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Nature | Photography | Music | Art

日々好奇心の趣くまま

サイト内の写真の使用ならびに無断転用を禁じます。

他にもいろいろ見て回ったのですが、キリがないのでとりあえず最終回とします。

個人的にアイスランドの風景の中でも最も憧れを持っているもの、それがハイランドと呼ばれるアイスランド内陸の広大な無人地帯。



おそらくそこには未知の絶景が数多く眠っているに違いない。
しかしながら、そこに踏み入るにはF道と呼ばれる4WDのみ通行できる酷道と渡渉の連続が待ち構えている。
そこを縦横無尽に移動するには特殊仕様のジープか、オフロードバイク・チャリさもなければ徒歩になってしまうわけです。

今回はごく普通の4WDだし、季節も初冬なので自力で内陸部へ本格的に突っ込むのは不可能。
しかしハイランドの一端だけでも体験してみたい。

そこで、オーロラ撮影で立ち寄った内陸の村フッサフェルより奥地がハイランド入門編レベルのF道ということを知り、おそらく途中から雪か氷で通行不能になるだろうが行ける所まで行ってみようとオーロラ撮影後に車で突入してみた。 幸い渡渉はない道らしい。



舗装道路からダート道へ変わり次第に凹凸が激しくなってくるが、それと引き換えに風景は徐々に凄味を増してくる。





次第にアイスランドで二番目に大きい氷河Langjokullが見えてくる。



しばらく行くと、Langjokullへ逸れる三叉路に至る。



Langjokullに関してはLonely Planetにもちゃんとした紹介がなかったので、どんな所なのか興味本位で行ける所まで行ってみようとハンドルを切って寄り道をしてみる。

…が、高度を増すにつれて雪道に変わり、アイスランド名物の強風が容赦なくなってくる。仕舞いには外に出るのも憚れるほどで、ヘタにドアを開けるとドアが吹き飛びそうな勢い。

雪なのか氷片なのかが強く撃ちつけてくる。

仕方がないので、車内から撮影。おそらく天候がよければ文句なしの絶景のはず。





実はこのあと雪にハマってスタックして苦戦すること10分ほど。なんとかアクセル&ハンドル操作だけで抜けられたが、人のほとんど立ち入らない領域なのでかなり焦りました。

気を取り直して三叉路からF道の続きを。

とりあえず行ける所まで行ってみる。道は更に過酷さを増してくるが、周囲の景色は文句なく美しい。



だんだん高度を上げ凍結路になり、夏タイヤのためハンドルが段々言うことを聞かなくなってくる。
諦めて引き返す直前あたりで撮影した風景。言葉もありません。





とりあえずの内陸探検はこんな感じですが、その風景を実際見てから前にも増してより内陸への憧憬が大きくなるばかり。

移動手段はさておいても、いつの日にかハイランドだけを時間をかけて撮影して回るのが現在の夢です。

もちろんツアー参加ならば簡単だが高額だし内容が予定調和になってしまう。できれば自力で行ってみたいもの。
どこにカメラを向けても超絶絶景が撮れるので、期せずして長居してしまった場所。



ヨーロッパで一番大きい氷河らしいが、その大きさの割には観光客で人だかりが出来ているのはSkaftafellとJokulsarlonの2箇所のみ。
その他の場所はガイドブックにもきちんと載っていないので、自分の足(車)で探せばいくらでも自分だけの絶景を発見できる。

まあそれはアイスランドの他の土地でもそうなのでしょうが、とりわけ氷河や雪山が有無を言わさずフレームに入ってくるので絶景度が10割り増しになってしまうわけです。

まずは上で書いたうち、Skaftafellに関してはそこ自体はあまり絶景ではなく、ただのトレッキング基地のようなので素通りして、Jokulsarlon。



昼間はそれはそれは多くの観光客でごった返して閉口するが、さすがにここは外せないので入念に撮影しました。
ただし、ごった返しているのは観光船が運航している時間帯のみで、撮影向きの朝夕のゴールデンタイムや夜のオーロラタイムの頃は幸いあまり人はいない。

バトナヨークトルには数多くの氷河湖があるが、直接海と接しているものは(たぶん)ここだけ。
そのために他の氷河湖では見られないダイナミックな風景が見られる。
氷河を離れた氷は片っ端から海に流れていくので新陳代謝がよいのか、ここの流氷は他と比べてかなり大きく、それらを雪山や氷河と絡めて撮影できる。やはり晴れた日の早朝が神々しい。



流氷の模様を反射させてみても抽象絵画のようで面白い。



夜になってオーロラなど出てくると更に神々しくなる。



この流氷が周囲の海岸に流れ着いてよく壁紙にされているおなじみの風景になっている。
ここも日の出直後が最も美しく、人も少ない。



地図を見るとJokulsarlon以外にもリングロードからバトナヨークトル氷河の麓へ向かう看板も出ていない謎のダートの脇道が多数あり、気になってそれらの側道を出来る限り沢山攻めてみた。

するとほとんどの場合それぞれが趣の異なる絶景に突き当たる。 これらの多くは氷河湖または氷河トレッキングのアクセス道のようだ。もちろんLonely Planetなどのガイドブックには一切記述がない。
幾つか掲載するとこんな感じ。
















ちなみに、探してみると簡単に取り付けそうな氷河もあり、ガイドツアーだとかなりの金額になるので、撮影向きでない悪天時に暇だったので自己責任でちょっとばかり勝手に氷河ウォークをしてみた。



ちゃんとした装備はなく普通の山靴で登ったのですが、想像以上に摩擦があってあまり滑ることはありませんでした。まあ、危険なのでほどほどの所でやめておきましたが。



よく探してみると、有名な蒼い氷の洞窟(今回はシーズン外だったので行けなかった…残念)を彷彿とさせるようなケーブがそこかしこにあります。あそこまで綺麗ではありませんが。




シルフラ…水中生物の営みなど無縁で、本当に限られた狭い隙間を数百m泳いで終わるだけのダイビング。

しかしその隙間の両壁はそれぞれヨーロッパプレートとユーラシアプレートという異なる地球規模の運動によって引き裂かれたもの。

更にそこに満たされた淡水は数十年~100年前に降った雨水が地中で長年ろ過されたものが湧き出したもので、他所では経験することの出来ない神秘的なほどの透明度と藍さを持っている。
その水はそのままThingvallavatnというアイスランドで最も大きい湖へ流れ込む。



今回唯一の有料アクティビティになります。
個人的にはここで潜るのが長年の夢でした。

おそらくまだ日本のダイバーにはほとんど知られていないダイビングスポットで、現状英語によるガイドダイブしかないので紹介を兼ねてダイバー目線から見た詳細を書いておきます。

ショップはネットで見た限りScuba Icelandが少人数制でリーゾナブルだったので、ここに事前にメールで予約。
いろいろ丁寧に対応してもらえました。

現地で某有名な別の大手ダイブショップのツアーを見かけましたが、そちらはかなり大人数で一気に入水するみたいであまり心地よくないなぁ…という感想。

場所は超有名観光地、地球の割れ目・シンクベトリル国立公園の中にある。

母体であるThingvallavatn湖はこんな感じ。高台から見渡せば更に広大な湖。我々が潜るシルフラはこの湖の一端にある。



一般観光客向けの場所ではないので看板などはないが、国道から外れて湖沿いの道路を進み、こんな可愛らしい道路標識が目印。セットアップする広場からは一般観光客も多く車で通る道を横断しなければならないので、注意喚起の意味があるみたい。



上から見た図。ダイバーのエントリー用の梯子が常設してある。エグジット口は更に400mほど奥にあって、常に一方通行。



天気がよくないので色が分かりにくいが、上から見ても尋常でない藍色をしている。
湧出直後なのでそのまま飲むこともでき、今まで経験したことのないようなまろやかさ。ただしダイバーの出入りのない早朝や夕方以降に汲む方がよいかと。



水の透明度は優に100m以上。

抜群の透明度と言われるミクロネシア・ロタ島の海で50~60m、メキシコ・ユカタン半島のセノーテでも70~80mなので、ここがおそらく世界一の透明度でしょう。(ちなみに世界一の透明度と一般的に言われるのはバイカル湖らしいですが、youtube動画などを見る限りではシルフラの方が透明のような感じがする。)



水温は4℃ほど。もちろんドライスーツ+防寒用の特殊なインナーウェア(他所では見たことない、特殊仕様?)+手袋・その他用具一式を貸与されますので用具の持参は不要。

このインナーウェアが異常に暖かいので、よほどの寒がりでなければフリースの上下を持参する程度で十分かと思います。

水中に直接露出する部分はマスクから外れた頬の部分のみ、頬は入水直後は冷たく感じるが、すぐに麻痺してくるので寒さや冷たさは想像以上に感じない。ダイビング時間も一回20分もないので寒くなる前に出水する感じ。

ツアーはスクーバとスノーケリングの2種類が催行されていて、いずれもアイスランド価格、他所の国の一般的なダイビング価格の2倍ほどと考えたほうがよい。

水中から見たい・撮りたいとかにあまりこだわらないのであれば、スノーケリングで上から見るだけでも十分楽しめるかもしれません。

欧米ではかなり有名スポットなので、オフシーズンにも関わらずダイバーの数は非常に多い。

で、本題のダイビングそのものですが、実は個人的に今までで最も難しかったダイビングの一つとなりました。

なぜかというと、浮力調整の難しい淡水である上に、ドライスーツ+インナーを沈めるために20kg近くのウエイトを装着する。

更にコース中に水深の深い所と1mに満たない場所が交互に何度か現れる。

普通の海での浮力調整の感覚でBCDのエア調整をしていると、急降下か急浮上しかできず、中性浮力を保てる許容幅が異常に少ない。

中には諦めてずっと浮いているダイバーもいました。

ガイドさんのアドバイスは「1回目のダイブはカメラなど持たずにずっとBCDバルブを持ってなさい」というものだったが、実際1ダイブ目はたとえカメラを持っていたとしても撮影できる余裕はなかったと思います。

自身がドライスーツは普段使っていないので不慣れという要因も多々あるのですが…

以下は2ダイブ目(1,2ダイブとも同じコース)になんとか撮ったものです。

まずは水深5mほどの場所にエントリー。



何度か浅い場所を乗り越えていくと段々深い峡谷になっていく。




最も奥が「カテドラル」と呼ばれる一番深く壮麗な場所。ボトムまで下りていないがおそらく-20mほど。ここがダイビングのクライマックスとなる。





それが終わると、白砂が現れて再び浅くなる。

白砂を登りきって左折するとエグジット口に向かう浅い干潟になる。



実を言うと、水の色はこのエグジット直前の干潟が一番綺麗だった。どうやらここが一番湧水が多く出ているみたいで、かなりの水流を感じた。

飲用するときも、ここのエグジット口で汲むのが一番よいのではと思う。

ちなみに、ツアーに参加せずともこの場所は自由に行けるので、シンクベトリル観光のついでにエグジット口まで行って防水カメラをポチャっただけでもかなり凄い色の絵が撮れます。
こんな感じ。



実はここでのダイビング、エグジット後に一番辛い行程が待っており、30kg以上の装備を抱えたまま400mほどの遊歩道を徒歩で帰らなければならない。
足腰の弱い人々は休み休み帰っていた。



一般的なダイビングの概念からはあまりにもかけ離れたものだし値段も張るので、万人にお勧めできるかどうかは判断が難しいところだが、個人的にはあの深い藍色の水を生で見られただけでも価値があったと考えています。

とりわけ個人で勝手に潜るのが禁止されているわけではなさそうなので、6mmウエット+フードを持参して気合を入れれば素潜ることもできそうとも思ったが、さすがにこの水温ではかなりの覚悟がいりそうです。




カメラを始めてからずっと念願だった被写体とようやく対峙できました。



話によると取り巻く暖流のおかげでアイスランドは世界一暖かくオーロラ鑑賞ができる場所だそうで、その通り0℃前後で快適に鑑賞・撮影することができ、完全に雨や曇りの日以外は出現時間や程度は異なるものの基本的に毎日出現してくれた。

カナダとかのオーロラスポットだと(行ったことはなく、話に聞くだけだが)オーロラ以外にやることもなく、外に出て活動するにしてもあまりにも寒すぎる。
一方アイスランドだと日中のアクティビティにも事欠かず、絶景とオーロラのコラボレーションを暖かな環境で追求できる。
ただし天候が侭ならないという弱点もあるが…

出現時間に関してはまちまちで、夕暮れ後すぐに出てくれる時もあれば、12時を越さないと出ない日とかもあり、なかなか気を揉ませてくれます。
ずっと上を向いているわけにもいかないので随分逃したものも多いかと。

天気の変化が激しい国なので、たとえ夕方まで大雨でも夜には満天のオーロラということもあり気が抜けません。天気予報もあまり約に立たない。
従って、連日オーロラに似合う地上の風景を見つけてはそこで車中泊という感じで過ごしていました。



今回ネットでの前勉強だけでは気づくことのないであろう、オーロラ素人が実地で感じたオーロラ撮影の傾向と対策を羅列しておきます。
ただし、限られた場所・日数での状況なので、汎用性があるかどうかは分かりません。
ネットのオーロラ予報サイトなどについては他所で詳しく書いてあり、ググれば多く出てくるので割愛します。

・オーロラ予報でオーロラベルトから外れていてもかなり派手に出現したりするので、予報はあくまでも目安程度だと思う。

・北寄りの東西に大きくアーチがかかるのが基本形みたい。従って、北方向の地上にフォトジェニックな前景が広がっている場所を選定するのがよさそう。20mmレンズ程度では一部しか写らず、全体を入れるにはFisheyeが必要。

・もしくは東西いずれかの方向の被写体と一緒に撮ればオーロラが湧き上がってくるような絵になる。

・東西より北に出現することが多いが、激しいときには南方向にも出ることもある。

・星景撮影の知識はあまり約に立たない。オーロラは星よりずっと明るくて、激しく形状が変化する。 従って、星景のようにン十秒単位で撮影したら白トビを起こすし形がぼやける。月面の模様を撮る程度の露光設定くらいが丁度よさそう。 フォーカスは星であわせていた。

・オーロラの形状変化はかなり早い。TimeLapse撮影をするのであれば、強風時の雲を撮るくらいもしくはそれ以上の気持ちでなければ追いつけない。

・Timelapse撮影をするのであれば、極力明るいレンズを使用してISOを思い切り上げてなるべくシャッタースピードを短くする。今回はISO3200で1~2秒間隔で撮影していました。この時間設定が正解かどうかは今後編集してみなければ分かりませんが。

・出現時間はまちまち。23時くらいまで待っても出ないので諦めて寝て夜中起きたら出ていたとかいう時もあり。全天球の緑色光を検出するオーロラ検知アラームみたいなのが欲しいと思った。

・出現直後が一番激しく、段々緩くなってくる。しかし何時間か後に再度激しくなることもあるのでなかなか傾向がつかめない。

・見た目は基本白色だが、撮影すると緑になる。激しいときには紫も混ざってくる。撮影すると見た目よりもかなり多くのオーロラが映るので、目で検知できない波長の光も多く来ている(?)

・当初ドリーによる移動撮影を考えていたが、そんな余裕はとてもなかった。どこに出るか分からない上に、次々に移動しては消えていくのでセッティングしている暇がない。

・フェードアウトするオーロラは比較的簡単に撮れるが、フェードインしてくるものを撮るのはとても難しい。 ある種の予感や予知みたいな能力が必要と感じた。

以下は撮影初日の逸話ですが。

空港に到着したのが夕方だったので、レンタカー手続きや食料品調達などを終えるとレイキャビク近郊の公共パーキングにて時差ぼけ抜きのため仮眠。

翌日早朝にネットで好天が多いオーロラ観察適地との情報があった内陸のレイクホルトという村に向かう。

さて、実際にレイクホルトに着いてみると確かに閑静であまり光害などの心配がなさそうな小さい集落だったが、あまりオーロラの前景になりそうな自然物(形のよい山とか湖とか)があまりない。 北欧らしいお洒落な建物はあるが、個人の趣味として人工物はあまり撮る気にはならない。

その先にフロインフォッサルという観光名所の滝があり、オーロラと似合いそうな風光明媚な滝だが、目線より下にしか滝がなくオーロラ出現の方角がかなり制限されそうだったのでここも却下。

そこで、同じくオーロラ観測適地で更に内陸にあるフッサフェルという村(というよりホテル+αがあるだけ)に向かう。レイクホルトよりは若干フォトジェニックだがまだちょっと物足りない。

仕方がないので、これ以上奥は人の住まない高地になってくるが、更に進んでみる。道もダートで凹凸だらけの悪路に変わってくるが「いかにもアイスランド」というような荒々しい荒野と山塊の間に緩やかな川が流れる非常にフォトジェニックな雰囲気になってくる。

そこで、広々とした河原を一夜の宿とすることとして、カメラのセッティングをしてオーロラの出現を待ちました。



すると夕暮れ直後からオーロラがじわじわ出始めて、見る見るうちに炸裂状態となったのです。
いきなりの初体験だったのでなかなか上手く撮れず、なんとか撮影できたのがこんな感じ。





緑だけでなく、紫も多量に出ており、いわゆる「オーロラ爆発」と言われるものだと思います。
帰国してから知ったのですが、同日は世界的にオーロラが大爆発した日だったらしく、そんな日にオーロラデビューできたのは嬉しいようなちょっと慣れる時間を与えて欲しかったような複雑な気持ち…

最初は全くオーロラ撮影の勝手がわからずに通常の星景設定にしていたので、激しく白トビとブレを起こしていて適正露出と適正露光時間を掴むまでかなり手間取りました。その間に逃した獲物が悔やまれます。

結局悪天以外はほぼ連日移動先の各地でオーロラが撮れたものの、この初日のオーロラが滞在中最も派手に炸裂してくれました。

最後にレンズについて。

今回、どう考えても絶対的に明るいレンズが必要であることは明白だったので、思い切って事前に購入したのがこれ。

SIGMA 広角レンズ Art 24mm F1.4 DG HSM キヤノン用 401542

純正はあまりに高価すぎて手が出ないが、これならなんとか。開放近くになるとフォーカスが気難しいが、オーロラの繊細な移り変わりを期待以上に捕らえてくれた…かな? 結果はこれからの編集段階で明らかになってくるはず。

ほとんどの場合、このレンズで大きく切り取り、FishEyeで天空の全体像を撮るという二本立てで撮影していました。

今回旅に際して生活面や移動面での準備したことや持参したものなどを羅列しておきます。

とにかく物価のべらぼうに高いアイスランド、どうやって出費を抑えるかが頭の痛いところ。

まずは最も重要なレンタカー。

他所のブログでsixtを利用した記述が多かったし、価格もリーゾナブルなようなのでそのままこの会社を利用。
軽いトラブルもあったが、総じて良心的な会社だと思います。

今回唯一贅沢をしたのが車種。宿を兼ねているのである程度大型のもの。ダートの悪路を多く走ることが予測されたので4WDのchevrolet captivaを選択。



この選択は大正解で、後部はフルフラットになるので寝心地は抜群で多少の悪路でも快適に走れる。ただし料金は\10,000/日ほどになってしまう。
ガソリン代はべらぼうに高く\200/l近く。ただし、どこで入れてもほぼ統一価格のよう。

最終的な総走行距離は2300kmほどだったので、この辺の足代だけで航空券代をも凌いでしまうという結果に。

アイスランドの平地のこの頃の最低気温は0℃前後。なのでさほど寒くはないのだが、強風による体感気温の低下や内陸は更に気温が下がることが想定されたので、念のため冬山仕様の防寒対策を。

寝袋は愛用のNanga 750SPDX

ナンガ(NANGA) オーロラ750SPDX レギュラー BLU/BLK(ブルー/ブラック) 日本製 [最低使用温度-20度] AURORA750SPDX R BL/BK

加えてThermarest Neoair

THERMAREST(サーマレスト) 寝袋 マット NeoAir Xlite ネオエアー Xライト マリーゴールド スモール(S) 【日本正規品】 30271

かなりのオーバースペックですが、これらのお陰で内陸の高地でも安心して寝ることができました。

またオーロラ撮影時の防寒対策として、一昨年あたりから雪山撮影用に愛用しているMontbellのポーラーダウンの上下。
収納はかさばるが、厳冬期の夜の冬山でも寒さ知らずのすぐれものです。

モンベル(mont‐bell) ポーラーダウン パーカ

モンベル(mont‐bell) ポーラーダウン ビブ

ちなみに、このあたりのダウン系のかさばるものは

イスカ(ISUKA) ウルトラライトコンプレッションバッグ M ロイヤル 339212

こんなもので極力圧縮してバッグに詰めています。

食事ですが、普通に外食をするとガスステーションの軽食コーナーでスープを頼んでも\1500ほど、更にもっときちんとした食堂できちんとした食事をすると軽く\3000~\4000ほどになってしまう。

そもそも食堂のあるような場所に滞在することはほとんどないので、自炊用買出しにスーパーの食材を覗いても卒倒しそうに高い。

それでも割安なものが若干あるので価格調査した結果、最低限の栄養が摂れる一番安い組み合わせがこんな感じ。



パンは日本と値段が変わらない上に、日本より格段に美味い。
加えて安いハムとコールスロー系の惣菜(生野菜は死ぬほど高いので)でサンドイッチが基本的に三食。まあ山岳縦走のときの食事と思えば腹は立たない。これなら一食\200程度。

さらにカルシウム補給にアイスランドの国民食であるスキール。美味い上に安い(\150~200)

気温がずっと低いので(0~8℃くらい)、車にそのまま食材を数日積んでいても問題ありませんでした。(レンズが曇るので基本的に車の暖房は常時OFF)

水は町にいるときに大量に汲んで行くが、川の水もそのまま飲んでいた。ただし氷河が水源の水は結構濁っているので避けていましたが。

調理用ストーブに関してはPrimus用のタンクであれば地方でもほとんどのガスステーションに売っているので、日本から先だけ持っていけば問題なし。
英語圏では"プライマス"と発音しなければ通じない。

PRIMUS(プリムス) P-153 ウルトラバーナー



ただし大ぶりなタンク一本が\1200ほど。
基本的にガスステーションはコンビニを兼ねているのでだいたいの必需品は買えるが、かなり割高なので極力スーパーで買ったほうが安い。

カーナビとして、GarminのGPSを持参。

GARMIN(ガーミン) Etrex 20 英語版 並行輸入品

それにOSMのIceland版マップを格納。

http://garmin.opentopomap.org/

これのおかげで人里を外れた荒野でも全く道迷いがありませんでした。

ガイドブックとして定番なのが、LonelyPlanetのIceland

Lonely Planet Iceland

しかしながらこの本、町の情報などは十分便利なのだが、さすがに撮影目的やアウトドア系の旅行者にとっての情報源としてはあまり約にたたない。

今回個人的にもっとも役に立ったのがこのマップデータ。

http://www.ourfootprints.de/gps/mapsource-island_e.html

マイナーなスポットや内陸の渡渉情報などが細かく載っている。内陸部の道路は渡渉が多々あり、通常の4WD程度では渡渉マークの箇所は通行を諦めざるを得ない。渡渉できるレベルの車高の高いスーパージープを借りるとなると\5~6万/日とかになってくるのでこれも無理。
いかに渡渉を避けたルートを選択するかが鍵になってくる。

結局この情報と地形図をたよりに風景がよさそうで通行できそうな場所を推定して行程を決めていきました。

使い方はまずノートPCにGarmin BaseCamp(フリーの地図ソフト)をインストール後、このマップデータをインストールすれば使える。