竜の字君の記事の件(前編) | ドングリクンパパのブログ

追記(2月11日)

 

沢山のありがたいご意見を頂戴した後、この問題について考える際により理解が深まるのではと思い、文中に下記を付け加えました。皆様のおかげです。大切な事だと思いますのでこちらの冒頭にも添付させていただきたいと思います。

 

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例えば権力者においしい話をネタに関係を迫られた場合、それを断ったらそのおいしい話がなくなるだけという状況はほぼ100%ありません。その状況では「断ったら現状が脅かされるかも/その後パワハラを受けるかも/職を失うかも」という状況を想像しない人はいないのです。

 

記事の末尾に紹介している事実を元にした映画の中にも沢山の被害女性が登場しますが、彼女達も強要された際に断れば職を失って業界から抹殺される恐怖にさらされています。それらは「夢が終わると思うと怖くて」という状況にピタリ当てはまります。これを合意とするのは犯罪を肯定するようなものです。

 

「チャンスを得ようと権力者を自ら誘った」これは間違いなくチャンスと性を天秤にかけた事になるでしょう。でも権力者から誘われた場合、天秤にかかるのは「チャンス」ではなくもっとずっと重いものです。人生を壊されるかもという恐怖です。つまり権力者に誘われた状況を設定しているのに、「チャンスと性を天秤にかけた」と言ってしまう事がそもそも間違いだと思うのです。

 

するとこれを「合意」としてしまう事は、人生を壊されるかもしれないという恐怖から応じてしまった女性達に対して「お前ら天秤にかけてチャンス取ったんだろ?合意じゃん!」と言っているようなものです。加害者側を勇気づけ、被害にあった女性を達のセカンドレイプしてしまう、あってはならない言葉だと思うのです。

 

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ここから本文です。

 

2月4日に僕は「パパ、あるブロガーに激怒!!」というタイトルの記事を書きました。しかし先ほどその記事は一旦削除しました。あまりに腹が立って書いた記事が、非常に攻撃的な文章になり過ぎていると反省したからです。気が短いのはパパの良くないところです。

 

しかしその記事で怒っている内容はまったくもってその通りで、今でも怒っています。あってはならない発言だと思っています。そこで改めまして、もう一度もう少し冷静に書いてみたいと思います。なお頂いたコメントはもう一度僕の方で再掲載させていただきます。

 

ただし、内容についてのコメントのみ再掲載させていただきます。記事の中身ではなく竜の字君本人に対するご意見は再掲載を差し控えます。申し訳ありませんがご了承ください。

 

また予め書いておきます。僕は以前「利き足?両足?」というシリーズを書いて、竜の字君と論争のようになった事があります。僕は「どちらが良いとは言えない、両方良い」という意見、彼は「利き足が絶対」という立場でした。

 

今回の件でその事を思い出し、その因縁が背景にあると思われたら困りますので予めお断りしておきます。そんな事は本当にどうでも良い事です。紛れもない本心です。その証拠に僕はその論争以後にも彼のブログに何度かイイねを押した事があるのです。探して頂ければ必ずあります。本当に良い事を書いていると思ったから押したのです。

 

ですから彼の事を嫌いだからこの記事を書いているわけじゃないということをご理解ください。彼には良いところも沢山あると思っています。情熱と、オリジナリティと、発信力もあります。ただし今回の記事は絶対に許せないのです。

 

記事の内容については全身全霊で怒っていますが、それは彼の人格を否定したりするものではありません。それをご理解の上お読みください。まずはこちらのストーリーを読んで頂きたいと思います。

 

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ストーリー

 

Aさんには重度の聴覚障害があった。高性能の補聴器によって聞く事はできるが滑舌に難があった為就職の際にはかなり苦労した。しばらくアルバイトで生計を立てていたが高校卒業から3年後ようやく正社員として就職する事ができた。

 

障害があるものの心優しい両親にしっかり育てられたおかげで、Aさんのまじめで誠実な人柄は周囲にも評価され仕事は順調だった。ところがある日Aさんは女上司に家に呼び出されると肉体関係を迫られる。最初にリビングで待つように言われ、その後驚いた事に上司が下着姿で部屋に入ってきてAさんの隣に座った途端スマホの自撮りで2人を撮影した。

 

そしてにこっと笑うとスマホの画面を見せた。そこには何故か怒ってスマホを見る顔の女上司と、彼女の方を見るAさんの姿が映っていた。そして彼女は言った。

 

「あなたに下着姿になれと脅かされてそうしたけど、とっさにスマホで撮影したって。そう会社で言ったらあなたどうなる?」

 

Aさんは悩んだ。父母は年金暮らしをしていたが母が難病にかかり入院していた。日本ではまだ珍しい病気で、海外にはその治療薬があるが、保険がきかないので莫大な費用がかかる。アルバイトに戻ればその費用は払えない、、、

 

結局Aさんは彼女とベッドを共にした。女上司はゴムをつけないで中に出すように言った。最低の俗物で変態だった。Aさんは必死に女性アイドルを思い浮かべながら事を済ました。ところがその後Aさんはエイズを発症、1年後に亡くなってしまったのだ。

 

彼女がいない状態が2年続いていたこと、他に性交渉はしてない事から上司にうつされたのは明らかだった。Aさんの母親は結局海外の治療薬を試すことなくAさんより先に死んだ。Aさんは亡くなる前、父に事の顛末を話していた。あの時断るべきだった、こんな事になって本当にごめん、お母さんを助けてあげられなくてごめんと泣いた。

 

最愛の息子と妻をほぼ同時に亡くして生きる屍のようになっていた父の元に、ある日生前の息子の友人が訪ねて来た。同じ会社の同期でもあった。そして彼が驚くべきものを見せてくれた。実は彼もまったく同じような手口で女上司に迫られたのだ。女上司は自身がエイズに感染している事を知らず、発症もしてなかった。

 

しかし亡くなる前にAさんから話を聞いていた彼は、上司の部屋に入る前にスマホの録画ボタンを押していた。そのおかげで事なきを得たのだった。2人はまず女上司に謝罪を要求した。彼女は街の有力者である代議士の娘であった為、2人は代議士の家に呼ばれた。ところがそこで代議士は2人にこう言い放った。

 

「確かに娘の取った行動は褒められたもんじゃない。でもあんたの息子も息子だろ?あんたの息子は自分の保身の為に娘と寝たんだろ?自分の身の保身と性を天秤にかけて、保身を自分で選んだんじゃないか。それは合意ってことだろ?合意してセックスして病気が移ったからってそれはあんたの息子の自業自得だよ」

 

そして息子の友人には「君も職を失いたくないだろ?君の会社の社長とは懇意だ。君の出世は約束するよ」と。友人はそれもしっかり録音しておいた。息子のような被害者をこれ以上生んではいけないと考えた2人は2つの動画を元に裁判を起こした。

 

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さて、これを読んで皆さんはどう感じましたか?特に代議士のセリフについてどうお考えになりますか?読んで代議士の言葉を「そうだ、その通り!」と思った方はいらっしゃいましたか?それではこれを読んでから、次の文章をお読みください。下記、僕が問題だと感じて前回取り上げた、竜の字君のブログからの抜粋です。

 

後編に続く