暗記不要の簿記独学講座【簿記革命】 -78ページ目

商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(4)

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この記事は商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(1)(2)(3)の続きです。
今回は仮受金について考えてみます。

仮受金は勘定科目が決められないときに使う勘定科目

仮受金は本来、金額や理由が不明で勘定科目が決められないときに金額や理由が明らかになるまで一時的に使う勘定科目です。
今回のケースでは、商品以外の前受けであるという理由、そして金額も分かっているのでこの勘定科目を使うのにはやや抵抗があります。
しかし、金額や理由はともかく勘定科目が決められないという点を重視すれば、仮受金勘定を使う余地はあります。

貸借対照表原則四(二)

企業会計原則の中の貸借対照表原則四(二)に次のような記述があります。

『仮受金、未決算等の勘定を貸借対照表に記載するには、その性質を示す適当な科目で表示しなければならない。』

つまり、仮受金勘定のまま貸借対照表に記載することはできないということです。
何か適当な勘定科目を使わなければなりません。

仮受金勘定もやはり使えないのでしょうか。

企業会計原則注解1…重要性の原則

企業会計原則注解1に重要性の原則と言われるものがあります。

『企業会計は、定められた会計処理の方法に従って正確な計算を行うべきものであるが、企業会計が目的とするところは、企業の財務内容を明らかにし、企業の状況に関する利害関係者の判断を誤らせないようにすることにあるから、重要性の乏しいものについては、本来の厳密な会計処理によらないで他の簡便な方法によることも正規の簿記の原則に従った処理として認められる。』

長いので簡潔に言ってしまうと、『細かすぎて分かりにくくなったら元も子もないから、重要でないものは正確さより分かりやすさを優先させていいよ』ということです。
金額が小さい場合には、重要性の原則を適用することができると考えられます。

『商品以外の前払いや前受け』の金額は通常はごくわずかなはずです。
重要性の原則に照らして考えれば、小さな金額をこまごまと表示するよりも、「その他」といった感じで仮受金のままで表示することもできそうです。
決算時に金額が大きくなっていたら、そのときに内容が分かる表示科目に振り替えればいいのです。

これが一番合理的で簡便な方法だと思います。


商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(完)に続きます。

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商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(3)

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この記事は商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(1)(2)の続きです。
今回は預り金について考えてみます。

前受けすることを預かっていると解釈する余地

前受けすることを預かっていると解釈する余地はあるのでしょうか。
確かに前受けは、何かを支払ったり引き渡したりすることなしに現金を受け取ることになるので、現金を預かっていると見ることは可能かもしれません。

しかし、このあとの取引が決定的に異なります。
預り金の場合は、そのあと現金を相手に渡すことになります
渡す相手が預かった相手か第三者かは分かりませんが、現金を現金の状態で渡します。
それに対して、前受けは現金を渡すのではなく、モノを渡します
現金を渡すことは通常はありません。

このように取引の内容が全く異なるため、勘定科目を同じにすると混乱の元になります。
商品以外の前受けを預り金勘定で処理するのは不適切です。

商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(4)に続きます。

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商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(2)

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この記事は商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(1)の続きです。
今回は企業会計原則に踏み込んで考えてみます。

仕訳で使う勘定科目は企業会計原則に従う必要はないけれど…

勘定科目は企業が自由に設定することができるというのが原則です。
そのため、企業内で混乱しないのであれば、あらかじめどのような勘定科目を設定しても特に問題はありません。
普段使っている勘定科目は、企業会計原則に厳密に従う必要はないのです。

しかし、貸借対照表や損益計算書などの財務諸表は企業会計原則にしたがって作成しなければなりません
そのため、ある程度合理的に仕訳での勘定科目を決定しておかなければならないのも事実です。

貸借対照表原則四(一)A

企業会計原則の中の貸借対照表原則四(一)Aに次のような記述があります。

『受取手形、売掛金その他流動資産に属する債権は、取引先との通常の商取引上の債権とその他の債権とに区別して表示しなければならない。』

貸借対照表の表示においてはこの規定に従わなければいけません。
ということは、仕訳での勘定科目で商取引上の債権とその他の債権を同じ勘定科目で記帳していた場合、決算時に分別しなければならなくなり、非常に手間になります。
決算時に、商取引上の債権かそれ以外の債権かを一つ一つ分別しなければならないのです。

これはかなり不便です。
いくら勘定科目は企業が自由に設定できるといっても、前受金勘定に商品以外の前受けを含めるのは合理的ではありません。

では、何の勘定科目がいいのでしょうか。

商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(3)に続きます。

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商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(1)

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商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのかについてお伝えします。

テキストなどでの記述はお茶を濁している

私はこの疑問を解決するために様々な書籍を読んでみました。
簿記学校の教本などにも目を通したのですが、商品以外の前払いや前受けの処理について明確な記述がありませんでした。
簿記学校は検定に合格することが第一の目的なので細かいことに触れる必要はないのかもしれません。
しかし、かなりお茶を濁しているという印象を受けました。

例としては、

  • 「仕入先に商品を注文し、内金を支払った場合は前払金勘定を使う」とは書いてあるが、商品以外の前払いについての例はない
  • 商品かどうかは特に記述がなく「前もって支払えば前払金勘定を使う」と書いてあるが、具体例は全て商品の売上

などです。

これでは、商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか分かりません。
確かに実務上は商品以外の前払いや前受けを行うことは少ないですし、勘定科目は企業が自由に設定することができるのが原則なので細かいことを気にすることはないとも言えます。
しかし、原則的な処理方法や勘定科目がなくてもいいということにはなりません。
また、いくら企業が自由に設定できるといっても、不正確になったり混乱したりするような使い方はできません。

というわけで有力な勘定科目の候補を考えてみました。

候補は3つ

商品以外の前払いや前受けをした場合の勘定科目の候補は3つ思い浮かびました。
ちなみに、ここからは前受けに限定してご説明していきます(前払いに関しても基本は同じです)。

それは、

  1. 前受金
  2. 預り金
  3. 仮受金

です。
どれもありそうです。

1の根拠は、「商品以外の前受けも前受金勘定に含めていいと解釈されているかもしれない」です。
2の根拠は、「前受けすることを預かっていると解釈する余地もあるかもしれない」です。
3の根拠は、「勘定科目が不明ならこの勘定を使うというルールを適用できるかもしれない」です。

どれもありそうで、またどれも無理がありそうでもあります。

商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(2)に続きます。

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前受金の取引と仕訳

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前受金の取引と仕訳についてお伝えします。

内金の受け取り

「A商店から150,000円分の商品の注文を受け、内金として現金30,000円を受け取った」場合の仕訳を考えてみましょう。

現金30,000円を受け取っているので、『(借)現金30,000』となります。
資産の増加だから借方に記入します。

問題は貸方です。
商品の引渡しを行っているのであれば売上勘定で全く問題ないのですが、この場合は内金として受け取っているだけです。
商品を引き渡していない段階で売上勘定を使用できません
ここでは前受金勘定を使用します。
前受金は負債の勘定で、増加は貸方に記入します。
よって『(貸)前受金30,000』となります。

まとめると、

(借)現金 30,000/(貸)前受金 30,000

となります。

実際に商品を売上

通常の取引では「A商店から実際に150,000円分の商品を仕入れ、商品の引渡しを行った」といったように、商品代金を前もって受け取ったあと、実際に商品を引き渡します。
その取引の仕訳を考えてみましょう。


商品150,000円分売上げたので、『(貸)売上150,000』となります。


貸方についてですが、普通は先に受け取った前受金が自動的に割り当てられます。
実際に商品を引渡すことで、商品を引き渡す義務は消滅します。
前受金勘定が減少するので、『(借)前受金30.000』となります。

残額については、具体的に何かを受け取らない限りは掛で売ったことになります。
つまり、売掛金が増加することになります。
資産の増加は借方なので、『(借)売掛金120,000』となります。
この120,000円は差額で求めます。

まとめると、

(借)前受金   30,000/(貸)売上 150,000
(借)売掛金 120,000

となります。
前受金の勘定の流れを実際の取引と合わせてイメージしておくと理解が深まります。

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前受金

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前受金についてお伝えします。

前受金

文字通り、前受金はもってけ取ったおです。
前払金が仕入の前払いなのに対し、前受けは売上の前受けです。
前受金勘定は商品の代金を前もって受け取った場合に使います
商品ではないものの代金を前もって受け取った場合には使わないのです。

商品を売上げたときには商品を引き渡しますが、商品を引き渡す前に支払を受けることがあります。
手付金や内金を受け取るような場合です。

商品を引き渡したのであれば、売上勘定を使えばいいのですが、商品を引き渡す前に売上で仕訳を切るわけにはいきません
売上は商品の引渡しをもって売上とするのが原則です。

というわけで、この場合は売上勘定ではなく前受金勘定で処理します。

前受金勘定は、前もって受け取った金額分の商品を引き渡す義務なので負債の勘定です。

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前払金の取引と仕訳

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前払金の取引と仕訳についてお伝えします。

内金の支払い

「A商店に100,000円分の商品を注文し、内金として現金30,000円を支払った」場合の仕訳を考えてみましょう。

現金30,000円を支払っているので、『(貸)現金30,000』となります。
資産の減少だから貸方に記入します。

問題は借方です。
商品の引渡しを受けているのであれば仕入勘定で全く問題ないのですが、この場合は内金として支払っているだけです。
まだ商品を受け取っていない段階で仕入勘定を使用することはできません
そこで、前払金勘定を使用します。
前払金は資産の勘定で、増加は借方に記入します。
よって『(借)前払金30,000』となります。

まとめると、

(借)前払金 30,000/(貸)現金 30,000

となります。

実際に商品を仕入れ

通常の取引では「A商店から実際に100,000円分の商品を仕入れ、商品の引渡しを受けた」といったように、商品代金を前払いしたあとに実際に商品を仕入れます。
その取引の仕訳を考えてみましょう。

商品100,000円分仕入れたので、『(借)仕入100,000』となります。

貸方についてですが、普通は先に支払った前払金が自動的に割り当てられます。
実際に商品の引渡しを受けることで、商品を請求する権利である前払金は消滅します。
そこで、『(貸)前払金30.000』となります。

残額については、具体的に何かを支払わない限りは掛で買ったことになります。
つまり、買掛金が増加することになります。
負債の増加は貸方なので、『(貸)買掛金70,000』となります。
この70,000円は差額で求めます。

まとめると、

(借)仕入 100,000/(貸)前払金 30,000
             /(貸)買掛金 70,000

となります。
前払金の勘定の流れを実際の取引と合わせてイメージしておくと理解が深まります。

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前払金

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この記事には改訂版がございます。改訂版は前払金の取引と仕訳をご覧下さい。


前払金についてお伝えします。

前払金

文字通り、前払金はもってったおです。
日常会話で使う「家賃3ヶ月分前払い」などと同じです。

前払金勘定は商品の代金として前払いをしたときに使います
消耗品など、商品以外のものの代金を前払いした場合には使いません。

仕入などの時に商品の引渡しを受ける前にお金を支払うことがあります。
手付金や内金などをイメージするといいと思います。

ここで重要なことは、まだ商品を仕入れたわけではないので、仕入で仕訳を切るわけにはいかないという点です。
仕入は商品の引渡しをもって仕入とするのが原則です。
というわけで、この場合は仕入勘定ではなく前払金勘定で処理します。

ちなみに前払金勘定は、前払いした金額分の商品を請求する権利と考えられます。
権利なので資産の勘定です。

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発送諸掛はなぜ売上から控除しないのか

簿記(TOP)>簿記(コラム)>発送諸掛はなぜ売上から控除しないのか



この記事には改訂版がございます。改訂版は発送諸掛は売上から控除しない理由をご覧下さい。


発送諸掛を売上から控除しない理由についてお伝えします。

発送諸掛はなぜ売上から控除しないのか

「A商店に商品300,000円分を掛で売上げ、送料20,000円を現金で支払った」場合(送料当社負担)の仕訳は、

(借)売掛金 300,000/(貸)売上 300,000
(借)発送費   20,000/(貸)現金  20,000

となります(詳しくは発送諸掛の取引と仕訳をご覧ください)。
また、収益と費用は対応していなければいけません(詳しくは仕入諸掛はなぜ仕入勘定に含めるのかをご覧下さい)。
では、なぜ仕入諸掛のときと同じように発送諸掛を売上から控除して

(借)売掛金 300,000/(貸)売上 280,000
             /(貸)現金  20,000

ではいけないのでしょうか。
それ以前に、なぜ

(借)売掛金 300,000/(貸)売上 300,000
(借)発送費  20,000/(貸)現金  20,000

という仕訳が認められているのでしょうか。

発送諸掛の場合は収益と費用は対応している

仕入諸掛の場合、

(借)仕入 150,000/(貸)買掛金 150,000
(借)発送費 10,000/(貸)現金   10,000

という仕訳では収益と費用が対応しないため認められません。
送料を発送費勘定で処理してはいけないのです。
しかし、発送諸掛では、

(借)売掛金 300,000/(貸)売上 300,000
(借)発送費   20,000/(貸)現金  20,000

という仕訳が認められています。
送料を発送費勘定で処理してもいいのです。
発送諸掛の場合は収益と費用が対応しているからです。
仕入諸掛は仕入れた時点で発生するので、売れたか売れなかったかに関わらず発生します。
しかし、発送諸掛は売れた時点で初めて発生するので、売上げた分しか発生しないのです。
そのため、発送諸掛を全て費用として処理しても収益と費用は対応しているのです。

では、なぜ

(借)売掛金 300,000/(貸)売上 280,000
              / (貸)現金  20,000

という仕訳は認められないのでしょうか。

費用及び収益は、総額によって記載することを原則とする

収益と費用は総額で記載しなければなりません(収益と費用に限りませんが…)。
売上100円、この売上げに対応する費用が80円だった場合に、勝手に純額にして、利益20円と記帳するわけにはいかないということです。
これをやってしまうと、売上の規模が分からなくなってしまいます。
利益が10,000円だと分かっても、収益1,000,000円、費用990,000円で利益が10,000円なのか、収益20,000円、費用10,000円で利益10,000円なのか分からないのです。
売上の規模は投資家などの利害関係者にとって重要な情報です。
売上の規模が分かるように費用と収益は総額で記載しなければならないのです。

ところが、

(借)売掛金 300,000/(貸)売上 280,000
              /(貸)現金  20,000

という仕訳は、総額によって記載しなければいけないという決まりを破ってしまっています。
売上と費用(送料)が相殺されてしまっているのです。
これでは売上の規模が小さく見えてしまいます。
というわけで、この処理は認められないのです。


このような形で理解しておくと仕入諸掛と発送諸掛の処理の違いを混同しないと思います。
仕訳は丸暗記ではなく、理解してから覚えるという形を徹底しておきたいところです。

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仕入諸掛はなぜ仕入勘定に含めるのか

簿記(TOP)>簿記(コラム)>仕入諸掛はなぜ仕入勘定に含めるのか


この記事には改訂版がございます。改訂版は仕入諸掛を仕入勘定に含める理由をご覧下さい。


仕入諸掛を仕入勘定に含める理由についてお伝えします。

仕入諸掛はなぜ仕入勘定に含めるのか

「A商店から150,000円分の商品を掛で仕入れ、送料10,000円を現金で支払った」場合(送料当社負担)の仕訳は、

(借)仕入 160,000/(貸)買掛金 150,000
             /(貸)現金   10,000

となります(詳しくは仕入諸掛の取引と仕訳をご覧下さい)。
なぜこの仕訳になるのでしょうか。
なぜ

(借)仕入 150,000/(貸)買掛金 150,000
(借)発送費 10,000/(貸)現金   10,000

ではだめなのでしょうか。

収益と費用を対応させなければならない

収益と費用は対応させなければいけません
この考え方は簿記を学習する上で非常に重要です。

では、収益費用が対応するということはどういうことなのでしょうか。
収益と費用では抽象的すぎるので、収益を売上に、費用を仕入に変えてみます。
『売上と仕入は対応させなければならない』となります。
売れた分の仕入だけを費用にしなければならないということです。
100個仕入れて50個売れた場合、費用になるのは50個分の仕入だけです。
50個しか売れていないのに100個の仕入原価を費用にしたら理屈が通りません。
これが売上と仕入が対応するということであり、収益と費用が対応するということです。

では、もう一度

(借)仕入 150,000/(貸)買掛金 150,000
(借)発送費 10,000/(貸)現金   10,000

という仕訳を見てみましょう。
発送費10,000円というのは費用です。
そして、この費用は当期に全額費用になります。
ここで仕入れた商品が全て売れた場合には特に問題ありませんが、売れ残った場合には問題が発生します。
売れていない商品を仕入れるのにかかった費用(仕入諸掛)が当期に費用として計上されてしまうのです。
これでは収益と費用が対応していません。

それに対して、

(借)仕入 160,000/(貸)買掛金 150,000
            / (貸)現金    10,000

という仕訳の場合は仕入諸掛は仕入に含まれています。
そして、決算まで売れ残った商品は繰越商品勘定に振り替えられます。
つまり、商品を仕入れるのにかかった費用のうち、当期に売れた商品にかかった費用だけが仕入勘定として費用になるのです。
こちらの方が合理的ということになります。

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