で・・・でかい!
右フック!
ボクチンは、頭をさげ、パンチをくぐりぬけてかわす
それを迎え撃つように、ゴリッペは
まるで、火山の爆発のような勢いの左アッパーを
ボクチンの顔面めがけて突きあげる!
ボクチンは大きく体をそらし、皮一枚でゴリッペのコブシをかわし
後ろに倒れる反動に、地面を蹴る力をプラスして
そのまま、後ろにバク転をして 飛び退る
ゴリッペは、ボクチンを逃がさないよう距離をひとっとびでつめ
ボクチンが着地したところめがけて、下段蹴りをはなつ
それをジャンプ! で飛び越え、体をひねりゴリッペの顔面に
飛び後ろ回し蹴りをくらわす
「ぐっ!!」
ゴリッペがよろけながら
ボクチンを近づけまいと 右手のラリアットをふりまわす
見える・・・
ゴリッペの攻撃が
パンチが見える!
これなら
これならかわせる!!
「な・・・なぜだ!?」
ゴリッペの叫び声を聞き
ボクチンは、気を良くする
そうか・・・自分でもおどろいたが、これは・・・
修行の成果だ!
必死の思いで・・・というか、本当に死にそうになりながら
アヤさんの振りまわす斧をかわしつづけたボクチンは
いつのまにか、
怪人化したゴリッペに 対応できるスピードと勘を、身につけていたのだ
これなら・・・いける!
アヤさん!ありがとう!!
ボクチンは、心の中でアヤさんにお礼をいいながら
ゴリッペの攻撃をかわし続ける
そして、宣言する
「ゴリッペ・・・」
「お前の次のセリフは・・・・」
「次のセリフは」
「『バカな!?』 だっ!!」

つづく