人生を変えたドラマ⑳
ゴールデンボウル③ 瞳と芥川の関係性が変わっていく中編(第4話〜第7話) 瞳に頼まれて夫の浮気相手・泉に会い慰謝料の交渉をする事になってしまった芥川ですが、意外にも泉は、不倫とは程遠い若くて清楚なイメージの女性で、お金目当てでは無いと泣き出してしまいます。 瞳にどんな女性だったか聞かれて正直に感想を伝えてしまった芥川は、瞳を怒らせて顰蹙を買ってしまいます。 しかも泉の身体に見惚れていたせいでプールに落ちてしまい、風邪をひいて寝込むことに。 瞳は自分が女として泉より魅力が無いのだとショックを受ける一方、芥川から浮気してるのか直球で聞いた方が効果的だとアドバイスされても、洋次に泉との事をどう問い詰めるか悩んでしまいます。 そして、洋次が早く帰宅した際に意を決して瞳は泉との事を尋ねようとするのですが、口から出た言葉は意外にも 「私たち別れましょう」でした。 以前このブログで、深層心理が行動を支配し、行動で自分の本音に気付く事がある、という話を書いた事がありますが、芥川のアドバイスを受けたものの、既に瞳は自分を裏切った夫に対し、信頼も愛情もなくなっている事に気づいてしまったのでしょう。 実際、夫に三行半を叩きつけた瞬間、瞳は自分に力が漲ってきたと感じています。 女は結論を出すまで悩み、男は結論を出してから引きずる、とは良く聞きますが、佐倉夫妻にも当て嵌まったようです。 その証拠に、瞳はその後、芥川の部屋に深夜看病のために訪れるのです。 友だち以上の関係の芥川の家に、深夜訪れると言う事は、本来生真面目な瞳にはあるまじき行為です。 この段階で、瞳としては夫・洋次と信頼関係解消のけじめをつけたのだと私は思います。 実際、芥川は熱があるのに田之上に酒を飲まされ、半分朦朧とした状態で瞳にキスをしてしまいますが、驚いてその場は逃げ出した瞳は、その後も芥川を避ける事はありません。 この時点で、2人は友人以上恋人未満の微妙な関係になっていくのですが、芥川は、もう1人のヒトミの事もあり、人妻の瞳との関係に深入りしようとはしません。 あくまで紳士的に、それまでの誠実な友人として、ボーリングマッチでも、社内旅行でも、ボーリングパートナーの瞳とこれまでの関係を続けようとします。(元カノのヒトミに操をたてている?) それどころか、ボーリングの対戦相手である老夫婦の奥さん(南田洋子)に、夫婦関係は山あり谷ありで、添い遂げる事が大切だと、瞳にアドバイスするよう頼んでしまいます。 更に、夫・洋次の浮気相手の泉が、洋次が本気にならない事でヤケになり、自殺未遂を起こしたり、洋次を瞳の前で傷付けようと自宅に押し掛けてきた際に、洋次を庇って怪我をしてしまいます。 歯痒いくらい、自己犠牲型の献身をする芥川に、私はイラっとしてしまいました。 まだ、浮気相手の洋次に復讐しようと家まで来た泉の気持ちが分かりやすい気がしたのです。 泉は執着気質ですが、自尊心が足りない為に、結果的に本気で愛してくれる男性に巡り会えず、同じ間違いを繰り返して自分も周りも傷つけてしまう女性です。 心理学を学んで小手先のテクニックは知っていても自分の心の闇は見えていない人間として描かれています。 愚かで性格の悪い女性ですが、相手から大切にされない、哀れな人だなとも思うのです。 芥川に関しても、真面目で誠実な男というだけではなく、自ら報われない損な役回りを選んでしまう深層心理を抱えており、幸せから遠ざかる認知の歪みを感じてしまいました。 人の気持ちに敏感で、繊細で情が深いのに、わざとクールな振りをして、自分の傷ついた本音を隠す芥川。 お父さんが借金取りから逃げ続けていた事、お母さんが芥川を置いて蒸発した事も影響している気がします。 自分を幸せにする為に、本当に必要な人と事を見誤らないで欲しい、と歯痒く感じてしまったのでした。 人生を変えたドラマ㉑ に続く