Dior FINE JEWELRY 2013-14 F+W Haute Couture !!! | ダイコ★ブログ

Dior FINE JEWELRY 2013-14 F+W Haute Couture !!!


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 さて、Christian Dior(クリスチャン ディオール)のHoute Coutureのリポートの後は、Dior Fine Jewerly(ディオール ファイン ジュエリー)のリポートへと参りたいと思います。フランスを代表するこのメゾンにとって、Haute Coutureも沢山のイベントで目白押しです。コレクションだけではなく、いくつものプレゼンテーション等が行われ、実にパリらしく華やかですね。


 今回、パリのエスプリを色濃く写すこのジュエラーは、最新のHoute Coutureで、コレクションの冒頭ビジュアルで使われた、由緒正しきAvenue Montaigneの素敵なサロンでの開催です。毎回程良い緊張感を持って迎えてくれるこの場所にクチュールの聖地の素晴らしさを感じずには居られません。


 ディ オール ファイン ジュエリーのクリエイティブ ディレクター、ヴィクトワール ドゥ カステーヌは、このメゾンに就任して以来、常に創設者のムッシュ ディオールと時空を超える対話を続けて来ました。様々な残された言葉や作品から彼女なりの独自のコミュニケーションを行い、まるでムッシュ ディオールが彼女の側でアドバイスをしてくれているかの如く、実に素晴らしい作品を沢山誕生させて来ました。


  今回のテーマはまさにその対話の2通目の手紙で、前回2013 S+S Haute Coutureで発表された『Dear Dior』に続く、『Cher Dior』というタイトルで発表されました。『DearDior』は50年代ムッシュ ディオールがHaute Coutureのドレスにコーディネイトする為に様々なコスチュームジュエリーを制作し、日々のコーディネイトの楽しみを提案したエピソードを元にデザインされたコレクションで、ドレスのカラーやデザインにコンシャスしたそれらのアクセサリーは、保守的なジュエリーの世界に旋風を巻き起こし、まるでヴィクトワール ドゥ カステーヌの登場のように、話題になった事でしょう。


  人気を博した『Dear Dior』からさらに進化を遂げた、今回の『Cher Dior』は、ムッシュが愛した、シンメトリックでエターナルなジュエリーのデザインに、ヴィクトワール ドゥ カステーヌならではの独自のセンスによる、カラーリングやセレクトがとてもチャーミングです。クラシカルでとても優しいデザインなのに、何だかハッピーで、 デイリーのスタイルにも違和感なく取入れる事が出来るその感覚は、彼女ならではで、こんなに早く新しいコレクションが誕生するという事は、このコレクションが大人気なのを証明していますね。




  まずは、まずは魅力的を意味する言葉の『Cher Dior Exquise』のコレクションから紹介して行きましょう。センターに大粒のティアドロップのダイヤモンドを施したこちらのリングは、ゴールドのベースにスペサルタイト ガーネット、イエロー サファイヤ、パライバ トルマリン、ピンク サファイア、ルビー、エメラルド等沢山のストーンを使ったカラフルでハッピーなデザインです。


 ストーン自体のカラーを大切にし、その価格等にはおかまいなしで、自由にセッティングしてしまう、とても現代的な香りの漂うハッピーなリングです。



 こちらも同じデザインのリングですが、ストーンを変える事でまるで違う表情を見せてくれていますね。ホワイトゴールドに、大粒のティアドロップ型のエメラ ルド、ダイヤモンド、パライバ トルマリン、、ディマントイド ガーネット、サファイア等涼しげなカラーが印象的です。

  ムッシュ ディオールは自信の書、『THE LITTLE DICTIONARY OF FASHION(ファッション小辞典) 』で、『ブルーを選ぶときは、日中の光と蛍光灯の光ではまったく異なって見えるので、両方の環境で見る必要がある点に注意して下さい』と記しています。

 彼の最新の注意が籠った美しく涼しげなリングは、世界中の魅力的な女性の指の上で輝く事でしょうね。。。

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 こちらは同じコレクションのルビーのイヤリングです。垂れるデザインはとてもクラシカルですが、センターストーンをマルチに配したり、左右でストーンのセレクトを変える事により、奥行きのある楽しいデザインを提案しています。


 イエローゴールドのベースには、ダイヤモンド、イエローサファイア、ルビー、ピンク サファイヤ、スペサルタイトガーネット等が華やかにセッティングされます。暖色系でコーディネイトされているので、マルチカラーは苦手という方ににも取入れ易いデザインになっていますね。


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 キラキラしたという意味を持つタイトルの『Cher Dior Etincelante』は、さらに輝きを強調したような華やかなデザインが素敵です。


  センターに大粒のクッションカットのイエローダイヤモンドを配し、周りに6つのフラワーモチーフが飾るという、とてもハッピーなデザインのリングですが、カ ラーリングを少し整理する事でより優しく取入れ易い印象になりますね。日本人女性には肌の色にもとても似合いそうな印象です。


 ホワイトゴールドに、ダイヤモンド、ファンシー イエロー ダイヤモンド、ファンシー ピンク ダイヤモンド、など、ダイヤモンドだけで作られているのも実にラグジュアリーで素敵ですね。


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 こちらは、同じテイストのデザインですが、センターのルビーをオーバル カットにする事で、洗練されたムードを表現し、指を細く長く見せてくれるデザインが素敵です。

 イエロー ゴ-ルドに、ダイヤモンド、ルビー、ピンクサファイア、
スペサルタイトガーネット、イエローサファイアを使い、イエローからレッドへの暖かみのあるカラーが印象的です。

 『THE LITTLE DICTIONARY OF FASHION(ファッション小辞典) 』の中でムッシュ ディオールはこんな言葉も残しています。『スカーレットやポピーボックスレッド、クリムソン又はチェリーなどの明るい色は、とても元気があって若々し い。』、『誰にでも似合うレッドがあります』と、このカラーに関しての思い入れはとても強い物があります。

 ラフ・シモンズによる毎回のウエアのクレクションでも、必ず一つはルージュのルックが登場するという事からも、このメゾンにとってスペシャルなカラーだという事を理解出来ます。

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  威厳あるものという意味を持つのが『Cher Dior Majestueuse』。他のコレクションよりよりゴージャスなストーン使いで、デコラティブなデザインが印象的です。が、そこはヴィクトワール ドゥ  カステーヌのエスプリにフィルターを通しますので、かなりチャーミングなテイストになり、見ているうちに美味しそうな気分もして来ましたよ。


  イエローゴールドのベースにはダイヤモンド、ピンクサファイア、イエローサファイア、サファイア、エメラルド、スペサルタイトガーネット、パライバ トルマリン、パープル サファイアにルビーとヴァリエーション豊かなストーンがセッティングされ、微妙なカラーや透明感の違いを緻密計算していて素敵でしたね。


  『色彩とは宝石により価値をもたらすものです。顔周りを明るくして際立たせます。』とムッシュ ディオールは1951年にすでに主張しています。さらに、『ブラックのスカートとセーターにマルチカラーのネックレスを合わせる以上にエレガントな物はあ りません』とも付け加えてます。


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 こちらは同じコレクションのブレスレットです。クラシカルでポッテリしたデザインは愛くるしく、華やかで着けている人を楽しくさせてくれそうですね。


 イエローゴールドのベースにはダイヤモンド、ピンクサファイア、イエローサファイア、サファイア、エメラルド、
スペサルタイトガーネット、パライバ  トルマリン、パープル サファイアにルビーとやはりヴァリエーション豊かにセッティングされ、この一つで主役の迫力を主張する、実にインパクトのあるブレスレットです。

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 先ほどリングで登場した、パステルのダイヤモンドは、こんな可憐なイヤリングになっていましたよ。垂れ下がるような花のデザインが可愛らしく、ヴィクトワール ドゥ カステーヌの女らしい優しい一面を感じる事が出来ます。


 ダイヤモンド、ファンシー イエロー ダイヤモンド、ファンシー ピンク ダイヤモンド等を用いながら、葉の部分にはなんとファンシー ブルーグレー ダイヤモンドを使っています。初めて見ましたね、、、こんな絶妙なカラーのダイヤモンド!!!さすがです!!!


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  魅惑的、幻惑的という意味合いを持つ『Cher Dior Fascinante』のコレクションは、グリーンが美しいエメラルドが主役のコレクションです。様々な種類とカットのストーンをふんだんに使っているのですが、これ見よがしなムードは一切なく、着ける人のパーソナルな喜びにリンクする、とてもコンテンポラリーなコレクションになっていましたね。


  イエロー ゴールドに ダイヤモンド、エメラルド、ピンク サファイア、パライバ トルマリン、イエローサファイア、スペサルタイトガーネット、パープル  サファイアと実にバリエーション豊かで、クッションカットやブリリアントカット、ペアシェイプ等カットもふんだんに取り込まれています。


 こちらも同じコレクションのイヤリングです。エメラルドは深いそのカラーと、威厳に満ちた表情が特徴的で、古くから王冠等に取り入れられて来た宝石です。そのゴージャス過ぎる個性は、時折とても古くさくなりがちなストーンですが、やはり上品なデザインと、マルチカラーにポップに仕上げる事で、新しいエメラルドの魅力を感じさせてくれています。

 一つ一つのストーンはもちろんお馴染みの石ですし、カットも良く知っている伝統的なものです。なのにこの個性的なムード。誰もが知っている最高級な素材に、さりげなくアレンジを加えて美しいドレスに仕上げてしまう、ムッシュ ディールのクチュリエ精神のような物を感じる事が出来るのも、このメゾンの素晴らしい所ですね。




 はい。プレゼンテーションに世界各国のジャーナリストが集まる中、素敵なサロン来た証拠写真をパシャリ!実にラグジュアリーな空間で、こんな場所だからこそ、素晴らしいジュエリーが誕生するんだなぁとしみじみ感じさせられましたね。


 クリエイティブ ディレクターのヴィクトワール ドゥ カステーヌは今回のコレクションの制作にあたり、Avenue Montaigneのこの場所にある、Haute Coutureのアトリエを訪問し、忙しく作品制作をする高い技術を誇るクチュリエ達の仕事を見て、新しいインスピレーションを得たのは言う迄もありません。

 今回、画像では解りにくいのですが、ジュエリーの裏側には美しいドット模様が施されています。これは舞踏会のローブの裏に施される高い技術のライニングからインスパイヤされ、見えない部分により高い技術を施す事で、その難易度は一層高まります。

 小さなジュエリー、一つ一つにまでムッシュ ディオールのアイデンティテーを見事に反映させ、着ける人が女である事の性の喜びを実感し美しくなれるという、このメゾンの一番の魅力は遺憾なく発揮され、また一つ話題になりそうなジュエリーのプレゼンテーションとなりましたね。


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 パリの北にあるノルマンディー地方、グランヴィルにあるムッシュ ディオールが幼少期を過ごした邸宅は現在、クリスチャン ディオール ミュージアムとして素敵な展覧会が催されています。今年のテーマは『印象派とディオール』。クリスチャンディオールの歴代の名作から印象派的な作品がセレ クトされ、 ドガやルノワールの絵画や彫刻等とと供に印象派を体感出来る意欲的なエキシビジョンとなっています。

 これからパリやフランスに行かれる方々、是非足を伸ばして、素晴らしいバラの園で、クリスチャン ディオールの世界に触れてみて下さいね。


 展覧会「IMPRESSION DIOR(インプレッション ディオール)」

 2013年9月22日まで

 Musee Christian Dior-Villa<Les Rhumbs>

 Rue d'Estouteville-50400 Granville
 tel/02 33 61 48 21

 museechristiandior@wanadoo.fr
 グランヴィル、ディオール ミュージアムのサイトへはこちら からどうぞ。

 
 
 
 展覧会「IMPRESSION DIOR」のリポートVol,1はこちら からどうぞ。
 展覧会「IMPRESSION DIOR」のリポートVol,2はこちら からどうぞ。



 2013-14 F+W Christian Dior PARIS Prêt-à-Porter COLLECTIONはこちら からどうぞ。
 2013-14 F+W Christian Dior 東京でのプレゼンテーションのリポートはこちら からどうぞ。

 
 2013-14 F+W Christian Dior PARIS Haute Couture COLECTIONのリポートはこちらからどうぞ。

 2013 S+S Christian Dior PARIS Haute Couture COLECTIONのリポートはこちら からどうぞ。


 2013-14 F+W DIOR HOMME PARIS MEN'S COLLECTIONはこちら からどうぞ。
 2014 S+S DIOR HOMME PARIS MEN'S COLLECTIONはこちら からどうぞ


 Christian Diorのサイトはこちら からどうぞ。


 
 今回のリポートしたChristian Diorの素敵なお話も掲載されている私の初の著書、『ブランドパスポート』は、現在絶賛発売中です。シグネチャーのバッグのMISS DIOR、バージャケットのお話等も楽しめます。


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