5月30日15時 神奈川県立音楽堂

濱田芳通(リコーダー・指揮)
織田優子(リコーダー)○
上羽剛史(チェンバロ)
高本一郎(リュート)
中山美紀(ソプラノ)#
居福健太郎(ピアノ)♭

J.S.バッハ/管弦楽組曲第3番ニ長調BWV1068
ヘンデル/歌劇「リナルド」より"恐るべき鬼女たちよ"#
ヘンデル/歌劇「ジュリオ・チェーザレ」より"難破した船が嵐から"#
野見祐二/くもりのちはれ リコーダー、ピアノと弦合奏のための新作委嘱作品(世界初演)♭
J.S.バッハ/ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV1049○
ヘンデル/組曲「水上の音楽」より
アンコール
J.S.バッハ/管弦楽組曲第3番よりアリア

濱田さんが神奈フィルを振るというので音楽堂へ向かう
日差しの強い中、紅葉坂をゼイゼイ言いながら登り、14時40分ごろ到着、
するとプレトークをやっているではないか、もっと急いで来れば良かった
なにやら濱田さんモダンオケを振るのは初めてで緊張しているそうです

楽器構成はざっと見なので、不正確なのを断ったうえで、
弦は6,4,3,2,1でコンミスは松浦奈々、正面のチェンバロとリュートは手兵アントネッロのメンバー、奥にオーボエとティンパニとトランペット3
濱田さんはリコーダーを持たずにタクトをもって登場

序曲は弦とトランペットのアンサンブルが乱れはらはらしたが何とか持ち直す
アリアは、アントネッロとは異なるモダン楽器のアンサンブルを情感込めて
ガボットに続けて演奏されたブーレ、そしてジークが流れるように演奏された
ブーレを濱田は最も好みの舞曲だと語っていた、指揮ぶりも楽しそうだった

組曲の終曲に合わせて袖から手兵アントネッロの中山さんが登場し、ヘンデルの2曲のアリアを歌唱
中山さん人気者のようで複数のブラボーが飛び交った

ここで小休止、ステージ中央にピアノが配置される
そして、ピアニストの居福さんと共に濱田さんはリコーダーを携えて入場、
野見さんの委嘱曲の世界初演である

野見さんに出世作となった、ジブリの「耳をすませば」の音楽でリコーダーを担当していたのが、濱田さんだったそうです
プロフを拝見すると最新では現在のNHK朝ドラの音楽も担当されているが、正直存じ上げていなかった
作曲者曰く、「くもり」「のち」「はれの」3楽章構成のヘンデルを意識したコンチェルト・グロッソを意識したそうだ
非常に聴きやすく、テレビや映画で重宝されるのも納得、演奏後には作曲者もステージに上って喝采を受けていた

休憩で1階のトイレの行列に並ぶ、
以前は変わったパンを売るパン屋が出店していたのだが今日は出店なし

後半は前半と同様のオケをバックに、左から順にVnの飯守朝子さん、リコーダーを持った濱田さん、リコーダーの織田さんが、立って演奏
飯守朝子さんは神奈フィルの客演コンマスよのこと
その飯守さんのVnのリードで2人びるコーダーは美味く乗せられていました

水上は、組曲から8曲を選び、これにリナルドのアリアを加えた構成
オケは、弦も管も打も増強して豪奢な演奏となった
濱田さんは最初はタクトだったが、途中からリコーダーに持ち替えての演奏となった

アンコールのアリアは前半よりさらにしっとりと演奏された
今回の神奈フィルとのコラボ、大変愉しかった

5月29日19時 NHKホール

指揮:アンドリス・ポーガ

ヴァスクス/感謝の歌(2026)[NHK交響楽団、ラトビア国立交響楽団、ミュンヘン室内管弦楽団、オーストラリア室内管弦楽団 共同委嘱作品/日本初演]
ショスタコーヴィチ/交響曲 第4番 ハ短調 作品43

5月の定期は、ABC定期を別々の指揮者が振る、3人目はラトビア出身のアンドリス・ポーガ
フィルハーモニーの紹介分には、「N響とは2013年の初共演以来、たびたび共演を重ねる。」とある
おかしいな、ここ5、6年のN響定期では見ない名だ、こういうときこそ、演奏記録アーカイブだ
確かに2013年に、オーチャード定期とC定期を振っている、しかし、その後は2018年、2023年に共演しているが、定期ではなく特別公演や地方公演が3回ずつ、私の感覚では「たびたび共演」には思えないのだが、事務局との間には一定の信頼感があるようだ

閑話休題、1曲目のヴァスクスはボーガと同郷ラトビアの作曲家で日本初演となる
N響共同委嘱作品の演奏に初演者のボーガが指名されたわけか、合点
演奏は14型の弦楽で、コンマスはジュリアン・ズルマン、この人も初めましてだ、なぜ彼が呼ばれたのかは不明

感謝の歌、フィルハーモニーによれば「彼の作風は、深い信仰心の表明と合わせて、エストニアのアルヴォ・ペルトに近い」とある
確かに静謐な感じはペルトを想起させるが、ペルトほどの宗教色は感じなかった、
むしろ先日、日フィル定期でサミー・ムーサのエリジウムに近い快い作品だった
作曲者の登壇は無し

後半は演奏機会が少ないショスタコ4番、個人的には、昨年新響で迫力の演奏を聴いている
折角なのでN響の演奏履歴を見ると1989年にヤノフスキ、1994にデュトワ、2002年にアラン・ギルバート、2006年にアシュケナージが振っている
以前は、約5年周期でコンスタントの演奏されていたが、今回は20年ぶり

オケは16型に増強、管楽器、打楽器も次から次から、
ショスタコの交響曲の中でも4番はロシアンアバンギャルドの香りが強い良作と思っているが、作風は晦渋だ、
しかし、作品の理解度が低いながらも、満足度が高かった
というのも、上記「たびたび共演」が名曲コンサートだったが、今日の演奏でポーガが統率力の高い、有能な指揮者であることが分かったからだ

強奏で終わらない4番を演目にかけたボーガの胆力に敬意を表す、
フェドセーエフは、昨年ののキャンセルもあり、高齢なことから、今後の来日は難しいだろうし、ヴェデルニコフがコロナに倒れた今、N響ではロシア作品を振れる指揮者が不足しているのだから、ボーガの存在は貴重に思えた

 

5月23日18時 NHKホール

指揮:ミヒャエル・ザンデルリンク
ヴァイオリン:クリスティアン・テツラフ
チェロ:ターニャ・テツラフ

ブラームス/ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 作品102
ブラームス(シェーンベルク編)/ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 作品25

それにしてもブラームスが多すぎないか、ブラームスさえやっておけばいいだろうという風潮があるように思える
ミヒャエル・ザンデルリンクは初めまして、以前に聴いたような気がしたのだが、ザンデルリンク3兄弟はそれぞれ指揮者のようで、
去年東京佼成ウインドオーケストラ聴いたのはトーマスであった

ブラームスのDOUBLE協は、久しぶりに聴く、妹テツラフも初めて
オケは14型、コンマスは長原さん
DB協は普通に良かったが、アンコールのコダーイが迫力満点で印象に残った、

オケを16型に増強して後半、
ピアノ四重奏曲のシェーンベルク編曲は数年前にエッシェンバッハも定期で取り上げているので、またかよと思った
しかし、ミヒャエル・ザンデルリンクのオケの統率力が高く、改めて編曲の巧みさに気付かされた