Commentarii de AKB Ameba版 -36ページ目

Commentarii de AKB Ameba版

AKBとかその周辺とか

総力特集 失われた詩人としての秋元康

 ああ、ついにこういう特集が組まれた。
 よかったよかった。
 秋元康の「詞」を「詩」として、真正面から読む、という試み。
 ホントは「ユリイカ」くらいでやってほしいところだけど、ゼイタクは言わない。

 目についたところ。
 
「桜の木になろう」について、秋元が副学長をつとめる大学の理事長が卒業式で曰く、
「辛いこともあるだろう。死にたいと思うことあるだろう。でもその時には大学に戻ってこい。大学は絶対受け入れるから」。
 秋元はそれは詞にした、という。

 うんうん。やっぱ学校の先生についての歌だよね、これ。よかった。僕の読みもそんなにヘンテコじゃなかった。

 誰が書いたか知らないが(たぶん編集長クラス)、特集の扉で
「通俗と神秘のアマルガム」だって。うーん、そうじゃねえだろうよ。
「詞」は通俗で「詩」は神秘なんて、キョーヨー主義的紋切り型かよ。
 お前、詩をヨまないだろ。

 詩とはまず、人の口の端にのぼるもんだろう。
 なによりも「詠まれること」「歌われること」だろ。詩は。
 その上で天地を動かし鬼神を感ぜしめるんだろうよ、詩はよ。

 てことは、「好きっ」て言葉はサイコーさx3こそ詩だよ。

 あえて言えば「愛と根性と算盤のリリシズム」か?

 やっぱ次は「ユリイカ」だね、秋元センセイ。
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追記:「詩人秋元康」の本質の一つを巧みに表現した評論に遭遇。

永遠の高校生は、どの時代の高校生も応援し続けている。そんな感じだ。

 さらに、

彼は詩を捨てて、ビジネスに情熱を注いだのではなく、詩を捨てて、言葉で何ができるかを誠実に実践しているうちに、自由な境地を切り開き、メッセージをスパイスしながらそれがビジネスにもなるということを実現してしまったのだ。そしてその発信源が自分が大切にしている高校生魂だから、やはり詩人なのだ。

 高校生魂! 自分に対する過信と不信がせめぎ合う疾風怒濤。
 もちろん秋元の場合は、「コントロールされた」疾風怒濤なのだが、それが僕みたいなおっさんの心にも残っている部分を振動させているのだろう。

  
今日は、いつもと別のことを書こう。
と言っても、AKBに関わることであることには変わりないのだが。

今日は、仕事が忙しかった。
いろいろな種類のtaskを、同時に、かつ時間通りにこなさなければならなかった。

綱渡りをいくつか同時並行にするみたいなものだった(現実にそんなことができるわけではないけど)。
それはスリリングで楽しいことでもあるのだが、同時にとても気疲れすることでもあった。

途中、ふっ、と時間が空くときが何度かあった。
ちょっとした思いつきで、その時間を、AKBのメンバーの年齢順を憶えること費やすことににした。
ちょっとした思いつきです。

篠田、小嶋、秋元、大島(優)、梅田。
この5人は昭和生まれ。
最年長にして最長身長2番の篠田。
それでも僕の同級生の娘よりは年下だ。
梅田は昭和64年生まれ。わずか1週間しかなかった歳の生まれだ。
昭和が終わったニュースを、僕はベッドの中で見ていた。
職場にいなければいけない時間だった。

倉持、片山、松原、佐藤(夏)、宮澤。
「昭和」といえば片山なんだけど、ちょっと間に合わなかったね。
なっちありがとうに敬意を表して、Nなっち。

中田、佐藤(亜)、松井、高橋、野中。
正直中田と野中には馴染みが薄い。
高橋が生まれたの1991年4月8日。確かに忘れることの出来ない日だ。

鈴木、小林、米沢、北原、板野。
やんぬなんて知んない。
大王陛下は結構年上、北原も。

前田、柏木、増田、高城、仲谷。
91年生まれは豊作だ。

葛西、大家、仲川、平嶋、仁藤。
91年で括れば大家まで。今年中に20歳になる。
同級生で括れば仲川まで。誰もがびっくりする仲川の年齢。
その一つ下の学年で苦労している平嶋。

峯岸、指原、田名部、横山、近野。
やっぱりいっこ上の先輩に苦労させられている印象の峯岸、全く苦労を感じない指原。
どちらも人徳か。
ゆいはんまでがなっちゃんの同級生。
近野の目って、少し上過ぎないか?
フォトショで数ミリ下げればちょうどいいよね?

クリス、菊地、宮崎、佐藤(す)、石田。
いやまじでクリスとしか知らないんだ。あと菊地は「きくぢ」ね。
佐藤(す)、石田、この後の内田はじゃんけんの勇者。

内田、藤江、鈴木(紫)、渡辺、小森、多田。
最初っから勝つ気で勝ち抜いた内田に、大島を「本当にバカ」と言い放った藤江。
5月21日追記 元3期出戻り7期の菊地の同期の元7期の出戻り11期の最高身長の鈴木(紫)。
「桜の花びらたち」で指の動きが一番キレイな渡辺。
しゃべらない方がいい小森。
オータちゃん、はじめてだっけ、とブラックさんまちがい、ナベさんでした。

岩佐、前田(亜)。
演歌と眉毛。

うん、何とか憶えられたね。

その前に憶えたのは、
いたのうさみうらのおおえおおしまおりいかわさきこじまこまたにさとうしのだたかはしとじまなかにしなりたひらじまほしのまえだますやまみねぎしわたなべ。

こういうのを憶えるのに意味はあるのか?
いや、意味はあるとかないといった、静的なものではなく、もっと動的な、作るもの。
作れば、ある。
支那の王朝や元素周期表と同じ。別に憶える必要はなくても、憶えると不思議にいろんなことやものとの関係が生まれてくる。。
ものの見方が変わってくる。
人間との関係もそんな感じ。

関係は作ればそこに生まれる。
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Tags:School Days、片想い、B2、KII1

 この項、ホントは昨日で終わりにするつもりだったんだけど。
 カギさんのブログに遭遇してしまったもので、書かずにはいられなかった。
 メモリストのさむ氏とともに、妄想ブログのカギ氏は業界では超有名人なわけだが、何しろこちらはニワカファンなもんで、最近まで知らなかった(それにしても、もう言われ尽くしていることなんだろうが、ジャーナルのさむ氏、レビューのカギ氏。AKBはほんと僥倖に恵まれていたんだなあ。あと全ての表現活動はギフトだっての、ホントだなあ)。


 もちろん最近のエントリーも読んでいるのだが、僕の脳内的現在では、まだA2がコヤにかかっていことになっているので、そのころの記事を集中的に読んでいる。

 
 ほんの数年前なのに、今や神話に属するエピソードたち。
 神々と人間が共存した黄金時代の幸福な記憶。



 いろいろ書きたいことはあるけれど、とにかく本題から離れずA2の話を。

 A1の千秋楽を劇場で見ることができなかったカギ氏。
 A2の初日を絶対に見逃すまいと、普段の流儀をかなぐり捨てて、早朝からアキバに来て発券を震えながら路上で待つ

 そう。今日の夕方になれば、4 箇月にわたって私を魅了し続けて来た、彼女たちが帰って来るのだ。私のまだ知らない、新しいセットリストとともに。どんな楽曲があるのだろう、どんなメロディーだろう、どんな歌詞だろう。それを彼女たちは、どんな風に歌い踊るのだろう。それはまだ開かれていない宝石箱のように、私の心を強く惹きつける。その宝石箱が開く時、彼女たちは、どれほどまばゆい輝きを放つのだろう。

 もうすぐだ。もうあと数時間で、あのステージの幕が開く。私は一人の少年になって、ただ夢中で胸を高鳴らせている。

 これまで、ほかの人の長い文章をそのまま引用することは極力慎んでいたのだが、これだけはどうしても引用しないではいられなかった。
 ふだんは冷静に、時にはやや辛辣な文章をものしているカギ氏の、この美しい言葉はどうだ。

 ちょっと泣けちゃったよ。

 まだ薄暗い路傍で、肩を震わせながら、人知れず微笑みをこらえているおっさん(失礼!)の姿。それはカギ氏の姿なのだが、同時に愛するものと巡り会うという稀有な幸運に恵まれた人々全ての肖像でもある(こんな気持ちになれるって、僕はついているね!)。


 もうひとつ。「背中から…」からの四連コンボについて。
 

 どんなに舞台裏が大変でも、「JESUS」と「だけど…」の間を開けない演出の正しさについて、昨日僕は「その場にいなかったので想像するしかない」と書いた。

 その場にいた人が教えてくれました。A2初日の翌々日の記事

 もう 1 つ演出面で言うと、入れ替わりの多さと、それを舞台上の動きに溶け込ませている巧みさにも感嘆した。
   (中略)
 きっとメンバーは、そしてスタッフも含めて楽屋は大変ことになっているんだろうなあ。しかし 20 人がそうやって入れ替わり立ち代わりで客に息もつかせないほど圧倒して来るステージの、何とぜいたくなことか。

 僕はDVDでしか公演を見ることはできなくて、それはまあ、博物館で剥製の鳥を眺めるようなものなのかもしれない。

 でも、そこから想像する飛翔の姿は、それほど間違っちゃいないのかな。
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Tags:School Days、片想い、B2、KII1

水を入れ替えたプールが/きらきらと光る
未来のように…
何もはじまらなかった/時間だけが錆び付いたあの金網

 第1スタンザは「色のない空」で曇天だったけれど、ここでは「プールがきらきらと光る」。お天気が回復してますね。
 だからここからは後日談なんでしょう。

 学校のプールの水って、めったに交換しないの知ってた? 
 あれって結構な水量だから、1回入れ替えるのに何十万円もかかるんだ。
 だから夏の間は循環させて濾過消毒はするけど、基本的にずっと同じ水を使う。
 で、シーズンが終わっても防災用にそのまま水を入れっぱなしにしておく。
 いよいよ水泳シーズンが近づいてくると、やっと水を抜いて、掃除をして、水を入れ替える。だからこの部分の季節は初夏。

 場所もたぶん同じ、学校の隅にある自転車置き場なんだろう。あの日は薄曇りだったのに、今日はお天気がよくて、きれいな水が張ってあるプールに反射する光が、金網越しに眩しい。

 あの日CDを返した後、肝心なことは言えなかったくせに、たわいもないおしゃべりをしたのかもしれない。顔を見ることができず、金網をつかんでちょっと汚れた水の入ったプールを眺めながら。
 学校のプールで、何か思い出があったのかも知れないね。

 「言わなきゃ、今しかないのに」と思いながら、結局大切なことは言えなかった。「会いに行こう!」と意を決したときには、いろいろなことを思い描いていたのに、結局何もないまま。
 指に金網の錆がついていたことだけ不思議に覚えている。

 「何もなかった」ではなく、「何もはじまらなかった」。そこには「はじめようと思って行動をしていたら、何かがはじまっていたかも知れない」という後悔の味が微かにする。
 
 秋元の詞のうまさのひとつは、たいていの人の記憶の中にある情景を、すぱっと切り抜いてもってくるところ。プール、それを囲む金網、そこについていた赤錆、言えなかった告白。苦い後悔。

「今なら言えるのに…」
心が叫んでる/思い出は いつも 忘れものばかり
「今なら言えるのに…」
涙が溢れそう/夕焼けが眩しい目をして
俯きました

 あの日と違って、今日は夕焼けがきれい。
 今日だったら思いを伝えることができるのに、あの人はいない。

 後悔のない恋愛なんて、ないよね。

 ところで、「会いたかった」のPVでは大島が高橋にメールを送る(「引っ越す先輩、今 駅からでちゃうよ!!」)のだが、このメールの発信時刻は「2006/10/25 15:05」となっている。
 なんだ、初夏じゃないじゃんと、言いたいところだが、この日付は「会いたかった」のシングル発売日なのだ。ま、歌の世界観と異なる日付はご祝儀ということで。

 ずいぶん長くなってしまったけど、最後に公演のステージについて。

 前曲「JESUS」が終わって暗転、ほどなくイントロが鳴って歌がはじまる。
 最初、「JESUS」と曲調も衣装も全然違うから、間にMCなり間なりあるもんだと勝手にそう思ってた。
 でもメモリストによれば、「だけど…」の後の高橋のMC、「4曲続けて聞いていただきました。初めてのダンスナンバーもあって・・・」だって。

 確かにDVDを見直してみると「恋のPLAN」の後はノンストップで4曲(「背中から抱きしめて」「リオの革命」「JESUS」「だから…」)続いている。メンバーがだんだん増えて「JESUS」で全員が揃う。
 で、編集なしにすぐに「だから…」がはじまってる。

 着替えとかどうやったの? と不思議に思ってたら、さすがメモリスト氏(さむ氏)、よくご覧になっていらっしゃった。曰く「(「JESUS」の)終盤レッドはける」。

 「レッド」とは衣装のことで、「全身ゴールド、淵(ママ 縁のこと)レッド。たかみな、あっちゃん、まいまい、こじはる、麻里子、ともちん、りな。 」のこと。このメンバーが「JESUS」が終わる前に一足先にはけてたのを見逃していない。すげえええ。初日のレポだよこれ。すげえええ。どんな集中力だよ。

 遅ればせながらDVDで確認。おお。確かに上手袖にはけてる。DVDの尺でいえば34分48秒あたり。

 36分ちょうどくらいに「JESUS」が終わって暗転、「だけど…」36分12秒には上手袖から舞台に上がるのがわかる。この間1分半弱。

 その間に大急ぎで衣装を着替え、息を整え、全く曲調の異なる曲に入る。
 先発組歌っている間に、残りのメンバーも裏で着替えて、順に舞台に現れる。徐々に人が増えていくのが、自然に情感を盛り上げる演出になっている。
 
 だからどうした、と言われればそれまでなんだけど、僕はこんなところに、彼女たち(とスタッフ)のステージに掛ける執念のようなものを感じてしまった。「JESUS」から「だから…」にかけて、MCを入れるなりして間を取るという選択もあり得ただろう。というかそれがふつうだろう。

 「ということで、激しいダンスナンバーが続きましたが、いかがだったでしょう」
 「じゃあ次は落ち着いた曲を」云々。
 実際「だから…」の後にはMCが入るわけで、それを1曲前倒しするだけのことだ。

 だけどTeam Aはそれを選ばなかった。Team Bも、KIIも同じだ。
 楽屋裏、大変だったと思うよ、ここの繋ぎ。静かなバラードを歌い上げる舞台裏の大混乱。
 それでも間をおかず、「だから…」を舞台に上げることに固執した。
 
 それが正しい演出であるとの信憑がそこにあったからだ。

 僕はその場にいなかったので想像するしかない。だがそれは正しい信憑であったろうと確信することはできる(変ないいまわしだけど)。この項まだ終われない。
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 「だけど…」からは、一度は決意したのにいざとなると一歩踏み出したくてもそれができない、ふつうの女の子のか弱さと切なさが伝わってくる。
 
 「だけど…」の前編である「会いたかった」からもそんな心情をくみ取ることが出来る。
 以前、「会いたかった」の歌詞には、「会いたかった、でも会えなかった」という苦さも隠れていると書いた。
 では

好きならば/好きだと言おう

 はどうだろう。
 さあ、好きな人に告白しちゃおうよ、という歌詞にみえるが、本当にそれだけだろうか。
 続く歌詞は、

誤魔化さず/素直になろう

だ。
 裏返して言えば、今まで誰に対して誤魔化し、素直になれなかったのか?

 それはすぐ前の歌詞、

やっと気づいた/本当の気持ち

を見ればわかる。誤魔化し、素直になれなかったのは自分自身に対してだ。

 今まで自分自身を誤魔化していた。やっと気がついた。自分の本当の気持ち、それはあの人が好きだ、ということ。だから自分自身に対してはっきりと言おう、「私はあの人が好きだ」と。
 自分の気持ちにはっきりと向き合えたなら、今度はあの人に会って、その気持ちを伝えよう。

 それが「会いたかった」の中で歌い上げられている物語である。
 

 ちなみに「会いたかった」の英訳がネットにあがっている。「好きならば好きだと言おう」はこうなっている。

If it’s love,
Then say it’s love

 誰が訳したのかわからないし、全体としていい訳なのかどうか判断できるほど英語に馴染んでいるわけではないが、この部分の訳はとてもよくできていると思う。
 英語から訳しなおすと、「(心の中にあるそのキモチ、)それが love だ(と気がついちゃ)ったら、love なんだって言おうよ」って感じだろうか。

 上でぐだぐだ書いたみたいなことが、とてもすっきりと表現されている。これがもし、”If you love him, tell him so." みたいな訳だったら、「間違っちゃいないけど、それだけじゃないんだよなあ、この歌の心は」と思っただろう。

 「会いたかった」で、自分の気持ちに向き合えた女の子は、その人に会うことはできた。
 「だけど…」、その気持ちを伝えることはとうとう出来なかった。

あの街は/そんなに遠くはないと
教えてくれた

 話すことは出来なかったけれど、その人は気づいていてくれたようだ。「寂しがらないで、そんなに遠くへ行く訳じゃないんだから」と慰めてくれたのだから。

 でもやっぱり伝えることは出来ずに、その人は去っていった。

 余談だが、最初この歌の主人公を「女の子」、好きな人を「彼」と書いていたのだが、そのうち「彼」である必要はないんだってことに思い当たった。「彼女」だっていいんだ。もちろん男の子と「彼」の組み合わせでも。この世には男、女、ゲイしかいないんだもの、当然なこと。

 「会いたかった」のことばかり書いちゃった。今日も終われないや。
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 A2もそろそろ大詰めの10曲目。「リオ…」と「JESUS」という、激しい曲が続いた後、余韻の歓声が消えやらぬ暗いステージにイントロが響く。歌い出しはA2では高橋と前田。同じセットリストを使っているB2では渡辺と菊地だ。KII1では…、うーん、誰と誰だろ?

校庭に下校のチャイムが響く/色のない空
野球部が/見えにくいボールを追っている

 下校時間。夕方の5時くらい。 
 季節は晩春だろうか。日は延びたけれど花曇りの空に太陽はのぞかず、散乱する光は低いコントラストしか生まない。部活動のざわめきが遠くで聞こえている。
 「見えにくいボールを追っている」という言葉だけで、こんな情景が浮かんでくる。
 チャイムは、もう残された時間がわずかしかないことを暗示しているようでもある。

 最初のメジャーシングル、「会いたかった」のカップリングであるこの曲、「だけど…」は「会いたかった」の続きということになっている(ソースを示したいんだけれど、リンクを失くしてしまった あったあった。)。
 季節を晩春としたのは「会いたかった」の「木洩れ日のトンネル/夏へ続く近道さ」を受けて(余談だけど、ここのところで僕はいつもハインラインの「夏への扉」を思い出す。「言葉の喚起力」だね)。

 「会いたかった」のPVの冒頭。海沿いの道を下校していく少女たち、薄曇りの空に学校のチャイムが鳴り、前田がこうつぶやく。

君に借りてたCD、今日、返しに行くね。まだ学校にいる?

 「会いたかった」のPVの最後に前田はCDを差し出す。そう、今こそ言えなかった思いを言葉にする時。
 …のはずだったのだけど。

ずっと借り放しのCDを返すため/ここに来たフリしてた

だけど…

「あなたが好きでした」
最後に言いたくて/この胸の木々が風に揺れている
「あなたが好きでした」
声には出せなくて
切なさを気づかれないように/微笑みました

 勇躍自転車で走り出して、学校でせっかく会えたのに何も話すことができない。高らかに『好きならば好きだと言おう」と歌い上げたはずじゃなかったの?

 そう、だからこの曲は「だけど…」なんだ。

 「会いたかった」で超ポジティブにに自分を鼓舞した同じ女の子が、「だけど」いざその場に臨んだら何もできなくなってしまう。

 脇目もふらずに夢に向かってまっしぐら、のはずだったのに。
 夏への近道を抜けたら、そこは明るい太陽が降り注ぐ場所…、ではなかった。

 そんな女の子の方が、ホントはふつうだよね。
 誰でもAKBのみんなのように自分の気持ちを貫くほどの強さを持っているわけではない。

 いや、AKBのメンバーだって、一人一人はそんなに強くないのかもしれない(指原とか指原とか、あと指原とか)。

 だから—というべきか
 しかし—というべきか


 おお、この場合は素直に「だけど…」と言えばいいのだな。
 
 弱い者たちの心のひびに、「会いたかった」も「だけど…」も同じようにしみ込んでくる。

 秋元は、しばしば積極的になれない男の子の恋を歌い上げ、それは世のヲタと呼ばれる人々の心に強く響いている。
 でもこんな「女の子の歌」もある。そういや、「クラスメイト」も、「星の温度」も、一歩踏み出せない女の子の歌だったっけ。

 ああこの話、まだ終わりそうにない。
よにこも!第5回
 新コーナー Tongue Twister Basters。

私 vs リスナーさんってわけですよ。

 あくまでも戦う姿勢を崩さない佐藤(亜)。そのわりには今週のタイトルをあっさりコールしちゃって、Dとの戦いはどうするんだ佐藤(亜)!
 

ジャズシャンソン歌手

 
 言えてねえよ。

 

この釘は引き抜きにくい釘だ

 
 おしくねえよ。

 
 今週は先週に続いた2本どりと思われ、新コーナーの披露のみ。
 当然今週もノートランボン。


 ANNでは順調に採用されているのに、本家(←どっちがだ)では読まれないトランボンさん。
 来週こそ、来週こそは…。

 
 

 
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Tags:恋

 前曲「リオの革命」からそのままなだれ込むように続くこの曲。
 激しいダンスがカッコイイ。

突然泣き出した/夜更けのサイレン
高層ビルの森/私は STRAY SHEEP

 「ストレイシープ」ってのは「迷える子羊」。アブナイ都会に出てくるには、ちょっと早過ぎちゃったのかもしれない。でももう遅い。

すれ違うのはANGEL/それとも あれはDEVIL
ナイフのようなEYES/狼たちの隠した牙

助けて JESUS/今すぐ 迎えに来てよ
守って JESUS/食べられたくない 私
助けて JESUS/囲まれてしまったみたい
守って JESUS/ジリジリ近づく誘惑

 群れからはぐれた、迷える子羊を探し出すのは、そもそもJesus Christ(イエス・キリスト)の役目。ですから処女(オトメ、と読みましょうか)を悪いオトコの誘惑から救い出すのも、まあ業務の一環ではあります。

 でも敬虔なクリスチャンが聞いたら、眉をひそめるかも。踊りがセクシー過ぎるから?
 それもあるけど、特に第2スタンザ。

愛の出口は RIGHT?/それとも それはLEFT?
本能のままCHOICE/パパやママにも内緒だから

あなたがJESUS!/風のように現れて!
愛しのJESUS!/やさしい両手で抱いて!
あなたがJESUS!/私に気づいて欲しい
愛しのJESUS/1秒待てないピンチよ

 この女の子にとって、どうやらJESUSとは、単に頼りになる男の子の喩え。

 その男の子を追いかけてきたら、いつの間にかヤバイ場所に来ちゃった。
 私迷える子羊だわ、あなた(イエス・キリストのように)助けに来てよ、という歌。
 しかもピンチの裏には、女の子の「欲望」が見え隠れしている。パパやママには内緒の「本能」ってのは、まあぶっちゃけ性的な欲望の喩えだもんね。

 R&Bとかいわゆるソウルミュージックで Jesusを歌った曲や、タイトルにJesusが入っている曲ってそこそこあるでしょ。有名どころだとこんな曲。カッコイイんだけれど、内容はしっかり宗教的だったりする。

 それに対してAKBのこの曲って、アレンジもちょっとパワフルなソウル調(ファンファンラッパがちょっとEW&F風?)なんだけど、内容は要するにきわどい恋愛話。

 「ここはちょっとファンキーな曲で行きましょ。そういやJesusってカッコイイよね」みないなノリで書いちゃいましたって感じ? こんな曲あんな曲もあったし。

 僕はクリスチャンってわけではないのだけれど、ちょっと罰当たりな感じがしちゃいます。
 まあJesusだったからまだいいのだけれど、これが「愛しのMuhammad」だったら、シアターに血の雨が降ったかもね。

 それはさておき、最初に書いたように、この曲のダンスはカッコイイ。A2とB2とKII1が同じセットリストだが、新しくなるほど踊りも激しくなる。

 ただ「JESUS」のところで右手を素早く上下左右に動かすフリがあるのだが、あれはそもそも「十字を画く仕草」なのだが、新しくなるほど形骸化しているように見える。この点はA2が一番しっかりしてるね(罰当たりとか言ってたのにすんません)。

 
よにこも!第4回

 相変わらずDの書いた「今週のタイトル」を小気味よく無視してはじまった「よにこも!」だが、番組途中のコーナーでよにこもDが「AKB劇場に行ってコンサートを見たことがあるんだ」と告白。しかも折井がいたころの初期であることが判明。
 
 途端にびびる佐藤(亜)。

コ、古参じゃないですか。
うそ~。私あの、コ、古参には弱いんです。
古参は大事にしなきゃって思ってるから…あまり強く出れなくなっちゃう…
これあの、聞かなかったことにしていいですか…

 なんで古参に弱いかをDに問われた佐藤(亜)。

やっぱねえ、そういう人たちが、私を、やっぱ一番最初やっぱ支えてくれた、
だから今でも、一番最初にファンになって下さった方とかが、たとえ、今違う人のファンであっても、
やっぱその人は大事にしたいって思いますもの。やっぱし。
だってその人が応援してくれなかったら、やって行けなかったもの。
手紙とかくれたりとか、公演来てくれたりとか、握手会来てくれたりとか…

 いい子だ、いい子だぞ佐藤(亜)。
 ちょっと「やっぱ」が多いけど。

 よにこもDがホントに古参かどうかは別にして、佐藤(亜)が、客としてシアターに出入りしてた頃から知っている古参と呼ばれるファンたちは、「客」から「メンバー」という転身を遂げた彼女を支えてきた。
 第1回総選挙での8位という奇跡の順位(「神の7人」のひとつ下だぜ)を実現させたのも彼ら古参の力だった。

 それら古参に対するリスペクトが、思わずあふれ出てしまった佐藤(亜)であった。

 ところで「一番最初にファンになって下さった」けど、今は「違う人のファン」の人って、○○さんだよね、って古参の人はわかるんだろうな、というか「それがわかる人」が古参の名に値する人なんだろう。
 よにこもDはわかんないだろうから、平気だよ、邪険に扱っても。

 あとDの「ハロプロが好き」告白を受けて「私もハロプロ大好き」でちょっと脱力。

 AKBのメンバーでハロプロ好きは多いし、それを公言することも少なくない。
 一見トップランナーの余裕みたいでもあるが、これはAKBがハロプロに遠く及ばないころからのことである。無邪気というか敵愾心がなさすぎるというか。大島(優)が紅白の視聴率に関して、「モー娘。に勝った云々」とシアターで発言したことがあったというが、これはむしろ例外。

 こういうこだわりの無さが魅力であったり嫌われる要因であったりするわけだ。
 
 それはさておき。
 今回もノートランボン。

 前週、まさかのビッグ3(篠田前田峯岸)が共演したANN(前田もあれだね、仲良しと一緒だと多少体温高めになるね)ではきちんとトランボンネタは読まれたのに。
 なぜか「よにこも!」で、佐藤(亜)は触りもしない。
 
 他局のANNで、トランボンさんの名前を挙げて番宣させてもらったお返しはしておかないと、と思うのだが。

 しかもANNでは、予定されていた「ラジオ王決定戦」を急遽中止にした。誰がどう考えても佐藤(亜)が出ないラジオ王決定戦はありえないもんね。
 ANNは「ラジオといえば佐藤(亜)」をサポートしてくれていると思うんだけどなあ。

 ANNのエースであるトランボンさんに触れるとどうしてもANN自体に触れざるを得ないから、それを避けている、ということなのか。

 ヨニコモのDがゴーサインを出さないのか。

 それとも単にまだコーナーが出来ていなかったから、読むネタがなかっただけなのか。

 新コーナーも出来たことだし、次週はぜひトランボンさんに触れて欲しいなあ。ネタは読まなくても。
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Tag:恋、季(夏)

 前回は歌詞を中心に「ミ・アモーレ」と比べちゃって、この曲のいいところがあまり書けなかった。

 じっくり歌詞を読んでみるとアレなんだけど、公演の映像を見てると激しい動きが圧倒的で、歌詞に突っ込んでいる暇もなく、みんなして右手を振り上げてHey! Hey! Hey!だもんね。

 いや、お愛想じゃなくてマジでマジで。

 メモリスト氏もべた誉めしていた。

リオの革命。両腕を高く振り上げるフリがなんともダイナミックでかっこいい。他のフリも全部好きです。 リオの革命最高です!! 新セットリストの中で一番好きな曲です。

 セットリストの曲はどれもそうだが、特にこの曲はライブで見てこその曲なんだろう。

 A2の他、B2KII1の「リオ…」を見たけれど、どれもよかった。
  
 TeamBがAX2008で「リオ…」を演ったとき、コメンタリーの大島(優)がそのパフォーマンスを評していわく、

なんか、飛んでるの。
かわいらしく踊るのかなと思ってたら、これを見て私ビックリしたの。
Bってこんなに力強い面があるんだなあって。

 この「飛ぶ」ダンスの力強さは、TeamAから移籍した平嶋のスタイルが、TeamBのメンバーに伝わったものだというのが、少年王3号さんの分析である。

 余談ながら少年王3号さんの、「平嶋夏海の物語上中下」には本当に蒙を啓かされた。
 一読以来それまで全く眼中になかった平嶋に対するシンパシーを強く感じるようになった。
 なっちゃん頑張ったんだなあ。A1のころに比べるとずいぶんべっぴんさんになったしさあ、とかね。

 こういう風に、ひとりひとりの中に物語りを読み取り「背景でしかなかったその他大勢」の女の子が「かけがえのないメンバー」に変わっていく。それがAKBの醍醐味であり、秋元康の術中にまんまとはまった状態とも言える。
 
 余談の余談だが、少年王3号さんの新たな評論を読む機会がもうほとんど無い(あと1回のお約束ですよね?)というのは誠に千載の恨事と言わざるを得ない。
 
 それは別儀として。

 大島(優)をして「ビックリ」と言わしめたTeamBの「リオ…」だが、KIIのそれは、さらに運動量の点で上回っているかもしれない。

 動きが大きくて、速い。曲のテンポもわずかながら原曲よりも速いんじゃないか? 
 それは洗練という言葉からは遠いところにあるのかもしれないが、僕らが彼女たちにに望んでいるのはそういうもんじゃないもんね。
 「リオ…」から次曲「JESUS」へのコンボは是非ライブで見たいなあ。

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 「AKB48ヒストリー」落手、読了。
 多くのエピソードが載っているが、たいていはすでに知っていることであった。ってことは、僕も超初心者の超がは取れたって言っちゃっていいのかしらん。

 読んでみてやっぱりそうだろうなあ、と思ったのは、渚のCHERRY。あからさまにバックダンサー扱いされた平嶋、峯岸は失望し(増山は?)、前田は動揺した。さもありなん。

 「”生きる"ということは、何かを”目撃する”ということである」とは書中にある秋元の康の名言だが、小さな女の子にそこまでさせてまで、人々に何かを見せようとする秋元はまさに鬼だ。

 「見逃したの? 仕方ないなあ。じゃあ面倒見てやるからしっかりその両の眼で見るんだよ」と、この鬼はどこまでも親切である。

 もっともその鬼よりもコワイのは、「それ」を見るのを心から欲している僕らの業の深さなんだけどね。