ヒューズとは何ぞや?
須く、物質には限界と言うものがある。限界を超える力を加えれば物体は破壊され、限界を超える電流が流れれば、物体は焼き切れる。
つまり、ヒューズとは限界を超える電流が流れ、電化製品や屋内配線が焼き切れるの防ぐ為に、それらよりも低い限界で切れる安全装置なのである。
その昔、ブレーカーなるものが発明される前、屋内配線を過剰な電流から守るのはヒューズ の役割であった。
夜、ヒューズが切れると家の中は真っ暗。懐中電灯や蝋燭を用意していなければ、朝まで修理(ヒューズ交換)はできない。
さて、このヒューズが切れたと言う事は、設定を越える過剰な電流が流れたと言うことで、単純に言えば、その過剰な電流が流れた原因を突き止め修理しなければ、ヒューズを交換しても、また切れることになる。
が、親父は「ヒューズが切れた。交換しなくっちゃ」と言って、買い置きのヒューズに交換していた。
そして、交換したヒューズは切れる事も無く、何事も無かったかのように、日常に戻っていくのであった。
さて、電気を学んで30年。つらつら考えてみるに、「ヒューズも劣化するのだ」と言う結論に至った。
ヒューズは、配線の途中にあり、常に電流が流れている。すると、エレクトロマイグレーション により金属は徐々に劣化するのだ。単純に電子がぶつかって金属分子が衝撃を受け亀裂が生じると考えればいい。
従って、ヒューズは電流により徐々に劣化し、許容電流も減る。それが、流れている電流を下回ると切れる。って、ことなんだな。だから、新品のヒューズに交換すれば、それで問題は解決ってわけ。
それは、先週水曜日の事だった。我が家の電子レンジが突然沈黙した。つまみを回しても、うんともすんとも言わない。
仕方なく、その朝は冷たいカフェオレで我慢した。
色々と事情があり、日曜日までその電子レンジは放置されることとなった。しかし、独身男性にとって、電子レンジの故障は死活問題である。
弁当を温められない。飲み物を温められない。冷凍食品を解凍できない・・・
冷たい食べ物や飲み物は、心を淋しくし、淋しい兎は死んでしまうのである。
一般の人なら、電気屋さんに修理を頼む・・・いや、今時、1万円もしない電子レンジである。買い換えるのが普通かな?
しかし、ちょいと電気を齧った(専門は半導体)おいら、「ヒューズくらいは、自分で見てみないと」
が、しかしである。昔の電気製品には、当たり前だったヒューズボックスが何処にも見当たらないのだ。
電気屋魂(どんな魂やねん)に火が点いたおいらは、外カバーの螺子を外し、カバーを取って中身を出し、ヒューズを探す。一番上の基板に見慣れた筒状の物体。が、本体はセラミックらしく中にあるはずの金属の板(ヒューズ本体)が見えない。
「くっそ~!お安い海外製品は、ここまでユーザーをこけにするか!」
頭に血が昇ったおいらは、電気工作用のデギボル(サーキットテスター)を取り出し、ヒューズらしき物体の抵抗値を計る。メーターはフルスケール。
「やっぱ、切れてるやんけ!」
さて、問題はヒューズが手に入るかどうかである。ヒューズボックスが付いてない家電製品。ユーザーによるヒューズの交換を拒否していると言うことは、一般客相手の電気屋にヒューズは売ってないかもしれない。
もちろん、業者相手の商売をしているところは知っているし、ネットでも入手は可能だが、時間がかかる。何せ、電子レンジの故障は死活問題。一刻も早く解決しなければ、淋しい兎は死んでしまう。
一軒目 ケーズ電気
「こちらに、御座います」
なんと、ガラス管ヒューズ(2個で95円)を量販店で売っていた。
認識不足でありました。
ヒューズを交換した電子レンジは、見事に復活。これで、淋しい兎は救われました。
ガラス管ヒューズとヒューズホルダー
http://www.mskojima.jp/catalog/dc12v7.html
しかし、心残りがひとつだけ。
故障の原因は、劣化したヒューズが切れたことだと確信していたが、修理は往々にして裏切られるものである。従って、最悪の場合も想定して電子レンジを店員さんに見繕ってもらったのだが、今時の電子レンジは、お皿が回転しないらしい。しかも、タイマーをセットすることなく、適温になったら勝手に止まると言うではないか。
自動で止まるのは、電子レンジに主導権を取られるようで、いまいち納得できないが、お皿が回らないと言うのは、とてもいい。
我が家の電子レンジ、当時開口部が一番大きな製品を買ったのだが、それでも大き過ぎて回らない弁当(スーパーのお惣菜弁当)があるのだ。当然、加熱は偏って、ごはんだけが温かかったり、漬物だけが温かかったりするのだ。
かなり、その気になったのだが、お皿が回らない電子レンジ、総じて開口部が狭い。回らなくていいとしても、その前に弁当が入らない。
帯に短し襷に流し
で、「景気回復のために日本製を買え」と言ってる手前、率先垂範とばかりに「日本製はどれ?」と店員に尋ねたら
「シャープはタイランド製、日立もタイランド、パナソニックは中国製です」
「あちゃ~、そりゃあいかんわ」
「海外の工場で作った製品を買っても、日本の景気はようなりまへん。特に中国製はいけまへんなぁ。尖閣諸島を盗もうとしている国を儲けさせてはいけまへん」
しかし、日本製に拘ると、一番高いモデルを買うしかない。
釣竿と一緒か~!

