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紀伊半島からの帰り道に頭が渓流モードが抜けなかったので立ち寄ってみた。

紀伊半島の渓流から比べると整備されて随分観光化されてはいるものの、負けず劣らず美しい色をした渓流。

 

 

 

以前ここに行ったのが数年前、冬の寒い時期だったので沢に入ることはしなかったが、以降ずっと美しい蒼色をした水面の下の世界を撮ってみたいと思っていた。




とりわけ水の色が美しいのが途中いくつかある淵。それぞれに名前がついており、いずれもよく探すと川に降りる獣道がある。


ということでそれぞれの淵で川遊びを兼ねて素潜りながら撮ってみた。
素潜るとは言っても深さは最大でも3m弱くらい、深さ云々よりも流れに逆らってカメラをスタビライズするのが難しい。

水温は紀州より格段に低くて、自身の体表温度計によるとおそらく13~14℃くらい。下流から順番に。

狸ヶ淵。比較的浅く、こじんまりとした滝があるだけで地上・水中ともにあまり特徴がないが下流だけに開放感がある。

 




犬帰りの淵。地上の地形はここが格好よい。構図的には上を通る橋が邪魔。





熊ヶ淵。水の蒼さと地上からの眺めはここが一番だが、水中風景は平均的。


 




牛ヶ淵。地上は橋が景観を害しているが、水中はここが一番面白い。巨大な花崗岩でできた水底から見上げる滝はある種の荘厳ささえ感じる。






阿寺渓谷の水がこんな色なのは硬い石が多く濁りにくいのと、花崗岩が多くて水底が白いのが理由のよう。
確かに水中を歩いても泥が舞うことは少ない。

ちなみにこのあたりの他の水系も蒼いのかどうか、ひとつ隣にある柿其渓谷へも足を伸ばしてみた。
渓谷が狭いため圧迫感があり陽も当たりにくく阿寺のような爽快感は少ないが、やはり同系の色をしている。


 



更に渓谷の奥にはこんなすばらしい秘滝もあった。残念ながら滝壷まで探検する時間はなかった。




周辺のマイナーな渓流を探索してみると更なる発見があるかもしれません。
 

紀伊半島の南は沿岸を流れる黒潮とその山がちな地形のお陰で降水量が多く、更にその大量の水が急峻な地形に沿って短時間で海まで流れるため本当に美しい渓流が無数にある。

アクセスの悪さが幸いして環境が荒らされずに残っているという側面も。



和歌山などは最近「水の国」と称して観光の呼び水にしているみたい。




地図をよく見てみると実は紀伊半島=和歌山ではなく、和歌山・奈良・三重の三県が紀伊半島を三分していて、いずれも美しい場所満載なのだが。



そんな人間側の事情はさておき、感覚的に紀伊半島の渓流は四国や東北や北海道などの美しい渓流と比べても遜色がないばかりか、格段に水の色が多様で表情が豊かなように感じる。




関東からはアクセスがかなり大変なのだが(というより近畿圏からでさえ結構大変)、大阪に帰郷したついでにちょっとばかり南紀の渓流を撮り歩きしてきました。 もちろん主に水中狙いで。



多くの渓流は最低限の林道が沿っていて、悪路・狭路での運転さえ気をつければある程度の奥地までは車で行ける。崩落で引き返した場所もあるが。
釣り用に沢に降りられる獣道も多数あり、ご丁寧に「入川道」との看板が付けられているので探索がはかどる。

 


景色や色の綺麗な場所を見つけては降りて撮影の繰り返し。

 

 


それを越えて更に上流に行こうと思うと道はないので沢登りをする必要がある。




蒼い淵、翠の淵、ひたすら透明な淵、ただし場所によってはヤマビル襲撃が激しくて断念したところも。


 



できればもっと時間をかけてこのあたりの渓流や沢を撮って歩きたいもの。
常緑樹も多いので5mmウエットスーツあたりを着込んでヒルのいない寒い時期を狙う方がよいのかもしれません。
 

 

 

アウトドア車中泊erの宿命なのだが、自然豊かな場所で車中泊をするといろいろな方々が無断進入してくる。 更には気がつくとその方々が床で絶命している。

巷では悲しいことになぜか昆虫系の写真は「閲覧注意」やら「昆虫注意」やら注意書きをつけないといけないそうで全体像は割愛するが、今回絶命されていたのがクサカゲロウ。(厳密にはカゲロウではないそうなのだが)
カゲロウの仲間は眼が大変美しいという話を聞いていたので大切に包んで持ち帰ってみる。

GH5のフォーカスブラケット機能の評価を兼ねて超拡大撮影してみた。
「閲覧注意」とつけるのも面倒なので、虫っぽさは極力排除したフレーミングと後処理をしてみた。



Lytroカメラをン億年も先取りしたような光センサーアレイが並んだ機能とデザインを兼ね備えた美しさ。
1cmちょっとの小さな体の中で大量のセンサー入力を畳み込み演算処理して、更にはその情報を元に有視界飛行できるという…考えてみると虫は本当に超絶スペックを持ったMEMSだと思う。




ちなみにGH5のフォーカスブラケット機能、なぜか一回のフォーカス送り量があまり大きくならない。
そのため一枚仕上げるのに100枚近く撮る必要があり無駄にデータが増えてしまう。
何か設定が悪いのか…もうすこし研究してみる必要がありそうです。
 

「撮り泳ぎ」という方が正しいが…
前回時間切れだったこれの続きを撮りに行って参りました。
 

今年は黒潮大蛇行だという話だけど、潮色を見るとまぎれもなく黒潮の色と透明度をしている。
たぶん黒潮の支流がいい感じに伊豆半島に当たってくれているのじゃまいか。
 

 

9月ともなると駐車は無料になるし、海水浴客も少なくなり陸上の環境も快適になってくる。今頃から冬の西風が強くなるまでが伊豆西海岸のベストシーズンとなる。


このあたり断崖には無数の穴ぼこが開いていて、水上にあるもの、水中にあるもの、カヤックでも入れるもの、体一つなら入れるもの、体も入らないものなど大きさや個性はまちまち。
 

 

一番怖いのは水中にあって体がギリギリ入るサイズのもので、戻ることを考えながら入らないとそのまま溺死になってしまう。まあ、そんなケーブはあまりフォトジェニックではない場合が多いのだが。

この日、前線か気圧の影響なのかウネリが高くあまり狭いものは危険なので入れず、安全な範囲で撮ったものを何枚か。
 

 

 

 

さて、今回のベストケーブはこれでしょう。

 


中に入ると奥で更に枝分かれしていて、そのうちの一つから振り返って外を撮ったもの。
太陽の条件さえよければ(行ったことはないが)カプリ島の青の洞窟っぽい絵が撮れる。
 

 

 

話は変わって、Webでの評判どおりGH5のオートフォーカスがあまり芳しくない。
非日常的な被写体を多く撮っている理由もあるのだろうけど、放っておくと変なところにフォーカスが行ってしまってハズレ写真連発になってしまう。
設定を変えてみても改善しないし、今月末にファームアップするそうなので、どの程度改善するかに期待をしております。
 

一昔前は魚眼などは「飛び道具」扱いだったのが、最近ThetaやらInsta360などのハードウェアやらVRやらARやらが流行ってきているお陰で随分脚光を浴びて選択肢が増えてきた。

激しい歪みや周辺の画質を別にすれば、そこから見える世界の半分を高解像度の画像一枚に収められるわけで、それをどう料理するかは使用用途とこちらの腕次第。

ということで、巷でなにげに評判のよい中華製円周魚眼Meike 6.5mm Ultra Wide f2.0 Fisheye for M4/3を買ってみた。
視野角190°でM4/3だと若干ケラれが発生するが、円周魚眼初体験となる。



価格は破格の\1万後半台なので、ハズれても致命的なほどは痛くない…が密林経由で買ってChina Postで着いた品物は詰め物もなしで送られていて、振ってみると箱の中で動きまくり。

精密機械なのにこれはないだろう…と。せめてプチプチを詰めるとかしてほしい。

そこそこ明るいレンズなので星景も行けるはず。月の明るい時期なのできちんと評価はできないがGH5に取り付けてチャリで近所の荒川土手へ。
あまり撮りたいとは思わない東京の景色だが、とりあえずテストということで。




月に変なゴーストが出ているのが気になる。


その他、光芒の横に必ずゴーストが出る。




スカイツリー等倍。まあまあよさげ。


真上に向けてみる。




山の頂上以外なら空のほぼすべてをカバーできそう。




一品だけで判断できないが、(今後ネームバリューが上がれば某○amyangみたいに値が上がってくるのかも知れないが)現状はかなりお買い得メーカーかもしれません。

おまけで…

さすがにまだLens Profileは出ていなさそうなので、OpenCVを使ってチェスボードを使ったレンズ補正を簡易的にやってみた。
こんな感じで、直線にしようと思うと以前に書いた対角魚眼より更に激しい変形が起きる。




更におまけ。本題とは関係ないが十三夜だったのでテスト撮影後GH5にマウントアダプタをつけてTamron 150-600mmのテレ端で月面を。




トリミングなし。
M4/3なのでフルサイズ1200mm相当ということになる。
同じ方向を見ていながら視野角190°と2°という両極端の世界。面白い。