アンコンシャス・バイアス 面接 保育士 | デブリマンXの行方

デブリマンXの行方

いつか見えない社会問題になると信じている自分のような存在について、自分自身の人生経験や考えたこと、調べたことをまとめ、その存在を具体的にまとめることを目的とする。

そういえば、就活中の面接を通して気になっていたことがあったので、ここに記録しておこうと思う。

簡単に言うと、「別の面接でも同じことを聞かれる」という話。

それだけだとあまりにも月並みだし、そもそも面接にはテンプレートがあるのだからと思われるかもしれない。もちろん、それもあるが、それはあくまでテンプレートの話のように思える。

 

わたしが残しておきたいのは、「前職が保育士だった人への質問」である。

大別すると、以下の2つの質問が全く同じ順番で来ることが多かった。

 

Q1:子どもは大変だもんねー

Q2:モンスターペアレントとかいた?

 

まず、保育士という職業に対してアンコンシャス・バイアスが働かない人はいないだろう。

https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2021/202105/pdf/202105.pdf(unconscious bias ─ 内閣府男女共同参画局)

近年は保育士関係のニュースが多くあり、保母さん保父さんという時代で止まっている人は少ないだろうが、イメージとしてはそこで止まっているかもしれない。知り合いに保育士がいなければ、保育園の聖域っぷりはまず想像が付かないので、これは仕方が無い。

 

 

次に、企業の面接には、「公正な採用選考の基本」というものがあり、面接官が訊いてはいけない質問というのがある。

 

 

ただ、それらを踏まえたとしても、上記の2つの質問がペアで来るというのは個人的に違和感が強かった。しかし、これらの質問をされる理由自体はなんとなくわかる。要するに、「保育士を辞め、他業種を目指す理由を知りたい」のであり、その上で面接官が考え出した保育士を辞めたい理由なのである。

 

裏を返せば、その2つが傍から見ていると保育士を辞めたくなるほど大変なことだと思われているということ。このQ1とQ2は、おそらく以下のような考えが含まれている。

Q1:子どもは大変だもんねー ⇒ 俺も子育てする時大変だったよ

Q2:モンスターペアレントとかいた? ⇒ めんどくさそうな保護者いたもんな

つまりは、保育園の利用者視点の発想である。まあ、保育士を辞めたい人の本音は「人間関係」「給与が割に合わない」で90%くらい埋められると思うし、そんなドストレートな質問を面接でぶつけることはしないだろうしで、その結果として出てくる質問がこの2つなのだろうと思う。

 

しかし、示し合わせたわけでもないのに別の場所で似たような質問が来ることには本当に驚いた。昔「死神ピカー」という珍事の話を目にしたが、まさしくそれに似ている。要するに、わたしたちはその時代の価値観と、そこから導き出される結果から逃れることは、非常に困難であるということだろう。