いよいよキャンプイン。
プロ野球にとっての「お正月」である。
あけましておめでとうございます。
先の記事で楽しみにしているシーバくんの事を書いた。
今回、唯一新人で一軍キャンプに抜擢された選手である。
投手の「完成度」という点では社会人あがりであるから一歩リードというところだろうが、それよりも配置での期待度が高いように思う。
ドラフト1位の下村 海翔くんも一軍スタートでもなんら不思議はない。
だがタイガースの先発陣は、
村上 頌樹、大竹耕太郎、伊藤 将司
の三本柱に加えて
昨年8勝の才木 浩人、
復活を期す青柳 晃洋、西 勇輝
ローテ定着を図る西 純也。
加えて3年目のドラ1、森木 大智など層が厚い。
さらには拙ブログでも取り上げた「井川以上」の逸材、門別 啓人の台頭もありそうだ。
また、怪我で育成にいる高橋遥人の出場選手登録も今季どこかであると見られる。
ここに切り込んでローテ入りするのは至難の業であろう。
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さて・・そんな中・・・
ブログタイトルの件である。
どこのチームも同様ではあるかとは思うが
「高卒野手」は難しい・・・というお話。
WBC選出選手で見ても「高卒投手」でいえば佐々木朗希(M)、高橋宏斗(D)などが日本代表として世界を舞台に戦った。
「高卒野手」では
村上宗隆(S)、岡本和真(G)
ベテランでいえば
山田哲人(S)、近藤健介(H)などがいる。
代表ではないが、紅林 弘太郎(Bs)や長岡秀樹(S)も立派な一軍戦力だ。
「高卒野手を育てながら大卒・社会人の選手で勝ち世代交代をはかる」のがチームとしては理想だろう。
昨年、AREを成し遂げたタイガースであるが固定されたレギュラー陣の中に高卒野手はいない。
唯一、開幕ショートではあった小幡竜平が1年間一軍帯同を果たしたぐらいだ。
2000年以降の阪神のドラフトを見てみる。
2000年から2011年まで。
下段のブルー文字が高卒選手。
黄色で塗ってあるのが「高卒野手」だ。
中で「一軍レギュラークラス」といえば2001年ドラフト4位の桜井広大ぐらい。
準レギュラーで大和がいるくらいだ。
それよりもまず「指名が少ない」
12年間でわずか5人だ。
続いて2012年から2013年まで
ひとめでわかる。
2012年から昨年までの12年間では11人の高卒野手を指名している。
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2013年の横田慎太郎は病気さえなければというところもあったが、前年の北條史也については明らかに木製バットへの対応が課題となり掴みかえたレギュラー定着を逃したまま退団した。
小幡竜平は6年目。今年が正念場となろう。
同じく正念場といえば5年目を迎える井上広大。
ここはもうある意味「崖っぷち」と言ってもいい。
井上広大については当会でも「田淵二世」として大いに期待し、いくつかの記事をあげている。
昨年の記事では
●選球眼がどんどん悪くなっている
●長打率も低下している
と書いた。
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井上と同期入団の遠藤成についても2021年に記事を書いている。
ここでも私は遠藤成を「次期 哀愁候補」と記した。
要は北條史也を同じ道をたどると書いたのだ。
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翌年2020年から一昨年2022年までタイガースは4人の高卒野手を指名している。
中でも井坪と戸井についてはすでに記事にしている。
この4名の昨年の二軍成績を比較してみる。
前川右京がここでは一枚抜けているか。
右京は昨年一軍で33試合に出場、107打席で24安打7打点
打率.255の成績を残している。
二軍では用がないくらいの力はつけている。
打率.144の戸井が少し遅れをとる。
長打率も.223と他の3選手に見劣るから早めに「大きいのを捨てる」勇気が必要なのかもしれない。
二軍で4シーズンを終えた高寺がさすがに一日の長があるか・・・と思いきや数字では2年目の井坪と成績はほぼ横並び。
「おなじ成績なら若い方を使う」は金本知憲監督の言葉だが幸いにも井坪は外野手。
競争相手は右京になる。
ならば・・・と守備成績を見てみる。
高寺と戸井は内野手でともにショートを主に守った。
ここでも戸井は一歩遅れを取る。
右京はほぼライト。井坪はセンターを守った。
ここでも守備指標でみると前川右京が前に出る・・・が
右京の守備成績はいいものでもない。
右京と森下翔太の「一軍」での守備成績を比べてみる。
表の通り・・・・
右京は森下に競り勝って一軍に定着するには打撃で「同等以上」の成績を出さないといけないのはもちろん守備でも森下以上に守れることを証明する必要がある。
しかしながら、数値を見て分かる通り守備では森下を凌ぐことはできない。
特に守備範囲を示すRngRでは5.1という数字をマークした森下に対して右京は-0.3と赤字に沈む。
結果UZRで大差を付けられることになる。
つけいる隙があるとすればRngRで「-5.8」という驚異の「守備範囲の狭さ」を見せるノイジーが守るレフトの座だが、少なくとも今季指揮をとるどんでんはレフトに左投げの外野手を配置することはなさそうだし、何よりノイジー以上の打撃成績を残す必要があるとなればその方が厳しい。
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長らく固定できなかった「次期・鳥谷」の座についた中野拓夢がどんでんの英断によってセカンドコンバートとなり、ぽっかり開いたそのポジションを木浪聖也が勝ち取った。
木浪の次となればもちろん小幡竜平が筆頭格となろうが、さらにその次を奪うのは誰か。
高寺か戸井か。
またはルーキー、仙台育英の山田 脩也が一番近いかもしれない。
阪神タイガースで「高卒野手」で一軍定着した選手となると関本賢太郎まで遡る。
一軍レギュラーとなると新庄剛志までいない。
球団として、チームとして「高卒野手」の成長が不可欠なのはいまさら述べるまでもないことなのだ。
デイリースポーツ
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