11月15日19時 サントリーホール
指揮:ユッカ・ペッカ・サラステ
ヴァイオリン:ペッカ・クーシスト
シベリウス/交響詩「タピオラ」 作品112
ストラヴィンスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ調
アンコール
フィンランド民謡「コプシン・ヨーナス」
シベリウス/交響曲 第1番 ホ短調 作品39
シベリウスは演奏される曲が偏っており、演奏に20分近くを要するタピオラが演奏されるのは珍しく、私も本当に久しぶりに実演で聴いた
しかし、タピオラはシベリウス最後の作品で有り、彼の音楽話法が凝縮したような本当に素晴らしい作品であることが再確認できた
と言っておきながら、私には何でタピオラが交響詩で交響曲7番が交響曲なのか分からないのである
オケは16型、サラステの指揮はこの曲の何たるかを知った的確なものであった
2曲目は、サラステ、クーシストのコンビでの演奏予定が一回コロナで流れたが、再び取り上げられたもの、2人のこの曲への拘りが感じられる
ストラヴィンスキーの新古典主義時代に書かれた彼唯一のVn協、とても聴きやすい作品だが、なかなか演奏の機会がなく、実演で聴くのは多分今日が初めて
クーシストの軽快なVnに息の合った伴奏だったが、彼の本領が発揮されたのはアンコール曲だったのかもしれない、
一体どうやったらこんな音が出せるのだろうかという多彩な音色の世界が披露された、
このアンコール曲は、クーシスト自身がYoutubeに上げている、他にも色々動画があるようなので、後で聞いてみよう
休憩後の1番でオケは再び16型に、この演奏が凄かった、
今まで聴いたシベ1で一番良かった、サラステは最初から最後まで緊張を切らすことなく完全にN響を統率していた
この演奏の凄みを表現する言葉を私は持ち合わせない
サラステには是非また来て複数のプログラムを振っていただきたい
会場では人数はそれほど多くなかったが、本当に音楽を愛する人たちが拍手を続け、ソロカーテンコールとなった
11月14日19時 東京オペラシティ コンサートホール
メンデルスゾーン:幻想曲 嬰ヘ短調 op.28 「スコットランド・ソナタ」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 op.27-2「月光」
シューベルト:ピアノ・ソナタ第18番 ト長調 D894 「幻想」
アンコール
J.S.バッハ(ヘス編): 主よ、人の望みの喜びよ BWV147
シューマン: 子どもの情景 op.15 から 詩人は語る
シューベルトの幻想が好きで、昨年は2回聴きに行ったが、期待していたような演奏ではなかった
そしたら、小菅さんのソナタシリーズ、2回目のテーマが幻想だというので、何はともあれ馳せ参じた次第
因みに、幻想 ピアノでググると検索上位には洩れなくショパンの幻想即興曲が来る、これが世間の幻想のイメージらしい
私としてはスクリャービンの2番なのだが
一曲目のメンデルスゾーンは初めて聴く作品、同名の交響曲3番よりは大分前に書かれた作品で、2曲目に演奏される月光の影響を受けた作品だそうだ
なるほど、アルペジオ風の分散和音での入りなど如何にも月光っぽい、メンデルスゾーンのピアノと言えば無言歌集くらいしか聴いたことのない自分には発見だった
そして月光、小菅さんはゆっくり、しっとりとした雰囲気のある演奏、これはシューベルトも期待できそう
そして休憩後、お目当てのシューベルトは、ゆったりとしっとりと弾き始められた、そうこのテンポなのだ
昨年聴いた演奏は何れもテンポが速すぎて、私には受け容れることが出来なかった
小菅さんの演奏は曲への共感度が高く、表情付けに富んだ見事なもので、私もようやく成仏できた
このシリーズVol.5まで計画されており、最後の締めが21番という、今から楽しみだ
ホワイエには假屋崎省吾のツリーが飾られていた
11月11日14時 NHKホール
指揮;ゲルゲイ・マダラシュ
ピアノ:阪田知樹*
バルトーク/ハンガリーの風景
リスト/ハンガリー幻想曲*
アンコール
バルトーク /3つのチーク県の民謡 BB45b/Sz.35a
コダーイ/組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
マダラシュは初めて聴くが、ググってみると昨年都響と広響でやはりハンガリー中心の曲目を振っている
今日のプログラムは、演奏機会が少ない小曲中心の良く考えられたプログラム、
今月のAプロのフェドも小曲中心のプロを汲んでいるが、このようなプログラムを組むことが出来る指揮者は貴重だ、
聴く前からハードルが上がてしまった
バルトークのハンガリーの風景は初めて聴く、5曲から演奏予定時間11分となっていたが、どの曲も聴かせる曲で倍ぐらいの時間に感じた
特にバルトークらしく木管楽器の鳴らし方が抜群だ、オケは14型、コンマスは郷古さん
続くリストのハンガリー幻想曲も珍しい、猫も杓子もPf協1番ばかりなので、この選曲も良し
独奏の阪田さんは、今年はとにかく、大丈夫かよと思うほど弾きまくっているという印象
リストも得意のレパートリーらしい、2016年のリスト国際ピアノコンクールで第1位の実績がある
最近聴いたラフマニノフのPf協全曲やプロコPf協2番では、機械的に演奏を熟しているような印象があったが
今日のリストは曲の性格から阪田さんのテクニックの確かさが生きた演奏になったと思う、愉しく聴けた
「ハーリ・ヤーノシュ」、これも有名な割には演奏機会が少ない
16型に組みなおしたオケの中央にはツィンバロン、とにかく楽器が多彩、見てるだけでも楽しい
ツィンバロンがあまり聞こえないパートがあったのが少し残念だったが、その他は言うことなし
マダラシュは軽快な指揮でハンガリー音楽の魅力を再現、最高の盛り上がりで演奏を終えた
来シーズンは無理だろうがマダラシュには是非また来て欲しい


