聴くと演るとでは大違い
来月のライブでフレディ.ハバードの曲を取り上げることにしました。70年代の曲です。何と言ってもフレディは70年代のCTIの頃が一番充実していたと思うのですがこの辺りを演奏する人を見たことがありませんでした。私も若い頃に少し吹いたくらいです。久しぶりにアレンジ書いて色々やってみた感覚として出た結論は、「難しい」でした。
曲は難しくないんですが、1コーラスの尺が大きいものが多くて、フレーズで埋める感じで吹いていくとものすごく厳しいです。まぁ本人たちのライブ音源を聴いていても2コーラスくらいで終わるのですが(それでも演奏時間は10分では収まらない)。ともあれ、細かくフレーズを埋め尽くすタイプのスタイルでは持たないですし、御大の演奏もラッパでできることは片っ端からやってますが、案外スペースを使いながら余裕をもってあれこれやってる感じです。これもまた一つのスタイルだなぁ、と。さてうまい攻略法を考えなくては。
オールドスクールなエチュード の重要性を見直そう。
私より一回り上の世代のジャズミュージシャンの方々の多くはオリヴァー.ネルソンのPatterns for Jazz(今はPatterns for improvisation)を練習に使った人が多かったような印象があります。この手のエチュードは言ってみればハノンのようなもので、メジャー、マイナー、ホールトーン、ディミニッシュ、トライトーンのシークェンスを練習するものでした。ジャッキー.マクリーンのエチュードの最後にもこれの練習があったし、アート.ファーマーのエチュードにはこうしたものに加えてリディアンドミナントも書かれています。つまり、ダイアトニックスケールを軸として12音を均等分割してできるスケールやシークェンスの練習などに重きが置かれています。私が個人レッスンでもらったエディ.ヘンダーソンのシラバス(ジュリアードやオバーリンで教科書として使ってる)もこのタイプで、彼が大学院時代にはバードやモーガンから習ったことがダイレクトに書かれている感じがするものです。バリー.ハリスはメジャーとマイナーしか言わなかったです。
ところが今エチュードを探しに楽器屋さんなどに行くとたくさん目につくのがバークリーでナントカ、みたいに宣伝されているものです。パラパラっと見てみるとまぁ面白いことは書いてありますが、オールドスクールなエチュードみたいなことはあまり書かれていないように思われます。ここに一つ課題があるように思えます。そもそもバークリー音楽院はジョセフ.シリンガーの提唱したいわゆるシリンガーシステムを教える学校でした。開校した時の名前はシリンガーハウスだったはずです。創業者の息子、Lee Berkの名前をひっくり返してBerkleeになったはずです。今はどうか知りませんが(そもそも音楽は独学だし留学したこともないけど)、本来バークリーって普通の音大で理論を勉強して、その応用と展開としてシリンガーを学ぶ場所ではなかったかと思われるのです。ならば、バークリーメソッドを学ぶ前にいわゆる西洋音楽理論はある程度学んでおくことが大事ではないかと思うのです。シリンガーシステムは12音を幾何学的に捉え直す、ということなので、これだけだと無機質なものになってしまうのではないか、という懸念を持ってしまうのです。
まぁそれはそれとして、ジャズの初心者が練習用にそうした教材をいきなり使うと、かつてのオールドスクールのようにダイアトニックを基軸とした上でそれを拡張していく、というのではなく、いきなり拡張系から入ってしまうのではないか?という懸念を抱いてしまいます。まぁ別に順序が逆で最初にそういうのをやっておいおいオールドスクールなものに取り組んでもいいわけですが、そうした古い教材は古いので宣伝もされず、在庫として積み上がって時代とともに朽ちて行っているような印象も受けます。教材がたくさんあるのは良いことです。私の若い頃にはいわゆるオールドスクール系のエチュードやメソッドしかありませんでしたから。 でも、やはりそうした古い世代の書いたエチュードももう少し普及しててほしいなぁ、とオールドスクール育ちとしては思わずにはいられないのです。
名詞の後置修飾のパターンについての備忘録
いい年をして英文法の学び直しをしています。既存の日本語で書かれている英文法の参考書には誤謬が多いと感じていてイギリスから出ている英語の文法書をメインにして読みながら再解釈をしているのですが、連体修飾についてパターンが見えたようなので備忘録として記しておきます。
基本的には英語の連体修飾は形容詞(国文法では連体詞)+名詞の形をとるものが多く、日本語と同じ並びで表現できるものが多いです。が、英語には名詞の後置修飾というのが存在します。分詞や関係詞がそれです。これは動作などを表現するときに準動詞的な1単語の表現では間に合わず名詞などを付け加えて2語以上になるときに発生します。
Look at that sleeping dog.
(あの眠っている犬を見なさい)
これであれば前置就職で大丈夫。ですが、これだと後置修飾にしないと表現できません。
Look at that sleeping in the cage dog. X
Look at that dog sleeping in the cage. ○
(ケージの中で眠っているあの犬を見なさい)
ちなみに分詞の後置修飾と関係詞節による修飾はほぼ同じなんです。ていうか関係詞を省略してて分詞構文と義兄弟みたいに見えます。
Look at that dog sleeping in the cage.
Look at the dong which is sleeping in the cage.
そこで気がつきました。
「あー、準動詞を使った連体修飾だと後置になるっぽいなぁ。あ、不定詞の形容詞的用法って同じじゃないかな?」と。
勉強する時間だ、っていうのを英語で書くと
It's time to study.
It's study time.
これでも通用する気がしますがちょっとブロークンな感じです。少し不定詞句を伸ばします。
it's time to read
It's time to read a book.
これをIt's read book time.にすると動詞が2つある文(readを名詞に取る手はある?)になっちゃってかなりブロークンに見えます。
ということで、名詞の後置修飾が発生するケースとは「名詞を修飾する言葉に動詞の意味を持つものが入り、その動作を原則一語で修飾できないとき」であると考えることにしました。不定詞、分詞、関係詞の順に長く複雑になる感じです。