沈みかけ泥舟のメモ

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内容が定まらない更新少なめ不定期なメモ。

今はネタバレなしの映画感想ブログ化してます。

映画「ゴーストバスターズ フローズン・サマー」を鑑賞してきました。

前作「ゴーストバスターズ アフターライフ」の続きなので
前作を見ていないと意味がわからないセリフがあったりします。

とはいえ、気楽に観るエンターテイメント映画ですから
必要な知識はパンフレットや公式サイトを見て抑えて
この作品から見ても面白く見ることは出来るかなと思います。

しっかり見るなら80年代に作られた第一作「ゴーストバスターズ」も見ておいた方がいいでしょうが。

当時のキャラクターも登場していますし。

基本的に「ゴーストバスターズ」シリーズは難しいことを考えずに
スクリーンで展開されるジョークと大騒ぎを楽しむものだと思います。

第一作「ゴーストバスターズ」ファンには特にオススメで、そうじゃない方にも理屈抜きで面白く見られる映画が見たい人にオススメです。

水木しげる先生生誕百周年記念の今年、Netflixでは新作アニメ「悪魔くん」が配信され、映画では「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」が公開されました。

 

さっそく鑑賞してきた感想ですが、まず水木作品へのリスペクトを強く感じる映画に仕上がってました。

 

映画のラストが原作マンガ「墓場鬼太郎」に繋がるように構成されていて水木しげるファンも納得という感じです。

 

映画の雰囲気は昭和31年の世の中と隔絶した因習に支配された山村を舞台にしていて、まるでアニメ版の横溝正史作品を観ているようでした。

 

下駄の音とともに現れるのが鬼太郎の父ではなく、金田一耕助であってもしっくりくる雰囲気です。

 

PG-12指定の映画となってますが「鬼太郎の映画を観たい」という小学生を連れて行くと期待していた感じとあまりに違って驚くかもしれません。

 

なかなかグロテスクだったり刺激的な表現も多いです。

 

また、原作マンガでは鬼太郎によってひどい目に合う役回りの水木さんはその過去はあまり描かれていません。

 

その水木さんの体験として水木しげる先生が書いた戦記モノの内容を当てていました。

 

水木しげる先生の実体験や当時聞いた話を元にした戦記モノのエピソードなので悲惨で悲しいものです。

 

あの鬼太郎の育ての親、水木さんにアニメ映画でこんなに厚みがつくとは思いませんでした。

 

戦場のエピソード、横溝正史的な村落の描写ときたのでこのままミステリー的な雰囲気で進むのかと思ってしまいましたが

そこは「ゲゲゲの鬼太郎」に繋がる物語ということで途中からしっかり激しいアクションアニメに突入しました。

 

バトルシーンを期待して観に来た人の期待も裏切らない出来でした。

 

物語の展開は勘がいい人ならわりと早めに読めてしまうかもしれませんが絵の美しさで最後まで引っ張ってくれます。

 

ぜひともおすすめしたい映画です。

日本で作られた実写版ゴジラ30作品目に当たるゴジラ-1.0を鑑賞してきました。

 

初代ゴジラは1954年に日本を襲ってきて、これまではそれがもっとも昔に現れたゴジラだったわけだけれど

今回の映画では日本上陸が1947年でいまだに大東亜戦争(太平洋戦争)敗戦後に米軍に占領された状態で

同年に日本国憲法が施行されるようなまだ大日本帝国が滅び「日本」が誕生する過渡期という

初代ゴジラよりも昔を舞台に描かれていて大変興味深かったです。

 

これまでのゴジラは基本的に撮影された年代か未来を舞台に描かれていたけれど

この作品はひょっとしたら初めて過去を舞台に作ったゴジラ映画かもしれません。

 

ゴジラに襲われたり戦ったりする戦艦や船、戦闘機の映像だったり町並みだったりといった部分の作り込みは目を見張るものがありました。

相当にこだわって作り込んだことが素人目にもわかります。

おかげで画面に嘘っぽさはなくしっかり1947年に没入することが出来ます。

 

少し残念に感じたのはそこにいる人物達の立ち居振る舞いです。

役者さん達は素晴らしい演技をされていたと思います。

しかし、水木しげる先生や戦争経験者の体験談を読んできた身からすると

例えば軍人関係者が「優しすぎる」という印象があります。

世界にエンターテイメント映画として公開するために演出的な制限をしたのかもしれませんが、

言動に「現代人」的な雰囲気を感じてしまいました。

風景の作り込みが完璧なだけに残念に思いました。

 

また最終的にゴジラは「討伐」されるわけですが、その方法がハリウッドでローランドエメリッヒ監督が制作した「GODZILLA」以来の

「通常兵器」で討伐されるという結果だったのがちょっと残念に思いました。

初代ゴジラでさえ「オキシジェンデストロイヤー」という「新兵器」を利用したのに。

今回のゴジラはこれまでのゴジラにはなかった見る見るうちに傷が治っていくという再生能力を持っていたので

「通常兵器」で討伐されるというのは余計に違和感を持ってしまいました。

ゴジラのデザインや脅威の描き方は100点だと思えたので(わかりすぎるオマージュはご愛敬としても)エメリッヒ版ゴジラのような

「普通の生き物」的な描き方を討伐シーンに採用してしまったのはどうなんだろうと思いました。

今回のゴジラは核実験によっていわゆるゴジラになる前の「プレゴジラ」が登場して

主人公はその時に因縁が出来るわけですが、その「プレゴジラ」は核実験の影響で巨大化する前で

行動も大きさもジュラシックパークのティラノサウルスを思わせるものだったので

あくまで「普通の生き物」の延長線上にいるということだったのかもしれません。

モンスターユニバース版のGODZILLAが「神」のごとき存在だったのでそれとの差別化の意味もあったのかもしれないなと思います。

 

放射能火炎の発射プロセスから破壊力の描き方が斬新だったり、特撮部分では見ておいた方がいい名シーンがたくさんあるので

人間ドラマ部分とラストの難点に目をつぶればオススメできる良い映画だと思います。

 

また、なんだかんだいっていつものテーマ曲には興奮します。

 

見て損をしたと思うような映画では決してありません。

庵野秀明監督の「シン」シリーズ第三弾「シン・仮面ライダー」を鑑賞しました。

 

「シン・ウルトラマン」はモチーフとなってる作品「ウルトラマン」が

最後の敵やその戦いの結末だったりメフィラス星人やその他、

外せない場面が数多くあったのでかなり「原作」を思い起こさせる場面が多かったように思います。

 

これに対して「シン・仮面ライダー」は怪人(この映画ではオーグ)達のデザインが大幅に外せない以外には

このシーンは再現して欲しい!というような場面が少なかったので、

個人的な印象としては「仮面ライダー」よりも

庵野秀明監督の「エヴァンゲリオン」モチーフの場面が目立つように感じました。

 

このため「シン・ウルトラマン」の時と比べて熱心な「仮面ライダー」ファンは

「シン・仮面ライダー」には不満があるかもしれません。

 

「シン・ウルトラマン」のような作品を期待するのではなく

もっと「庵野秀明さんの仮面ライダー」を見に行くという心構えで行くことをおすすめしたいです。

 

今の技術で今の感覚で作った「仮面ライダー」を期待すると少し違うかもしれません。

 

さて。

 

見に行く時の心構えがズレていなければかなり楽しめる作品になっていると思います。

 

ショッカーの戦闘員が殴られると血反吐を吐くとか見る人を選ぶ描写も少なくないですし、

宇宙人だった「ウルトラマン」と違って改造人間・本郷猛は少し悩む場面があり、

爽快感には欠ける面があるなど子どもと一緒に見に行くという映画にはなってませんが。

 

特撮の「仮面ライダー」ではなく原作マンガの「仮面ライダー」モチーフの設定があるなど

熱心な「仮面ライダー」ファンなら別に楽しめる見方もあるかもしれません。

 

そこそこにおすすめです。

東野圭吾さん原作、ガリレオシリーズの長編「沈黙のパレード」の映画化作品を鑑賞してきました。

 

原作を読んだのはずいぶん前だったのですが、映画の内容はほぼ覚えていた通りのものでした。

 

帰宅後に改めて原作に目を通したところ、忘れていたシーンが盛りだくさん。

 

映画版「沈黙のパレード」は原作小説を読んで丸一年後まで覚えている内容を描いたような作品だったということのようです。

 

大幅な映画ならではの改変は少なく、小説を読んで印象に残るようなエピソードを抽出したということでしょうか。

 

あらすじ、というほどに骨子だけという感じではなく文章で表現すると長くなるものを

映像で短く描写したりと映画の尺にうまく収まるような工夫は十分にされていて

各キャラクターも文章で読んでイメージするよりも役者さん達の演技によってわずかな時間で造形しているなど

映画ならではという部分も多くて原作を読んでいてもしっかりと楽しめました。

 

「容疑者xの献身」と比べると原作そのものがそうだったため関わる人物が多くて感情移入の度合いが低くなってしまうのが難点でしょうか。

 

「沈黙のパレード」で原作「ガリレオ」シリーズファンとして嬉しかったのは北村一輝さん演じる草薙の「活躍」が多かったことです。

 

過去のドラマ版は映画では柴咲コウさん、吉高由里子さんの演じる女性刑事が湯川教授の「相棒」として

中心的な役割を演じて原作で「相棒」である草薙は後景に退いていたのですが

今回の映画はもう一人の主人公が草薙といえるような構成でした。

 

草薙ファンにはオススメしたいです。原作よりも打ちひしがれている役どころではありますけど。

 

原作では会って事情聴取した人が調書での情報に代わっていたり、「偽のトリック」が削られていたりと

映画という時間制限の中でなくなっているものは色々とありましたけれどもミステリーとして楽しめる映画だと思います。

 

先に原作を読んで、どこが使われているかを楽しむのもいいですし、

先に映画を観て、原作では他にどんな場面があったのか楽しむのもいいと思います。

 

伊坂幸太郎さんの小説「マリアビートル」を原案とした映画「ブレット・トレイン」を鑑賞してきました。

 

とても面白かった。

 

監督はいくつものアクション映画で結果を出している方なので

アクションシーンについては何の心配もしてなかったのですが、

伊坂幸太郎さんが描く「殺し屋」達のキャラクターの「良さ」が

どう描かれるのかはちょっと心配していました。

 

最近騒がれがちな「ホワイトウォッシュ」批判なんかもあったようですが

米国公開の映画として色んな人種のキャラクターに移し替えることは

作品世界にのめり込むためには必要なことだったと思いますし、

原作では全員日本人で日本国内の話だったものを

メキシコや米国、ロシアなど色んな出自のキャラクターとしたことで

「架空日本」感が増して海外映画でありがちな

「おかしな日本表現」も返ってすんなり受け入れられる効果を果たしていたように思います。

 

これが「日本人キャラクターの小説なんだから、映画も全員アジア人で」なんてやってたら

「おかしな日本表現」が一層浮き上がって作品を楽しめなかったかもしれません。

 

主人公に抜擢された「天道虫(レディバグ)」を始めとしたキャラクター達も

脚本家や監督の味付けがよくて伊坂幸太郎さんが描いた「殺し屋」達とはまたひと味違う

それぞれに魅力あふれるキャラクターになっていたのも良かったです。

 

正直いってレディバグ、レモンとタンジェリンの三人をあんな風に描けただけで

この映画は成功したといっていいんじゃないかなと思いました。

 

原作ではサイコパス感が強く、胸くそ悪いというしかない「王子」も

この映画では女の子に改変され行動原理も変わったことで

「マリアビートル」よりも不快なシーンはなくなっているように思います。

 

あの最悪な「王子」に鉄槌が下される爽快感が薄くなることを残念に思う人はいるとは思いますけど。

 

色んな改変が行われつつも原作のエピソードに沿った展開も多く

原作ファンも「全て同じじゃないと許せない」みたいな偏狭な人でもない限り楽しめると思います。

 

ラストは原作とは違ってハリウッドらしいド派手な展開に変わってますし

原作を読んでいても

「ブレット・トレイン」は別作品として楽しめるとも思います。

 

日本の作品が米国で映画化、リメイク、なんていうことはこれまでにもたくさんありますが

この「ブレット・トレイン」の出来はその中ではトップクラスじゃないでしょうか。

 

「七人の侍」をリメイクした「荒野の七人」みたいな大幅な改変を除くなら

ベスト3に入ってもいいんじゃないかなと思うくらい

「マリアビートル」をベースに面白い映画にしてくれたなと思います。

 

本国、米国での評価は知りませんが日本では伊坂幸太郎さんの「マリアビートル」を読んだ人も

まだ読んだことがない人も関係なく面白く観られる映画だと思います。

 

米国のジョークは日本人には合わなくて、笑わせるシーンが笑えないなんてこともありますが

この映画では笑いを狙っているシーンはちゃんと笑える出来だと思いますしオススメしたいです。

ジュラシックパーク三部作・ジュラシックワールド三部作の最後という触れ込みの映画、

「ジュラシックワールド 新たなる支配者」を鑑賞してきました。

 

これまでの作品の結果、地球上に恐竜が当たり前に跋扈するようになった世界。

 

冒頭は恐竜が「日常化」したことで起こっている様々な出来事をニュース風にまとめて現状を短く解説するというわりとよく見かける手法で描かれていました。

 

恐竜が日常に存在することで、違法飼育や密猟など野生動物の問題をモチーフとした事件が各地で恐竜バージョンで発生している感じでしょうか。

 

前半は街中で恐竜とチェイスという、これまでの作品では描かれなかった映像が多めでした。

敵が恐竜というだけでスターウォーズや007を思い出させる場面でした。

 

後半は森林が舞台になり、ジュラシックパーク・ジュラシックワールドらしい雰囲気になりました。

 

シリーズ完結編とうたっているだけあって、ジュラシックパーク・ジュラシックワールドの主要キャラが活躍するワクワク感がある作品でした。

 

その反面、主要キャラが犠牲になるわけにはいかず、主要キャラを描くために時間をかけたために

たくさんの敵キャラクターを出すことが出来ず犠牲者が少ないという弱点がある作品でもありました。

 

ジュラシックパークのホラー的な要素を好む人には物足りないでしょう。

 

過去五作品を観てきた人へのファンサービス、ボーナストラックとして鑑賞するのが正しい見方かもしれません。

「シン・ウルトラマン」を鑑賞してきました。

 

「ウルトラマン」と聞いて見に行きたくなりそうな小学生にとって面白いのは半分にも満たない部分くらいまでで

残りは退屈になるかもしれないのでお子様連れは中座を覚悟した方がいいかもしれません。

 

鑑賞後に偶然、小学校高学年くらいの女の子がお母さんらしき人に「最後の話からさかのぼって見たんだけど」と

テレビ版の「ウルトラマン」について語っていたのを見かけたのですべての子どもに退屈だとは言い切れませんが。

 

テレビ版の「ウルトラマン」全39話を楽しく予習出来た子どもには向いてるかもしれません。

 

前作ともいえる「シン・ゴジラ」と比べて深いメッセージ性のようなものはなりを潜め

(東日本大震災と福島原発事故の暗喩にも解釈できるシン・ゴジラのようなメッセージ性を求めるのが無理でしょう)

とてもエンターテイメント的な作品に仕上がっているなという印象でした。

 

あえて最新のVFXではなく昭和のテレビ番組を模した光線表現や当時の「ウルトラマン」で使用された効果音、劇中曲にこだわるなど

あの当時の子どもだったおとな達に向けての作品と言い切っていいように思います。

 

映画館のグッズ売り場に並ぶ商品を見ても同時期に上映されている「ドラゴンボール超」と比べて

高額なフィギュアやリュックなどメインターゲット層の年齢が高めなのは見て取れます。

 

笑わせようというネタについても、あの当時の「ウルトラマン」に出てくる感覚の「笑い」で

今の子どもや若い人にはぴんとこないんじゃないかなという気がします。

 

「シン・ゴジラ」と比べてしまえば明らかに観客の層が狭くなってる「シン・ウルトラマン」ですが

そのターゲットに当てはまる人達にとっては間違いなく素晴らしい作品でオススメです。

 

ネタバレはしたくないので書くことは出来ませんが、非常に展開が早いのが気になる人はいるかもしれません。

 

作中の時間経過がよくわからないので、仲間(禍特対メンバー)の信頼関係構築など

急に感じる場面がいくつもあるのはテレビ版で約20時間あったエピソードを2時間足らずにまとめた弊害だと思います。

 

とはいえ、連続ドラマ化したり前後編・三部作にするなどエピソードを追加したとしても

物語が間延びしただけかもしれないのでこれでよかったとも言えるかもしれません。

 

イデ隊員の役割を担った滝明久を演じた有岡大貴さんはしっかり仕事をしていますし、

人間離れした雰囲気のウルトラマンと同化した神永新二を演じた斎藤工さんも良い感じでした。

 

誰よりキャラクターが立っていたのはメフィラスを演じた山本耕史さんだと思いますが。

 

時間があるならばテレビ版の「ウルトラマン」を一度予習してからの鑑賞をオススメしたい映画でした。

 

ちなみに、本編前の予告編には「シン・仮面ライダー」のものがあったのですが

今、公開されている映像では「シン・ウルトラマン」以上に昭和のテレビに寄せたチープ感のある映像でした。

 

あそこからどんな予想外の展開を見せてくれるのか楽しみです。

ファンタスティックビーストの第三弾、ダンブルドアの秘密を鑑賞してきました。

 

映像も物語も悪くはないのですが、なんというかこれまでの二作品と比べてあまりのめり込めなかった印象です。

 

理由の一つは物語の軸になる敵役、グリンデルバルドがジョニーデップから変更になったことだと思います。

 

やはり物語の中心にいる人物がまるで別人になってしまったのは痛いです。

新しいグリンデルバルドが画面に登場した時にそれがグリンデルバルドだと納得するまでに時間を要してしまいました。

 

新しいグリンデルバルドであるマッツ・ミケルセンはジョニーデップが構築した像とはまるで違うので

天才肌のカリスマ詐欺師が明晰な頭脳を駆使する政治家にいきなり変貌したくらいの違和感があります。

 

最初からマッツ・ミケルセンだったら問題なかったのでしょうが。

 

グリンデルバルドの今回の作戦や映像から伝わる魔法の実力も前作に比べて小物感が増してしまったのも違和感に拍車をかけてます。

 

交代のタイミングが悪すぎたという感じです。

 

また、ファンタスティックビーストではニュート・スキャマンダーの活躍を期待していたのでその点も残念でした。

 

「ダンブルドアの秘密」という副題が物語るように今回の主人公はほぼ若きダンブルドアです。

 

「ハリーポッターシリーズ」ファンがダンブルドア校長の若き日の活躍を見たい、という気持ちで鑑賞するにはいいですが

「ファンタスティックビーストシリーズ」最新作を期待すると少し肩透かしを食うかもしれません。

 

残り二作で完結ということなので、そちらに期待したいと思います。

 

それまでの期間を使ってマッツ・ミケルセンのグリンデルバルドに慣れておこうと思います。

僕のヒーローアカデミアの劇場版第三弾を鑑賞してきました。

 

三連休中日ということもあり、同じ時間帯に上映するのが「クレヨンしんちゃん」ということもあって

ホールは人で混雑していて新型コロナの見えない脅威にびくびくすることになりました。

座席に座ってしまえば距離も取られていて空調も良いので心配ないのですがその前の段階での脅威は計算違いでした。

 

映画前に余計な緊張感を味わいましたが、上映が始まってからは一気に引き込まれ最後まであっという間の作品でした。

 

前二作は「僕のヒーローアカデミア」という看板通りに学生が戦う話という感じで

日常の雰囲気から戦いへという流れでしたけれども、今作は冒頭からヒーローとして戦いに臨む場面から始まります。

 

大勢が巻きこまれるテロ場面から始まり、世界各地での戦いがあり、その最初の戦いが終わってからオープニングという流れは

ハリウッド映画を彷彿とさせるものがあってオープニング映像も凝った演出と気合いが入った作画で魅せてくれます。

 

劇場版二作目の「ヒーローズ:ライジング」はA組全員がまとまって戦う話でしたが、

今回は世界各地にプロヒーローとともに全員が散っているので残念ながら出番が少ない、活躍の場面がないキャラクターもいます。

 

好きなキャラクターによっては活躍がなくて不満かもしれません。

 

その代わりといってはなんですが、緑谷出久、轟焦凍、爆豪勝己の三人の活躍はすごいものがあります。

アクションシーンの画はよくぞここまで作り込んだと唸る映像ばかりです。

 

特に比較的最初の方にある「黒鞭」を使ったスパイダーマンのようなアクションシーンは見応えがありました。

 

二度目のヒーローインターン中の事件という物語であるため、これまでの二作と比べてはるかに「ヒーロー」している三人を見るだけでも一見の価値がある映画です。

 

巨大なスクリーンでこそ映える映像なのでぜひ映画館で。