私は『熊さと』と言う名前の、地球人(日本人)の皮を被った『ベアー星人』です

『ベアー星』は、地球から”約3光年”離れた処に存在しています

 

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何とか投稿出来た・・・

 

近未来のアンドロイド『メア』が、中世ヨーロッパに似た異世界に飛ばされ、『孤独な慈悲の王』・エルード王と出会うことによって、”人間の感情・心情”が育まれる・ヒューマンドラマでございます

 

その第4話でございます

 

是非とも、読んでみて下さい・・・・よろしくお願いいたします

 

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孤独な慈悲の王 第4話・・・この異世界の世情

 

 

エルード王の護衛役に就任したメアは、王城の謁見間にて

 

「強襲した魔帝軍“オーガ・ゴブリン”大軍団を壊滅させ、我々の城塞都市を救ってくれた勇者であり、余の護衛役となった、『アンドロイド・ウェポン種族』の“メア”だ」

 

「“各種族”の者たちよ・・・新たに『仲間』となった“メア”を、快く迎えてくれ」

 

と、エルードは、謁見間に集う、“色んな種族の幹部”たちに紹介をした

 

紹介された“メア”は、何の表情も仕草も言葉も発せず、まるで人形の様に立ち尽くし

 

そのメアの“無愛想な態度”に、色んな種族の幹部たちは、怪訝・苦笑・呆然・無関心など、およそ歓喜・感謝などと言った歓迎の意志を、誰も示してはくれなかった

 

歓迎ムードとは程遠い幹部たちの態度を観たエルードは、慌てて

 

「メアは、我々の国家を救ってくれたのだぞ!!!感謝の意を顕わしても良いだろ!!!」

と、謁見間に集った様々な種族の幹部たちに訴えた

 

エルード王の叱責に、大部分の幹部たちは

 

「メア殿、我が国を救って頂き至極感謝致します」

と、謝礼を述べてくれた、それらの謝礼は“本心”でなく、エルード王の顔を立てただけの“社交辞令”だと言う事は、誰から見ても明らかだ

 

だが、メアは“それさえ”も分からず、ただ人形の様に佇むだけだった

 

多くの種族たちが“社交辞令”する中

 

「「いくら何でも“やりすぎだ”!!!!あそこまで殺戮・根絶やしにする必要がないだろ!!!」」

 

と、オーガ種族・ゴブリン種族の幹部たちが“同じ種族が滅殺された事”に怒り、メアに罵声を浴びせたのだ

 

それでも、メアは“その罵声”にも何の動きもせず佇んでいた

 

その幹部たちに、エルード王は

 

「そなた達は、『英雄王』である余の味方になってくれた事に感謝している、だが、余と同じ種族・ヒューマン種族も『魔帝ビュートル』に付いてる者たちもいる・・・・場合によっては、“滅ぼさなければばらない事態”になる・・・その時は、その覚悟で臨むつもりだ」

と、懐柔し

 

「だが、そなた達の種族の軍を滅ぼしてしまい、メアに代って謝罪させて頂きたい」

と、深く頭を下げると

 

「「何も王自ら“頭をお下げ”になっては、威厳が保てません」」

と、幹部たちが、エルード王を宥め始めると

 

“その空気”に、オーガ・ゴブリン種族の幹部たちは何も言えなくなり

 

「お、王の謝罪に免じて、あの“不躾な人形風情”を赦しましょう」

と、精一杯の“皮肉”を込めて承諾するのがやっとだった

 

メアを紹介後、各種族の幹部たちは“何事もなかった”かの様に、それぞれの業務へと謁見間から去った後

 

エルード王は、苦笑いしながら

 

「メアよ・・・相手は君の態度を観て、気分を悪くしていたのを認識していたか?」

と、メアが、人の心情を理解できているのか確かめるために質問をしたが

 

メアは、相変わらず不愛想なまま

 

「・・・・敵意の反応はありました、マスターの命令があれば」

と“見当違い”の答えが出た

 

エルード王は、困った顔で顎を手で触れながら

 

“一応、相手の感情の『善悪』は判断出来る様だ・・・”

と、推測し、メアに対し

 

「その敵意とやらは、本当にメアを殺害したい訳でなく、ただ“気分が悪くなり”メアと仲良くしたくないだけだ」

と、メアの不愛想な顔がエルード王に向き

 

「あれらを暗殺しなくてよろしいのですか?」

と、エルード王の意向などまったく理解していない

 

“まるで、動く人形だ・・・メアのいた異世界で人格を失わせるほどの洗脳が行われていたのか・・・それにしても”

 

エルード王は、メアの感情処か、人格さえかなり抑圧されている事に驚愕し、どうすれば、メアが本来の人格を取り戻し、そして、人の感情を読み取り、人間関係を築く事が出来るのか悩んでいた

 

このエルード王の悩みは、メアを、人が造った“人造物”とは知らず“1つの生命体”といった勘違いで成り立っている

 

多分、この世界で、“人型の人造物の説明”をしても理解できないだろうし、精々“魔法の力で人形又は死体を操る事が出来る”と言った理解に留まるだろう

 

それに、魔法によって操作された人形・死体は、“自分の意志で動く事はない”

 

だが、メアの場合“命令者の意志が無ければ動く事はないが、その意志が下されば、遂行から完遂まで、自己の判断で動く”ため、エルード王は、メアを“1つの生命体”と思ってしまっている

 

 

しばらく、考え事をしていたエルード王は

 

「メアよ、君に命令を出す・・・」

と、メアは少し顔が解れたが、それでも不愛想まま

 

「何なりと御命令を・・・」

と、返事をしたので

 

「命令が解除されるまで、笑顔のままでいろ」

 

『マスターが命令をすれば“何でも言う事を聞く”』事を利用しながら、徐々にメアの人格を取り戻す事が出来るかも知れないと、エルード王は考え“このような”命令を出した

 

メアは、そのエルード王の命令に、一瞬、鳩に豆鉄砲を喰らった表情をしたが

 

「承知致しました・・・」

と、すぐに返答し、メアは“笑顔”を作ったが・・・・

 

まるで、悪だくみする様な“大袈裟な”笑顔になったので、エルード王は“メアの笑顔”に笑いを堪えながら

 

「流石に、その笑顔は“大袈裟”だ・・・俺の顔を良く視ろ」

と、メアに優し気な笑みを見せると

 

メアは、じっとエルード王の笑みを見た後、それを“真似る”と

 

「そうだ、その笑顔だ・・・その顔のまま、俺の護衛をしろ」

と、再び命令を出し、メアは“その笑顔”のまま

 

「承知致しました」

と、応えた

 

“まあ、ぎこちないが・・・・最初はこれで行こう”

と、エルード王は、苦笑し自分で納得するのである

 

その後、エルード王の側近で『英雄王』側に付いた、ダーク・ヒューマン種族の女性幹部を呼びだすと

 

笑顔のメアを見た、女性幹部は目を丸くしながら

 

「え!!!この女性“笑顔”を作れたの?」

と、驚いていたが、すぐに冷静な態度をとり

 

「エルード王、何でございましょう」

と、エルード王の命令を待った

 

エルード王は、申し訳なさそうな笑みで

 

「メアに“この世界”の情勢について教えてやってくれないか?」

と、懇願し

 

「承知致しました・・・」

と、女性幹部は少しお辞儀をして快く受け入れ、メアに笑みを浮かべ

 

「では、メア殿、私の執務室に来て下さい」

と、促したが、当のメアは“何の反応”も示さなかった

 

「え、どうしたのですか?」

と、女性幹部は、メアの無反応に戸惑っていると、エルード王は“メアは俺以外言う事を聞かなかった・・・”と、ため息をつき

 

「メア・・・これは、余の命令だ“ヨシュア”の言葉に従ってくれ」

と、指示を出すと

 

「分かりました・・・マスター」

と、やっとメアは起動しだし、女性幹部“ヨシュア”の後を付いて行き

 

ヨシュアは、メアを怪訝そうになりながら、“笑顔のまま”のメアを自身の執務室へと招いたのだった

 

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さて、この異世界の世情と言えば・・・・

 

この世界には、色々な種族が互いに争い、お互いの縄張・住処・・・領土を奪い合い、そして自分とは違う種族を、奴隷又は家畜にするなど、それぞれの種族が牽制しあい、いつまでも終わらない混沌・恐怖・不安定な、いつまでも心置きのない世情が蔓延していた

 

そんなディストピアに終止符を打ったのが、ヒューマン種族・英雄王エルードと、ダーク・ヒューマン種族・魔帝ビュートルである

 

2人の種族の王は、他の種族であっても差別なく自己の種族と同じ待遇にし、支配した他の種族の領土をその種族に自治を任せると言った領土安堵を補償し、各種族の土地にあった関所を排除する事によって商業活動を活発させ、自己の領土を発展させる事に成功し、他の種族の王や族長の領土より、はるか抜きんでて勢力が拡大した

 

他の種族の王や族長たちは、それぞれ2つの勢力の傘下になることで領土が安堵し、戦いの少ない、他種族の奴隷・家畜にされない安定した平和な世情に変わりつつなった

 

そして、2人の種族の王は、自己の権威を高める戦いは、他の種族たち、又は自己の種族にとって不利益になると同意し、同盟を組み、この世界平和の均等を計っているのである

 

また、2人の王の思想にも違いがあり

 

英雄王エルードは、大調和をもって、種族関係なくお互いに手を取り合って自分たちの国を安定させ、そしてお互いに自分たちの幸福追求の向上をしていくと言った「社会・共産主義」を謳い

 

魔帝ビュートルは、種族など関係なく、己の才覚・実力と言った個人の力によって、国家を発展に導き、自分たちの実力によって幸福実現がなされると言った「自由・資本主義」を謳っていた

 

そして、2人の賢王は、自分の思想の欠点も分かっており、その解決法が、自分の思想とは逆の思想と理解していた為、お互いの国の国民たちを自由に移住出来るようにし、そして、社会制度もお互いに思想を取り入れていったのだ

 

英雄王エルードと、魔帝ビュートルは、お互いに思想は違うが、共通点は1つ・・・

 

それは、『全ての種族を幸福な生活・平和な世界を創り上げていく』事であり、お互いにいがみ合い戦う事に何の意味はないと、2人の賢王は深く肝に銘じていたのだった

 

だが、その平和の均等が崩れたのが、魔帝ビュートルによる、英雄王エルード国への突然の強襲だった

 

防衛の準備をしていなかった英雄王エルード国の領土は、次々に魔帝ビュートルの軍勢に占領され、英雄王エルード国の軍備が整った頃には、首都の大城塞都市に迫っていて、籠城戦をしていた時に、突然メアが現れて、その軍勢を殲滅し、一旦、魔帝ビュートル国の進行が止まったのである

 

・・・・・

 

と、女幹部“ヨシュア”が、メアに説明をしたが・・・

 

メアが終始“笑み”を浮かべてヨシュアの説明を聞いていたため、どう対処すれば良いか分からない複雑な表情で

 

「メア殿、私の説明を理解する事が出来ましたか?」

と、メアに質問すると“笑顔”のメアは

 

「・・・魔帝ビュートルを暗殺し、魔帝国を滅ぼせば良いのでしょう」

と、“至極単略的・的の外れた”答えを出してきたので、ヨシュアは無言のまま頭を抱えた

 

それだけでなく、説明してる間、何の感情の起伏も無く、ただ“笑み”を浮かべているメアの姿に“気色悪さ”を覚え、これ以上質問をする気などなかったのである

 

この後、ヨシュアは、エルード王に、メアに対する苦情を訴え

 

困ったエルード王は

 

「メアよ、命令の変更をする・・・・これからは、私の顔を見て、随時“表情”を真似よ」

と、命令したのであった

 

 

続く・・・・・

 

<<後書き>>

 

長い混沌とした争いの世を終わらせた、英雄王エルードと、魔帝ビュートルの2人の賢王によって平和だった世界が、突然の魔帝ビュートルの強襲によって均等が崩れた・・・メアは、その異世界で何をし、何を得る事が出来るのだろうか?

 

不定期になりますがよろしくお願いいたします

 

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