デジモデ〈Digital Modeling〉 -4ページ目

金銀財宝お宝ざくざく

貴金属。

人類ははるか昔からキラキラしたものが大好きらしく、
古代メソポタミアやらエジプト時代あたりから数々の
ジュエリーが作られています。
ちなみにカラスもキラキラが好きらしいです。

それはさておき、この魅惑のキラキラ。
ウチのプリンタを使うとかなり簡単に作れてしまうのです。

キーワードはダイレクトキャスティング

気取らず言うと直接鋳造ってことになりますが、
全部文章で説明するのはちょっと難しいので絵を描きますね。
落描きなのは許して頂けると信じています。

デジモデ〈Digital Modeling〉
普通、ロストワックス製法では原型はロウで作ります。
これをゴム型をとって、鋳造したい分だけ複製します。


デジモデ〈Digital Modeling〉
この棒、スプルーと言いまして、溶けた金属の通り道になります。

デジモデ〈Digital Modeling〉
円錐になってる部分が湯口になります。
鋳造の世界では溶けた金属をなんでか「湯」と言うのです。


デジモデ〈Digital Modeling〉
だいたいステンレス製です。鋳造リングとかフラスコとかいいます。

デジモデ〈Digital Modeling〉
実際は中の気泡抜いたりいろいろワザを必要とするんです。

デジモデ〈Digital Modeling〉
独特なニオイがするんですよ、これが。

デジモデ〈Digital Modeling〉
ダイレクトキャスト用の樹脂だと、ここが違うんです。
ロウのように溶けるんじゃなくて、燃えてなくなっちゃうんです。
しかもほとんどススも出しません。


デジモデ〈Digital Modeling〉
これも簡単に描いちゃってますが、やり方もワザもたっぷりです。
真空にして希ガスで押し込んだり、ぐるぐる回したりして
型の隅々まで「湯」を行き渡らせる工夫がいろいろです。


デジモデ〈Digital Modeling〉
業界用語で言うところの「吹き上がり」です。
この時点ではまだピカピカしてません。
石コウ型は1回こっきり使い捨てです。


デジモデ〈Digital Modeling〉
だいたいはバレルという機械を使います。
液体の中に細い針金が沈んでいて、これを磁石で
ぐるぐる回してる中にキャスト品を入れて磨くのです。


エライ長い説明でしたが、大雑把に説明させていただくとこんな感じです。
つまりダイレクトキャストとは、原型をロウなどで複製することなく、
そのまま型の焼成に使う鋳造方法なのです。
複製工程を経ない分、より緻密で寸法精度の良い鋳造が可能になります。

で、

デジモデ〈Digital Modeling〉-鋳造
こんな感じのものができちゃうんです。
画面の中で作った3Dデータが一気に貴金属ですよ、お嬢さん。


DMS 設計・製造ソリューション展用出力サンプル

この休日はショー用のサンプルモデルを出力しまくりでした。

ZBrushというソフトがあるのですが、これがとてもフィギュア製作に向いたステキアプリなのです。

いわゆるCAD的な小難しさ風味は薄く、例えるなら立体お絵描きソフト。
しかも最近、立体出力専用のプラグインが出ちゃうなど、まさに原型師御用達!
今回はその凄腕ユーザーであるoritaさんにデータを提供していただきました。


デジモデ〈Digital Modeling〉-スク水ちゃん

こりゃかわいいです。
スク水という、昨今の定番萌え要素をあからさまに押し出したデザインが素晴らしいです。

積層が極力目立たなくなるよう、モデルの角度やジオメトリの調整をして、いざプリント!

デジモデ〈Digital Modeling〉-フィギュア

どーすか。すごくキレイじゃないです?
これで身長17cmのフィギュア原型のできあがりです。
もちろん、複製をとるには分割とかしなきゃなりませんが、
今回は出力サンプルなので。

となりにいるレックス的なフィギュアもoritaさんの作品です。
他にもたくさん出力しましたので、また紹介いたします。

段差もほっとんど気にならない、超美しい実物を見たい方は24~26日にビッグサイトへGO!



DMS 設計・製造ソリューション展

来たる24~26日、東京ビッグサイトにて表題の展示会が行われます。

弊社も3Dプリンタの運用事例として、3Dシステムズジャパンさんの
ブースに出力見本などを置かせてもらいます。

有名ドコロのラピッドプロトタイピングマシーンがいっぺんに
見られる機会はそう多くありません。

まだ招待券が少し残っているので、ご希望の方はメッセージください。
これがないと、入場料5000円(高ぇよ)を払わされるハメに
なっちゃいます~。