どうも、ドクロ家DEATH! -39ページ目

どうも、ドクロ家DEATH!

きゃっきゃうふふな日々をご紹介、かーちゃん達にはナイショだぞー(゚Д゚)ノ

飛びかかってきたゴリッペのコブシが、圧倒的なパワーにより実物より巨大にみえる

で・・・でかい!







右フック!

ボクチンは、頭をさげ、パンチをくぐりぬけてかわす








それを迎え撃つように、ゴリッペは 

まるで、火山の爆発のような勢いの左アッパーを

ボクチンの顔面めがけて突きあげる!








ボクチンは大きく体をそらし、皮一枚でゴリッペのコブシをかわし

後ろに倒れる反動に、地面を蹴る力をプラスして

そのまま、後ろにバク転をして 飛び退る








ゴリッペは、ボクチンを逃がさないよう距離をひとっとびでつめ

ボクチンが着地したところめがけて、下段蹴りをはなつ









それをジャンプ!  で飛び越え、体をひねりゴリッペの顔面に

飛び後ろ回し蹴りをくらわす









「ぐっ!!」

ゴリッペがよろけながら

ボクチンを近づけまいと 右手のラリアットをふりまわす









見える・・・

ゴリッペの攻撃が

パンチが見える!

これなら

これならかわせる!!









「な・・・なぜだ!?」

ゴリッペの叫び声を聞き

ボクチンは、気を良くする









そうか・・・自分でもおどろいたが、これは・・・

修行の成果だ!

必死の思いで・・・というか、本当に死にそうになりながら

アヤさんの振りまわす斧をかわしつづけたボクチンは

いつのまにか、

怪人化したゴリッペに 対応できるスピードと勘を、身につけていたのだ









これなら・・・いける!

アヤさん!ありがとう!!

ボクチンは、心の中でアヤさんにお礼をいいながら

ゴリッペの攻撃をかわし続ける









そして、宣言する










「ゴリッペ・・・」

「お前の次のセリフは・・・・」










「次のセリフは」

「『バカな!?』 だっ!!」





どうも、ドクロ家DEATH!










つづく













ボクチンは、メリッサの首筋をなで

「ありがと」

「はなれてて」と、避難するようにうながす

メリッサは バサッバサッと2,3度はばたくと ステージのはしに移動する









ボクチンは、ゆっくりと視線を戻すと、そこにゴリッペが立っていた

ゴリッペの背中の向こうで、ニジさんが髪を振り乱しながら 機械の操作コンソールをたたきつづけている

ニジさんがキーを1つ叩くたびに あらゆる種類の感情の波動が、ホールに響き渡る









ボクチンの仲間たちは皆、花道の後方で闘い続けている









スタンドの力を放ち続け、キノコ化の波動をくいとめる部長


巨大な虎の式神?を自在に操り、キノコ人間をけちらす ミコシさん


何度も何度も魔法をとなえ、奇跡のような天変地異をひきおこす なんさん


3人にキノコ人間を近づけまいと、武術の限りをつくす たまねぎさん









負けられない・・・

みんなのためにも









ボクチンは叫んだ!

「ごりっぺ!許さんぞ!! ボクチンたちは」








間髪いれず

「部長 あなたはなぜ、キノコ人間にならないのですか?」

あっさりと、ボクチンの声をさえぎり ごりっぺが冷たい口調でいいはなつ










ええ~~~・・・ちょっ・・・主人公がいいかんじで、もりあげようと しゃべってたのに~











間抜けにもボクチンは、ごりっぺの問いに答えてしまう

「え・・・え~と それ・・・は」










そういえば、そうなのだ

部長がはったバリヤーを一瞬とはいえ、飛びだして 此処まで来たのに

『機械』が放つ 

人間の脳に直接反応させ、無理やり変化をうながす波動を

モロにうけたのに・・・

ボクチンは、なんともなっていない・・・

「ん~~~・・・・なんでだろう?」











ごりっぺは、視線をメリッサのほうに向けると つぶやいた

「あの・・・鳥の力なのか・・?」

「まさか・・・」

「いや・・・あるいは・・・」










え・・・えと・・・あるいは?なに?

じゃなくて!

「ごりっぺ!よくもボクチンのアナをキノコ人間に」










だが、またもあっさりと ごりっぺは、さえぎる

「どうあろうが」

「このステージに立ち、私達の前に立ったのですから」

「闘う気は充分ということです」

「もはや、問答は無用ということ!」










・・・って ええ~?また~~~無視~?

主人公の由縁を見せつけないといけないのに~~~











ごりっぺは、ボクチンをまったくほったらかしにして

その力を解放した










バリバリバリッ!!

ごりっぺの上半身の衣服が

急激にふくれあがっていく筋肉の圧力により

ちぎれ、はじけ飛ぶ


体中の肉という肉が、盛り上がり 密度を増し

高純度のパワーが

凶暴なオーラが

もはや、目視できそうなほど あふれだす










ごりっぺは バーで見せた時より さらに 暴力の匂いを圧倒的に増した姿に変態した

「いくぞ!!」










言いたいことも言わせてもらえず、額に縦線をならべ

気落ちするボクチンを

完全にほったらかしにして

ごりっぺは、飛びかかってきた!



どうも、ドクロ家DEATH!







つづく







なんさん、ミコシさんの凄まじすぎる破壊力に

ボウゼンと立ちつくす、ボクチンの背中をバンッ!!と

叩いたのは、たまねぎさんだった








「ドクロッチー しっかりしないと!」

「これからがドクロッチの見せ場じゃない!」








「で、でも ど、どうしたら?」

「キノコ人間が多すぎて、とてもステージまで・・・」

ボクチンは動揺して、声を震わせる








「だいじょーーーぶっ!」

「そういう時のために、なんちゃんが とっておきを連れてきてくれたんだから!」








そういうと、たまねぎさんは、左手に抱えていたものを

ボクチンの目の前にかざしてみせた








「とり・・・かご   の  カナリヤ?  えーと・・・これ?」









「そう!」

「この子はね「妖怪語り部」のメンバーのなかで、一番すごい力をもっているの!」


「むかし、その力を狙って悪い組織が、この子を捕まえようとしたから」

「修行時代のなんちゃんが保護して、悪い奴に見つからないように姿を変えて、かくまったのよ」









ボクチンは、たまねぎさんが何を言っているのか よくわからず

「ハ、ハア・・・」と うなづくしかなかった









たまねぎさんは、かまわず 鳥かごをボクチンにもたせて


「いい?」

「いまから、カナリヤさんに出てきてもらうから、そしたらドクロッチは」

「カナリヤさんの背中に乗せてもらって、ステージまで飛ぶのよ!」









「ハ・・・ハア?」

もう、なにがなんだかわからない

この握りこぶしより小さな 可愛い小鳥に・・・乗る?









たまねぎさんは、やはりボクチンに構わず

鳥かごのふたをあけ

カナリヤがびっくりしないよう、ゆっくりと手を入れる








すると、カナリヤはピョン!とたまねぎさんの指にとまる









「この子の本当の名前は『メリッサ』っていうんだけど」

「いろいろな呼び名で呼ばれてきたの」









そ~っと 鳥かごからカナリヤをだしながら

たまねぎさんは、つづける

「世界中で、いろんな名前で呼ばれているんだけど」

「日本では、こう 呼ばれているの」










たまねぎさんの、高くかかげた指から カナリヤが羽ばたき 飛び立つのと同時に

たまねぎさんは言った












「火の鳥!!」












小さな黄色のカナリヤは、飛び立つとともに光を発した









その光は、とてもやさしく 温かさを感じるものであった

暗く、殺気が渦をまくようだった武道館ホールの中に

まるで、優しい太陽が昇るように感じた









光の中・・・カナリヤはゆっくりと、その姿をかえていく









光がおさまり

ボクチンの前に優雅に降り立った、その姿は

やわらかく光り輝く 美しい翼をもった

大きな

とても大きな

見たこともない鳥であった









瞳は海のように深い青色で

きよらかな笑みを浮かべているような印象を与える









「そ・・・そんな 火の・・・火の鳥だなんて・・・」










その美しい鳥の出現を見て

一万人のキノコ人間は、いっせいにこちらに注目し、向きを変えた









「ドクロッチ、いそいで!」

と たまねぎさんに背中を押され

ボクチンは、姿勢をさげて待っていてくれている

メリッサの背に乗った









たまねぎさんは、なんさんに渡されたホウキを

まるで、堺まさあき扮する孫悟空 のようにぶううううん!!と回転させると


「部長やなんちゃん、ミコシさんのことは、私に任せて!」

「指一本たりとも キノコに触れさせやしないから!」


「ドクロッチ!がんばるのよ!!」










その声を待っていたかのように

メリッサは、ボクチンを乗せて飛び立った



どうも、ドクロ家DEATH!







美しい翼がおこす風が

羽音が

あたたかい体温が

ほほをくすぐる、羽毛が

ボクチンをやさしく包み込む









ボクチンは

なんさんが魔法で天井にあけた、あの穴から

ともに飛び立って

メリッサの羽の一枚になって、どこまでも飛んでいきたい


そんな気分になった









だが、それもつかの間のこと









ボクチンたちは、あっという間にキノコ人間の頭上をこえ

ステージに








機械がうごめく








そう、奴が待ち受ける









あの闘いのステージに

舞い降りたのであった








つづく







いよいよ ごりっぺ対ドクロの戦いが始まる!

ドクロは、主人公としての由縁を見せつけまくる!  のか!?



次回

「残酷な天使のテーゼ」の巻き

お楽しみに!





注・・・次回のタイトルはデタラメです