今日は恵比寿アンチエイジングクリニックに広島の医療法人 飛翔会 寛田クリニック 理事長の寛田司先生が見学にいらっしゃいました。寛田先生は整形外科を専門とされていますが、4つの整形外科スポーツクリニック、4つのメディカル・フィットネスクラブに1つの総合ケア施設を運営され、ご自身もサンフレッチェ広島FCのチーフチームドクターとして活躍されていらっしゃいます。

スポーツ医学を通して、予防医学の重要性を感じ、これからはアンチエイジング医学がキーになると思い、新しくアンチエイジングをベースにした施設をお作りなりたいとのことでした。

先日2月4日に行われた日本抗加齢医学会主催の講習会には、先生と内科ドクター3名、何人かのコメディカルスタッフもご一緒に受講されていて、その熱意たるや大変素晴らしいものです!

来る3月2日には私達がお手伝いさせていただいた富山県魚津市のアンチエイジング・メディカル・スパ S-QOL(スコール)もいよいよオープンとなります。日本全国でこのようなアンチエイジング医学をベースにした様々なムーブメントが大きくなりつつあります。

「あるある大事典Ⅱ」での捏造問題から早1ヶ月が経とうとしています。健康情報番組における「実証=エビデンス」について巷でも色々な意見が出ていました。医学が科学である以上、基礎データや臨床データが重要であることは論を待ちません。

抗加齢医学=アンチエイジング医学はここに来て、多くのドクター達の興味を引いてきており、日本抗加齢医学会の会員数も今年になって5,000人を超えるまでになりました。しかし、何分にも1990年頃に始まったとされるこの抗加齢医学。一部の理解のないドクター達から、「エビデンスがない学問」と揶揄されることもしばしばです。

しかし、抗加齢医学においてもいくつかのエビデンスがあるのです。例えば、「カロリー制限と長寿の関係」や「大豆イソフラボンやブドウのレスベラトロールと長寿の関係」。前者ではヒト以外の多くの生物(線虫、ショウジョウバエ、マウス、猿など)において、カロリー制限が寿命を延ばすことがほぼ明らかになっています。後者の大豆イソフラボンは京大名誉教授の家森幸男先生による中国貴州省の貴陽での疫学調査や、レスベラトロールは米国ハーバード大学医学部の研究チームの研究などが有名です。

現在明らかになっているこれらの貴重なエビデンスを、実生活の中で具現化出来るようにすることで、アンチエイジング医学による健康長寿が達成されるようにする。これがアンチエイジング医学を日々臨床で実践する私達の重要な使命でもあります。

今日の読売新聞に『勤務医「1ヶ月休みなし」が27%…医労連調査』という記事が載っていました。そこには「9割の医師が医師不足を実感している」ともありました。また、ある医師(外科系の勤務医)のブログには、日本の急性期医療に関わる医師や病院・診療所、体制そのものの問題を早急に是正する必要があることが、彼とその同僚のドクター達の悲痛な叫びと共に記されていました。

ここでいう急性期医療についてちょっと説明しておきます。私が専門とする内分泌・代謝内科の疾患である「糖尿病」、「高脂血症」などの生活習慣病はいうまでもなく、「慢性疾患」の部類に入ります。「がん」や高度な医療が必要な稀な疾患に対する医療とも違います。風邪やインフルエンザをこじらせてなる「肺炎」、交通事故などによる「外傷」、「盲腸(急性虫垂炎)」、子供の「熱性痙攣」や「嘔吐症」などの治療が急性期医療に当たります。それを担っているは市中の中規模レベル以上の病院(国公立、民間を問わず)とそこに働く勤務医を中心とした医療スタッフということになります。「アンチエイジング」という新しい医学・医療も素晴らしい医療であることに間違いはありませんが、同じ医療といってもこのように180度視点が異なるわけです。

急性期医療の現場は、医師不足を始めとした問題を多く抱え、地方はもちろん、東京、大阪といった大都市圏でも公的病院の半数以上が診療を縮小せざるを得ない状況となっています。

今日の記事を読んで、そういう現場で日々黙々と、患者さんの命を助けるために、秒の単位の世界で仕事をするドクター達がいることを、同じ医師として、私は忘れないようにしないといけないと痛感しました。

バブルへGO!!今、公開中の映画「バブルへGO!!タイムマシンはドラム式」が面白いらしいですね。私もバブル時代を過ごして来たので、映画の宣伝文句には結構惹かれます(因みに、このパンフは主演の阿部寛さん、広末涼子さんのサイン入り)。

昨晩、この映画のロケにも使われた六本木の「マハラジャ・サルーン King & Queen 」で行われたとあるイベントに招待されました。あの当時(1990年といえば医大卒後2年目の研修医の頃)、東京のディスコと言えば、マハラジャやこのKing & Queen 、J-Trip Bar などがありました(ジュリアナ東京はもう少し後って感じです)。「ワンレン」、「ボディコン」、「ポケベル」、「ティラミス」、「消費税」、あたりがキーワードの時代ですね。

時代はディスコからクラブ(イントネーション的にはブを強調する)へと変わってはしまいましたが、「いや~、懐かしい!」って感じでした。当時を髣髴とさせる豹の置物なんかもあって。。。

アンチエジングにはこういうタイムスリップも結構イイモンです。

AQUAの野澤さんと写真は青山、原宿にあるヘア・サロン「AQUA(アクア)」のカリスマ美容師(この言葉もかなり懐かしいです)野沢道生氏と伝説のパンサーの置物!

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日本抗加齢医学会では、「アンチ・エイジング医学」という学会誌を年4回発刊しています。私もこの学会誌の編集委員を務めています。

この2月に発刊された2007年2月号(Vol.3 No.1)の特集は「抗加齢医学的ダイエット」です。私のライフワークでもあるアンチエイジング・ダイエットがテーマ!特集内でも「低脂肪VS.低炭水化物ダイエット」というタイトルで書かせていただいています。

また、「アンチエイジングクリニック訪問」のコーナーでは、恵比寿アンチエイジングクリニックが紹介されています。

この雑誌はアンチエイジング医学に興味を持つ医師だけのための雑誌ではなく、看護師や薬剤師、栄養士などのコメディカル・スタッフや一般の読者も対象にした医学雑誌となっています(★印4つは専門家向け、★印1つは一般読者向けと、わかりやすいマークまで入っています)ので、アンチエイジングに興味のある方はぜひ、一度手に取ってご覧下さい。医学書の置いてある大きな書店にはあると思いますが、学会のHPからも購入することが出来ます。

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昨日は内閣府で、黒川清先生に日本の医療の現況や抗加齢医学の可能性などについて、色々とお話を伺うことが出来ました。

黒川先生は私達の業界ではもうそれは特別な人で、本当に雲上人とも言える方です。東大の旧第1内科教授から東海大学医学部長、日本学術会議会長を歴任され、現在は内閣特別顧問(科学、技術、イノベーション担当)として安部総理の下、「イノベーション25」戦略のブレインとしても手腕を発揮されています。

黒川先生とお話出来るなんて機会はなかなかありません。イノベーション25のことや、日本の医療制度の問題などを独特の鋭い観点からお話していただきました。

メタボリックシンドロームなどの生活習慣病の具体的対策については、逆に「じゃあ、青木君はどうすればいいと思う?」と質問され、私自身の見解も色々と聞いていただくこともできました(感触としては、流石の黒川先生も「メタボ対策」への明確な回答は持っていらっしゃないようでしたが。。。)。

また、抗加齢医学に対しても、「従来の病気・疾患に対する医療ではない点で、現状の日本の医療の問題をある部分で解決出来る可能性がある。期待出来るものなので頑張って欲しい。」という励ましのお言葉もいただくことが出来、感激!

日本の現況のみならず、地球規模の視点に立った考え方は参考になることが多く、あっという間の1時間でした。

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昨日は私の第二の故郷ともいえる埼玉県は所沢市で講演してきました。埼玉県の商工会議所青年部連合会主催の研修会で「アンチエイジングと生活習慣病 ~アンチエイジングでメタボリックを撲滅!!~」という演題で90分間、お話させていただきました。

所沢は母校の防衛医大がある所で、医大生の6年間と研修医の2年間、専門研修医の2年間、計10年間住んでいた思い出いっぱいの街です。もうかれこれ10年くらいはご無沙汰で、街の感じも結構変わっていました。

今回の研修会の対象者は20代後半くらい~50歳前後までの男性(約100名)がほとんど。そう、当に「メタボ」のメインターゲットなのです。

事前にエイジングチェックシート(私が以前に作成したオトコのアンチエイジング度チェック)をやってもらっておいたのですが、その結果からわかったのは、1.推定メタボ率は30% 2.50%は食生活に問題あり(特にアルコール) 3.60%の人が運動不足 4.メンタル面及び性に対する積極性点は合格! 5.体内実年齢が暦年齢以上になっている人が約三分の一 の5つ。これらのことを基に、レクチャーしました。

アンチエイジングでのメタボ撲滅法、反響はまずまずだったと思います!

 

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昨日は、第10回目となるワンダフルエイジング研究会がありました。記念すべき第10回目ということで、東京都老人総合研究所の白澤卓二先生に基調講演をお願いしました。演題名は「アンチエイジングを科学する-エビデンスの重要性とビジネス展開-」 。医療従事者のみならず、アンチエイジングをキーワードとした健康・美容業界の方々も多く参加するこの研究会ならではの内容をいつもの切れ味鋭い語りでお話して下さいました。

人間の寿命の話に始まり、長寿を規定する因子や病気・疾患との関連。アンチエイジング・サイエンスから見た「食」、「運動」、「精神」の解説とそれをベースにしたビジネス展開のモデルケースのあり方などの紹介もあり、参考になったのではないでしょうか?

私は、「2007年アンチエイジングの行方 -今、日本にある2つのアンチエイジング-」というタイトルで、「日本におけるアンチエイジングの経年的推移」や、「抗加齢医学としてのアンチエイジング」の説明、「アンチエイジングとエイジマネージメントの違い」などについて話しました。

今回は初めて参加者数が100名を超え、事務局としても嬉しい悲鳴!次回はまた趣向を変えて企画したいと、主管の堺先生も張り切っていました。

写真は講演中の白澤卓二先生

明日のワンダフルエイジング研究会のための準備をしています。アンチエイジングという言葉や概念がどのように広まっていったのかをまとめてみましたので、ブログでも紹介!医学界、マスコミ業界、美容業界の多くの方々から、ヒアリングしたものです。これまでこういった年表的なものはなかったと思います。日本における「アンチエイジングの歴史」、本邦初公開!結構、参考になると思いますよ。

19907月 アメリカのRudman博士らによる「60歳以上の健常男性を対象としたヒト成長ホルモンの臨床的効果」という研究が「New England Journal of Medicine」に発表される(これがAnti-Aging Medicine=抗加齢医学の始まりとされている)

 

1998年頃より、一部の美容形成外科医らが「アンチエイジング」という言葉を美容外科の領域で使い出すが、内科的な「抗加齢医学」としてのアンチエイジングではなく、形態学的な外面の“若返り”を主とした美容医療(フェイスリフト術や脂肪吸引術等)に対して用いられていた

 

1999年頃より、化粧品、エステなどの美容業界と一部のマスコミ(美容やファッションを扱う女性誌など)の間でもアンチエイジングという言葉が使われ出す

 

20004月に東京で行われた「第3回国際美容外科学会(会長:高須クリニック院長 高須克弥先生)」でアメリカのAnti-Aging Medicineが紹介される その後、内科的な考え方に立つ「抗加齢医学」としてのアンチエイジングを日本においても確立していこうという動きが始まり、日本鋼管病院において米井嘉一先生らを中心に日本で初めてのアンチエイジングドックとなる「老化度判定ドック」が開始される

 

20013月 日本抗加齢医学研究会設立(設立時の会員数50名)

 

2002年頃より、30代後半~50代前半くらいの女性を対象とした美容系雑誌等で「アンチエイジング美容」という言葉が頻繁に使われ出す

 

20034月 日本抗加齢医学研究会は日本抗加齢医学会となる(この時点での会員数434名)

 

2003年頃より、「アンチエイジング美容」は30代後半以上の女性を対象とした雑誌の美容関係の記事においてはほぼ定着して使われるようになる

 

20044月 日本で初めて「アンチエイジング」を名乗るクリニックが開院(京都の四条アンチエイジングクリニック)

 

2004年頃より、NHKや四大新聞などで「抗加齢医学」としてのアンチエイジングが紹介され出す また、アンチエイジング・サプリメント、アンチエイジング・レストラン、アンチエイジング・ツアーなど「アンチエイジング」を謳い文句にした商品、サービスが現れ出す

 

20054月 日本初の抗加齢医学の研究講座「同志社大学アンチエイジングリサーチセンター」が出来る また、日本抗加齢医学会会員数が1000名を超える

 

2005年頃より、20代を対象とした女性一般誌においても「アンチエイジング」の特集が広く扱われるようになる(美容的なものだけでなく、サプリメント、デトックス、キレーション、ホルモン療法など)また、男性誌でも「男のアンチエイジング」が取り扱われるようになる(スキンケア、頭髪ケア、ED、サプリメント、食事、運動など世代や対象毎に焦点は異なる)

 

20061月 初の日本抗加齢医学会認定専門医、認定指導士が誕生する

20064月 東京大学にも「抗加齢医学講座」が出来る

 

200612月 「アンチエイジング」という言葉が日本流行語大賞のノミネート・ワード60語の中に選ばれる

 

20071月 日本抗加齢医学会会員数が5000名を超える また、初の同学会認定医療施設が11施設誕生する 

 

今年1月までのわが国におけるアンチエイジング(医学以外のことも含む)の変遷を綴ってみました。この3月には、厚労省・文科省・農水省がバックアップする産官学共同の「日本エイジマネージメント医療研究機構」発足などという動きも出てきています。これから先、日本のアンチエイジングはどこに向っていくのでしょうか。

日曜日にあった専門医・指導士受験のための講習会では、抗加齢医学を勉強しようという強いモチベーションを持った多くのドクター達が、ここ1年で爆発的に増えてきていることを実感し、感動したわけですが、昨日は一挙に暗鬱な気分になりました。。。

ある国公立の大学の医学部の教授(内科)に、抗加齢医学のことを話す機会を持ったのですが、「老年病学」を今風に言い換えた何だか得体の知れない胡散臭いもの的なイメージを未だに持たれていたのです。知ろうという気もなく、大変残念な気持ちになりました。

確かに、病気・疾患を対象にした医学はこれまでも、これから先も医学の王道であり、基本であるのは論を待たないことです。特に大学病院は専門性を突き詰めた最先端の医学の実践の場です。ある意味、「病気・疾患」、「患者」がすべてのフィールドともいえます。仕方ないのでしょうね…

まだまだ「抗加齢医学」は、こういった日本の医学界の頂点と言われている大学医学部あたりではマイナーなのでしょう。もちろん、東京大学などでも抗加齢医学の講座が出来たりもしていますが、旧態依然とした「白い巨塔」の世界の牙城はやはり強固なようです。

一方、既存の保険医療制度の下、日々の日常臨床を実践している多くのドクター達は、現状の様々な問題点を実感した上で、視野を広げざるを得ない状況になってきていて、それが、出来るだけ早いうちに抗加齢医学専門医は取っておこうという動きにつながっているのでしょう。今、現在、そのライセンスがあるからといって、格別現状のスタンスに変わりがなくとも、世に新しい医療が求められてきているんだということは、現場が一番感じているのかもしれません。

「あるある大事典」の問題がなぜ起こったのか?それは人の体のことについては一番のプロであるはずの医師が、日々日常の人間の健康的な正しい生活(食、運動、睡眠、余暇等)には無頓着で、結果である「病気・疾患」にしか目を向けてこなかったことにもあると思います。また、あまりにも科学に盲目的であったが故に、世間ずれ、浮世離れしていて、マスコミにいいように操られた部分があったのではないでしょうか?

アンチエイジング医学に真剣に取り組めば取り組むほど、こういった色々な部分での温度差を埋めていかねばならないんだということを感じます。