暗記不要の簿記独学講座【簿記革命】 -79ページ目

発送諸掛の取引と仕訳

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この記事には改訂版がございます。改訂版は発送諸掛の取引と仕訳をご覧下さい。


発送諸掛の取引と仕訳についてお伝えします。

1.発送諸掛を当社で負担する場合

「A商店に商品300,000円分を掛で売上げ、送料20,000円を現金で支払った」場合の仕訳を考えてみましょう。
送料は当社が負担します。

商品部分については仕入と売上についての取引と仕訳ところと同じなので特に問題ありません。

(借)売掛金 300,000/(貸)売上 300,000

となります。
次は送料20,000円についてです。
この20,000円は現金で支払っているので、『(貸)現金20,000』となります。

問題は借方です。
売上から控除はしないので、『(借)売上20,000』ではありません。
ここでは、発送費で処理します。
この20,000円は当社が負担する契約なので当社の費用になります。
そこで、費用の勘定である発送費で仕訳を切ります。
『(借)発送費20,000』となります。

まとめると、

(借)発送費 20,000/(貸)現金 20,000

となります。
これら2つの仕訳をまとめると、

(借)売掛金 300,000/(貸)売上 300,000
(借)発送費 20,000/(貸)現金  20,000

となります。

2.発送諸掛を相手が負担する場合(売掛金の増加で処理)

「A商店に商品300,000円分を掛で売上げ、送料20,000円を現金で立替払いした」場合の仕訳を考えてみましょう。
この送料は本来はA商店が支払うものですが、商品を発送したときにA商店の代わりに支払った(送料前払い)という前提で考えます。

商品部分については1と同じです。

(借)売掛金 300,000/(貸)売上 300,000

となります。
次は送料20,000円についてです。
現金で支払っているので、現金は20,000円減少しています。
資産の減少なので、貸方に記入です。
『(貸)現金20,000』となります。ここまでは1と全く同じです。

問題は借方です。
この20,000円は本来は支払う義務はありません。
A商店の代わりに支払っているからです。
この支払いは当社の費用ではないため、費用の勘定で仕訳を切るのは理屈が通りません。

ここでは売掛金の増加で処理します。
商品を売上げたときに借方に立てた売掛金の300,000円というのは、商品の代金を後でA商店に請求する債権(権利)です。
この300,000円に立替払いした20,000円を加えても特に問題ありません。
そこで、A商店に一言「A商店負担の送料20,000円を売掛金300,000円に加算しておきます」と断って、『(借)売掛金20,000』と記入します。
資産の増加なので借方に記入することになります。

まとめると、

(借)売掛金 20,000/(貸)現金 20,000

となります。
これら2つの仕訳をまとめると、

(借)売掛金 320,000/(貸)売上 300,000
               /(貸)現金  20,000

となります。
売掛金勘定は『300,000+20,000=』320,000となっています。

3.発送諸掛を相手が負担する場合(立替金勘定で処理)

「A商店に商品300,000円分を掛で売上げ、送料20,000円を現金で立替払いした」場合の仕訳を考えてみましょう。
この送料は本来はA商店が支払うものですが、商品を発送したときにA商店の代わりに支払った(送料前払い)と考えます。

商品部分については1・2と同じです。

(借)売掛金 300,000/(貸)売上 300,000

となります。
次は送料20,000円についてです。
現金で支払っているので、現金は20,000円減少しています。
資産の減少なので、貸方に記入です。
『(貸)現金20,000』となります。
ここまでは1・2と全く同じです。

問題は借方です。
これを費用の勘定にできないのは2と同じです。

ここでは立替金で処理します。
立替金勘定は本来支払わなければならない人に代わって一時的に支払う場合に使う勘定です。
『本来支払わなければならない人に対して立替分を請求する権利』と考えられるため資産の勘定になります。
ここで支払っている20,000円は、立替金勘定にあてはまります。
資産の増加なので借方に記入です。

まとめると、

(借)立替金 20,000/(貸)現金 20,000

となります。
これら2つの仕訳をまとめると、

(借)売掛金 300,000/(貸)売上 300,000
(借)立替金 20,000/(貸)現金  20,000

となります。


仕入諸掛と同様に、それぞれの仕訳をきちんと理解しておくことが重要です。
覚えるのではありません。
理解して自分で仕訳を切れるようにしておくのです。

処理方法はいくつかありますが、どの処理方法を選ぶかは問題文から判断できるようになっています。
きちんと処理方法を理解しておけば対応することができます。

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発送諸掛の処理

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売上時にかかる発送諸掛についてお伝えします。

発送諸掛は売上げるのに欠かせない経費

発送諸掛は商品を売上げるのに欠かせない経費のことです。
代表例としては送料、運賃などです。

発送諸掛は売上から控除しない

発送諸掛は売上から控除しません
仕入諸掛の場合は仕入に含めるのが原則だったのですが、発送諸掛の場合は売上から控除しないのです。(理由については発送諸掛はなぜ売上から控除しないのかをご覧下さい)。
仕入諸掛の処理とは決定的に違うところなので、混同しないようにしてください。
発送費勘定などで処理します。

また、契約の内容によっては、仕入諸掛と同様、販売諸掛を取引相手が支払うこともあります。
この場合は本来仕訳は不要ですが、相手に立て替えて一時的に自分が支払う場合もあります。
その場合は、

  • 立て替えて支払った分だけ売掛金を増加させる
  • 立替金勘定で処理する

の2通りがあります
表にまとめると、


当社負担売上先負担
当社支払支払運賃売掛金にプラスまたは立替金
売上先支払(清算時)支払運賃仕訳なし

となります。

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仕入諸掛の取引と仕訳

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この記事には改訂版がございます。改訂版は仕入諸掛の取引と仕訳をご覧下さい。


仕入諸掛の取引と仕訳についてお伝えします。

1.仕入諸掛を当社で負担する場合

「A商店から150,000円分の商品を掛で仕入れ、送料10,000円を現金で支払った」場合の仕訳について考えてみましょう。
この送料は当社が負担します。

商品部分については仕入と売上についての取引と仕訳のところと同じなので特に問題ありません。

(借)仕入 150,000/(貸)買掛金 150,000

となります。
次は送料10,000円についてです。
現金で支払っているので、現金は10,000円減少しています。
資産の減少なので、貸方に記入します。
『(貸)現金10,000』ですね。

問題は借方です。
送料は使ってなくなっているので、費用の勘定となります。
仕入諸掛という費用の勘定を利用する方法も考えられますが、これは例外処理になります。
簿記3級では原則的な方法である『仕入勘定に含める』方法で仕訳を切ります。

よって『(借)仕入10,000』となります。
費用の発生なので、借方に記入します。

まとめると、

(借)仕入 10,000/(貸)現金 10,000

となります。
これら2つの仕訳をまとめると、

(借)仕入 160,000/(貸)買掛金 150,000
            /(貸)現金   10,000

です。
仕入勘定は『150,000+10,000=160,000』となっています。

2.仕入諸掛を相手が負担する場合(買掛金の減少で処理)

「A商店から150,000円分の商品を掛で仕入れ、送料10,000円を現金で立替払いした」場合の仕訳ついて考えてみましょう。
この送料は本来はA商店が支払うものですが、商品を受け取ったときにA商店の代わりに支払った(着払い)という前提で考えます。

商品部分については1と同じです。

(借)仕入 150,000/(貸)買掛金 150,000

となります。
次は送料10,000円についてです。
現金で支払っているので、現金は10,000円減少しています。
資産の減少なので、貸方に記入です。
『(貸)現金10,000』となります。
ここまでは1と全く同じです。

問題は借方です。
この10,000円は本来は支払う義務はありません。
A商店の代わりに支払っています。
この支払いは当社の費用ではないため、費用の勘定で仕訳を切るのは理屈が通りません。

ここでは買掛金の減少で処理します。
商品を仕入れたときに貸方に立てた買掛金の150,000円というのは、商品の代金を後でA商店に支払わなければいけない義務です。
借金と言い換えてもいいと思います。
この150,000円から立替払いした10,000円を引いても特に問題ありません。
そこで、A商店に一言「A商店負担の送料10,000円を買掛金150,000円から引いておきます」と断って、『(借)買掛金10,000』と記入します。
負債の減少なので借方に記入することになります。

まとめると、

(借)買掛金 10,000/(貸)現金 10,000

となります。
これら2つの仕訳をまとめると、

(借)仕入 150,000/(貸)買掛金 140,000
            /(貸)現金   10,000

となります。
買掛金勘定は『150,000-10,000=』140,000となっています。

3.仕入諸掛を相手が負担する場合(立替金勘定で処理)

「A商店から150,000円分の商品を掛で仕入れ、送料10,000円を現金で立替払いした」場合の仕訳について考えてみましょう。
この送料は本来はA商店が支払うものですが、商品を受け取ったときにA商店の代わりに支払った(着払い)という前提です。

商品部分については1・2と同じです。

(借)仕入 150,000/(貸)買掛金 150,000

となります。
問題は送料10,000円についてです。
現金で支払っているので、現金は10,000円減少しています。
資産の減少なので、貸方に記入です。
『(貸)現金10,000』となります。
ここまでは1・2と全く同じです。

問題は借方です。
これを費用の勘定にできないのは2と同じです。

ここでは立替金勘定で処理します。
立替金という勘定は本来支払わなければならない人に代わって一時的に支払う場合に使う勘定です。
『本来支払わなければならない人に代わりに支払った分を請求する権利』と考えられるため資産の勘定になります。
ここで支払っている10,000円は、まさにこの立替金です。
資産の増加なので借方に記入します。

まとめると、

(借)立替金 10,000/(貸)現金 10,000

となります。
これら2つの仕訳をまとめると、

(借)仕入 150,000/(貸)買掛金 150,000
(貸)立替金 10,000/(貸)現金   10,000

となります。


それぞれの仕訳をきちんと理解しておくことが重要です。
覚えるのではありません。
理解して自分で仕訳を切れるようにしておくのです。

処理方法はいくつかありますが、どの処理方法を選ぶかは問題文から判断できるようになっています。
きちんと処理方法を理解しておけば対応することができます。

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仕入諸掛の処理

簿記(TOP)>簿記3級>仕入諸掛の処理


この記事には改訂版がございます。改訂版は仕入諸掛の取引と仕訳をご覧下さい。


仕入諸掛についてお伝えします。

仕入諸掛は仕入れるのに欠かせない経費

仕入諸掛は商品を仕入れるのに欠かせない経費のことです。
代表例としては送料、運賃などです。
インターネットで買い物をした時にかかる商品代金以外の出費を考えてもらえれば分かりやすいと思います。

仕入諸掛は仕入に含める

仕入諸掛は仕入に含めます(理由については仕入諸掛はなぜ仕入勘定に含めるのかをご覧下さい)。
仕入勘定で処理すると考えても構いません(仕入諸掛勘定を利用する方法もありますが、簿記3級の範囲を超えているので割愛します)。

仕入価額(仕入原価)=仕入代金+仕入諸掛

という式が成り立つのです。

ただ、契約の内容によっては、これら仕入諸掛を取引相手が支払う場合もあります。
インターネットでの買い物の例で言えば『送料無料』などです。

相手が支払う場合、本来は仕訳不要です。しかし、相手に立て替えて一時的に自分が支払う場合もあります。その場合は、

  • 立て替えて支払った分だけ買掛金を減少させる
  • 立替金勘定で処理する

の2通りがあります
ちなみに立替金という勘定は、本来支払わなければならない人に代わって一時的に支払う場合に使う勘定です。
『本来支払わなければならない人に代わりに支払った分を請求する権利』と考えられるため資産の勘定になります。
日常会話で『ちょっとジュース代立て替えといて』のように使われる「立て替える」と同じ意味と考えてもらって構いません。

表にまとめると、


当社負担仕入先負担
当社支払仕入「買掛金から控除」または「立替金」
仕入先支払仕入仕訳なし

のようになります。

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なぜ三分法?(完)

簿記(TOP)>簿記(コラム)>なぜ三分法?(完)


この記事には改訂版がございます。改訂版は商品販売の取引を三分法で行う理由をご覧下さい。


この記事はなぜ三分法?(1)(2)(3)の続きです。

一般的な商品販売業では三分法

一般的な商品販売業では分記法での記帳は不可能に近いです。
しかし、不可能だから記帳しないというわけにはいきません。
そこで、三分法を使うのです。
三分法の場合は、売った商品の原価は必要ありません
売った値段さえ分かればいいのです。
今売っているのに、その金額が分からないなんてことはありえません。
仕訳は簡単に切ることができます。

仕入れた瞬間に費用である仕入勘定で仕訳を切るのは取引のイメージと一致しません。
しかし、商品は売ることを前提に仕入れます。
遅かれ早かれ仕入れた商品は売るのです。
売ったとき、商品は費用となります。
売るのは時間の問題だと考えると、その商品が費用になるのも時間の問題だといえます。
時間の問題だというのであれば、多少不正確で取引のイメージと一致しなくても時間的に前倒しして仕入れたときに費用である仕入勘定で仕訳を切るというのも納得できます。

このような考え方により、一般的には三分法が採用されています。
そして、最も採用されていると思われる三分法が簿記3級で出題されるのです。

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なぜ三分法?(3)

簿記(TOP)>簿記(コラム)>なぜ三分法?(3)


この記事には改訂版がございます。改訂版は商品販売の取引を三分法で行う理由をご覧下さい。


この記事はなぜ三分法?(1)(2)の続きです。

現実的には仕方ない

商品を仕入れたときに費用である仕入の勘定で仕訳を切るのは理屈が通りません。
仕入れた瞬間には、まだそこに商品という資産が存在しているのに費用はおかしいです。
では、なぜ三分法では仕入れた瞬間に費用である仕入勘定で仕訳を切るのでしょうか。

このことを考えるためになぜ三分法?(1)のときの仕訳の例の続きを見てみましょう。

『当社はA商店から商品50,000円分を現金で仕入れた』という例の場合、

(借)商品 50,000/(貸)現金 50,000

となります。
この仕訳は特に問題なく切ることができます。
イメージとも一致します。

問題はこの仕訳の続き、つまり商品を売上げた場合の仕訳です。
『当社はB商店に商品80,000円分を現金で売上げた』場合の仕訳を考えてみましょう。

現金80,000円を受け取っているため、現金という資産が増加しています。
そのため『(借)現金80,000』となります。
これは問題ないでしょう。

問題は貸方です。
仕訳は貸借の合計は同額にならなければいけないので、貸方の合計も80,000円になります。
ではこの80,000円という金額は何でしょうか。

これは『商品の原価+利益』と考えることができます。
商品の原価は、そのまま『商品』勘定を使い、利益の部分に関しては『商品販売益』という収益の勘定を使うとすると、『(貸)商品×××』『(貸)商品販売益×××』となります。
借方とまとめると、

(借)現金 80,000/(貸)商品     ×××
            /(貸)商品販売益 ×××

となります。
この仕訳を考えてみると、致命的な欠陥があることが分かります。

貸方の商品勘定の金額を記入するためには、売った商品の原価が仕訳を切るときに分かっていなければならないのです。

オーダーメイドで一つ一つ作って販売するような形の商売ならこれでもいいでしょう(ちなみに、この記帳方法を分記法と言います)。
しかし、一般的な商品販売では商品の数が多く、売る回数も多くなります。
全ての商品の原価を把握しておくのは不可能に近いでしょう。
この仕訳では現実的に難しいのです。
そのため、一種の簡便法として三分法があるのです。


なぜ三分法?(完)に続きます。

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なぜ三分法?(2)

簿記(TOP)>簿記(コラム)>なぜ三分法?(2)


この記事には改訂版がございます。改訂版は商品販売の取引を三分法で行う理由をご覧下さい。


この記事はなぜ三分法?(1)の続きです。

費用って何?

費用という勘定科目は分かりにくいと思います。
費用は具体的に何かモノがあるわけではありません。
費用とは何なのか考えてみましょう。

費用という字はやしていると書きます。費用は消費したときに費用となるのです。
つまり、何らかのモノを使ってしまってなくなった場合に、そのなくなった部分が費用となるのです。

例えば、事務用でボールペンを買った場合を考えましょう。
このボールペンは普段の業務の中で使うものだとします。
ボールペンを買っただけでは、このボールペンは費用ではありません。
まだ資産のはずです。
まだ使っていない状態で費用と考えるのには無理があります。
費用は消費したときに費用となるのです。
そう考えると、このボールペンを使った場合にはもう資産とはいえなくなります。
使った時点で費用と考えるのです。
仕訳としては、

ボールペンを現金で買ったとき(ボールペンの勘定科目は消耗品とします)

(借)消耗品(資産) 100/(貸)現金(資産) 100

ボールペンを使ったとき

(借)消耗品費(費用) 100/(貸)消耗品(資産) 100

となります。
この仕訳だと取引のイメージと一致します。
ボールペンを買った時点では借方は資産、ボールペンを使ったときに資産から費用に振り替えると考えるのです。
この考え方を踏まえると、商品を仕入れたときに費用である仕入勘定で仕訳を切るのは理屈が通らなくなります。

ではなぜ、商品を仕入れたときに費用である仕入勘定で仕訳を切るのでしょうか。
なぜ三分法?(3)に続きます。

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なぜ三分法?(1)

簿記(TOP) >簿記(コラム) >なぜ三分法?(1)


この記事には改訂版がございます。改訂版は商品販売の取引を三分法で行う理由 をご覧下さい。


商品売買の記帳法である三分法についてより深くお伝えします。

三分法は取引のイメージと一致しない

三分法では商品を仕入れたら借方に仕入を記入し、商品を売上げたら貸方に売上を記入します。
仕入は費用 の勘定、売上は収益 の勘定です(詳しくは三分法で使用される勘定科目 をご覧下さい)。
しかし、この記帳法は勉強を始めたばかりの段階では取引のイメージと一致しない方が多いです。

仕入というのは商品を仕入れているはずです。
通常の場合は何かモノを仕入れているはずです。
商品を仕入れた場合、手元にその商品というモノがあります。
手元に商品というモノ(資産 )があるのに費用の勘定科目である『仕入』で借方に記入します。
商品というモノ(資産)があるのに費用と考えるところがイメージと一致しないのです。

何かモノを仕入れているのであれば、資産が増加しています。
『商品』という資産勘定を使って、これを資産の増加である借方に記入した方がよいと考えるのが普通です。

例えば、『当社はA商店から商品50,000円分を現金で仕入れた』という例の場合、

(借)商品 50,000/(貸)現金 50,000

というように商品という資産の勘定を使って記帳した方が納得できるのではないでしょうか。


借方を費用の勘定科目にするか資産の勘定科目にするかを考えるには、費用という勘定科目が何かについても考えなければなりません。

なぜ三分法?(2) に続きます。

関連記事

値引きと返品の違い

簿記(TOP)>簿記3級>値引きと返品の違い


この記事には改訂版がございます。改訂版は値引きと返品の取引と仕訳(三分法)をご覧下さい。


値引き返品の違いについてお伝えします。

仕訳は全く同じ

値引きも返品も仕訳として考えると、仕入や売上の逆仕訳です。
つまり、10,000円の値引きも10,000円の返品も仕訳としては全く同じになります。

しかし、値引きと返品が全く同じ取引だというわけではありません。

返品は商品が動くが値引きは商品が動かない

仕入返品の場合、返品が認められれば商品を相手に返します。
売上返品の場合、返品に応じれば商品が相手から戻ってきます。
つまり返品は商品が動くのです。

仕入値引きの場合、値引きが認められれば売買代金が減額されます。
売上値引きの場合、値引きに応じれば売買代金を減額します。
つまり値引きは商品は動かないのです。

値引きは販売単価の減少、返品は販売量の減少

売上(仕入も同様です)を分解すると単価×数量です。
1個500円のものを100個売ったら500×100=50,000円と計算できます。

値引きは販売単価の減少となり、返品は販売量の減少となります。

値引きとは、商品に傷などがあった場合に行ないます。
これは単価の減少になります。
例えば、1個500円のところを400円にするということです。
この場合、売上は400×100=40,000円となります。

返品とは、品違いなどがあった場合に行ないます。
これは販売量の減少になります。
例えば、100個のうち20個が品違いだったから送り返すということです。
この場合、売上げは500×80=40,000円となります。
同じ40,000円でも、式が異なっていることがお分かりいただけるかと思います。

これらの違いをしっかりと理解しておくことで、商品有高帳(先入先出法)商品有高帳(移動平均法)の記帳や簿記2級以降の学習がスムーズにできるようになります。
今の段階でしっかりと理解しておきましょう。

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返品についての取引と仕訳

簿記(TOP)>簿記3級>返品についての取引と仕訳


この記事には改訂版がございます。改訂版は値引きと返品の取引と仕訳(三分法)をご覧下さい。


返品の仕訳についてお伝えします。

1.仕入時に返品した

商品を仕入れたとき、その商品が注文したものと違っていたり、値引きではすまないくらい破損していたりすることがあります。
その場合、商品売買契約を取り消します。
これを返品といいます。

当社はA商店から商品50,000円分を現金で仕入れた。
ところが、10,000円分の商品が違っていたため返品した。

この場合の後半部分を考えてみます(前半部分は仕入と売上についての取引と仕訳の1と同じです)。
返品は商品売買契約の取り消しです。
本来50,000円分の商品を仕入れる契約だったところが、10,000円分の契約が取り消しになったことで、40,000円分の契約に変更されるということです。
これは前半部分の仕訳である

(借)仕入 50,000/(貸)現金 50,000

が、

(借)仕入 40,000/(貸)現金 40,000

に修正されるということです。

ただし、仕訳では消しゴムは使いません。
金額を減らすときには逆仕訳を切ります
つまり、

(借)現金 10,000/(貸)仕入 10,000

という仕訳を切るのです。

もともとの仕訳が

(借)仕入 50,000/(貸)現金 50,000

であり、そのあと返品があった時点で

(借)現金 10,000/(貸)仕入 10,000

という仕訳を切ることで、仕訳が

(借)仕入 40,000/(貸)現金 40,000

に修正されます。
仕入10,000と現金10,000が相殺されると考えると分かりやすいと思います。
仕訳自体は値引きのときと同じになります。

2.売上げ時に返品した

返品の意味に関しては1と同じです。
ここでは売上げ時に返品に応じた場合の仕訳を考えてみましょう。

当社はB商店に商品80,000円分を現金で売上げた。
ところが、10,000円分の商品が違っていたため返品の要求があり、これに応じた。

この場合の後半部分を考えてみましょう(前半部分は仕入と売上についての取引と仕訳の2と同じです)。
この返品は商品売買契約の取り消しです。
本来80,000円分の商品を売上げる契約だったところが、10,000円分の契約が取り消しになったことで、70,000円分の契約に変更されるということです。
これは前半部分の仕訳である

(借)現金 80,000/(貸)売上 80,000

が、

(借)現金 70,000/(貸)売上 70,000

に修正されるということです。

ただし、仕訳では消しゴムは使いません。
金額を減らすときには逆仕訳を切ります。
つまり、

(借)売上 10,000/(貸)現金 10,000

という仕訳を切るのです。

もともとの仕訳が

(借)現金 80,000/(貸)売上 80,000

であり、そのあと返品に応じた時点で

(借)売上 10,000/(貸)現金 10,000

という仕訳を切ることで、仕訳が

(借)現金 70,000/(貸)売上 70,000

に修正されます。
売上10,000と現金10,000が相殺されると考えると分かりやすいと思います。
仕訳自体は値引きのときと同じになります。

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