商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(1) | 暗記不要の簿記独学講座【簿記革命】

商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(1)

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商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのかについてお伝えします。

テキストなどでの記述はお茶を濁している

私はこの疑問を解決するために様々な書籍を読んでみました。
簿記学校の教本などにも目を通したのですが、商品以外の前払いや前受けの処理について明確な記述がありませんでした。
簿記学校は検定に合格することが第一の目的なので細かいことに触れる必要はないのかもしれません。
しかし、かなりお茶を濁しているという印象を受けました。

例としては、

  • 「仕入先に商品を注文し、内金を支払った場合は前払金勘定を使う」とは書いてあるが、商品以外の前払いについての例はない
  • 商品かどうかは特に記述がなく「前もって支払えば前払金勘定を使う」と書いてあるが、具体例は全て商品の売上

などです。

これでは、商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか分かりません。
確かに実務上は商品以外の前払いや前受けを行うことは少ないですし、勘定科目は企業が自由に設定することができるのが原則なので細かいことを気にすることはないとも言えます。
しかし、原則的な処理方法や勘定科目がなくてもいいということにはなりません。
また、いくら企業が自由に設定できるといっても、不正確になったり混乱したりするような使い方はできません。

というわけで有力な勘定科目の候補を考えてみました。

候補は3つ

商品以外の前払いや前受けをした場合の勘定科目の候補は3つ思い浮かびました。
ちなみに、ここからは前受けに限定してご説明していきます(前払いに関しても基本は同じです)。

それは、

  1. 前受金
  2. 預り金
  3. 仮受金

です。
どれもありそうです。

1の根拠は、「商品以外の前受けも前受金勘定に含めていいと解釈されているかもしれない」です。
2の根拠は、「前受けすることを預かっていると解釈する余地もあるかもしれない」です。
3の根拠は、「勘定科目が不明ならこの勘定を使うというルールを適用できるかもしれない」です。

どれもありそうで、またどれも無理がありそうでもあります。

商品以外の前払いや前受けはどの勘定科目を使うのか(2)に続きます。

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