ゆうたろうへの手紙
久しぶり、元気にテニスしてるかな?
横浜の秋は雨も多く、こちらはのんびりテニスをしたり、本を読んだり
している。そこで読書の秋!ヨガの本、それからヨガの学校で書いた
論文を送ります。
先日、クルム伊達さんがジャパンオープンの解説時に、「テニスは
テクニック(技術)だけでも、フィジカル(体力)だけでも、メンタルだけ
でも勝てない。すべて揃った上でラッキー(運)もないとだめなんです」
なんて言ってました。
そこで、テニスのテクニックとフィジカルは、普段から充分鍛えられ
てると思い、フィジカルコンディショニングとメンタルケアの為のヨガを
紹介しようと思いました。
フィジカルの面では、まず故障しない為のストレッチ。そのルーツに
あたるのがヨガで、数あるストレッチ、柔軟体操等はすべてそこから
派生しています。錦織圭選手のツァーサポートチームは、14人いる
そうですが、そのうち1人はヨガ専門のコーチです。彼は特に体のし
なやかさ、柔軟性のトレーニングを重視したトレーニングを行っていて、
学ぶところが多い選手です。
そしてメンタル。すべてを受け入れて、今を見つめる。テニスに置き
換えると、今の自分のテクニック、ゲーム中の状況把握などを客観
的に観察する。、積極的に自分のプレーを磨き、その変化を楽しむ
ことができたなら、スランプや敗戦すら苦ではなくなるでしょう。
何故自分は生まれ、そして何故テニスをするのか?そんな問いが、
ふとした瞬間心を支配します。そして答えは簡単に見つかりません。
しかし、誰のおかげでテニスを楽しむことができているのか?誰のお
かげで(何に支えられて)、今の自分がここにいるのか?と少し質問
の角度をかえてみると、答えることができます。
同封したヨガの本は、具体的なポーズに関するガイドは少なく、気
軽に読めるエッセイのようなものです。まずは、ヨガ的な発想に触れ
てみてください。
さて、コーチの近況です。
11月にアフリカのベナン共和国に行きます。テニスクラブが、マネー
ジャーの知り合いのベナン大使を通じて、ベナン本国に70本の中古
ラケットを送ったことをきっかけに、今度はテニスのレッスンをしてほ
しいという話になりました。一週間程度の限られた日程ですが、少し
でもテニスの素晴らしさを伝えられたら、と思っています。
大ちゃんへの手紙
寄り道をしてシクラメンを2本、チロルとエヴァという鉢を買って部屋に飾りました。
珈琲の香りが心地よくて、新聞を読んで、日記をつけて眠りました。
10日間くらい経ちました。僕は簡単だったようです。僕は自分でいることが嫌いで
はなくなっていました。変わらないようで、ほんの少しだけ変化している毎日。シクラ
メンが枯れてしまうと、名前の分からない花を道端からもぎ取って、一本差しにまた
飾り、鉢に水をやる朝の日課。出掛ける支度。知ってる顔。知らない顔。挨拶。おい
しい食事。まずい食事。
僕は世界が「ぐんにゃり」したものであると、認めてしまいました。すべて仮定の上
で成り立った約束で、社会は成立しているけど、命とかエネルギーは、流れようとす
る「力」です。流れることで新しい創造が生まれるから、小説や音楽や美術が、僕は
やっぱり大好きです。そういう「力」を感じさせてくれるから。
血とか骨レベルで、自分勝手がいいんだと思えるようになってきた気がするの
です。 僕は「全体」としての個だけど、「全体」は拡散していくものだから、自分
の快感原則や直感がやっぱり判断基準でよいのだと思うのです。「ぐんにゃり」
に馴染むのが心地よいのです。
この文章、大ちゃんのだよね。
僕はそんなことも忘れてしまうぐらい、「ごちゃっ」とした日常にいます。この文章、
素晴らしいと思うんだ。「僕は簡単だったようです」によって、全体がとても澄んだ
空気に包まれてしまいました。とても瑞々しい体験をしました。
さて「ごちゃっ」とした日常についてです。
来月、アフリカのベナン共和国に行くことになりました。情報の少ない西アフリカ
の国に行くとあって、今日から僕は私や俺ではなく「僕」だし、語尾は「ですます」
調なのです。謙虚と表現してもいいし、びびってると言われてもその通りです。



