5月25日14儒 芸劇

指揮=ユライ・ヴァルチュハ
ヴァイオリン=周防亮介

リャードフ:魔法にかけられた湖 作品62
ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
アンコール
シュニトケ:ア・パガニーニ
チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 作品74「悲愴」

久々に読響のマチネシリーズの参戦、
ヴァルチュハのマーラー以外の演奏を聴いてみたいのも有ったのだが、演奏機会が少ないハチャトゥリアンVn協を聴いてみたいというのが決め手となった
先日の定期を聴いた後、25日の残り席を見ると、B席以外は完売という不思議なパタン、前日にはめでたく完売となっていた
しかし、当日、私の3階席の周辺には何故か空席が目立ったのは何でだろう、まあ全体的には良い客入りで有ったことは間違いないが

最初は、リャードフの交響詩「魔法にかけられた湖」、最近ではN響尾高さんで聴いたような気がする
時折演奏されるリャードフの交響詩は何れもロシアの民話などを題材にしているそうだが、どうも共感ができない

さて、前回リャードフを聴いたのは秋山シティフィルで交響詩「キキーモラ」だったが、その時の2曲目がプロコVn協2番だったのだが、その時のソリストが周防さん!
何と周防さんはリャードフのバーター、んな訳ないか
個人的なことになるが高校のクラスにヴァイオリンが上手い女子がいて何かのはずみで、現在練習している曲のカセットテープをもらった
カセットテープという辺りが時代なのだが、その時の曲がハチャトゥリアンVn協だったのだ、
当時は近代のVn協はシベリウスくらいしか聴いたことがなく、一生懸命聞いたのだが気の利いた感想も捻りだせなかった
特にその女子と何もないのだが、何故か自分の記憶に宿題として刻み込まれていたのであった

ハチャトゥリアンVn協との半世紀近くぶりの対面は、敢えて予習無しで臨んだ、
1楽章は歯切れのよい第1主題と民謡的な第2主題が絡まったハチャトゥリアンらしい作風、
2楽章は少し単調な感じだったが、3楽章で再度民謡的な主題が現れるといった感じでした
周防さんは、日本人若手の中では金川さんと並んで好きな演奏家で、技術に優れ、音色も力強さと豊かさを兼ね備えている
しかし、以前にも感じたことだが、今日も表現の単調さを感じてしまった、
アンコールは、定番のア・パガニーニ

後半は16型で、名曲中の名曲だが5番に比べ演奏機会が少ない悲愴
数か所傷があったが、ダイナミックで満足できる演奏だった
ヴァルチュハは、舞台上では細かい指示は出さずに、全体的な曲のシフトチェンジを的確に出しているように見られた
その意味で聴衆にも演奏意図が伝わりやすいように思えたが、カリスマ性は無い、もう1回聴いてみないと分からないなというのが正直な感想
それにしても今日は休日のコンサートであったが、4楽章の後、静寂が保たれ、本当に良かった