奥山久美子の美と健康のワインライフ -826ページ目

究極の日本料理@龍吟

  究極の日本料理@龍吟

2003年に六本木にオープンした「龍吟」の山本征治シェフは、「かんだ」「小十」と同様に徳島の「青柳」の小山さんの薫陶を受けた、1970年生まれの天才料理人です。

今年の世界料理サミットTOKYO TASTEでは日本代表として技術を発表、大活躍でした。

ミシュラン・ガイド☆☆というのが不思議に感じるくらいに、完成度の高い芸術性のある料理。そして、シェフのコレクションである龍の大皿が22枚も飾られた内装は必見ものです。

ワインリストは高級フレンチ・レストランも真っ青になるほどの豪華版なので、少し高いけれどサービスが大変良いので仕方ないかも。

ブルーノ・パイヤールのロゼシャンパンでリフレッシュした後に、ドメーヌ・ルフレーヴのピュリニ・モンラッシェ・レ・ピュセル1999をリストから選んだ結果、華麗さと何層にも広がる円やかな旨味が全ての料理にマッチして大正解でした。

初秋のお献立を頂きました。

(雲丹とずんだ豆の写真)

北海道 函館 橘水産の“雲丹”と“ずんだ豆”  手すき海苔で巻いた軍艦仕立て

濃厚な雲丹がずんだ豆によって優しくふっくらと広がります。

(むし鮑の写真)

“蕪”と“むし鮑”の熱々あんかけ  小柱と新銀杏を添えて

このコンビネーションは私の大好きなものばかり、一瞬にして恋に落ちました。

(二つの蟹の写真)

“秋の名物二つの蟹” “ワタリガニ”と“もくずガニ” 島オクラと菊の花のジュレを絡めて

もくずガニは上海蟹の仲間なので甘さとコクが強烈、ワタリガニとの競演がゴージャス

(椀の写真)

引き立て一番出汁の椀 炭火焼“白甘鯛”と“松茸”

馥郁とした香りにウットリです。

(お造りの写真)

お造り 龍吟 style 2009

見事な盛り付け。

(鱧の写真)

鱧の全てを使った熱々“茶碗蒸し” 鱧スープの“あん”をたっぷりと流して

幸せになるお味。

(大黒秋刀魚の写真)

大黒秋刀魚 秋味仕立て 焼茄子と共に ふわふわの栗を添えて

実に立派な秋刀魚、組み合わせがなんとも素晴らしい。

(小鳩の写真)

茨城県産“小鳩” “藁”で炙った土佐造り仕立て 松の実を絡めた“椎茸”と“黒いちじく”を添えて

これぞ絶品!茨城の名産物を食べている小鳩だからなのか、火の通し方も凄いので上品な旨味がはじけました。

(ウナギの写真)

琵琶湖産 天然大鰻の炭火焼 新米炊き立てのご飯 と 赤出汁

ウナギは好物ではないのだけれど、このバリッとしてふっくら、香ばしいのは大好き。

(鯛ごはんの写真)

鯛ごはん“いくら”を添えて

これまた美味しくて食べ過ぎちゃいます。

(そばの写真)

柚子香仕立ての”手打ち蕎麦“

香りと歯ごたえが抜群に素晴らしいのだけれど、さすがに苦しくなってきて。。。

デザートには、徳島県産 すだちのシャーベット 幸水梨と共に。。。

初秋のご馳走を1回で食べ尽す贅沢な御献立のスケールは、ウルトラ級でありました。

(ワインの写真)

Bonnes Mares 2000 Domaine Comte George de Vogue

赤ワインはNちゃんが持ち込んだコント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエの「ボンヌ・マール 2000」。タンニンが溶け込みアミノ酸の旨味と上品な果実味の調和があり、さらに精緻で活力がみなぎっている点が龍吟の料理と見事にマッチング。

最高でした。

千砂ちゃんと一緒@青柳

豪勢な料理とワイン@青柳


虎ノ門にある「青柳」のお座敷で、千砂ちゃんと一緒に日本料理界の重鎮である小山裕久さんのお料理を頂きました。

前日に伺った「小十」(3つ星)の奥田さん、そして「かんだ」(3つ星)の神田さんも徳島の「青柳」出身です。小山さんのご指導の素晴らしさによって才能が開花した結果なののでしょうか。


旬の素材を使うので似ているお料理もあり、とても興味深かったです。


(写真)

蛸ちり  イカの線切り、キャビアがたっぷりのっている


(写真)

無花果(イチジク)フォアグラ

「小十」よりも濃厚なゴマダレが掛けられている。フォアグラは熟成したチーズのようなコクがあり絶品。


(写真、ポン酢も一緒に)

アワビのお造り   芸術的な薄切りで、断面の艶が見事   肝入りポン酢で頂く


(写真)

鱧鍋    「小十」はジュンサイ入りのハモのお吸い物だったが、これは旨みがぎゅっと詰まったお出汁  お豆腐も入っている


(写真、鯛とイカのにぎりを並べて)

鯛のお造り     ボーゼにぎり


(写真)

車八寸(枝豆林檎・根芋海苔和え・大徳寺麩白和え・鱧肝焚き・青さざ) 見た目も美しい


(写真)

うなぎの照り焼き  和牛のフィレ肉のロースト

肉厚なうなぎではないので食べやすい  和牛とセットなのは「小十」と同じ サツマイモが添えられているのも似ている


(写真)

炊き合わせ  茄子・南瓜・小芋・れんそう・たらこ昆布巻き


(写真)

ご飯   たこ飯

たこの力強い旨みが美味しい


美しさ、バラエティの豊かさ、バランスの良さに感激。美味しいのでモチロン完食です。


今宵のワインはお料理と同様にバランスが高レベルに良いものばかりなので、非常に満足度が高マリアージュになりました。


(写真)

1988 BOLLINGER R.D. Extra Brut

ボランジェ・RD(レサマン・デゴルジェ)は瓶内2次発酵から約10年間シャンパーニュ地方のカーヴで熟成されるので、泡のきめ細かさと深遠なる旨味がある。リリースされてからも10年経っているから、カカオや白トリュフ、へーゼルナッツのようなフレーヴァー。味わいはミネラルが完璧にワインに溶け込み重厚な中に繊細なエネルギーが上品に弾け、旨味の余韻が何重にも広がる。


(写真)

2004 Puligny-Montrachet 1er cru
Les Pucelles
   Domaine Leflaive

2004年のブルゴーニュはミネラルと酸の年。リリースしたての時は酸味が引き締まり過ぎていたが、ようやく果実味に溶け込んでふくらみが出てきて美味しい。ルフレーヴの独特の華麗なフローラルさとミネラルのフレーヴァーが実に優雅で上品。


(写真)

1985 CHAMBERTIN   Domaine PONSOT

珍しいポンソのシャンベルタン!千砂ちゃんがサヴィニーのカーヴから持ってきてくれた赤ワイン。

1985年は20世紀最高の年。そして、この頃のポンソは亜硫酸無添加ではなかったから驚くほどパワフルな果実味に溢れ、しかもキノコやなめし皮、アミノ酸の旨味も豪勢に現れ素晴らしい。熟成によってタンニンはワインに溶け込みしなやかなテクスチャーなので繊細な和食ともゴージャスに楽しめます。こんなに美味しく熟成したポンソは初めて。


幸せな気分を運ぶワインの力はやっぱり偉大です。

そして、「青柳」の上品で凄みのある豪華日本料理は感動ものでした。






宇宙一美味しい結婚披露宴

鎧塚なお美ちゃんの宇宙一美味しい結婚披露宴

(写真、私となお美ちゃん)

ワインが血になる前のなお美ちゃんに、1998年私は銀座の「オザミ・デ・ヴァン」のワイン会で偶然出会いました。

当時ワインに最も興味を持っていたなお美ちゃんは、ADVの私のステップ2月曜夜クラスに通われて、その後、断トツの成績でワインエキスパート資格を取得。

私達は99年にブルゴーニュの利き酒騎士「シュヴァリエ・デュ・タストヴァン」を一緒に叙任したり、素敵なワインを飲んで共に感動したり、楽しい思い出が沢山あります。

なお美ちゃんは現在、女優以外にもワインの啓蒙活動、ワイングラスのデザイン、ペット用品開発、入浴剤開発など多才さを発揮。

今回は「熟婚のすすめ」の出版、CD「アクトリス」をリリースというように益々才能を開花させているところが凄いです、

(写真、本とCD

(写真、新郎新婦)

個性的な魅力溢れるなお美ちゃんが選んだ結婚相手、パティシエの鎧塚俊彦さんは

お菓子作りや人生に一切妥協することのない、信念の強さや包容力のある素晴らしい方。

「熟婚」おめでとうございます!

2年前の7月、軽井沢のなお美ちゃんの別荘のオープンハウスパーティに伺った時に、初めて鎧塚俊彦さんにお目にかかりました。

そのときは、なお美ちゃんを気遣う心優しい弟分みたいな印象。

あまりにも自然体だったので、すでに恋人だったとは全く気づかなかったのですが。。

お得意のトロトロのスフレは勿論のこと、庭で拾った枯れ枝に巻いて炭火で焼いた香ばしい原始的なパンは忘れられない美味しさ。

まさに軽井沢のファンタジーを体験させていただきました!。

志の高い鎧塚夫妻の選んだ「7人の料理の鉄人による料理」は、宇宙一美味しくて、しかも迫力のある濃厚な味付けでした。

お料理に打ちのめされないようなワインを選ぶって大変だったでしょうね。

ワインリスト     ソムリエ 川島なお美

1998 Taittinger Comtes de Cahmpagne Blanc de blancs

2007 Panamera Chardonnay

2000 Beaune 1er cru Clos des Ursules Louis Jadot

2002 La Fleur de Bouard ダブルマグナム

2004 Chateau La Temperance

(シェフたちの写真)

幸せを分かち合う旅立ちのアンティパスト 7種盛り   片岡護(アルポルト)

(写真)

揚げたてのコロッケはパティシエ・トシの原点。フォアグラのクロケット、トリュフのソースとパルメザンチーズのさくさくチュイール添え     坂井宏行(ラ・ロシェル)

(写真)

フォアグラの茶碗蒸しとタラバガニの旨みたっぷり、フカヒレスープ新婚仕立て

菰田欣也(陳)

(写真)

北海道産エゾバフンウニの甘くて濃厚な抱擁スパゲッティ

落合務(ラ・ベットラ)

(写真)

鎧のような伊勢海老を妻が優しく包む天然真鯛の幸せスフレ仕立てソースアメリケーヌ 

三國清美(オテル・ドゥ・ミクニ)

(写真)

北海道産牛フィレ肉のソテー、夏の到来モリーユ茸ソース、野菜の女王ホワイトアスパラガス添え ジョセフ・ブデ(グランドハイアット東京)

(写真)

イタリア産トリュフを贅沢に削った宇宙一官能的な炊き込みご飯

   門脇俊哉(麻布かどわき)

(写真)

タルト・フロマージュ、妻に捧げる、グラス・ゴルゴンゾーラ添え

鎧塚俊彦

絢爛豪華な宴は大人のエンターテインメントのようでもありましたが、最後の新郎新婦の挨拶は思いやり深く、心に響く感動的なものでした。

参加者全員がお二人の幸せを祈らずにはいられません。

その後、2次会は代官山の「リストランテ・アソ」で深夜まで。

さらに「エル・モロッコ」でシャンパーニュ。楽しいお祝いの1日となりました。