関係が無いのに。。

祥は埼玉在住です。
それでも、奥さんを現在、兵庫の実家に送っているということで相当馬鹿にされたりもしました。
「気にしすぎだ」と、「おまえは考えすぎている」と。。
祥が馬鹿にされて終わりだったら、それで良かったのです。でも、現実は最悪の展開を迎えています。

政府が何も言わない以上、悪い事態を予測して動くという対応は必要です。
事態が悪化してから発表があっても遅いからです。
大人の現時点での被曝は子ども、数年後の将来に生まれる子どもにも影響が及ぶ可能性もあるのです。

癌の発生率が数パーセント上がる、なんて御用学者の言葉に惑わされるのは勧めません。
放射能の影響は、低レベルでも長期であれば、染色体がゆるやかに損傷されていき、遺伝情報に異常が発生、体調不良、脳萎縮、神経障害、出産異常、発がん、寝たきりなどへ発展する可能性があるからです。

大体、母乳から検出されたからといって、子どもや母親以外は安心かというとそうではありません。
恐らく、濃度などは相当異なるとは思いますが、人間の身体からの排出物自体にも放射性物質が混じってくる可能性があります。

汗・老廃物・便・血液・精液の類についてはどうなってくるのか個人的に非常に疑問が残ります。

自分は気にしない。対策をしないという方はかなりの数いらっしゃいます。
しかし、将来の子どもの事を考えての行動は取っておいた方が良いと、祥は思っています。
被曝量が少なければ少ないほど、遺伝情報への影響も軽微になるからです。
繰り返しますが、予防をせずに後から「実は危険だった」では遅いのです。
例え、今笑われて、あとで「あの時は気にしすぎだった」と笑い話になったとしても、予防策は講じるべきだと思います。

福島第一原発からは現在でも放射能が漏れ、日本の大地に降り注いでいます。


以下、後日に追記分

小出裕章氏の「放射能汚染の現実を超えて」という書籍を読んで、
チェルノブイリ原発事故の時ですら、日本人女性の母乳から放射性ヨウ素が1.1ベクレル出ていたことを知りました。
内部被曝の状態で、程度の差こそ出るでしょうが、母乳への汚染はどのみち避けられなかったように思います。
この時は、そういった事実を知らずに興奮して文章を書いていました。申し訳ありません。

もっとも、内部被曝の状態で、母乳に出てくる放射性物質は大きく変動することと思います。
そうしたことを踏まえて、今後ともに食事には非常に気をつける必要性を感じています。

菅谷昭さんの発言①

下記のような記事が出ていました。
内部被曝に直接影響する食品管理の杜撰さが良く分かります。

 ・こんな「被曝食品」調査を信用していいのか!国の杜撰さ、自治体のずるさ!

色々と気になる部分が多い記事ですが、今回はこの部分を抜粋します。

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この日の委員会に専門参考人として呼ばれた長野県松本市の菅谷昭市長は、委員会の姿勢について、厳しい口調で次のように指摘したという。

「チェルノブイリの原発事故で子供の甲状腺がんの発症率は5年で約130倍になった。放射能の問題は、『いま』の問題であるだけでなく、10年、20年にわたってついて回る問題なんです。日本のガイドラインがその場しのぎで変わるなんていうご都合主義は許されない。海外の国々がWHO(世界保健機関)より厳しい規制値を採用しているのは、チェルノブイリを経験したからだ。『福島』もいまや『フクシマ』として世界に知られるようになってしまった。こんなことでは世界で日本の食品なんていらないと拒否されるのは当たり前ではないでしょうか」

 菅谷市長は医師で、チェルノブイリの子供たちへの医療行為を20年余りにわたり続けてきた。その市長の意見に押されたか、最終的にセシウム137の規制値緩和は見送られた


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菅谷さんじゃないですか!!
以前の記事で紹介した『NHK「チェルノブイリ原発事故その10年後」』という動画に出てきた、チェルノブイリ原発事故で被害が多かったベラルーシの病院で働いていた医師の方です。

「チェルノブイリ原発事故10年後3」(14:08秒あたりから菅谷さんが出ています)


この方の存在を初めて知ったのは3月下旬にチェルノブイリ動画を調べていた時のことでした。
すぐに、現時点の経歴を調べ、長野県松本市の市長になっていることは分かったのですが、その時点で、ネットで調べた際には、菅谷さんからの今回の事故に対する発言を見つけることが出来ませんでした。。

菅谷さんは、チェルノブイリ事故後、被害が多かったベラルーシで5年半も医療に従事した方です。
この方は実際の放射線障害が何をもたらすのか、まさに身をもって知っておられます。
放射線障害の影響について、今の日本でも一番説得力のある方の一人でしょう。

また、ベラルーシに行くと決めた流れが凄いです。
信州大学第二外科で専門は甲状腺癌だった菅谷さん。
しかし、チェルノブイリ原発事故の影響で、ベラルーシの甲状腺癌の惨状を知るに至ります。
それにより25年勤めていた信州大学助教授の座を辞し、単身ベラルーシへ渡り、無給で働き始めます。
まさしく現代の偉人です。

ベラルーシでの活躍は以下の動画から見ることができます。心から視聴をお勧めします。

「プロジェクトX 挑戦者たち チェルノブイリの傷 奇跡のメス」

続きます。。

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