- 恩田 陸
- 黄昏の百合の骨
とりたてて書きたい感想は見当たらないものの、
物語とは離れた部分に、思うところがありまして。
私は「麦の海に沈む果実」という作品は未読なのですが、そもそも何故に未読なのかと言えば
この作者さんの書く「水野理瀬」というキャラクターの出てくる物語を読みたくなかったからなのですね。
読みたくなかった……何故かと言えば、アヤシイ臭いがしたからです。
それなのに、その続編的な物語である、この「黄昏の百合の骨」を、そうと知らずに読んでしまいました……。
うわー、予想にたがわぬ漫画臭が!
よくない意味での(!)少女漫画臭がする……!
「三月は紅の淵を」「黒と茶の幻想」と登場人物の一部がリンクしているのですが、
それらの作品とはまったく違う雰囲気を持つ本作。
あー、なんというか理瀬という謎めいた美少女が殺人事件にまきこまれ云々。←すみません心をこめて説明できません……
何故この「理瀬」という人物にまつわる物語だけが、こうなのか。
考えてみたのですがー、
おそらくこのキャラクターは、作者にとってすごく古い、思い入れと馴染みのあるキャラクターなのではないでしょうか。
作者が歳若いころに創造され、ずーっと長いこと作者の中にいた人物であるから、
きっと物語の表面に出てこない「裏設定」のようなものが膨れ上がってしまっていて、読者がついていけないのでは。
言い方は悪いのですが、
物語全体に流れる常識が幼いので、
子供のおままごと、あるいは中学生の書くドリーム小説に付き合っているようで、すごーく落ち着かないのです。
他の恩田作品には感じたことのない違和感なのですね……。
いっそ漫画で読んだほうが、リアリティーがあるかもしれません。
うーむ。
ひどいことを言って申し訳ないのですが、私は受け付けなかった……。
ストーリー自体が悪いわけではないので、違う登場人物を配せば、
かなり読めるサスペンスになったのではないかと思うのですが。









