どうも、ドクロ家DEATH! -38ページ目

どうも、ドクロ家DEATH!

きゃっきゃうふふな日々をご紹介、かーちゃん達にはナイショだぞー(゚Д゚)ノ


*今回の小説を始める前に

いろいろあって悩んだけど

最後まで、書くと決めたことを お許しください*







ボクチンとごりっぺの因縁の対決が終わった






どんな卑怯な手を使おうが勝つ!

これこそ主人公の由縁・・・

なわけもなく






後味のわるい感を残しながらも、ボクチンは、まあ 勝ったのだ






そうだ・・・仲間たちは!?

いそいで振り向き見る






部長は消耗が激しいようで、タマネギさんに肩を支えられながら

スタンドの力を発し続けている


ミコシさん、なんさんは、ほとんどのキノコ人間を倒し

残りのキノコ人間を追い立てていた







ボクチンは皆に向けて、右手を高く掲げあげ

「勝ったよーーーーーーー!!」と叫ぶ








部長が、すこしほほ笑んだのが見えた

あとは・・・

ニジさんを止め、『機械』を破壊するのだ

ボクチンが仲間たちから、視線を戻そうとした時







ドサリっ!という音がした







そこには、髪を振り乱し 機械のコンソールを叩き続けていた彼女の姿はなかった

ニジさんも力を使い果たしたかのように、コンソールのイスからステージの床に倒れこんでいたのだ








「カナさーーーーーーーーん!!」

ニジさんが倒れ 機械が停止したことを知った部長が、一人駆けよってくる








ああ・・・これで・・・

やっとニジさんは部長のもとへ、戻れるんだ・・・

物語は・・・ハッピーエンドで終わるんだなあ・・・








・・・と

普通は思うのだろう









が、ボクチンはなぜか、このステージを見てから 払拭できない違和感を

理由は分からないが、大きくなっていく不安を募らせていた







部長が、倒れこんだニジさんに近づくほどに

だんだんと







なにかが・・・たりない?

ボクチンは、その違和感を押しこめるべきでは、なかった







ボクチンのすぐ横を駆け抜けようとする

部長を引きとめるべきだったのだ


次の瞬間 目にとびこんできた光景を

どれほど後悔してもしきれなかった









崩れ落ちたニジさんを抱き上げた

部長の背中から









ギラリと輝く5本の刃が

するどく尖った細長い刃が








部長の体を貫いて

背中から突き出ていたのだ








ボクチンは、この刃を覚えていた

バー「なんと」の襲撃で、ボクチンめがけて突きだされた

クッキーの爪の刃だったのだ








ゆっくりと部長の体から、刃を引き抜いたクッキーは

立ち上がり

カツラをとり 投げ捨て

無造作に 部長を床に転がすと

倒れていたごりっぺを抱え上げ

ステージ下まで歩きだした











「ぶ、部長ーーーーーーーっ!!!」










ステージに横たわった部長の体から









血が









流れだす血が止まらず








部長の白衣は、見る見る真っ赤にかわり








ステージの上に血だまりが、ゆっくりと広がっていった












つづく




「だが断る」









ボクチンは、ごりっぺに向かって にこやかに言った









「・・・・」


一瞬、ごりっぺは唖然とするが

すぐに言葉の意味を理解しおわり











「バカがァァァァァァっ!!」


ごりっぺは、憤怒により鬼のような形相で、ボクチンめがけてつっこんできた

右腕を振りかぶり、地を這うほどの大きなスイングで、凄まじい勢いのアッパーをはなった










ボクチンは姿勢を低くし

両手を内側に向け、顔の前でそろえて組んだ後

体中の筋肉に、あらんばかりの力をこめる

ボクチンが尊敬してやまない「超人」


『キン肉マン』の鉄壁のガード方法

「肉のカーテン」だっ!



どうも、ドクロ家DEATH!









ゴオオオオオオオッ!!

ごりっぺのコブシがうなりをあげる!










くる!!











「ウオオオオオオオオッ!!」

ボクチンは雄たけびをあげながら、ごりっぺのパンチを受ける!











ガゴォォォオオオン!!

にぶい音がホールに響く











次の瞬間











この物語 何度目か、もう分からないぐらいだが

ボクチンは・・・・飛んでいた

ごりっぺのパンチは人知をこえた威力を発揮し












M王武道館メインホールのステージ天井にぶら下がった 大きな大きな照明に

ボクチンを体ごと ぶちあてた











ガチャアアアアアアン!!

とぎれそうになる意識の中で、ボクチンはつぶやく

「やばい・・・死ぬ・・・」











落下しながら

衝撃に備え、体にのこりわずかしかない 力をこめる












ドグチャア!!

ボクチンはステージの床にたたきつけられる

われながら、グロい音が響いた











それにしても、なぜボクチンは、これだけのダメージをくらって生きていられるんだろう?

なぜ、こうして意識があるんだろう?

さきほどの ごりっぺの疑問がボクチンにうつったようだ










そんなことを考えながら、よろよろとふらつきふらつき、立ち上がり ごりっぺのほうを向く












ごりっぺは、まるで 

「ハエタタキで叩いたのに、まだ這いずりまわっていやがる・・・ゴキブリがっ!」

というような表情でボクチンを見下す

そして

冷たい口調で言う

「部長の修行・・・見せてもらいましたよ」

「ゼータさんから連絡を受けていたので・・・」

「ひどいものですね・・・時代錯誤もはなはだしい・・・」

「あんなくだらない修行で・・・私を倒せるとでも思ったのか?」











ごりっぺは不快さを隠そうともせず、はきすてるように言う

「畑をたがやして?」

「ジャングルをはいずりまわって?」

「なんのつもりですか あれは?」









ううう・・・たしかに・・・

たまねぎさんの修行は、うけた本人のボクチンでさえ

それによって、なにが身に着いたか わからなかったので

くやしいが、ごりっぺに言い返せない










「警戒してコソコソ見ていた自分がバカでしたよ」

「途中で場所をかえたようだが、バカらしくてそれ以上は、ついて行くきがしませんでしたね」











ごりっぺの言葉をボクチンは、頭の中で何度も反芻した

ごりっぺは・・・

あの修行を見ていた

けど・・・

ラストの島でおこった出来事は

見て

いない・・・










これは・・・

ボクチンは頭の中で、起死回生のプランを

猛烈な勢いでシミュレートし始めた









・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・












これは・・・もしかしたら・・・・いける!?

ボクチンは一つの賭けにうってでた











ボクチンは

ゴリッペに向けてありったけのニラミとドスをきかせ

言葉をはなった












「ごりっぺよう・・・」

「人間のスゴさってのはなぁ・・・」











「どうにもできない 絶対勝てないような相手でも」

「それでも立ち向かっていく、勇気の素晴らしさ なのよっ」














「かなわないって思っても」

「それでも 自分の力で、向き合っていくんよ」

「誰かに、ポンって強くしてもらって それで勝ったからって」

「・・・何になる?」










ボクチンは、一切 目をそらさずごりっぺに向け、言葉をはなちつづける

「あの修行を見ていたと、言ったが」

「どうしてバカにできるんだ・・・?」



「一つ一つが ごりっぺ・・・オメーを倒すために」

「丁寧に積み上げた・・・ボクチンの力になっているんよ」



「なんで途中で帰った?」



「最後の修行こそ、ボクチンが自分の力で、チミを倒すために」

「死を乗り越えて、手に入れた究極の技」



「チミは・・・見ておくべきだったんだ・・・」












ごりっぺは、ボクチンの言葉の一つ一つに動揺をしながらも答える

「哀しい虚勢ですね・・・」

「いまだ キャラを崩さぬ姿勢は賞賛しますが・・・」

「やはり、あなたはハッタリばかりだ!」












ボクチンは、つぶっていた目をゆっくりとあけ

「ごりっぺよ・・・今から」

「今から、見せてやる・・・」











ボクチンは

口の中にたまった血をまとめて吐き捨て

両手を大きくまわし

胸の前で組み合わせ

合掌のポーズをつくる

そして

深く深く呼吸をする










「まず・・・呼吸を特別な方法でコントロールすることにより 人体に眠る強大な力を

最大限以上にひきだす」

「これは、ジャングルで石をさがす修行により」

「まわりの気配だけでなく、おのれ自身の体の中の「力の流れ」を意識することによりなしえたものだ」









「次に・・・」

「手だけで、畑を耕すことにより、おおいなる大地を感じ」

「体内で高めた「気」を」

「鍛え上げ、研ぎ澄まされたコブシを叩きこみ、相手の体の中でいっきに炸裂させる」










「それが・・・たま仙流 最終奥義・・・・」


「うそだとおもうなら・・・」


「受けてみろ!!ごりっぺ!!」














「そ、そんなことがあるわけ・・・!」

ごりっぺは、あきらかに動揺している












もう・・・もうひとおしだ

ごりっぺの性格を丁寧に考慮して・・・

言葉を選び

釘をさすんだ













「ごりっぺ・・・ボクチンはもう、ガス欠寸前だ・・・」

「この技を外したとき、ボクチンは倒れる」


「チミが見限って捨てた・・・人間が本来もっている力・・・」

「チミが信じる『機械』が与えてくれた力で、はねかえすことができるか?」


「怖ければ・・・よければいい・・・」

「それで、チミの勝ちだ」


ボクチンはいじわるく、ほほえむ











ごりっぺは真っ赤になって叫んだ

「だれが逃げるか!! 来い!!」

全身に猛烈な力を込め、両目から抑えきれない闘志をあふれださせている












・・・

かかったな・・・

ボクチンは、心の中でガッツポーズをする



そして



乾坤一擲!













「たま仙流 最終奥義!」

「ハアアアァァァァァァッ!!」

ギリギリと弓を引き絞るように

コブシをひねりこみながら 腰だめし









一気に!!


「たまねぎ無双拳!!」


ごりっぺの胸板に


最後の気合いをこめた奥義のコブシを叩きこんだ














だが













ごりっぺは・・・倒れなかった


逆に

体中の力を使い果たし

ごりっぺに倒れかかったのはボクチンだった










自力で立つことができず、もたれかかるボクチンを

ごりっぺは、ささえながら

「やはり・・・部長・・・そんな技は、なかったのじゃないですか」

「哀しいですが、効いてはいないですよ・・・」










ボクチンは、すこおしだけ 体をごりっぺから離し

言う

「ごりっぺ、ボクチンのところへ」

「玉ねぎ部に・・・帰ってこい」











ごりっぺは「何を言っているのか理解できない」という表情で

「な・・・あなたはまだ・・・何を言って・・・・」













その瞬間












バリバリバリバリイイイイイイーーーー!!!















ごりっぺの体に強烈な 電流が駆け巡る!


「グッガアアアアアアアアア!!」

「そんなバカなあああああああああああああ!!」


ごりっぺの体は、車にはねられたかのように、ドンッ!とはねあがり

叫び声をあげ、立ったまま

気を失った










つん!

ボクチンが指で押すと、簡単にごりっぺの体は崩れ落ちた












ふう・・・・なんとか切り抜けられた・・・

よかった・・・ごりっぺがたんじゅ・・・・純粋な奴で





さんざんハッタリをかまして

口からでまかせ

嘘八百ならべたてて

ごりっぺがよけないよう、おぜんだてまでして・・・・

なんとか・・・生き残れた!













ボクチンは、アヤさんのスカートから持ち出した

超強力スタンガンのスイッチを切り

誰にも見られないように、ズボンのポケットにねじ込んだ




どうも、ドクロ家DEATH!












まあ・・・思うに



たまねぎさんの修行は、確かに身に付いた物があったのだ


それは


「どんな卑怯な手を使おうが、生き残ってやる!!」


という


執念であったのだ











つづく












次回は「死が二人を分かつ時」

乞う ご期待





「いくぞっ!」

ボクチンは、ゴリッペのボディに一発、二発とパンチを放ち

ローキックを打つ!








・・・と みせかけ

軌道をかえ、ハイキック!

必殺技の「飛燕脚」だ!!



このスピードなら、もはやフェィントもいらない

一発でゴリッペは、ぶっ倒れて泡をふく!



渾身の力をこめて、ハイキックを振り切った









「勝った!!  第3部 完!!」












そこにゴリッペの頭は、なかった

というか

ゴリッペの姿さえなかった










「なっ・・・!?」










ふと 

背後で、声がした










「バカが!」


ゴリッペは、いつのまにかボクチンの後ろに回り込み

万力のような腕で、ボクチンを歯がいじめにした









「う、うがああああああ!」










その体勢のまま ゴリッペは言う

「なんども同じ技は、通用しませんよ」

「あなた、脳みそがクソですか?」









そして、そのままボクチンを高くかかえあげ ゴリッペは、すごい勢いで後ろに倒れこむ

と同時にボクチンを、にぎっていた腕をはなした

なげっぱなしジャーマンだ!!

受け身を!

まにあわなーーっ









ドズーーーーーーン!!

ボクチンは、ステージの硬い床にたたきつけられる

息ができない!


よろよろと立ちあがるボクチンに

ゴリッペの攻撃が、容赦なく襲いかかる








ガゴン!! ドボッ!! グガッ!!

鎖骨が

肋骨が

メキメキと軋む

ガードした腕の骨が、ミシミシミシッ!とイヤな音を立てる









つ・・・強すぎる・・・









ゴリッペは、崩れ落ちるボクチンを見降ろし 言った

「部長、勘違いしてますね」

「私はまだ、本気じゃないんですよ」

「私はまだ、半分ほどしか力をだしていないんです」









そ・・・そんな・・・・

「バカなっ!!」









「バカな といったのは、あなたの方でしたね」

「見苦しい」

ゴリッペは鼻でわらう









「だが・・・どういうことだ・・・」

「私は、あなた方が来るまで 何もしなかったわけじゃない」

「手に入れた、この能力を最大限に活かすために いろいろな格闘家と手合わせをして

効率のいい人体の破壊の仕方を身に付けたのだ」



「今も、あなたを壊すつもりで攻撃しているのに・・・」

「普通なら、骨は折れ 内臓は破裂してもおかしくないはずなのに・・・」










ゴリッペは、眉根にしわをよせ

つぶやく

「部長の体は・・・・」

「なぜ、たちあがれる・・・」

「なにか・・・吸い取られるよう・・・な  いったい?」









血を吐き捨てながら、自分をにらみつける

ボクチンを見て、ごりっぺは かぶりをふる









「だが・・・どうであろうが 私が本気で殴れば」

「耐えられる生物は・・・いない!」


ゴリッペが、力を込めると 、もともと強大だった体中の筋肉が

さらにもりあがり

その筋肉に引かれて 骨格そのものから 体の形が変形しだした

どうも、ドクロ家DEATH!











ゴリッペは、その体が放つ 凶悪な威圧感とは、一転して

おだやかで そして優しい声で言った











「ドクロ部長・・・これが最後です」











「最後にもう一度だけチャンスをあげます」











「私達に・・・協力してください」











「それで、あなたも 誰にも負けない力を得ることができるのです」











「いっしょに・・・行きましょう」











ゴリッペが、ほほ笑む











ボクチンは・・・













それに応じて

口角をしっかりあげ、ほほ笑みかえす














そして ゆっくりと











ゴリッペに答えた

















どうも、ドクロ家DEATH!



つづく












次回 「ガタガタ震えて たちむかう」の巻き

乞う ご期待