ブログを休止中ですが、今日は久しぶりに東京国立博物館へ出かけたので展覧会報告だけアップします!



「やまと絵 受け継がれる王朝の美」(東京国立博物館)平成館



平安時代前期に成立したやまと絵は、以後さまざまな変化を遂げながら連綿と描き継がれてきました。優美、繊細といったイメージで語られることの多いやまと絵ですが、それぞれの時代の最先端のモードを貪欲に取り込み、人びとを驚かせ続けてきた、極めて開明的で野心的な主題でもありました。伝統の継承、そして革新。常に新たな創造を志向する美的な営みこそが、やまと絵の本質と言うことができるでしょう。 本展は千年を超す歳月のなか、王朝美の精華を受け継ぎながらも、常に革新的であり続けてきたやまと絵を、特に平安時代から室町時代の優品を精選し、ご紹介するものです。これら「日本美術の教科書」と呼ぶに相応しい豪華な作品の数々により、やまと絵の壮大、かつ華麗な歴史を総覧し、振り返ります。



神護寺三像

神護寺に伝わる「伝源頼朝像」は「伝平重盛像」「伝藤原光能像」とともに「神護寺三像」として名高いやまと絵系肖像画です。いずれも横幅1メートルを超す一枚絹に描かれた、ほぼ等身大の巨大人物像。10月24日(火)~11月5日(日)にはこの三像が一堂に会します。






とにかく素晴らしい作品が大量に展示されていて見応えのある大変ぜいたくな展覧会でしたラブ





「羽黒鏡 霊山に奉納された和鏡の美」平成館企画展示室


羽黒鏡は、山形県庄内地方の霊峰・羽黒山(はぐろさん)に開かれた出羽三山神社(でわさんざんじんじゃ)の社前に位置する御手洗池(みたらしいけ。鏡ヶ池(かがみがいけ))に奉納された一群の鏡のことをいいます。ご神体と考えられた池に、祈願や報賽(ほうさい。お礼参り)のために宝物を投げ入れる「投供(とうぐ)」の儀礼によって奉献されたと考えられるもので、大正初年から昭和初年にかけて、4度にわたる池の工事に伴い発見されました。現在同社をはじめ各所に分蔵されるおよそ600面が知られており、一部は重要文化財に指定されています。

それらはおおよそ平安時代から江戸時代に至るいわゆる和鏡で、特にその中心をなす平安時代後期に都で製作されたとみられる一群は、鏡胎(きょうたい)が薄く、鏡背(きょうはい)に当時のやまと絵を反映した絵画的な文様が優美に表されており、王朝美と呼ぶにふさわしい優れた作風を示しています。本特集では当館が所蔵する58面の羽黒鏡を一堂に会し、霊山への信仰がもたらした美麗な世界をご覧いただきます。








「特別展 京都 南山城の仏像」本館



京都府の最南部、木津川流域は南山城(みなみやましろ)と呼ばれます。奈良時代には都が置かれ、その後も大寺院や中央貴族と深く関わるなど、独自の仏教文化が展開したこの地域には多くの貴重な仏像が伝わります。平安時代に九体阿弥陀(くたいあみだ、9段階の極楽往生に関わる9体の阿弥陀如来像)の造像が流行しましたが、九体寺とも呼ばれる浄瑠璃寺のものは現存する唯一の群像です。また、かつて恭仁京(くにきょう)があった瓶原(みかのはら)を山腹から望む海住山寺(かいじゅうせんじ)の檀像、東大寺の僧侶が創建した禅定寺(ぜんじょうじ)の巨大な本尊など、この地域ならではの魅力にあふれています。
本展では浄瑠璃寺九体阿弥陀の修理完成を記念し、南山城に伝わる数々の仏像を通じて、その歴史や文化の奥深さを辿ります。



浄瑠璃寺や南山城のお寺をまた訪ねたいと思いました。しかしその夢はなかなか叶いそうもありませんが、今回はあちらから東京まで出向いていただき有り難く参拝できてとてもラッキーでした照れ





本館11室  彫刻




重文名称文殊菩薩騎獅像および侍者立像員数5軀作者・出土・伝来康円作 奈良・興福寺伝来時代・年代世紀鎌倉時代・文永10年(1273)


毎回楽しみにしている本館11室の彫刻。今回もとても素晴らしい展示でしたおねがい





「横尾忠則 寒山百得展」表慶館






本展は、現代美術家・横尾忠則が、寒山拾得を独自の解釈で再構築した「寒山拾得」シリーズの完全新作102点を一挙初公開するものです。このシリーズは、寒山と拾得という、中国、唐の時代に生きた伝説的な2人の詩僧をテーマとしたものです。彼らはその奇行ぶりから「風狂」ととらえられ、日本、中国では伝統的な画題となりました。
新型コロナウィルス感染症の流行の下、横尾は、寒山拾得が達した脱俗の境地のように、俗世から離れたアトリエで創作活動に勤しみ、まさに時空を超越し、あらゆる世界を縦横無尽に駆け巡りました。描き出された寒山拾得からは、めくるめく物語が紡ぎ出されています。画家活動の最大のシリーズとなる「寒山拾得」は百面相のように、観る人にさまざまな問いを投げかけることでしょう。




















表慶館の素敵な空間の構造をうまく利用し展示の動線が面白いと思いながら見進めて興味をそそられる展覧会でしたウインク



気持ちのいい秋晴れの日に久しぶりにゆっくり過ごし、芸術に癒された一日になりました目がハート