ある優しき殺人者の記録
呑み屋やスナックでの話題のネタ作りのためによく映画やDVDを観る。というわけで映画『ある優しき殺人者の記録』を見ました。
男女のカップルが観に行く映画では全然なくて決して一般的にはオススメできないのだけれど…。
[あらすじ]
障害者施設から逃げ出し18人を惨殺した容疑が掛かっている男パク・サンジュン(ヨン・ジェウク)。いまだ身柄が確保されていない彼からの電話を受けたジャーナリストのキム・ソヨン(キム・コッビ)とカメラマンの田代(白石晃士)は、廃屋マンションの一室に呼び出される。彼らを待ち受けていたパク・サンジュンは、これから起きる全ての出来事を記録してほしいと頼み、あるカップルが部屋にやって来ると予言。そして、予言通りに日本人男女の凌太(米村亮太朗)とツカサ(葵つかさ)が部屋に現れ……。
監督の白石晃士という人は、本当はトンデモなく恐い映画を撮れる技術を持ってるんだけど、どの作品もいかんせん演出過多でところどころヤリ過ぎてしまうため一般的には評価が高くない。
『ノロイ』という映画も脚本自体はとても面白いのだが、いかにも電波系の人や、謎の物体を出したりで、生理的に受け付けない人が多くて、amazonレビューでも★1が連発していて凄く評価が低い。
この「いかにも電波系」って人物を結構出しちゃうんですよね。
『カルト』という作品でも

いや、なんかこんなマジシャンいそうですけど、こういうビジュアルの人をフェイクドキュメンタリーに出しちゃうと嘘っぽいということになっちゃうんですよね。
さらにフェイクドキュメンタリーという手法自体が日本では認識されていないのか、白石作品ではないけどYoutubeでの『放送禁止』シリーズの予告動画に対して「これってヤラセでしょ?」「CGだよね?」とか散々なコメントが書かれてたりします。
なので、白石晃士の立ち位置としては、清水崇や中田秀夫のようにホラー映画で評判を得てメジャーな作品へというステップではなくて普段はマニア向けの低予算ホラーばっかり作っている人です。
映画の企画で、大島優子、ももいろクローバー、仲村みう、アップアップガールズ(仮)といったアイドルを起用しつつも、あんまり予算がないんでホラーでもやりますか?といったときに『何とかなりませんか?』で出番がやってくる人でもあります。
そんな彼の新作がオール韓国ロケで日韓合作という珍しい形で登場。
今回は取材のためにビデオを撮影し続けるという形式を取っていて、ほぼアパートの一室で撮影&86分オール1カット長回し(風)という制限があるため、演出は抑え気味。白石作品のなかでは比較的マトモな部類に入ります。
なんですけど、また今回はオチが「え?そっちへ持ってくの?」みたいな感じで意外性あり過ぎ。実にタイトル通りなのでビックリしたわ。
というか昔の作品『オカルト』の焼き直しじゃね?
『オカルト』の謎の物体

今回の謎の物体

同じやないかーい!
相変わらず電波な人を出したり、謎の物体を出したり、バトルがぐだぐだだったり、もう少しマトモな役者さん使えよ、とか色々文句があるんですが、でも、これを観た人にはテクニックは十分ある人なんだなぁと思ってもらえるそんな出来です。
一般受けするかどうかどうかは別として。
サッカーに例えると元ブラジル代表のデニウソン。確かにドリブルの技術だけはNo.1。でも代表でのポジションは微妙・・・そんな感じです。
わかりづらいよね(笑)。
男女のカップルが観に行く映画では全然なくて決して一般的にはオススメできないのだけれど…。
[あらすじ]
障害者施設から逃げ出し18人を惨殺した容疑が掛かっている男パク・サンジュン(ヨン・ジェウク)。いまだ身柄が確保されていない彼からの電話を受けたジャーナリストのキム・ソヨン(キム・コッビ)とカメラマンの田代(白石晃士)は、廃屋マンションの一室に呼び出される。彼らを待ち受けていたパク・サンジュンは、これから起きる全ての出来事を記録してほしいと頼み、あるカップルが部屋にやって来ると予言。そして、予言通りに日本人男女の凌太(米村亮太朗)とツカサ(葵つかさ)が部屋に現れ……。
監督の白石晃士という人は、本当はトンデモなく恐い映画を撮れる技術を持ってるんだけど、どの作品もいかんせん演出過多でところどころヤリ過ぎてしまうため一般的には評価が高くない。
『ノロイ』という映画も脚本自体はとても面白いのだが、いかにも電波系の人や、謎の物体を出したりで、生理的に受け付けない人が多くて、amazonレビューでも★1が連発していて凄く評価が低い。
この「いかにも電波系」って人物を結構出しちゃうんですよね。
『カルト』という作品でも

いや、なんかこんなマジシャンいそうですけど、こういうビジュアルの人をフェイクドキュメンタリーに出しちゃうと嘘っぽいということになっちゃうんですよね。
さらにフェイクドキュメンタリーという手法自体が日本では認識されていないのか、白石作品ではないけどYoutubeでの『放送禁止』シリーズの予告動画に対して「これってヤラセでしょ?」「CGだよね?」とか散々なコメントが書かれてたりします。
なので、白石晃士の立ち位置としては、清水崇や中田秀夫のようにホラー映画で評判を得てメジャーな作品へというステップではなくて普段はマニア向けの低予算ホラーばっかり作っている人です。
映画の企画で、大島優子、ももいろクローバー、仲村みう、アップアップガールズ(仮)といったアイドルを起用しつつも、あんまり予算がないんでホラーでもやりますか?といったときに『何とかなりませんか?』で出番がやってくる人でもあります。
そんな彼の新作がオール韓国ロケで日韓合作という珍しい形で登場。
今回は取材のためにビデオを撮影し続けるという形式を取っていて、ほぼアパートの一室で撮影&86分オール1カット長回し(風)という制限があるため、演出は抑え気味。白石作品のなかでは比較的マトモな部類に入ります。
なんですけど、また今回はオチが「え?そっちへ持ってくの?」みたいな感じで意外性あり過ぎ。実にタイトル通りなのでビックリしたわ。
というか昔の作品『オカルト』の焼き直しじゃね?
『オカルト』の謎の物体

今回の謎の物体

同じやないかーい!
相変わらず電波な人を出したり、謎の物体を出したり、バトルがぐだぐだだったり、もう少しマトモな役者さん使えよ、とか色々文句があるんですが、でも、これを観た人にはテクニックは十分ある人なんだなぁと思ってもらえるそんな出来です。
一般受けするかどうかどうかは別として。
サッカーに例えると元ブラジル代表のデニウソン。確かにドリブルの技術だけはNo.1。でも代表でのポジションは微妙・・・そんな感じです。
わかりづらいよね(笑)。
ゴーン・ガール
呑み屋やスナックでの話題のネタ作りのためによく映画やDVDを観る。というわけで映画『ゴーン・ガール』を見ました。
去年、自分の中では「インターステラー」に次ぐ大ヒット映画です。
以下、ちょっとだけネタばれします。
[あらすじ]
ニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)は誰もがうらやむ夫婦のはずだったが、結婚5周年の記念日に突然エイミーが行方をくらましてしまう。警察に嫌疑を掛けられ、日々続報を流すため取材を続けるメディアによって、ニックが話す幸せに満ちあふれた結婚生活にほころびが生じていく。うそをつき理解不能な行動を続けるニックに、次第に世間はエイミー殺害疑惑の目を向け……。
ちなみに最初このタイトルはおかしいと思ってました。だってエイミーは「ガール」って年じゃない。「ゴーン・ウーマン」ならわかりますけどね。「ゴーン・ガール」は、「少女ではなくなった」というもう一つの意味があるんですね。
映画の前半でニックとエイミーの出会いから結婚までが描かれているんですが、最初はニューヨークで雑誌編集者として華やかな生活をおくっていたわけです。お互い「こんなに趣味の会う人はいない」「運命の人に出会えた」と思い結婚するわけですが、ここから二人に色々な現実が降りかかります。リーマンショックの影響による出版不況で職を失う→ニックの母が末期ガンになり故郷であるミズーリ州に引っ越すことに→エイミー名義でBARを購入しニックとニックの妹で経営→都会産まれのエイミーは田舎に馴染めない→ニックが大学で非常勤講師として知り合った教え子と不倫しているのにエイミーが気づく。
次第に夫婦の関係が行き詰っていくわけです。
つまり、結婚とは「少女ではなくなった」女性とどう折り合いをつけていくか?ということなのです。
これは結婚=幸福であると考えていた夫に対する女の復讐劇なのだ。

去年、自分の中では「インターステラー」に次ぐ大ヒット映画です。
以下、ちょっとだけネタばれします。
[あらすじ]
ニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)は誰もがうらやむ夫婦のはずだったが、結婚5周年の記念日に突然エイミーが行方をくらましてしまう。警察に嫌疑を掛けられ、日々続報を流すため取材を続けるメディアによって、ニックが話す幸せに満ちあふれた結婚生活にほころびが生じていく。うそをつき理解不能な行動を続けるニックに、次第に世間はエイミー殺害疑惑の目を向け……。
ちなみに最初このタイトルはおかしいと思ってました。だってエイミーは「ガール」って年じゃない。「ゴーン・ウーマン」ならわかりますけどね。「ゴーン・ガール」は、「少女ではなくなった」というもう一つの意味があるんですね。
映画の前半でニックとエイミーの出会いから結婚までが描かれているんですが、最初はニューヨークで雑誌編集者として華やかな生活をおくっていたわけです。お互い「こんなに趣味の会う人はいない」「運命の人に出会えた」と思い結婚するわけですが、ここから二人に色々な現実が降りかかります。リーマンショックの影響による出版不況で職を失う→ニックの母が末期ガンになり故郷であるミズーリ州に引っ越すことに→エイミー名義でBARを購入しニックとニックの妹で経営→都会産まれのエイミーは田舎に馴染めない→ニックが大学で非常勤講師として知り合った教え子と不倫しているのにエイミーが気づく。
次第に夫婦の関係が行き詰っていくわけです。
つまり、結婚とは「少女ではなくなった」女性とどう折り合いをつけていくか?ということなのです。
これは結婚=幸福であると考えていた夫に対する女の復讐劇なのだ。

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- 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2015-04-03
- 売り上げランキング : 1289
- 評価
by G-Tools , 2015/05/12
放送禁止 劇場版 洗脳~邪悪なる鉄のイメージ~
呑み屋やスナックでの話題のネタ作りのためによく映画やDVDを観る。というわけで映画『放送禁止 劇場版 洗脳~邪悪なる鉄のイメージ~』を見ました。
「事実を積み重ねることが必ずしも真実に結びつくとは限らない」
2003年にフジテレビで放送され、大反響を呼んだカルト深夜番組『放送禁止』。そのシリーズ劇場版第3弾『放送禁止 洗脳~邪悪なる鉄のイメージ~』。
このシリーズはいわゆるモキュメンタリーです。架空の人物や団体、虚構の事件や出来事に基づいて作られるドキュメンタリー風表現手法。つまりドキュメンタリー風に撮影してるけどフィクションって奴ですね。
「ある事情で放送禁止となったVTRを再編集し放送する」という設定です。
昔に不定期に深夜でやっていたドラマで、これが本当の話だと勘違いした人が結構いて苦情が殺到してたりしてました。
今回も実際に脳機能学者の苫米地英人さんが出演者の演技アドバイス及び洗脳に関する解説者として実名で出演しています。
このドラマは画面の端っこに謎解きのヒントがポロっと出てたりするので気が抜けないです。
今度も「あれ?編集雑じゃね?」「あれ?写真の人物が?」と思ったら、すっかり騙されたぜ。
あることがきっかけで強い洗脳を受けた元主婦を襲った、幸せな家庭を壊した本当の真実とは?で、今回はあんまり怖くないのがちょっと残念。というか結構いい話になっちゃった。
というわけで日常に潜む恐怖を描いたこのシリーズは結構お気に入りです。
「事実を積み重ねることが必ずしも真実に結びつくとは限らない」
2003年にフジテレビで放送され、大反響を呼んだカルト深夜番組『放送禁止』。そのシリーズ劇場版第3弾『放送禁止 洗脳~邪悪なる鉄のイメージ~』。
このシリーズはいわゆるモキュメンタリーです。架空の人物や団体、虚構の事件や出来事に基づいて作られるドキュメンタリー風表現手法。つまりドキュメンタリー風に撮影してるけどフィクションって奴ですね。
「ある事情で放送禁止となったVTRを再編集し放送する」という設定です。
昔に不定期に深夜でやっていたドラマで、これが本当の話だと勘違いした人が結構いて苦情が殺到してたりしてました。
今回も実際に脳機能学者の苫米地英人さんが出演者の演技アドバイス及び洗脳に関する解説者として実名で出演しています。
このドラマは画面の端っこに謎解きのヒントがポロっと出てたりするので気が抜けないです。
今度も「あれ?編集雑じゃね?」「あれ?写真の人物が?」と思ったら、すっかり騙されたぜ。
あることがきっかけで強い洗脳を受けた元主婦を襲った、幸せな家庭を壊した本当の真実とは?で、今回はあんまり怖くないのがちょっと残念。というか結構いい話になっちゃった。
というわけで日常に潜む恐怖を描いたこのシリーズは結構お気に入りです。

