5月4日 東京フォーラム

公演番号224 名手2人が織り成す、黄金色に輝いた妙なる室内楽
オリヴィエ・シャルリエ (ヴァイオリン)
アンヌ・ケフェレック (ピアノ)

モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第40番 変ロ長調 K.454
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 op.24「春」

公演番号225 フォーレと弟子のラドミロー。若き達人たちによるフランス的室内楽の絶えざる流れ
神尾真由子 (ヴァイオリン)
瀧本麻衣子 (ヴィオラ)
横坂源 (チェロ)
パク・ジェホン (ピアノ)

ラドミロー:ピアノ三重奏曲 ホ長調「大河」
フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番 ハ短調 op.15


今年のLFJは、これはという公演はなかったが、かと言ってスルーするのも寂しいので、2公演だけ聴くことにした
5月になったばかりだというのに、ポカポカを通り越し、都心でも30度に迫ろうかという好天だ

開始時間より早めに会場に到着、中央広場にはキッチンカーがずらりと並んでいるが立ち寄らずに、有楽町駅から見て右手のビルに入って目新しい出店などないか見て廻る
何となくだが、出店が減ったような気がする、目を惹くような商品もないので、早めだが会場に向かうことにした
向かった先のC会場、入場して2階に上がると更に上に上がるエスカレーターに大行列、しかも係員がきちんと行列を統制していない
満員御礼なのは良いのだが、何かげんなりしてしまった、

最初の公演は、ヴァイオリンソナタ2曲、
去年のLFJには顔を見せずに心配していたが、今年は女王ケフェレックが来てくれた
ヴァイオリンのシャルリエは初めましてだ

モーツァルトは、ピアノソナタより多くのヴァイオリンソナタを作曲しているが、演奏頻度は低いように思う、
自身もここ数年は実演で聴いた記憶がない、まあ最近はヴァイオリンのリサイタルにはとんとご無沙汰なのだが
やはり、モーツァルトのヴァイオリンソナタは流麗で耳には心地よいのだが印象には残らなかった
シャルリエのヴァイオリンは音が生き生きとしており素晴らしかった、ケフェレックも息の合った伴奏
ということで、春は心和ませる快演となった

一旦会場を出て、少し時間を潰してから再度C会場に向かう、
今度は、さしたる混雑もなくホール内に、さっきの混乱は何だったのだろうか

今度は室内楽で、1曲目のラドミローは名前を聞くのも初めて
フォーレの弟子だそうだが、たまたま作品に今年のLFJのテーマと同じ「大河」があったから採り上げられたのだろう
プログラムを見ると、曲は、泉、 激流、小川、増水、川、都市、海、と名付けられたパートから構成されいるようだった
最初のVn、Vcのトレモロが泉の湧き出る様子を表し、それが徐々に水量を増していくような感じは何となくわかったが、
最後の都市、海は全く分からないまま曲は突然終わった、

ヴィオラが加わり目当てのフォーレ、神尾さんを聴くのは久しぶりだが、なかなかの力演で、
最近行っていないヴァイオリンや室内のコンサートに近いうちに行こうと思わされた


 

4月29日14時 武蔵野市民文化会館 大ホール

ミヒャエル・バルケ(指揮)
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
レーカ・クリストフ(ソプラノ)
ルチアン・クラズネツ(テノール)
マティヤ・メイッチ(バリトン)

L.バーンスタイン:『キャンディード』序曲
L.バーンスタイン:『ウエスト・サイド・ストーリー』より「マリア」(テノール:ルチアン・クラズネツ)
L.バーンスタイン:『ウエスト・サイド・ストーリー』より「トゥナイト」(ソプラノ:レーカ・クリストフ、テノール:ルチアン・クラズネツ)
L.バーンスタイン:セレナード(ヴァイオリン:ギドン・クレーメル)
アンコール
ヴァインベルク:24の前奏曲op.100より7番

R.ワーグナー:『さまよえるオランダ人』より「期限は切れた」(バリトン:マティヤ・メイッチ)
R.ワーグナー:『ワルキューレ』より「冬の嵐は過ぎ去り快い月となった」(テノール:ルチアン・クラズネツ)
R.ワーグナー:『タンホイザー』より「⼣星の歌」(バリトン:マティヤ・メイッチ)
R.シュトラウス:『4つの最後の歌』より「⼣映えの中で」(ソプラノ:レーカ・クリストフ)
R.シュトラウス:『ばらの騎⼠』組曲
アンコール
R.シュトラウス:『4つの歌』op.27-4より「明日!」(ソプラノ:レーカ・クリストフ)
菅野よう子:花は咲く

普段、武蔵野ではオーケストラ公演は聴かないのだが、送られてきたチラシに「ギドン・クレーメル ラストコンサート in Tokyo」の文字を見て、思わずチケットを取ってしまった
最後の聴いたのは2022年にアルゲリッチとの共演だった
それ以降、東響でのリサイタルが有ったという話は聞いていないが、昨年被災地金沢に来ていたようで、その際の「私も78歳だ、次が最後の日本公演になる」という発言を受けたものだという

武蔵野市民文化会館は小ホールにお邪魔することが多いのだが、小ホールの方が寧ろご無沙汰で、前回2月に来た時のヴィニツカヤのピアノ・リサイタルは大ホールで開催、集客が見込める場合はピアノリサイタルも大ホールで開催することにしたのだろうか
まあ今回はオーケストラなので、これ以上は何も言いません

今日、武蔵野に来た動機はクレーメルだが、プログラムがいわゆる名曲プロでなかったのも大きかった
会場は満員御礼、聴衆は年齢層高めか、
オケは見た感じ、Vla7、Cb5の、14型未満の構成、

前半はバーンスタインプロ、最初のキャンディード序曲で、オケの演奏能力の高さを認識
歌劇場管弦楽団ということで特に期待もしてなかったが、曲への適応能力は高い

続く2曲は、ウエスト・サイド・ストーリーから、
正直、歌手も慣れてなかったんだろうけど、ちょっと残念でした

そして、眼目のセレナード、今回何でセレナードが選ばれたのだろうと検索すると、若き日のクレーメルとレニーの共演する画像を発見し納得しました
ステージに現れたクレーメルは、歩みはしっかりしていましたが、前回見たより更に老けた印象、
若かりし頃のセレナードは聴いていないのですが、やはり衰えた感があった、
前回聴いた時より音が弱くなっていたようだった、今年79歳のクレーメル、もし引退なら最後に聴けて良かった

そして、後半はワーグナーとR.シュトラウス、
まず後半からの登場となった、メイッチは、声量豊かな素晴らし歌唱を披露した
クラズネツも、前半よりは出来が良かった
クリストフは、4つの最後の歌の4曲目を、やはり前半よりは出来が良かった
今回の歌手陣は、ゲルトナープラッツ劇場所属の歌手と思われるが、個人的にはメイッチの歌唱が抜きんでていた感がある

最後のばらの騎⼠組曲はなかなかの好演だった、Rシュトラウスということで、管楽器が活躍するが、どのパートも演奏能力が高い
ドイツのオケをS,A+,A,B,C,Dにランク付けしたホームページでは、ゲルトナープラッツはAにランク付けされていた
常日頃思うのだが、N響も外国人奏者を積極的にリクルートすればいいのに
アンコールの最後には「花は咲く」を演奏するなど、日本向けのサービスもあった

オケミンによると、この後、ゲルトナープラッツは、名古屋、横浜、高松を回るようだが
その他にも金沢(ガルガンチュア音楽祭)、福井にも行くようだ

 

4月28日19時 サントリー

指揮=アイヴァー・ボルトン
天使(メゾ・ソプラノ)=ベス・テイラー
ゲロンティアス(テノール)=トーマス・アトキンス
司祭/苦悶の天使(バリトン)=クリストファー・モルトマン
合唱=新国立劇場合唱団(合唱指揮=冨平恭平)

エルガー:オラトリオ「ゲロンティアスの夢」 作品38

合唱を伴うような大作は、第9など一部の人気曲を除き演奏機会に恵まれない、ゲロンティアスの夢も今回初めて聴く
調べてみると、やはり、ノット、東響が2018年に演奏した記録があり、また昨年尾高さんが大フィルの定期で演奏している
やはり英国に縁がある指揮者でなければ、なかなかとり上げていないようだ
そして、本日タクトを執るボルトンも英国人、このプランを通した事務局はGJ

会場は満席とは行かないが、この種の作品としては、なかなかの賑わい
オケは16型、P席とステージ最後列に合唱団、向かって左奥にオルガンのコンソール、左右に字幕、コンマスは林さん
ボルトン、アトキンス、モルトマンの3人がステージに登場し、エルガーらしい美しいメロディーの序曲で演奏は開始された

驚いたのは歌手が素晴らしすぎること、今回は全体の荒筋くらいしか見て来なかったので、歌詞の内容まで入ってこなかったが、声量、表情とも豊かで、迫力、メリハリのある歌唱を堪能した
ボルトンの指揮も細部まで気の行き届いており、読響から美しくも激しい音響を引き出していた
合唱団も良かった、特に後半は大迫力だった
細かい点については述べないが、管楽器も目立った傷がない演奏であった

曲終了後にはブラボーが飛び交い、最近の読響定期の中では最高の盛り上がりだった