アクリルたわし


セーターの繕い(?)をお披露目するために、新テーマ「お製作」を作りました(笑)。ほかにせっせこ作ったもの、なんかなかったっけかな~と家の中を見回してたら、ありましたで、アクリルたわし☆

下世話なアイテムですが、色だけはかわいいかぁ。はて。いかがなもんでしょうか。


素材は100円ショップの手芸用品コーナーでゲット。毛糸が無造作に詰め込まれたかごを掘っていたら、メランジ調の黄色と黄緑を見つけました。2個買っても210円ですからね~。もちろん、両方買いです。素敵なプライスです。


50グラムのアクリル毛糸が2玉、計100グラムで直径約12センチのものが6枚ほど完成。テレビを見ながら、ほとんどムキになって編みました。一気にやらないと飽きるキャラなもんで。しかーし、アクリルたわしが6枚も必要ないんだなぁ…。今使っているたわしの<もち>を考えると、いったい何年分になるんだか、という感じです。何枚かは、ほとんど押し付けるように友だちに進呈しましたとさ☆


セーターの背中に開いた穴を繕ってみました。

ざくざくの刺繍です(笑)。


セーターをしまおうと思ってチェックしていたら背中に穴を発見。近所の駅ビルの若い子向けの洋服屋さんで買った安い服なんで、一瞬、処分しようかとも思いましたが、色が気に入っているんですわ。まだ2シーズンしか着てないし~。虫には注意してるんだけどなあ。なんで穴が開くんでしょ? 猫が背中で爪とぎしたこと、あったけっか。


しょうがないので、得意技の「無理やり刺繍」です。最初は水色の毛糸を半分に割って試してみたものの、糸の太さが合わなくておかしい…。25番の刺繍糸3本どりの方がいい感じでした。ステッチは一応、アウトラインとチェーンです。右側のぷちぷちはフレンチナッツ、別名「玉止め」ですね。猿レベルの技法でございます。


少なくともシックな仕上がりではありません。ストレートにいえばヘン、オブラートに包めばキュートか。でも、いいの。背中にとーとつに3センチ角くらいの刺繍が飛んでいても、気になりませんから。着ちゃえば見えない(笑)。以後、猫と虫食いには、注意します。さ、次は明らかに虫に食われた、20年ものの赤いセーターだす。物持ちよすぎかもしれないなぁ~。ひー☆


あちこちで「太ってしまった」話が盛り上がっております。どこで、とは申しませんが(笑)。で、これを思いつきました。

安藤優子「似合う服がみつからない!」集英社be文庫、です。


運動不足そのものである生活スタイル(スタイルなんか、あるのか?)の影響か、単にトシをとっただけなのか分かりませんが、20年近く変わらなかったウエストが、ここ何年かでどんどん太くなり、ついに入るスカートがほとんどないという、とってもやばい状況に突入。


「これが中年太りっていう、ニンゲンの経年変化ですか」とうなだれながら、買ったことがなかったサイズの服をしぶしぶ買いはじめたのが去年の春でした。げんなり。


その半年後、どうしたことか買い換えた服が再びきつきつになり、またしても「着る服がない」状態に。こわくてサイズなんか測れません。ぞぉおおおお~~~。こわっ。しかし、たまに(ほんとにたまに・笑)は堅いカイシャへ取材に行ったりします。ゴムのスカート&ジーンズしか入る服がないなんて、どう考えたって厳しいです。


そうこうしているうちに、お風呂に入っていたらお腹に「便秘ちゃんかしら?」という感じの、しこり状のものがあるのを見つけ、翌日、便秘ちゃんではないことを確認。卵巣に腫瘍があることは約10年前から知っていたので、たぶん婦人科のトラブルだろうな~と予想はついたものの、前から「オペせい!」とドクターに言われていたので、検査に行くのをしぶってました。


したら、通っている整体のセンセに「急に大きくなった感じがして気になる。年齢的に大きくなりやすい時期だったりもするし、早く行ってらっしゃい」と背中を押されやした。ハラキリを念頭に、病院の門を叩いたのが年末でしたわ。


お腹の中の腫瘍は、ドクターがたまげるほど成長していて、エコー検査の画面に入りきらなかった(笑)。「手術はいつにしましょうね~、今ならいつでも選べますよ~」と診察してくれた女医さんに促され、シゴトが一段落しそうに思えた3月アタマに予約。それに向けて、以後えんやこら働く大車輪の日々だったです。展開が早かったですね。はい。


入院中に美人ナースさんから伺った話では「卵巣の腫瘍は自覚症状がないことが多く、ウエストが太くなる等の症状が出てくるのは、かなり大きくなってからですね」ということですた。今にして思えば、約1年前から、腫瘍は巨大化してた気がします。


入院・手術を終え、退院時には体重マイナス3キロ強(^_^;) デバラも解消され、お腹はぺっちゃんこ。これで腹筋が戻れば、前のスカートも楽々入るかも~。ただし、新規の脂肪を身につけなければ、ではありますが。


老婆心ながら申し上げますと、卵巣の腫瘍は悪性化しない限りシンパイない病気ですが、大きくなればなるほど捻転を起こしたり破裂するリスクが高くなり、これらが起きてしまうと緊急手術ということになるそうです。


イシャの友人は「緊急手術は普通のオペよりコストがかさむから、さっさと切ってしまいなさいな。高いお金払うのやでしょ」とアドバイスしてくれました。ワタシの友だち、愛はあるんだが、ちょっと方向がずれてないか? ま、いいけど。


ああっ、でぶの話を書いているうちに、本の話を忘れてしまったわい(笑)。とってつけたようで恐縮ですが、この本は「以前のような感覚で服が選べなくなる、体型の変わり目」について、心理的な「げげっ」という戸惑いを含めて、安藤さんが自らの実態を赤裸々に追ったレポートです。


収録されている写真がエレガントなキャリアスタイルのお洋服等を着た安藤さんなので、一見、あたりさわりのないおしゃれに関するエッセイかと思わされますが、読んでみると身に覚えがあり過ぎる内容。取り上げられているお洋服がいわゆるブランド品だったりするため、そういう好みじゃない人は手に取らないかもしれないけど、志向に関する違い脇に置いて読めば、うん、そうだよな~とうなづかされるポイント多し。一気に読了しました☆


 ゆとりを追求した大き目のサイズは、これがあと20歳くらい若かったならば「可愛らしい」となっただろう。ところが私の目に飛び込んできたのは、衰えた肉体をさらに弛緩させているだけの野暮ったい姿。大好きなローファーもジーンズの巨大さにうち負けてやたら貧相に見える。私は自分の選択の大いなる過ちに完璧にぶちのめされた。その瞬間を境に私はジーンズに終止符を打った。p82


くー。辛いことをきっちりお書きになっています。彼女は女優やタレントではなく、ジャーナリストなんですね。

 

大江健三郎を読み終えるまで、ズルを続けることにします(笑)。どの本にしようかな~と考えていたら、長尾智子さんの「日々の食卓」学研、を思いつきました。おそらくタイトルから連想がはたらいたんだと思います。お料理という共通項もあるし、いい流れかもしれないっす☆


料理家の長尾智子さんは、ワタシ的には一種の神様です。今のところ神様は3人ほどいまして、


お料理    長尾智子

選曲      富久慧

スタイリスト 北村道子


という顔ぶれです。ワタシ、ふまじめなんで、毎日お祈りを捧げたりはいたしません。見上げる感じで動向を見守っている偉人を、カミサマ扱いしているといったらいいかなぁ。川上弘美さんの「神様」と汎神論を混ぜ合わせて、適当な塩梅で引き上げたものを崇めている雰囲気か。ううむ。尊敬とはちょっと違う気がするんですが、うまく説明できんです(汗)。


長尾さんのお料理は、ありふれた素材を普通に調理しているのにもかかわらず、「へっ? 食べたことないです、それ」という意外性をたーっぷり備えたものになるのが刺激的というか、魔術的というか。そんでおいしいとなれば、文句ないでしょう。さすが神様です。


この本のテーマは、ひじき、干物、切干大根など、日本の伝統的な食材22を、いかに自由自在、かつラジカルに扱うか、です(たぶん)。昆布と鶏肉でていねいにとっただしに油揚げと水菜を加え、仕上げに大量の焼き海苔をばっと散らす鍋物を作ってみましたが、海苔を調味料扱いするとは考えたこともなかった☆ 立ち上がる湯気が磯の香りで、鼻をくんくんさせながら、発想の豊かさってこういうのをいうんじゃないかと、うなりました。


写真も紙質も装丁も、どこをとってもヘンなところはひとつもない仕上がり。作者と編集者とデザイナーのコミュニケーションがうまくいって、全員が最後まで手を抜かなかったのでありましょう。それだけ、本の根っこにあるアイディアに力(求心力)があったということなんじゃないかな。

 

大江健三郎流れで昨日から「懐かしい年への手紙」(講談社文芸文庫)を読み直しており、今日は読了本ありませんです。なんでズルします(笑)。

百円本々 hyakuenbonbon さんの日記を読んでいたら、原マスミさんの名前を発見。「はっ」とネタを思いつきました。高山なおみさんです。


みーちゃんこと高山さんがシェフを務めていた東京・吉祥寺の「諸国空想料理KuuKuu」で、かつて高山さんのお料理を食べながら原さんの歌と演奏を楽しむというライブがありました。周囲のニンゲンは「原さんのディナーショー」と呼んでいた模様です。確かに夜だったんで、ディナーではあります。タキシードやドレスを着てる人は、ひとりとしていませんでしたが☆


初めて読んだ高山さんの本は、「諸国空想料理店」(ハードカバーは筑摩書房刊、現在はちくま文庫に)。少しだけご本人を存じ上げていたので(一方的に!)、「こんにちは」とご挨拶するような気分で読み始めたんですが、あっという間に文字の世界に自分が引き込まれていることに気づき、驚きましたで。


うっまいなぁ、この人。文章書くの本業じゃないのに、うま杉。プロの端くれのわしは、わが身を振り返って悲しくさえなったとさ(笑)。表現しがたく思えるビミョー事柄を、鮮やかに切り取ってすぱっと言葉にしているんだな~。


現在、第6巻まで刊行されている「日々ごはん」シリーズは、ゆるめの筆致で書かれた高山さんの日記。疲れた時は、すぐ横になってひと眠り。迫る締め切りに呻吟したり、空模様を見極めながら、洗濯機を回したり…。読んでいると、とってもだらしのないワタシの生活でも「これでもいいのだ」と肯定的な気分になるような。


「前を向け、先に進め」という感じの力みはないけれど、疲れをいつの間にか忘れさせるような、明るさと励ましに満ちています。筆致はゆるいものの、表現は鮮やかなことも付け加えたいと思うです。一番、気に入っているのは、お天気に関する書き方ですわ。


 四月一日(火) 晴れ、杏の花は終わり p46

 四月二日(水) ひそひそ雨 p47

 四月三日(木) 晴れ、桜が満開だが夕方から冷え込む p49


美しいです。お料理のレシピも付いているので、メニューに困った時のお助け本としても使えます。引用はすべて、高山なおみ「日々ごはん 3」アノニマ・スタジオより

  

大江健三郎「宙返り 上・下」講談社文庫、読了。

厚い文庫本だな~と思って、上下巻のページ数を足し算してみました。結果、1087と出ました。うひ~、長い。ワルノリして1ページあたりの文字数も勘定したところ、マックスで697字。これにページ数をかけて400字詰めの原稿用紙に換算すると、約2000という数字になりました。


大江さん、2000枚も書いたんですね。ノーベル賞作家に対して「作品が長い」と単純に感心するのはかなり失礼な気もしますが、いやあ、ひとつの事柄について2000枚も書き継ぐなんて、できるニンゲンが極めて少ないことだと思います。


四国の森の中の「テン窪」を舞台にした作品には、ワタシが知る限り「宙返り」以外にも、「懐かしい年への手紙」(講談社文芸文庫など)、「燃えあがる緑の木 第1部~3部」(新潮文庫)などがありやす。三作を読破すると、第二次世界大戦の戦中から’95年のオウム事件の後まで、50年以上の時が流れるんだな。スケール大きいです。ページ数もすごいです(笑)。


センテンスが長いせいか、大江さんの作品って「えーっとここに出てくる”これ”って何を指しているんだっけ」と、しばしば文章を読み直さなきゃいけなかったりするんで、少なくとも口当たりのいい、読みやすい小説じゃない気がしますわ。


それでも本を手に取るのはなんでだろお~と考えてみたら、樹木に関する記述が詳細かつ繊細で、森の中の情景や気分のようなものが、他作家では味わえない深さで感じられるのが理由のひとつかも、と思いやした。森や木とか、人里離れた場所の話とかが、好きなんで。


 翌朝は雲ひとつなく晴れあがった。一尺を越えて積もった雪の重みで庭木の枝や細い梢はアナーキーにかしぎ、山野草の鉢の列はスープをパイ皮で閉じこめて焼いた深皿のようだった。上巻p320


「尺」って、今は使う人がほとんどいないのでは。ウチでは在りし日のおばあちゃんしか使わなかったんですけど。枝がたわむ様子を「アナーキー」っていうのも、大げさじゃありませんかねとか、ひょっこり出てくるお茶目な書き方に、くすり、という気分になったりもします。こういうとこを見つけると、親近感が感じられてほっとしますね(笑)。下巻の巻末には、いとうせいこう氏による解説付き。人選をした編集さんのセンスに、ちょいと感心しました☆


*芋蔓本*

大江健三郎「懐かしい年への手紙」講談社文芸文庫など

大江健三郎「燃えあがる緑の木 第1部~3部」新潮文庫

猫の翼


昨日、メインクーンの「翼」について書いたんですが、文章より画像を見たほうが一発で理解できると思い、ウチのにゃんの実家(楓来堂)の掲示板で、背中に羽のある猫のオーナーさんに声をかけました☆ 使用を快諾いただきましたので、アップしますね~。


猫のオーナーさんはHN「水戸のくま」さんです。どうもありがとうございます。ぺこり。

にゃんは2005年11月25日生まれの「普賢」君。生まれて4ヶ月ちょっとかな。かわいい盛りです。うずくまる姿にも子猫らしさがにじみ出てて、見ていると自然に顔がにやけます(はーと)。お名前は、菩薩様に由来してるのかな。それとも、石川淳の小説かな。


肩甲骨(?)の両脇から飛び出してる毛が、翼に見えるでしょう。オーナーの「水戸のくま」さんも、<うちの猫には羽がある>と書かれていました。「森の生活」のソローさんが、わざわざ農家に見に出かけた「翼の生えた猫」には、このタイプの柄があったんだと思うんだな~。


猫好き歴は長いものの、実を申せば純血種の猫にはあまり興味がなかったんですわ。ひょんなことで、メインクーンといっしょに暮らすことになり、大きな体と優しい性格に、あっという間に魅了されてしまったという…。体は大きいのに、声はびっくりするほど小さくて、鳴き方が「んくっ。くっく~」と鳩の声のようにも聞こえるっす。動作ものんびりしているし、高いところから飛び降りた時に「どすっ」という音がする以外は、室内で飼うのに適した猫種だと思うですね。


前の猫(路上で拾ったMIX。たぶんシャムとのハーフ)は20歳で大往生したのですが、純血種は初めてだったので、フードやお手入れに関して知らないことが多かったんです。ブリーダーさんが開設されているHPやBBSで情報収集するうちに、ブリーダーさんはもちろん、ほかの猫のオーナーさんとも仲良くなっちゃいました。


ここ何年かで、マジに猫友だちが増えましたわ。猫と人の相性って、「大事にすべし」と良くいわれるけど、これと同じくらい、人と人との相性も大切だな~と思います。人間的にぴんとくるブリーダーさんを探して、そこで生まれた子猫を譲ってもらうのが一番じゃないかと。


というのも、駅前にわりと大きなペットショップがあって、そこの子犬、子猫がたまげるような高プライスにもかかわらず、飛ぶように売れているの(@_@) ブリーダーさんを訪問して、両親の性格や体格も見ながら、じっくり迎える子猫を見定めた方がいいのにな~と複雑な気持ちになるです。店先の犬猫にはなんの罪もないけど、親から離すにはあまりにも小さく見える…。 はあ~。


おすまし


昨日のあくび顔のリベンジ(?)もアップ。

メインクーン専門キャッテリー「楓来堂(神奈川県・秦野市)」

キャッテリーとしては小規模なので、常時子猫がいるわけではありませんが、かわいい子が生まれるです。人間の勝手な言い分で猫には悪いけど、容姿に関する好みって「ある」と思うんですね。楓来堂の子は、ワタシのツボにはまります☆


あくび


ずいぶん前に撮った写真ですが、猫、大あくびの図です。すましていると美人(正確にはおなべ、でもメス)なんですけどね~。あくびをしたとたんにケダモノに変身するっす。この落差を見るたび、「あいつは肉食獣だった」と思います。本気でかみつくことはまずないだろうけど、それでも牙の並びは「本気にならないでね」と祈る気持ちを引き出します(笑)。


H.D.ソローの「森の生活」の上巻は、たしか年末に読み終えたはず。

きこりの名人

を見に行って確認したところ、12月23日に書いてました。下巻を手に取るまで丸3ヶ月の放置(アタマの熟成期間と呼びたし・笑)となりました。ワタシ的には普通のことです、はい。


 私が「自然」と親交を結ぶようになったのも、おそらく子供のころ、釣りや狩りをしたからであろう。釣りと狩りは、ふつう、その年ごろではとても親しめないような風景にわれわれをひき合わせ、そのなかにひきとめてくれる。p76


と、ソローさんの筆は穏やかで美しい。淡々とした気分に同調して、しずか~なリズムで下巻を読んでいたんですけどね、約40ページ進んだら、「これって、メインクーンのことじゃないかしら」という箇所が出てきて、わさわさした気分になりました。ウチの猫は2頭ともメインクーンなんですわ。


 私が森に住むようになる二、三年前のことであるが、湖にごく近いリンカン地区の農夫、ギリアン・ベイカー氏の家に、「翼の生えたネコ」と呼ばれるネコがいた。p113


体毛は褐色がかった灰色、のどには白い斑点、足は白、キツネのようなふさふさの尻尾、冬になると毛が厚くなる…云々かんぬんとあります。ソローさんが小屋を自分で建てて住んでいたのは、メイン州ですからね~。メインクーンはメイン州にもともと生息していたロングヘアーの猫を改良した種といわれています。


にゃんの実家(ブリーダーさん)とけっこう親しくしているので、今度お会いした時に聞いてみようと思いますた。ちなみに猫の翼とは、もちろん実際に翼が生えているわけじゃなくって、背中のタビー柄の具合によって、うずくまると飛び出す毛が「翼」や「羽」のように見えるんです~。それのことじゃないかな~。


2冊目の桜井亜美は「Miracle」幻冬舎文庫、です。

とっても美しくて、かつ暗黒系の看護士さんが主人公のオハナシです。この間まで入院してたので、読みながら「夜の病院の雰囲気が良く書けてるよな~」なんて思いました。作者の桜井さんは、わりと最近、入院したご経験があったりして。んなことないか。思いつきとして単純すぎますわね(笑)。


 抜けるような白い滑らかな肌にうっすら淡いピンク系のメイクを施した彼女は、きついナース勤務の疲れとは無縁な、儚げでピュアな美しさに輝いていた。p10


こういう感じの美人(宝生聖良/ほうしょう・せいら)が、いろいろ企てたり、やらかしたりするんです。桜井さんの小説に出てくる人物のほとんどが、すごいざっくりしたいい方をするとコミュニケーション不全を抱えた屈託だらけの人物ですが、今回のセイラさんは、美貌と行動にすごいギャップがあって、それが興味深かったっす。暗黒系と呼びたくなるほど、淫蕩だったりするんだもん。


他人とうまくコミュニケーションをとることができない、コミュニケーション不全を抱えているという点では、森博嗣のスカイクロラ・シリーズのヒロイン・水素(すいと)も、桜井作品のキャラと共通しているように思うんだけど、桜井作品と森作品って読後感がすごく違って感じられるのはナゼなんでしょう。ううむ。


桜井さんは重い感じがするし、森さんは暗いながらも突き抜けているというか…。気のせいかな(笑)。ただ、アマゾンのレビューでも森作品について「爽やかな読後感」と評している方がいらしたので、そう思うのはワタシだけじゃないような。


もしかすると、桜井作品のキャラは孤独にもがきながら、それを打ち破るための行動をいろいろするのに対し、森さんが描くスカイクロラ・シリーズの水素は「それがどおした」と開き直って、孤独をそのまんま抱えている感じのところが、現実にはほとんどありえないことなので、あっぱれ&爽やかに思えるのか。どちらが、いいとか、悪いとかじゃないんですが、両者の違いが気になったもので☆


ブックオフに行って、何の気なしに文庫本の棚を見ていたら、読んでいない桜井亜美が増えていることに気づきました。久しぶりに2冊ゲットです。
 
1冊目の「Lyrical Murderer」幻冬舎文庫は、男女ふたりが取り交わすメールで構成されたオハナシ。 昔だったら「往復書簡(死語?)の形をとった恋愛小説」とでもいうところでしょうかね。

文字を横に組んでいる関係で本は左開き。最初の行に「to ○○」という宛名があって、次に日付と時間、発信者名が書かれています。実際のメールみたいな表記を採用しているですね。小技が効いています。ワード数は1ページあたりマックスで、20W×26L。520字かあ~。167ページありますが、余白が多いレイアウトなので、すぐ読めるです☆


初出はSHARPのケータイ電子書店<Space Town ブックス>。ここに連載されたと奥付にあったので、見に行ってみました。だって、知らないんだもん(笑)。そしたら「おすすめの新刊」として池波正太郎はあるし、赤川次郎もあるし、予想以上の品揃えでした。総冊数 10690冊だそうです。ううむ。時流に乗り遅れてるな、わし。


ケータイ用の本屋さん

http://www.spacetown.ne.jp/dynamic/app/F101/book/index.jsp


桜井 亜美
Lyrical murderer

*芋蔓本*

バリー・ユアグロー「ケータイ・ストーリーズ」新潮社