こんにちは、日本母親支援協会の柴田です。今日は赤ちゃんが泣くことについてお話します。
赤ちゃんが泣くことについて悩んでいるママも多いでしょう。新婚当時はアパート住まい。お隣と隔てている壁が薄いので泣き声がもろに伝わってしまいます。
日中ならまだしも、夜中に泣き出されると困りますよね。ご近所迷惑になるからなんとか泣き止ませようと頑張る。でも、育児に不慣れなママは、なぜ赤ちゃんが泣くのか解らない。そんなママの不安が伝わって赤ちゃんは増々泣き叫ぶ…。
最初の頃はパパも起きて一緒になって抱っこを変わってくれたりミルクのお湯を沸かしてくれたりと協力してくれた。でも、それが毎晩続くと仕事に支障が出るからと隣の部屋で布団をかぶって寝てしまう。
隣の人が壁を叩いて抗議してくると、もう最悪…。「どうして寝てくれないの!」と赤ちゃんに当たってしまうかも知れません。
そのうち「赤ちゃんを泣き止ますことが出来ない私は、ダメな母親だ」と自己嫌悪に陥り、育児だけでなく家事もやる気が無くなってくる。
一日に何度ものおむつ替え、泣くたびにおっぱいやミルクを飲ませる。そうしているとシンクには汚れたままの食器がどんどん溜まってくる。掃除も出来ない。今は専業主婦なのに、家事も育児も何も出来ない自分に増々嫌気が差してくる。
近所に実家や義実家がない場合、誰にも助けを求めることさえできなくなり、社会からも取り残された気持ちになって、アパートの一室で、泣き叫ぶ赤ちゃんを抱きながら、ママ自身もポロポロと涙が溢れている…。
これが新米ママの姿ではないでしょうか?赤ちゃんが泣くことは当たり前のことです。お腹が減った時とかおむつが濡れた時など、自分の不快感を訴える手段は泣くことしかないのです。
もしも、赤ちゃんがこんなことを話せたら育児も楽になるでしょう。
赤ちゃんの泣き声をこんな言葉に置き換えてみると、ママにも余裕が生まれるのではないでしょうか?
ここで、赤ちゃんが泣く別の理由をご紹介しますね。
生まれた後、しばらくは天井しか見ることが出来なかった赤ちゃんが、生後8か月前後になるとハイハイが出来るようになります。そうなると今まで触りたくても触れなかった身の回りのものに自分で移動して触ることが出来るようになります。
そうなると床に転がっているすべてのものが研究の対象となります。でも、中には危険なものもありますので、ママから「それはダメよ」と取り上げられます。そんなやり取りの中から、触って良いものと触ってはいけないものという情報が蓄積されていきます。
そのうち、「これは触って良いものかな?」とママの顔を見るようになります。ママが笑顔で「大丈夫よ」と許可を与えると赤ちゃんも安心して舐め回すようになるでしょう。
このように赤ちゃんがママとのコミュニケーションを取ることによって信頼関係を深めていきます。ママが大丈夫だと言えば触っていい。ママがダメと言えば触ってはいけないというママを基盤とした信頼関係を構築していくのです。
ママもその信頼に応えられるように、一貫した言動を取ることでより信頼関係が深まっていきます。逆にその日の気分の問題で、昨日は良いといったのに今日はダメといってしまうと、その信頼関係が崩れてしまいます。
信頼は一日にして成らずですが、信頼を失うのは一瞬です。親子の間では一瞬にして信頼を失うことはありませんが、次第に「ママの言っていることは矛盾があるよな」と疑問が生まれてママの言うことを素直に聞けなくなることは確かなことです。
ですので、良いことと悪いことは一貫していることが必要です。ママの中だけでなく夫婦の中でも統一基準を決めておくことも大切なことになります。
信頼関係が深く築かれていくと、ママの存在が「安全基地」の役割を果たすようになります。
赤ちゃんは、成長に伴って常に新しい世界へと立ち向かっていくようになります。「あれはなんだ。これはどうなっているんだ」と、未知の世界への好奇心が次々に湧き出しその世界に入り込みたいという行動に出てきます。
その一方で未知の世界、あるいは未知の経験であるだけに当然上手に対処する事ができずに失敗も数多くするようになります。
赤ちゃんの目に映る者は全て未知の世界です。その未知の世界に溢れ出る好奇心で向かっていきます。でも、時には不安になるときも多々あります。大人でも見知らぬ外国に出かけた時には期待とともに不安も抱くでしょう。
そんなときには、やはり頼りになる人がそばにいて道案内してくれると安心できます。その頼りになる人は赤ちゃんの場合はママやパパになるのです。
不安を感じたときにママやパパの顔を見る。そんな時ママやパパが笑顔で返してくれる。その笑顔が「安全基地」の存在となり、赤ちゃんは再び勇気を出して行動出るようになるのです。
また、やってはいけない場合には、ママやパパがなぜいけないのかの理由を説明して、その代案等を示してもらうことによって、赤ちゃんは納得して次の行動に移すことが出来るようになります。
そんなやり取りを繰り返すことによって、赤ちゃんはママやパパに絶大な信頼を寄せるようになります。そうして赤ちゃんが不安になって泣き出しても、ママやパパが抱っこすると安心して泣き止むようになるのです。
もちろん、家事や育児で休むことなく働いているママにも心の余裕が必要です。パパは帰宅したら自分のことをする前にママに変わって家事育児をして下さい。平日なら自分の食事の用意や自分で食べた食器洗いましょう。
赤ちゃんが起きている時間でしたら、ママがゆっくりとお風呂に入れるように赤ちゃんと遊んであげて下さい。
1時間、あるいは30分だけでもママが育児から離れる時間を作ってあげて、身体が休めるようにしてあげて下さい。そうすることによってママの心にも余裕が生まれ、その余裕が赤ちゃんにも伝わることで夜泣きなどをしなくなります。
赤ちゃんが泣くのは自分の体の不快を訴えるだけでなく、ママの心の疲れを代弁しているということをパパも理解して下さいね。
子育ての期間は、苦しい時もありますが、あっという間に終わってしまうのも事実です。掛け替えのない素晴らしい育児という時間を楽しんで頂きたいですね。
せっかく天使があなたの所に舞い降りてきてくれたのです。育児で悩むのは、もったいないことです。
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