10月9日 19時 サントリー

指揮/ジョナサン・ノット 
ピアノ/アンヌ・ケフェレック

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 op.58    
アンコール
ヘンデル=ケンプ編:メヌエット ト短調
ブルックナー:交響曲第6番 イ長調 WAB106(ノヴァーク版)

ノット都響の2つ目のプログラムでは、個人的にはブルックナーでは1番好きな6番が採り上げられた
東響の首席在任時にブルックナーの殆どの交響曲を振ったノットだが6番はコロナで2回演奏予定が流れた、
最後のシーズンでも6番は演奏されず、演奏されたのhが8番の初版だった

その間、コロナ期間中のヴァイグレ、東京公演での大フィルと札響対決、認知症の進行によ引退が発表されたメナ・N響、それ以外にも広上日フィル、下野神奈川フィルなどを聴いてきた、退任したけれど、ノット東響の6番を信じていた
しかし、今シーズン東響はカサドで6番が演奏され、ノットは都響と6番を演奏するという
何となく、この世に予定調和というものは無いと考えさせられる

その話は一旦置いといて、最初は敬愛するケフェレックさんでベト4
LFJの女王ケフェレックには感謝の念しかない。ベト4もLFJで以前に聴いている
女声に年を聞くのは失礼というフレーズは逆差別なので廃止したほうが良いと思う
ケフェレックさ今年78歳、2年前と変わらない力強い演奏を披露されました
万雷の拍手の後はいつものヘンデルでなごむ
今秋のリサイタルは行けなかったが、来年のLFJは行くので来てください
今日のコンマスは矢部さん

さて後半の6番、期待してなかったが、実に良い演奏だった、
1楽章はテヌートでレガートな若干早めの演奏、
2楽章には灰色の音色に変わり、荘厳な世界が描かれた
ノットの指揮ぶりは相変わらずだが、都響の機能性の高さが光る
終演後にノットは真っ先に木管の首席奏者たちを立たせていた

聴衆の反応は先週以上で、熱いソロカーテンコールがあった

10月6日19時 ミューザ川崎

ピアノ:ケヴィン・チェン

ショパン:3つの新しいエチュード B.130/Dbop.36
ショパン:12のエチュード Op.10
スクリャービン:24の前奏曲 Op.11より 第11番
スクリャービン:幻想曲 Op.28
スクリャービン:詩曲「焰に向かって」Op.72
リスト:巡礼の年第3年より「エステ荘の噴水」S.163-4
リスト:レ・プレリュード(ケヴィン・チェン編曲によるピアノ独奏版)
アンコール
ショパン:24のプレリュード 第17番 Op.28-17 変イ長調
リスト : 忘れられたワルツ 第1番

最近列車が良く止まるので15時頃Yahooの運行情報で、都内から川崎に向かう路線を確認、
すると、東海道線が遅延している、おまけに京浜東北線も遅延、さらには東横線も遅延だという
そこで、念のため早めに新橋に向かうが何のことは無い、東海道線は動いていたので、ずいぶん早く川崎に着いて仕舞いました

夜ピアノ2夜目のケヴィン・チェンは初めましてだ、
カナダ出身の中国系ピアニストで前回のショパンコンクールで2位だったが、それ以前にもコンクール入賞多数で今が旬、チケットも完売だ

ステージ上に現れたケヴィン・チェンは、ごく普通の青年の印象だった、
最初は演奏されるのが珍しい3つの新しいエチュード、恐らく実演で聴くのは初めて、良い演奏だったと思うが、それ以上は語れない
続けて、ショパンコンクール2次予選でも弾いた、作品番号10のエチュードは評判通り、全く疵がない演奏だった

そして後半はスクリャービン、プレリュードと幻想曲が続けて演奏されたが、この幻想曲は前回の夜ピアノのイ・ヒョクでも演奏されている
幻想曲については。正直、イ・ヒョクの演奏がおとなし過ぎたので、今回のチェンの演奏の方が訴求力があった
焰に向かっては最晩年の作品、私は以前、無謀にも演奏したくなって、楽譜を取り寄せたが、一見で諦めた、7連符は無理だ、トリルが多過ぎ、
そうした超絶技巧をケヴィン・チェンは易々と乗り越えていった

締めはリスト、エステ荘の噴水は細やかな演奏だった
最後のレ・プレリュードは、なぜこの曲を持ってきたのか意図が分からないと思いながら聴いていた

ケヴィン・チェンが非常に優秀なピアニストであることは間違いない
機会があったらまた聴きたいとは思うが、現時点ではそれ以上の感想は無い

10月4日15時 山伸サステインホール

J.S.バッハ「マタイ受難曲」

指揮:濱田芳通(リコーダー)
声楽・管弦楽:アントネッロ
福音史家:中嶋克彦
イエス:坂下忠弘
ソプラノ:金沢貴恵 鈴木麻琴 田崎美香 中川詩歩 中山美紀 和田悠花
アルト:中嶋俊晴 新田壮人 野間 愛 彌勒忠史
テノール:伊原木幸馬 小沼俊太郎 田尻 健 谷口洋介
バス:黒田祐貴 清水健太郎 谷本喜基 松井永太郎
オーボエ:小花恭佳 小野智子
フルート:柴田俊幸 野崎真弥
ヴァイオリン:天野寿彦 大光嘉理人 瀬下莉瑚 廣海史帆 吉田爽子 依田幸司
ヴィオラ:多井千洋 本田梨紗
チェロ:武澤秀平
ヴィオローネ:布施砂丘彦
リュート:高本一郎
ハープ/チェンバロ:曽根田 駿
オルガン:上羽剛史

定期演奏会で演奏されるレクイエムやミサ曲以外には殆ど宗教曲には手を出していなかったが、
去年の東響ノット、今年の読売定期の鈴木Jrと何故かマタイを聴く機会に恵まれた
となれば、最近のお気に入り、濱田&アントネッロのマタイ、会場は遠いが外すわけにはいかない

というわけでリニューアルされた川口リリアに初見参
川口は遠かったが、川口駅からは近い、ミューザ川崎くらい近い
スケールとしては、第一生命ホールと同じ500オーダーの隻数だが、正面にパイプオルガンが設置されている
このオルガンはホールのリニューアル前から設置されていたものだそうです、オルガンを残したのは英断だろう
ただし、このホールのオルガンにはリモートコンソールがないそうで、本日の演奏にも使用されなかった

アントネッロは例によっての演奏スタイル、小編成のオケの背面に歌唱陣が横並び
ステージの左右には字幕の掲示板が設置されていた
この掲示板の表示、今回は、ソリストと合唱パートなど、区別的に表示されていた、合唱部分がハイライトされていたり、なかなか表示に工夫がなされていた

濱田さんの右の福音史家:中嶋克彦さん、左のイエス:坂下さんは常駐、
他の登場人物は場面ごとに後列の歌唱人から前に出て歌った
最近のアントネッロの公演は観客をにやりとさせるような演出も多かったが、今日は真面モードだ
それにしても、中嶋克彦の声は良く通る、福音史家は適役だった

第一部終了後にホワイエを一周するが飲み物を供給する場所は見当たらなかった
後半は前半より長丁場、今日は濱田さんは一回だけリコーダーを吹いたが、それ以外は指揮に専念
天野さんのヴァイオリンソロなどの聴かせどころも多かった、

終演後には観客から惜しみのない拍手が送られた
アントネッロ規模の編成でも十分マタイが演じられることを実証する公演だった