水の中。 -5ページ目

水の中。

海外小説のレビューと、創作を。

今日も変わらぬ美味しい節約生活を心がける筧志郎。
ある日パートナーのケンジにゲイ仲間の食事会に誘われて……?

きのう何食べた?(4) (モーニングKC)/よしなが ふみ
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4巻目にして、はじめて料理レシピ部分を読み込みました!


何故かと言いますと、おそらくドラマ部分に読みどころが無かった(……)ためではないかと……。
なんといいますか、いまさら気がついてしまったのか、4巻目にしてそうなったのか読者の私にもいまひとつ不明なのですが、主人公である筧さんという人物に、あまり魅力が感じられないのですよね。


やたらと世間体を気にするところとか(たまたま店で隣あわせたカップルにゲイとバレたから何なのよ?)、おかずの品々へのこだわりとか(甘いものがかぶっているくらいが何なんだ!!)、こう、枯れているわりに口うるさい小市民(だいたい弁護士が小市民ぶるとこが分からん)ぽいところいい、何となく好感が持てないわー。


その延長なのか、ケンジと筧さんカップルにも魅力を感じないのですよね。
この二人は40代ながらすでに老夫婦みたいで、お互いのどこに惹かれたのやら、さっぱり分からん。
おじさんでなく、おばさん二人暮らしみたいだよなー……。


というわけで、こんなとこでわざわざレビュー(いやレビューでなく悪口か?)書いている身で申し訳ないですが、続巻は読まないかと思われます。





水の中。-67



相変わらずこうばしいカンジの恋愛話を聞かせてくれる、会社の先輩女子なのですが……


この先輩、同性に対して物凄く気難しい人なのですが、好きな男性には何をされてもまったく怒らない。
怒らない。
怒らなすぎる。



私などから見ると、それ女性扱いどころか人間扱いされてないんじゃ……と思われるのですが、
でもそういうのって、たぶんそれぞれ対人関係に求めているものが違うのだろうなあ。
「絶対にウソついてるんだけど、信じられない人なんだけど、でもやっぱり好き! っていうのない?」
とか聞かれても……。
あ、ちなみにコレは彼氏の二股疑惑(私の推測では二股どころではなく、そのうえ先輩は四番手くらいなカンジ)の話なのですが。



言いたいことは分かるのですが、私には200パーセントありえないわー。ないわそれはー。
私の強烈な自分大好き自己愛基準からすると、自分を大切にしてくれない&信用できない男なんて、ムシにも劣ると言うか。
しかし正直に「あなたの好きな男性みたいなのは、私にとっては昆虫以下です」と述べるわけにもいかないので、
「やっぱり好き……そういうこともあるかも……ツライですね!」
と言うにとどめました。



彼女にとっての「幸せ」とは、好きな相手を追いかけることにあるのだろうしな……。




双子の妹アリッサが一年前に誘拐され、父は家を出て行ってしまい、薬漬けの母と二人きりのジョニー。
しかし13歳の少年は、まだ諦めてはいなかった。
自力で捜索を続ける中で、偶然巻き込まれた殺人事件。死にかけた男の「あの子を見つけた」という言葉に、ジョニーは妹への手がかりを見出すのだが――


ラスト・チャイルド(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)/ジョン・ハート
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ラスト・チャイルド(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)/ジョン・ハート
¥840
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なんとハヤカワ文庫40周年記念作品である本作。
孤独な戦いを続ける少年を主人公にすえた、大変よくできたサスペンス(ミステリとか書いてあるけど、謎解き要素ないじゃろ)なのですが、そして実際に評判も良さげであるのですが、なんでしょう、この私のモヤモヤした読後感……。
モヤる。すっごくモヤモヤする。
何故だろうと、考えてみたのですが……


この物語は三人称で、ジョニーと、そして刑事ハントの視点から語られているのですよね。
と考えて、気がつきました。
そうだそのせいだ、ハントのせいだわ!



何のことやら未読の方には分からないと思われますので説明いたしますと、ハント刑事という人物は、ジョニーの妹アリッサの誘拐事件を担当していたのですが、ついにアリッサを見つけることが出来なかったのですよね。
まあ、それは仕方のないことであります。
しかしこのハント刑事ったら、ジョニー母子(ジョニー母のキャサリン、すんごい美人設定。町中の男に憧れられているモテ女子なんすよ!)に入れ込むあまり、妻に去られ、残された息子ともうまくいっていない、という……。
周囲に「おまえジョニーのママに気があるんだろ? だから事件に入れ込んでんだろ?」と言われつづけ、「違う!!」みたいに否定していたのですが――



ぜんぜん違くねーじゃん。
気があるんじゃん。
なんだよ、ちゃっかりジョニー父の後がまにおさまっちゃってよ。
わたし公私混同とかって大キライー!!



↑という嫌悪感がわだかまり、さっぱり共感できなかった模様です。
ええ? そんなの私だけですか? 
あのー、人にはそれぞれの想いや状況や生き方があると思うのです。べつに離婚しようが不倫しようが、いいと思うのです。よくはないけど。
しかしですね、仕事に恋愛を持ち込むヤツだけは好かん! 好かんぜよ!!
ジョニー母に気がなくたって、いっしょうけんめいやれよ! とか思うのです。


ああ、いっそジョニー視点からのみ進行する物語か、あるいはまったくの俯瞰だったらなあ、こんなモヤモヤとは無縁で物語を楽しめたのかもしれません。
これはまあ、読み手である私の個人的な好みの問題であるので、半分言いがかりだと思って聞き流してください……。


(しかしハントのやつを応援したくなる読者っているの? 本当にいるの??)


それにしても巻末で解説の方が言っているところの、家族の問題うんたらいう感触はまったく感じられなかったなー。むしろ家族についてはジャックのところといい、薄っぺらい扱いだなーという気がしてならず……。

簡単に捨てたり諦めたり憎んだりできないのが家族という縛りだと思うのですが、悪役は徹底して悪役だけの役割を担っていたりして、悪意も善意もある人間が書かれている物語ではありませんでしたね。



昼間は仕事、夜は学校へ通い、母の世話にも忙しいサイちゃんこと才谷駿。
自由になれるのはハンドボールをしている時間だけ――しかし大事な公式戦を前に、母親がまた自殺未遂を起こしてしまうのだった。

明日のない空 (ビッグコミックス)/塀内 夏子
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明日のない空 2 (ビッグコミックス)/塀内 夏子
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(なんで画像がないのじゃ!!)



ううーむ。


サイちゃんとこは母子家庭というよりは、無理心中の生き残りなわけですが、今回明かされたところによると「無理心中というよりは殺人事件」であったそうで。
サイちゃんママが立ち直れずに自殺を繰り返すのは、夫が子供たち(つまりサイちゃんの幼い弟妹ですね)を手にかける現場に居合わせてしまったから、なのですね……。



悲惨すぎるエピソードなのですが、しかし。
どう考えても全編にわたって引きずりそうなこの問題、意外にも主人公は80ページ目くらいで立ち直ってしまうのですよ。
なんかもうスゴイ。
サイちゃん、いや塀内センセーってスゴイ。



――自分は死を選んでおきながら、俺には強く生きろて言うんか。



弟たちを道連れにしながら自分を置いていったのは、つまりそういうことなのだろう。父親はもういないのだから、最後の愛情だと受け取るしかないじゃないか、と。


こ、これはねえ、普通であれば物語の最後の最後にようやく脱け出して出てくる結論だと思うのです。
フツーだったら、いやフツーフツー言うのはよくないか、私であったなら、かなりの時間を経なければ、父も、そして自分に負担ばかりかける母のことも、赦してなんかやれないと思うのですよね……。



ううーん。これが良いのか悪いのか、本作のタイトルは「明日のない空」ですが、登場人物たちは苦労しながらもみんなとっても良い子たちで、思いやりがあって前向きで、あまり絶望というものを感じさせないのです。
いや、そーゆー子はいいよ。好きですよ。
でも本作のようなお話で、それでいいのだろうか?



後半の「ガッツの姉・瑶子ちゃんがキャバクラデビューする? どうしよう!」のエピソードにしてからも、手に手をとってウフフアハハ逃亡という、わけわかんないくらいの明るい決着がついちゃってますけど、いいのかそれで。

あえて「辛く苦しく恵まれていない青春」という状況を選んでいるわりには、作風のせいかさっぱり暗くも悲惨にもならないこのお話。
これでいいのだろうか……。
ハンドボール話もあまり今後の発展があるようには思われないし、どうするのだろう……。



(たぶん塀内センセーご自身の個性として、いつまでもウジウジグズグズ悩むとか苦しむとかが無いのだろうな……骨太だな……)




世継ぎもなく失政を重ね続けた綱吉の苦しみに満ちた治世は終わり、時代は家宣の天下へ――

しかし民衆に歓迎されたその将軍は、わずか三年で急逝してしまうのだった。



大奥 第6巻 (ジェッツコミックス)/よしなが ふみ
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男女逆転の社会がどうこう言う以前に、一巻分のページ数の中で、中高年の恋愛を何組も見せられるのはキツイ……。
なんつーか画面的にもキツイ……。



いきなり日よったことを言ってすみません、そもそも男女のながーい時間を追った上でやっと結ばれた恋なので、もうちょっと感動的なことが言いたいのですが、読み手である私自身が恋愛体質ではないせいか、右衛門佐の一世一代の大告白

「男と女っつーものは子づくりだけが全てじゃないじゃろ! 愛じゃろ!(←たぶん)」

も、わたくしには

「性交の目的は子作りだけでないじゃろ!!」

としか読めずに、(えー、このトシでなんでそんなに元気なの……)とゲンナリしてしまいました。いやむしろ純愛なんですけども。分かってはいるのですけども!



ええー、そういうわけで中高年うんぬんはさておき(置くと語るとこないのでは)、
あいかわらず「で、なんで男女逆転時代劇なわけなのだろう」というあたりがワカラナイ読者のわたくしですが、
今回の間部さまの活躍などを見るに、やはり「女性に男性としての社会的立場を与えたらどうなるか」とゆーかなりフェミニン(フェミニン?)な問題提起あるいは思考実験なのかもしれないですね。


だがしかしその結果、かなりしょっぱいことになっておりますが……。


何と言いますか、巻を重ねるごとにキツくなってきて楽しめなくなってきました。

私みたいな夢みがち? な人間には、こういう権力に群がる男女の業なんてものは胃にもたれる……もっとスウィート感のある物語でないと消化できないといいますか、だったら読むなという話ではあるのですけど……うーん、一巻くらいの雰囲気の、痛快時代劇がよかったですね。


映画化されている本作ですが、映画のほうは1巻ベースのような物語になっているのでは、という気がします。というかそれ以外にやりようがないよなー、これは……。

探鉱師ラモンが目覚めると、そこは見知らぬ箱の中だった。
記憶にあるのは、酒場での喧嘩と、勢いあまっての殺人、そして街を出たこと――いったい自分に何が起きたのか?


ハンターズ・ラン (ハヤカワ文庫SF)/ジョージ・R・R・マーティン
¥1,050
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いかんタイトルに翻訳者さんが入りきらない……酒井昭伸訳でございます!



【激しくネタバレを含む感想となりますので、
お読みになる可能性のある方は、絶対に絶対に避けてくださいますようお願いします。】




えー、本作はSFではありますが、大自然でのマンハントが物語の大部分となりますので、オビの謳い文句に書かれているように「冒険小説」と呼ぶのが正しいかと思われます。
人狩り――ラモンが命じられたのは、「異種族から逃げ出した人間」を捕まえるための猟犬役(ホントにつながれている分、猟犬より待遇悪いけど)なのですが、この自分を連れまわしている「異星人」にいちいち「それはどういう意味だ?」と問いかけられるうちに、ヘンな話ですが、ある種の客観性を得ていくことになるのですね。


「自由とは何だ?」
「こんな腐れ肉ひもでつながれていない状態のことだ!」
「束縛のない状態のことか? そのような状態は成立しうるのか?」
自由なんてものはあるのか?
主人公ラモンは「いいや、成立はしない」と答えます。


どうして殺生をする?
どうして酒を飲む?
どうして笑う?


どうしようもないならず者であるラモンが、いつもであれば酒と喧嘩に終わるだけの日常を、少しずつ振り返り始めるのです。それこそが本作の読みどころ、ただの冒険譚ではなく、「自分というものを見つめ直す旅」なのですよね。
まあ、この悪態ばかりついているラモンという主人公、見つめ直したところで素直に反省するような殊勝な男ではないのですが、この後でイヤでも客観的にならざるを得ない状況に陥るのでございます。



なんで自分がこんな目に遭わなきゃいけない? なんでこうなったんだっけ? と記憶をたどっているうちに、あるべき傷が体に無いことに気付くのですよね。

自分はラモン・エスペポ本人ではなく、ラモンの千切れた指から造られた再生体、なんと追いかけている相手こそ本物のラモンでした! ガーン!! (すみません、つまりここがネタバレです……)



この自分VS自分というのは、すんごい面白い対決ですね~。
人というのは、真の意味で自分を客観的に見ることは出来ないものですが、いざこのように別の個体となって目の前に立ってしまえば、自分という人間てものが非常によく見えるわけで。


「なんでココで脅しなんか言うんだよ、バカだなコイツー」とか、
「でも根性はあるんだよなコイツ」とか、
ラモン再生体は、ラモン本体について思うわけです。



こういった物語で一番大切なのはテーマの結論、いわゆる落とし所であって、それが「ハア?」であれば、物語すべてが「ハア?」になりかねないところなのですが、本作の決着は見事ですね!
正しいかどうかという点ではなく、「こう思うんだよー」という主張ある結末となっていて、読み手としてはなかなか爽やかに旅を終えることができました。
かなりの傑作。
本作誕生の特殊事情(三人の作者による、しかもかなりの時間を隔てた共著)というところも、この「自分を見つめ直す」というテーマと奇妙に符合していて面白いですね。




でもなー、ぶっちゃけ自分とは対決したくないわ。
ていうか自分となんて絶対に絶対に! 出くわしたくないわー耐えられないわー!!
私のような自分スキーであっても、それはあくまでも自己保存の方便であって、実際に目の前に立たれたら好きになんかなれないっつの。
過去を思い出しただけでも死ぬほど情けなくなることがあるのに、今の自分と向き合うのなんてカンベンしてもらいたいわー……。ああこれが物語でよかった……。 ←いままでの感想台無し





突如として始まったカタストロフィ――異星文明からの攻撃に、人類はひたすら逃げ惑い、虫けらのように蹴散らされる。
混乱の中を逃げる玄野たちは、見知らぬ男たちに強制召集され「敵艦へ潜入し、情報を持ち帰れ」という命令を受けるのだった。
「GANTZ」とは、このための準備だったのか?

GANTZ 29 (ヤングジャンプコミックス)/奥 浩哉
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これまでにも少しずつ日常崩壊の予兆はあったものの、前巻での


異星人来襲! ちゅどーん!



には心底ビックリしましたよ……。うわアメリカなんか一瞬で消えてるし!

これまでの「GANTZ」では、「限定された時間と空間の中でのミッション」がとてもオソロシく、しかしそこがいい! なんかすぐ隣で起こってそーなリアルさがいい! という物語であったのですが……。
奥せんせー思い切ったな! 
フェイクで入れていた陰謀ネタではなく、異星人ネタとは!!



そしてその「異星人」の設定がなかなかイイのです。
私が今まで読んできたSFでは、「異星人」というと「まったく違う進化をとげた、人類とはまったく違う生き物」であることが多かったものですが(ありますよねー、違いすぎて人類が生きているとは認識できなくて攻撃してきたりとかさ)、今回のGANTZに登場した異星人は、奇妙に人類ぽいのです。

基本的な姿形とか、目も鼻も口もあるところとか、とてもとても人類に似ている。
艦内の建物なども、まるで地球の都会みたいな見慣れた雰囲気で。
似ている。でも違う。
その似ているようで違うところが、キモこわいのですー!!
ううーむ、さすが奥せんせい。



しかし、以前の後書きで「この物語を読んでいる人を、遥か遠くに連れて行ってあげたい」などと志高いことを書いていらした作者さんなので、侵略される絶望感だけで終わるのではなく、「この先」がまだあるのだと思っております。
異星人が人類に似ているのではなく、逆なのかもしれないしなー。
まだまだ分からないところがたくさんで、楽しみです!




W杯アジア最終予選、低迷する日本代表チームは窮地に陥っていた――勝利を託されたヘルマン・ヴィーズラーは、残り試合の全権限を条件に新監督へと就任する。
「代表を選び直す時間は無い、FWをひとり入れる」
ヘルマンが選んだFWは戌井凌駕、6年前に乱闘事件の果てに日本サッカー界を追放された、札付きの選手であった。

コラソン サッカー魂(1) (ヤングマガジンコミックス)/塀内 夏子
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コラソン サッカー魂(2) (ヤングマガジンコミックス)/塀内 夏子
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こ、これは!
塀内センセーのサッカー漫画! しかも日本代表が題材ですよ!
だけども正直なところ、サッカーの漫画でなく、漫画のサッカーだと思ってお読みになったほうがよろしいかと……。



いえ、いまどきのサッカーファンなどには、これはリアルなドラマだとは感じてもらえないと思うのですよね……。

ダメダメ代表チーム(でも俊輔みたいな天才なひとはいる)、
腐りきった連盟のお偉方(しかし小物すぎる!)、
突然現れた、狂犬のようなFW(2巻のヘルマン発言で分からなくなったのですが、つまり戌井はどのへんが優れた選手なの……? まさかガッツだけとか?←ありそうだ。タイトルがコラソンだしな……)などなど。
分かりやすいといえば分かりやすい設定ですが、もーちょっとオトナな演出が出来ないものか。いや出来ないか。



いえ、なんつーかそのへんはもうこの際どうでもいい!



近年の塀内センセー漫画のなかでは、ギリギリ成立していると思うのです。
中でも、戌井凌駕というチンピラ狂犬主人公は、なかなか魅力があると思うのです。
というわけで、わたくしこの漫画を、

「戌井凌駕とゆーツンデレ主人公がチームに認められていく課程を楽しむ漫画」

として読むことにしました!



3巻もガツガツぶつかってくれるといーなあ……。



水の中。-sekken


最近、職場で気になっていることがあるのですが……。


わたくしの所属するチームに最近やってきた乙女系男子がですね、
いやに可愛い小物類を使用しているのです。
ええまあ、ステキなマウスとか可愛いマウスパッドとかファンシー電卓とかの文具類とか、オマケみたいな可愛いフィギュアが並んでいたりとか。
あ、あとコントレックスとか海洋深層水とか、そーゆーの飲んでいたりとか。

かわいい輸入菓子がいつも置いてあったりとか。



いや、べつにいーんですよ。私は他人の持ち物にあまり興味もないし、ふつうは気がつかないほうの人間ですよ。
しかしですね、彼と私がいない時に、やってきた人にですね、なんだか席を間違えられるのですけど!!
間違って書類を置かれたりするのですけど!!



「あ、ごめんー。 こっちだったんだネ!」
ですってよ。
悪かったよ! 何ひとつ飾りのない、支給品文具デフォルトなデスクでよ!!
置いてある私物と言えば、缶コーヒー(ブラック)くらいですよ。
むしろ乙女系男子に「お疲れさまv」とかって、チョコまでもらっている立場ですよ!(いかん、お返ししなきゃ……)

べつにいーんですけど、でもだけど、なぜだか責められているような気がしてきてしまうのは何故よ!!



ううーん、まあ人それぞれではありますが、私自身はそういうのが好きではないといいますか、こまごまとした私物に囲まれているのって、むしろ落ち着かないのですよね……。
心が貧しいだけかもしれませんが。




(どうしよう、久々の日記がこんなんで)


いつもいつも自分だけが恋の相手に選ばれない、
働くばかりで歳をとるのが怖い、
学校の友達と同じフツーでいたい、


――女たちの本音を描く、全6篇の連作オムニバス。



HER (Feelコミックス)/ヤマシタ トモコ
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「『君に届け』の椎名軽穂推薦! これだから女の子って可愛い!」
というオビの文句は、いくらなんでも本作とはかけはなれすぎなアオリなんじゃねえのと、まあ購買層を広げるという目的は果たしているのかもしれませんが、しかし間違ってもそーゆーキラキラ少女まんがだと思って購入してはいけませんのでご注意を。


えー、本作はアレですね、コンセプトとしては、よしながふみ「愛すべき娘たち」のような、女子の生きにくさのアレコレを描いた、連作短編集です。



せっかくですので、一篇ずつの感想を。



CASE.1

モテ服なんて馬鹿みたいだけど、でもモテたいんだけど、なんであたしだけがいつも選ばれないの! とイライラカリカリしがちで、周りの男連中からはコワイと思われているらしい、井出さん(25歳)アパレル勤務。


あー、この愛されたい焦燥感は、若いときにはありがちだなー記憶にあるなあ! と思ってしまう、オープニングのイデさん編。
しかしですね、彼女のこの悩みは年齢とともに消えていくものなので(彼氏できるにしろ出来ないにしろ、焦っていられるステージはそう長くない……)、頑張れ! とエールをおくりたくなりました。



CASE.2 

毎日毎日、客とのコミュニケーションだけでお腹いっぱい。恋なんて出来ない。このままひたすら働いて歳をとって死ぬの……? という、美容師・小野房さん(31歳)。


はたから見ると、仕事に満足している安定した大人のようで、実はすりきれそうな毎日に疲れはてている彼女、ふとした瞬間に、常連客の不幸を妄想してしまったりするわけです。


……あるよね! だいたいさー、毎日生きてるってだけで疲れるよね!

でも60歳くらいの人が「30になった時にトシとったなーと思ってたけど、今から考えりゃ全然若いよ! あとになってみればあの時は若かったって思うことばっかりだよ」とか言ってましたので、あんまりトシをとることを怖がらなくていいのだそうです。(……と小野房さんに言ってあげたい。)



CASE.3

フツーでいたい。まだ処女なんてヘンだから隠さないといけないし、園芸好きなんてヘンだから秘密にするし、ダサい名前が大嫌いで、そして皆とおそろいのシュシュは絶対つけなきゃだし、という西鶴さん(16歳)。なのに偶然見かけた隣人のタケヤマさんは、年寄りなのにレズなのに、全然「ふつう」でないくせに、なぜだか堂々としていて……?


かわいいお話だなー。私はコレが一番好きで、もうちょっと長編で読みたいくらいです。

この物語のタケヤマさんのような「世間からは外れているけど、でも大切なことを言ってくれる年長者」て、なかなかいねえよ! 西鶴さんはラッキーだよ!




CASE.4

お洒落しない化粧もしない、だけど性欲だけはあって、行きずりの男と簡単に寝てしまう、そんな地味系会社員・西浦さん(34歳)。彼女を今も苦しめるのは、かつての母の不倫で……。


こ、これは分かんないわ……。不倫してた母へのあてつけ(?)で、女らしく装うこともなく、しかし性的には自堕落な生活をおくってしまう西浦さん。ううーん、彼女の母へのこだわりと地味な服装のところまではともかく、江古田ちゃん的ビッチ生活をするのがよくワカラナイ(自宅暮らしだしさ)。
というより、なんとなく彼女のコレは甘えではないかと思ってしまうなー。
「いいかげん許してやれよ母親の一時期の気の迷いくらい、いい歳していつまでも親を理由にするなよー」という気がしてしまいますね……。




……というわけで、息切れしてきたので、あとの二篇は省略で(オイ)。
しかしなー、作中で言われる「娘に訪れるすべての幸福も災厄も母親に由来する」というのは、正直なところ私にはよく分かりませんでした。うーん、それはかなり密接な母娘関係がある場合じゃないかなー……。


良くも悪くも、私自身はそういった「母親の呪い」みたいなのは実感したことはないですねえ。どちらかといえば父のほうがアレな人なので、そっちの呪いのほうがあるせいかもしれませんが……。

そうそう、そういえばこのまえ実家へ顔を出したところ、うちの母は「聞いてよ! この子の目の高さで歩いてみたら、もー首が疲れるったらないのよタイヘンよー! だから私最近は首のマッサージしてあげてるの」とか言って、得意げに犬の首のマッサージしてましたよ……。
アレ? もしかして私が母親にとくに執着されて(愛されて?)ないだけのことかも……!!(←気づくのおそい)